有価証券報告書-第7期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、北朝鮮情勢を中心とした地政学リスクが高まりつつある中で、米国では雇用情勢の改善が続き、景気は堅調さを維持しており、欧州でも緩やかな回復が続いている。中国では輸出が堅調に推移したが、ここに来て米中通商関係の先行きが懸念される動きが発生している。一方、わが国経済は、世界経済の回復による輸出の増加と雇用環境の改善を背景に、年度末にかけて円高が進行したものの、緩やかな回復基調を維持している。
当社グループを取り巻く事業環境は、造船事業においては船腹及び建造設備の過剰という構造が依然として継続し、厳しい状況が続いている。バルクキャリアーの海運市況に目を向けると、用船料は船型によりばらつきはあるものの、僅かながらも回復基調にある。さらなる回復への期待は高まってきているものの、新造船の需要喚起には至らず、造船市況は十分な回復には至っていない状況にある。
当社の新造船事業では、NOx排出3次規制やH-CSR(新共通構造規則)の新規則を適用し燃費性能を向上させた82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアーに加え、新規則適用の64千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアーをクラス最大級の積載量にして新たに開発し、営業を展開中である。一方、一般商船の受注環境が依然として厳しい中で、フェリーに続き特殊船や作業船などを受注することで、建造メニューの多角化にも取り組んでいる。住友精化㈱(セイカエンジニアリング㈱を吸収合併)と共同開発を行っている舶用LNG燃料供給システムは引合いが増加しており、販売拡大に努めている。また、水島製造所と大阪製造所において老朽設備の更新や省力化設備の導入を進めており、2017年度は水島製造所においてジブクレーンの更新等を行った。
陸上事業では、底堅い内外需を背景に半導体産業や自動車産業向け精密機械加工、さらに建設向け機械需要が堅調に推移した。また、ボラード(テロ対策用車止め装置)が昨今の世界各地でのテロ事件増加の影響から注目されており、拡販を強化している。2017年4月1日にグループ会社3社統合により発足したサノヤス精密工業㈱は、精密機械加工を主業としているが、同社の関西地区内3生産拠点を本社のある兵庫県三田市に集約し、生産効率の一層の向上を図る目的で現在新工場建設を進めている。2018年3月に一期工事が完成し、続けて二期工事に着手した。
レジャー事業では、2015年11月の開業以来赤字が続いていた「ポケモンEXPOジム」(大阪府吹田市)の営業を、2017年9月24日をもって終了した。また、豪州観覧車事業においては、今後の収益性を評価し直し、固定資産の減損損失1,147百万円を特別損失に計上した。
これまで陸上事業及びレジャー事業を当社グループの「第二のコアビジネス」として位置付け、事業の多角化に取り組んできたが、これを一層強化することがグループ全体の経営安定化のための喫緊の課題と考え、陸上事業・レジャー事業を営む2つの事業会社グループを2018年4月2日に統合し、M&Tグループとして再編するとともに、同グループを統括・支援する会社としてサノヤスMTG㈱を設立した。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は前期比5,608百万円(10.6%)減少の47,455百万円、営業損失は3,160百万円(前期は904百万円の営業利益)、経常損失は3,145百万円(前期は863百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は4,260百万円(前期は2,446百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。
セグメントの経営成績は次のとおりである。
(造船事業)
新造船事業は上記の通り、需給の飽和状態が恒常化し、依然として船価の回復が見られない中で受注活動に努めた結果、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー1隻、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー1隻を受注した。一方、引渡しは、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー4隻、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー4隻、89千重量トン型ポストパナマックス・バルクキャリアー1隻の計9隻であり、受注隻数残高は16隻となった。船価が低迷する状況下で、受注は市況動向を見極めながら臨機応変に対応することを優先し、受注残高を約3年分確保するとしていた営業方針を約2.5年分に改めた。また、新造船事業を補完すべく取り組んできたマリン・修繕船事業は、修繕船の他、LPGタンクの建造等が順調に進捗している。この結果、新造船事業にマリン・修繕船事業及びプラント事業を含めた造船事業全体の受注残高は、工事進行基準による金額にして39,006百万円となった。
造船事業の売上高は、前期比5,413百万円(15.6%)減少の29,271百万円となった。また、前連結会計年度末から円高が進んだことと鋼材が高騰したことを主因として、既受注船の採算が悪化したことにより、営業損失は3,463百万円(前期は938百万円の営業利益)となった。
(陸上事業)
