四半期報告書-第37期第3四半期(令和3年7月1日-令和3年9月30日)

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2021/11/11 15:32
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35項目
(1)経営成績の状況
当社グループは、総合医療システム及び医療機器を自社開発し全国の大規模病院や中小規模医療機関へ提供すると同時に、自治体、公社や組合などへ向けたオフィスシステムの提案・導入や、ヘルステック、医療クラウド領域における新規事業に取り組んでおります。当領域では新型コロナウイルス感染症の影響により、オンライン診療の導入や医療用ロボットの活用など、これまで以上にICT(情報通信技術)やAI(人工知能)を駆使した非接触型の診療が広まりつつあります。また、日本政府による医療従事者の長時間労働の見直しや、国民全員に平等な医療サービスを提供する体制作りが注視されていることから、医療機関での最先端技術を活用したシステムの積極的な導入が益々期待されています。
当第3四半期連結累計期間(2021年1月1日~2021年9月30日)における売上高は3,513,670千円(前年同期比18.4%増)となりました。また、営業利益は703,438千円(同38.3%増)、経常利益は721,061千円(同40.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は485,204千円(同41.6%増)となりました。
通期計画に対しての達成率は、売上高が76.4%、営業利益が69.6%、経常利益が71.4%、親会社株主に帰属する四半期純利益が69.3%です。
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは世界中の経済活動や日常生活に制限をもたらし、当社がコア事業を展開する医療業界にも多大な影響を及ぼしています。本年度はシステムの更新時期を迎える取引先が多い一方、今後感染者数が大幅に増加した場合、医療機関の状況により新規システムの受け入れ体制が変化する可能性がございます。その際、経営成績の変動が見込まれる場合には、速やかに開示いたします。
パンデミック下での社内対応においては、ESG経営の観点からも緊急事態宣言発令の有無を問わないリモートワーク制度の恒久的な導入や、オンライン会議の活用など、感染防止対策を徹底しステークホルダーの安全確保に努め、医療、人々の健康を支える企業としての社会的責任を果たしてまいります。
セグメント別(連結)の経営成績は、以下のとおりであります。
(a)事業セグメント別の売上高 (単位:千円)
セグメント2020年12月期
第3四半期
2021年12月期
第3四半期
増減額増減率
システム開発事業2,950,9023,482,853531,95118.0%
ヘルステック事業18,51833,04514,52678.4%

(b)事業セグメント別の営業利益 (単位:千円)
セグメント2020年12月期
第3四半期
2021年12月期
第3四半期
増減額増減率
システム開発事業665,605862,611197,00629.6%
ヘルステック事業△156,933△159,173△2,239-