陸上事業においては、国内の設備投資が堅調に推移する中、特に半導体産業及び自動車産業向けの精密機械加工と建設向け工事用エレベーターの販売が好調だった。さらに顧客ニーズに即した受注活動に努めた結果、受注残高は2,587百万円(92.9%)増加の5,371百万円となった。売上高は、前期比341百万円(2.5%)増加の14,238百万円となった。営業利益は前期比171百万円(13.5%)減少の1,098百万円となった。
(レジャー事業)
レジャー事業においては、国内の遊園機械の部品販売や修繕事業及び遊園地運営業が好調だった。さらに国内遊園地の投資意欲好転をとらえたことにより、受注残高は前期比672百万円(351.6%)増加の864百万円となった。売上高は、前述の「ポケモンEXPOジム」の営業終了と国内遊園機械の新規販売が少なかったことを主因に、前期比536百万円(12.0%)減少の3,945百万円となった。営業損益は、「ポケモンEXPOジム」終了により赤字幅が縮小したが、豪州観覧車事業の赤字が続いていることもあり、82百万円の営業損失(前期は632百万円の営業損失)となった。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,685百万円減少し、42,503百万円となった。これは主に、現金及び預金が4,758百万円、その他流動資産が871百万円それぞれ増加したものの、受取手形及び売掛金が7,583百万円減少したこと等によるものである。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,229百万円減少し、25,143百万円となった。これは主に、投資有価証券が575百万円増加したものの、その他投資資産が943百万円、有形固定資産が703百万円、無形固定資産が139百万円それぞれ減少したこと等によるものである。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,350百万円増加し、32,269百万円となった。これは主に、リース債務が1,196百万円、その他流動負債が654百万円、未払法人税等が500百万円、事業撤退損失引当金が341百万円それぞれ減少したものの、受注工事損失引当金が2,396百万円、支払手形及び買掛金が987百万円、設備関係支払手形が502百万円それぞれ増加したこと等によるものである。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて361百万円減少し、21,931百万円となった。これは主に、退職給付に係る負債が246百万円増加したものの、長期借入金が613百万円減少したこと等によるものである。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて3,903百万円減少し、13,446百万円となった。これは主に、その他有価証券評価差額金が377百万円増加したものの、利益剰余金が4,260百万円減少したこと等によるものである。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,922百万円増加し、22,224百万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ8,865百万円増加し、8,800百万円の収入となった。主な収入は、売上債権の減少7,336百万円、受注工事損失引当金の増加2,396百万円、減価償却費1,614百万円、減損損失1,247百万円であり、一方、主な支出は、税金等調整前当期純損失4,232百万円である。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ133百万円減少し、2,105百万円の支出となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,051百万円である。
財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ1,640百万円減少し、1,769百万円の支出となった。主な支出は、長期借入金の返済による支出4,327百万円、リース債務の返済による支出1,279百万円、配当金の支払額162百万円であり、一方、主な収入は、長期借入金の借入による収入4,100百万円である。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去していない。
2 金額は期間中に発生した製造原価で示している。
3 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 1 陸上事業の機械レンタル及びレジャー事業の遊園地運営は受注高及び受注残高に含めていない。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
(注) 1 当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
2 DIAMOND STAR SHIPPING PTE.LTD.については、当連結会計年度から10%を超えたため、記載することとなった。
3 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は前期比5,608百万円(10.6%)減少の47,455百万円、営業損失は3,160百万円(前期は904百万円の営業利益)、経常損失は3,145百万円(前期は863百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は4,260百万円(前期は2,446百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、外国為替相場の変動要因がある。造船事業において売上の大半を占める新造船は、海外向けの輸出比率が高く、米ドル建ての契約が大宗を占めており、円高リスクに晒されている。前連結会計年度において、年明け後期末にかけて期初の予想(2017年5月12日に公表した1米ドルT.T.B.110円)を大幅に超えて円高に進んだことを主因に、新造船事業における受注工事損失引当金繰入額が大きく増加し、前期対比大幅な減益となった。一定のルールに基づき為替予約を行うことで、為替リスクヘッジに努めているが、年単位の期先に亘る米ドル建て債権を全額ヘッジすることは行っていない。また、原材料、資材、エネルギー価格の変動も経営成績に重要な影響を与える要因の一つである。当連結会計年度において、原材料の大きな部分を占める鋼材価格の高騰も前期対比大幅な減益の要因となった。資材調達部門において価格交渉に努めているが、市場価格の変動影響は避けられず、効率化等の原価低減活動の中で吸収すべく努めている。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ8,865百万円増加し、8,800百万円の収入となった。税金等調整前当期純損失4,232百万円の要因が受注工事損失引当金の増加2,396百万円や減損損失1,247百万円等現金流出を伴わないものであったことと、期末において新造船の引渡しが進み売上債権が7,336百万円減少して現金及び預金に振り替わったことが主要因である。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ133百万円減少し、2,105百万円の支出となった。有形固定資産の取得による支出2,051百万円が主要因である。造船事業では、水島製造所と大阪製造所において老朽設備の更新や省力化設備の導入を進めており、大型の設備投資は前連結会計年度でほぼ完了した。今後については、M&T事業(2018年4月2日に陸上事業とレジャー事業を統合)を「第二のコアビジネス」として一層強化することに注力する方針であり、現在は、精密機械加工を主業とするサノヤス精密工業㈱の本社(兵庫県三田市)に新工場を建設中で、2018年3月に一期工事が完成し、続けて二期工事に着手した。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ1,640百万円減少し、1,769百万円の支出となった。主な支出は、リース債務の返済による支出1,279百万円で、大宗は「ポケモンEXPOジム」の営業終了(2017年9月24日)に伴うものである。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、22,224百万円と前連結会計年度末に比べ4,922百万円増加した。当連結会計年度末の有利子負債残高23,655百万円とほぼ同水準まで積み上がっており、資金の効率の検討が必要と認識している。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。
(造船事業)
新造船事業は、需給の飽和状態が恒常化し、依然として船価の回復が見られない中で受注活動に努めた結果、
82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー1隻、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー1隻を受注した。一方、引渡しは、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー4隻、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー4隻、89千重量トン型ポストパナマックス・バルクキャリアー1隻の計9隻であり、受注隻数残高は16隻となった。船価が低迷する状況下で、受注は市況動向を見極めながら臨機応変に対応することを優先し、受注残高を約3年分確保するとしていた営業方針を、約2.5年分に改めた。また、新造船事業を補完すべく取り組んできたマリン・修繕船事業は、修繕船の他、LPGタンクの建造等が順調に進捗している。
(陸上事業)
陸上事業においては、国内の設備投資が堅調に推移する中、各社とも業績は好調であったが、特に半導体産業及び自動車産業向けの精密機械加工と建設向け工事用エレベーターの販売が好調だった。
(レジャー事業)
レジャー事業においては、国内遊園地の部品販売や修繕事業及び遊園地運営業が好調だった。さらに国内遊園地の投資意欲好転をとらえることができた。一方、開業以来赤字の続いていた前述の「ポケモンEXPOジム」の営業を終了し赤字要因を解消した。また、豪州観覧車事業の今後の収益性を評価し直し、固定資産の減損損失1,147百万円を特別損失に計上した。その結果、減価償却費の圧縮により今後の業績に寄与する見込みである。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、北朝鮮情勢を中心とした地政学リスクが高まりつつある中で、米国では雇用情勢の改善が続き、景気は堅調さを維持しており、欧州でも緩やかな回復が続いている。中国では輸出が堅調に推移したが、ここに来て米中通商関係の先行きが懸念される動きが発生している。一方、わが国経済は、世界経済の回復による輸出の増加と雇用環境の改善を背景に、年度末にかけて円高が進行したものの、緩やかな回復基調を維持している。