≪システム開発事業≫
システム開発事業の経営成績は、売上高3,482,853千円(前年同期比18.0%増)、セグメント利益(営業利益)862,611千円(同29.6%増)となりました。
〇 医療システム
画像ファイリングシステム「Claio」や文書管理システム 「DocuMaker」に代表される当社製品は、高度な医療を提供する大規模病院において高い評価と安定したシェアを維持し、病院の中核システムとして診療に欠かせない重要な役割を担っております。当第3四半期連結累計期間は病院案件65件及び診療所案件56件の新規導入・追加導入及びシステム更新を実施しました。
本年度は、電子カルテや会計、物流管理、勤怠管理など30を超えるシステムからデータを集約し横断的な抽出検索を可能にすることで、診療の質の向上と病院経営の効率化を実現するシステム「Universal Searcher」(商標登録出願中)を開発し、都内の大規模ナショナルセンターへ導入いたしました。大規模病院では同様のニーズの高まりが予想されることから、来年度以降積極的に販売を拡大する予定です。
また、診察管理と電子カルテのシステム連携が必須である、大規模病院でのオンライン診療システムの構築は運用のハードルが高く、市場での製品化が遅れていました。それを解決する大規模病院向けオンライン診療システム「On診(おんしん)」(商標登録出願中)を開発し、第4四半期中の本格稼働を見据えて、都内の大学病院へ導入いたしました。これにより、従来型のサービスのように市販の会議システムやビデオ通話を利用することなく、クラウドのサーバを介し、一施設で同時に100を超えるオンライン診療コントロールが可能になりました。他の医療機関へ向けても来年度より販売を本格化いたします。
なお、クラウドソリューションの提供を主業とする子会社のフィッティングクラウドは、7-9月期で一次側クラウドサービス事業者とのパートナー契約を締結し、京都大学医学部附属病院に対するGCP(注1)を利用した、診療科向けネットワークストレージサービスの提供を開始しました。また、日本医療研究開発機構(AMED)や学会が進めるデータ収集事業のクラウド基盤構築を行いました。来年度に向けては、更なるサービスの拡充を予定しております。
(注1)GCP:グーグルクラウドプラットフォーム、Google社が提供するクラウドコンピューティングサービス
〇 オフィスシステム
当セグメントでは文書管理システム「DocuMaker Office」を中心とする製品販売に取り組んでおります。DX推進の流れにより各自治体が電子決裁や公文書管理システムの導入を検討し始めたことから、自治体向けパッケージ・医療機関向けパッケージ共に問い合わせや商談件数は増加しております。本事業は本年度の売上高目標に対し順調に進捗しており、第3四半期連結累計期間中は3件の新規導入や1件の追加導入を実施し、累計12,394千円の売上を達成いたしました。
また、都内の大規模ナショナルセンターにて大型導入案件が現在進行中です。当プロジェクトに採用された製品は、従来の申請決裁機能に加え、決裁情報を複数システムへ連携し、大規模病院における煩雑な事務処理の自動化を可能にする「大規模病院向けDocuMaker Office」として開発したもので、月間3,000件を超える申請をペーパーレス化し、大規模病院で期待される「一つの申請から派生する複数業務の自動化」を実現するシステムです。
一方、総務省の自治体行政スマートプロジェクトに参加し、文書管理・電子決裁以外の新たなニーズにも取り組んでおります。コニカミノルタ社との協業も進んでおり、電子簿冊サービス「DocuMaker Shelf」などの提供により、自治体におけるペーパーレスやDX推進を支援します。
このように、医療領域でも当社の既存ユーザーである大規模・中規模医療機関を中心に販売を拡大し、病院のバックオフィスを支援するクラウド型サービスとして、デファクトスタンダードの地位を確立してまいります。
≪ヘルステック事業≫
ヘルステック事業の経営成績は、売上高33,045千円(前年同期比78.4%増)、セグメント損失(営業損失)159,173千円(前年同期のセグメント損失156,933千円)となりました。
〇 視線分析型視野計
当セグメントにおいては、視線分析型視野計「GAP」(注2)の国内販売を本年4月1日に開始いたしました。GAPは、元来の検査手法とは全く異なるアプローチを用いて視野を測定することで、可用性を高め初期の自覚症状に乏しい緑内障などの網膜疾患の早期発見率の向上にも寄与する、安価で画期的なウェアラブルデバイスです。本製品はこれまで検査の際に必須であった暗所の確保・習熟した検査員による実施を不要とし、検査時間の短縮や患者の負担軽減を実現しました。更に、これまで取得されなかった初期の視野データを蓄積し、国内外の研究開発機関と共有することで、製薬や生命保険領域など様々なフィールドでの技術・サービス革新への寄与が期待されます。企画から販売までを当社が一貫して行い、既に複数の国内医療機関にて採用済みであり、直近では本年9月に第32回日本緑内障学会への出展も行っております。海外販売に向けた準備も、事前に策定したビジネスプロセスに則り概ね順調に推移しています。各地域において強固な販売網を持つパートナー社との協業を通じ、来年度初旬に現地の薬事承認の目途が立っているヨーロッパでの発売を皮切りに、順次展開予定です。
加えて、近年の京都大学との共同研究で本製品が視野異常のみならずMCI(早期認知症)の発見にも有用であることが判明しました。AMEDの令和3年度 医工連携・人工知能実装研究事業において「視点反応・眼球運動のデジタルフェノタイプを活用した軽度認知機能異常スクリーニングプログラムの研究開発」が採択され、今後数年をかけ新たな医療機器として医療現場に投入される予定です。高齢化社会の大きな問題解決に様々な角度から取り組んでまいります。
(注2)GAP:ゲイズアナライジングペリメーター、医療機器製造販売届出番号 38B2X10003000002
子会社EMC-Healthcareの取り組みは、以下のとおりであります。
〇 午睡モニタリングシステム
映像解析AI領域においては、午睡(注3)時の見守りと記録業務支援を目的としたモニタリングシステム「ベビモニ」を販売しております。本製品はカメラ映像をAIで解析することで、同時に複数乳幼児の午睡見守りを可能にしました。2020年11月に開催された「BabyTech® Award Japan 2020 powered by DNP 大日本印刷」では、コロナ禍の時期にあって非接触型であることのメリットや、AIを活用した現場への貢献度が評価され、安全対策と見守り部門の優秀賞に選出されました。これまでの首都圏での販売に加え、第1四半期連結会計期間より全国展開を開始し、既に中国・九州等他地域での販売実績が出始めております。また、販売取次店での取り扱いや大手保育ICT事業者とのシステム連携を進めることで、本年度から引き合いが急増しております。2021年10月には次世代機を投入して、午睡時の室内環境をセンシングする機能を追加します。これまで以上にデータを取得・分析することでさらなる付加価値向上を目指します。
(注3)午睡:保育園における乳幼児のお昼寝
〇 介護DXサービス
介護領域では、新たな製品であるDXサービス「OwlCare」を開発しております。昨今の介護施設では、巡回や見守りなどの夜間業務の負荷軽減と、介護の質向上の両立が喫緊の課題です。当製品を通じて様々なセンサーとナースコールシステムを統合することで、入居者の健康状態を見守りつつ、介護スタッフの負荷軽減が可能になります。併せて介護スタッフの確保や効率的なスタッフの配置といった、経営上の課題解決にも貢献します。「OwlCare」は、これまでEMC Healthcareが培ったセンサー技術、カメラ技術、画像解析技術、AI・データ分析技術など様々な技術を集結した製品であり、来年度以降の本格的な市場投入を目指しています。
〇 健康管理サービス
健康管理領域においては、新型コロナウイルス感染症対策向け健康管理サービス「Wellness Passport」を開発、販売を開始しました。本製品は、スポーツ大会や各種イベントの開催前から参加者各自が健康データを登録・管理し、当日の本人確認や直近の健康データを非接触でチェックする管理システムです。本製品を通じてイベント参加者や運営スタッフ、地域の方々など、様々な関係者の安全に配慮するとともに、スムースなイベント運営を実現します。2020年10月に開催された「九十九里トライアスロン大会」をはじめ、複数大会にて採用され好評を頂いており、ニューノーマルに対応する製品として、今後も更なる開発及びユーザーの獲得を行ってまいります。
当第3四半期連結累計期間におけるセグメントごとの売上構成及び販売・サービス種類別の売上構成は、下表のとおりであります。
販売・サービス種類別販売高(千円)構成比(%)前年同四半期比(%)
システム開発事業
ソフトウエア
(うち代理店販売額)
1,943,516
(408,172)
55.3114.3
ハードウエア
(うち代理店販売額)
208,372
(7,260)
5.991.5
サポート等1,330,96537.9130.1
ヘルステック事業33,0450.9178.4
調整額(注2)△2,227△0.1-
合計3,513,670100.0118.4

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.「調整額」はセグメント間取引消去によるものであります。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、4,060,167千円となり、前連結会計年度末と比較して263,253千円増加しました。これは、現金及び預金の減少181,599千円に対し、受取手形及び売掛金の増加142,201千円及び商品及び製品の増加131,472千円を主な要因とする流動資産の増加65,790千円と、出資金の増加112,550千円を主な要因とする固定資産の増加197,463千円によるものであります。
負債は、700,638千円となり、前連結会計年度末と比較して22,989千円減少しました。これは主に、前受金の増加10,420千円に対し、未払金の減少53,216千円を主な要因とする流動負債の減少30,198千円と、長期前受金の増加10,974千円を主な要因とする固定負債の増加7,209千円によるものであります。
純資産は、3,359,528千円となり、前連結会計年度末と比較して286,243千円増加しました。これは、主に利益剰余金の増加278,944千円による株主資本の増加284,036千円によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は22,072千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

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