当社グループを取り巻く事業環境は、造船事業においては船腹及び建造設備の過剰という構造が依然として継続し、厳しい状況が続いている。バルクキャリアーの海運市況に目を向けると、用船料は船型によりばらつきはあるものの、僅かながらも回復基調にある。さらなる回復への期待は高まってきているものの、新造船の需要喚起には至らず、造船市況は十分な回復には至っていない状況にある。
当社の新造船事業では、NOx排出3次規制やH-CSR(新共通構造規則)の新規則を適用し燃費性能を向上させた82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアーに加え、新規則適用の64千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアーをクラス最大級の積載量にして新たに開発し、営業を展開中である。一方、一般商船の受注環境が依然として厳しい中で、フェリーに続き特殊船や作業船などを受注することで、建造メニューの多角化にも取り組んでいる。住友精化㈱(セイカエンジニアリング㈱を吸収合併)と共同開発を行っている舶用LNG燃料供給システムは引合いが増加しており、販売拡大に努めている。また、水島製造所と大阪製造所において老朽設備の更新や省力化設備の導入を進めており、2017年度は水島製造所においてジブクレーンの更新等を行った。
陸上事業では、底堅い内外需を背景に半導体産業や自動車産業向け精密機械加工、さらに建設向け機械需要が堅調に推移した。また、ボラード(テロ対策用車止め装置)が昨今の世界各地でのテロ事件増加の影響から注目されており、拡販を強化している。2017年4月1日にグループ会社3社統合により発足したサノヤス精密工業㈱は、精密機械加工を主業としているが、同社の関西地区内3生産拠点を本社のある兵庫県三田市に集約し、生産効率の一層の向上を図る目的で現在新工場建設を進めている。2018年3月に一期工事が完成し、続けて二期工事に着手した。
レジャー事業では、2015年11月の開業以来赤字が続いていた「ポケモンEXPOジム」(大阪府吹田市)の営業を、2017年9月24日をもって終了した。また、豪州観覧車事業においては、今後の収益性を評価し直し、固定資産の減損損失1,147百万円を特別損失に計上した。
これまで陸上事業及びレジャー事業を当社グループの「第二のコアビジネス」として位置付け、事業の多角化に取り組んできたが、これを一層強化することがグループ全体の経営安定化のための喫緊の課題と考え、陸上事業・レジャー事業を営む2つの事業会社グループを2018年4月2日に統合し、M&Tグループとして再編するとともに、同グループを統括・支援する会社としてサノヤスMTG㈱を設立した。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は前期比5,608百万円(10.6%)減少の47,455百万円、営業損失は3,160百万円(前期は904百万円の営業利益)、経常損失は3,145百万円(前期は863百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は4,260百万円(前期は2,446百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。
セグメントの経営成績は次のとおりである。
(造船事業)
新造船事業は上記の通り、需給の飽和状態が恒常化し、依然として船価の回復が見られない中で受注活動に努めた結果、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー1隻、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー1隻を受注した。一方、引渡しは、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー4隻、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー4隻、89千重量トン型ポストパナマックス・バルクキャリアー1隻の計9隻であり、受注隻数残高は16隻となった。船価が低迷する状況下で、受注は市況動向を見極めながら臨機応変に対応することを優先し、受注残高を約3年分確保するとしていた営業方針を約2.5年分に改めた。また、新造船事業を補完すべく取り組んできたマリン・修繕船事業は、修繕船の他、LPGタンクの建造等が順調に進捗している。この結果、新造船事業にマリン・修繕船事業及びプラント事業を含めた造船事業全体の受注残高は、工事進行基準による金額にして39,006百万円となった。
造船事業の売上高は、前期比5,413百万円(15.6%)減少の29,271百万円となった。また、前連結会計年度末から円高が進んだことと鋼材が高騰したことを主因として、既受注船の採算が悪化したことにより、営業損失は3,463百万円(前期は938百万円の営業利益)となった。
(陸上事業)
陸上事業においては、国内の設備投資が堅調に推移する中、特に半導体産業及び自動車産業向けの精密機械加工と建設向け工事用エレベーターの販売が好調だった。さらに顧客ニーズに即した受注活動に努めた結果、受注残高は2,587百万円(92.9%)増加の5,371百万円となった。売上高は、前期比341百万円(2.5%)増加の14,238百万円となった。営業利益は前期比171百万円(13.5%)減少の1,098百万円となった。
(レジャー事業)
レジャー事業においては、国内の遊園機械の部品販売や修繕事業及び遊園地運営業が好調だった。さらに国内遊園地の投資意欲好転をとらえたことにより、受注残高は前期比672百万円(351.6%)増加の864百万円となった。売上高は、前述の「ポケモンEXPOジム」の営業終了と国内遊園機械の新規販売が少なかったことを主因に、前期比536百万円(12.0%)減少の3,945百万円となった。営業損益は、「ポケモンEXPOジム」終了により赤字幅が縮小したが、豪州観覧車事業の赤字が続いていることもあり、82百万円の営業損失(前期は632百万円の営業損失)となった。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,685百万円減少し、42,503百万円となった。これは主に、現金及び預金が4,758百万円、その他流動資産が871百万円それぞれ増加したものの、受取手形及び売掛金が7,583百万円減少したこと等によるものである。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,229百万円減少し、25,143百万円となった。これは主に、投資有価証券が575百万円増加したものの、その他投資資産が943百万円、有形固定資産が703百万円、無形固定資産が139百万円それぞれ減少したこと等によるものである。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,350百万円増加し、32,269百万円となった。これは主に、リース債務が1,196百万円、その他流動負債が654百万円、未払法人税等が500百万円、事業撤退損失引当金が341百万円それぞれ減少したものの、受注工事損失引当金が2,396百万円、支払手形及び買掛金が987百万円、設備関係支払手形が502百万円それぞれ増加したこと等によるものである。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて361百万円減少し、21,931百万円となった。これは主に、退職給付に係る負債が246百万円増加したものの、長期借入金が613百万円減少したこと等によるものである。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて3,903百万円減少し、13,446百万円となった。これは主に、その他有価証券評価差額金が377百万円増加したものの、利益剰余金が4,260百万円減少したこと等によるものである。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,922百万円増加し、22,224百万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ8,865百万円増加し、8,800百万円の収入となった。主な収入は、売上債権の減少7,336百万円、受注工事損失引当金の増加2,396百万円、減価償却費1,614百万円、減損損失1,247百万円であり、一方、主な支出は、税金等調整前当期純損失4,232百万円である。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ133百万円減少し、2,105百万円の支出となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,051百万円である。
財務活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度末に比べ1,640百万円減少し、1,769百万円の支出となった。主な支出は、長期借入金の返済による支出4,327百万円、リース債務の返済による支出1,279百万円、配当金の支払額162百万円であり、一方、主な収入は、長期借入金の借入による収入4,100百万円である。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 造船事業 | 28,008 | △7.0 |
| 陸上事業 | 10,188 | 0.9 |
| レジャー事業 | 811 | △30.4 |
| 合計 | 39,009 | △5.7 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去していない。
2 金額は期間中に発生した製造原価で示している。
3 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 造船事業 | 9,870 | △49.3 | 39,006 | △32.8 |
| 陸上事業 | 11,215 | 19.5 | 5,371 | 92.9 |
| レジャー事業 | 1,738 | 68.1 | 864 | 351.6 |
| 合計 | 22,824 | △23.6 | 45,241 | △25.8 |
(注) 1 陸上事業の機械レンタル及びレジャー事業の遊園地運営は受注高及び受注残高に含めていない。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 造船事業 | 29,271 | △15.6 |
| 陸上事業 | 14,238 | 2.5 |
| レジャー事業 | 3,945 | △12.0 |
| 合計 | 47,455 | △10.6 |
(注) 1 当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| DIAMOND STAR SHIPPING PTE.LTD. | - | - | 8,242 | 17.4 |
| LEPTA SHIPPING CO.,LTD | 8,437 | 15.9 | 5,233 | 11.0 |
2 DIAMOND STAR SHIPPING PTE.LTD.については、当連結会計年度から10%を超えたため、記載することとなった。
3 上記金額には、消費税等は含まれていない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は前期比5,608百万円(10.6%)減少の47,455百万円、営業損失は3,160百万円(前期は904百万円の営業利益)、経常損失は3,145百万円(前期は863百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は4,260百万円(前期は2,446百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、外国為替相場の変動要因がある。造船事業において売上の大半を占める新造船は、海外向けの輸出比率が高く、米ドル建ての契約が大宗を占めており、円高リスクに晒されている。前連結会計年度において、年明け後期末にかけて期初の予想(2017年5月12日に公表した1米ドルT.T.B.110円)を大幅に超えて円高に進んだことを主因に、新造船事業における受注工事損失引当金繰入額が大きく増加し、前期対比大幅な減益となった。一定のルールに基づき為替予約を行うことで、為替リスクヘッジに努めているが、年単位の期先に亘る米ドル建て債権を全額ヘッジすることは行っていない。また、原材料、資材、エネルギー価格の変動も経営成績に重要な影響を与える要因の一つである。当連結会計年度において、原材料の大きな部分を占める鋼材価格の高騰も前期対比大幅な減益の要因となった。資材調達部門において価格交渉に努めているが、市場価格の変動影響は避けられず、効率化等の原価低減活動の中で吸収すべく努めている。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ8,865百万円増加し、8,800百万円の収入となった。税金等調整前当期純損失4,232百万円の要因が受注工事損失引当金の増加2,396百万円や減損損失1,247百万円等現金流出を伴わないものであったことと、期末において新造船の引渡しが進み売上債権が7,336百万円減少して現金及び預金に振り替わったことが主要因である。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ133百万円減少し、2,105百万円の支出となった。有形固定資産の取得による支出2,051百万円が主要因である。造船事業では、水島製造所と大阪製造所において老朽設備の更新や省力化設備の導入を進めており、大型の設備投資は前連結会計年度でほぼ完了した。今後については、M&T事業(2018年4月2日に陸上事業とレジャー事業を統合)を「第二のコアビジネス」として一層強化することに注力する方針であり、現在は、精密機械加工を主業とするサノヤス精密工業㈱の本社(兵庫県三田市)に新工場を建設中で、2018年3月に一期工事が完成し、続けて二期工事に着手した。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ1,640百万円減少し、1,769百万円の支出となった。主な支出は、リース債務の返済による支出1,279百万円で、大宗は「ポケモンEXPOジム」の営業終了(2017年9月24日)に伴うものである。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、22,224百万円と前連結会計年度末に比べ4,922百万円増加した。当連結会計年度末の有利子負債残高23,655百万円とほぼ同水準まで積み上がっており、資金の効率の検討が必要と認識している。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。
(造船事業)
新造船事業は、需給の飽和状態が恒常化し、依然として船価の回復が見られない中で受注活動に努めた結果、
82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー1隻、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー1隻を受注した。一方、引渡しは、60千重量トン型スプラマックス・バルクキャリアー4隻、82千重量トン型パナマックス・バルクキャリアー4隻、89千重量トン型ポストパナマックス・バルクキャリアー1隻の計9隻であり、受注隻数残高は16隻となった。船価が低迷する状況下で、受注は市況動向を見極めながら臨機応変に対応することを優先し、受注残高を約3年分確保するとしていた営業方針を、約2.5年分に改めた。また、新造船事業を補完すべく取り組んできたマリン・修繕船事業は、修繕船の他、LPGタンクの建造等が順調に進捗している。
(陸上事業)
陸上事業においては、国内の設備投資が堅調に推移する中、各社とも業績は好調であったが、特に半導体産業及び自動車産業向けの精密機械加工と建設向け工事用エレベーターの販売が好調だった。
(レジャー事業)
レジャー事業においては、国内遊園地の部品販売や修繕事業及び遊園地運営業が好調だった。さらに国内遊園地の投資意欲好転をとらえることができた。一方、開業以来赤字の続いていた前述の「ポケモンEXPOジム」の営業を終了し赤字要因を解消した。また、豪州観覧車事業の今後の収益性を評価し直し、固定資産の減損損失1,147百万円を特別損失に計上した。その結果、減価償却費の圧縮により今後の業績に寄与する見込みである。