有価証券報告書-第11期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
1.経営成績等の状況の概要
(金融経済環境)
当連結会計年度を振り返りますと、世界経済は主要国の景気が比較的安定推移し、貿易量の回復もあって総じて緩やかな拡大基調が続きました。また、日本経済は、企業業績が好調に推移するなかで一部の産業において労働力不足が顕在化するなど課題も浮かび上がりつつあるものの、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた期待感を背景として、全体として景気は緩やかな拡大基調が続きました。
こうしたなか、日本銀行は2%の物価安定目標の実現を目指したマイナス金利政策を継続していますが、米国の金融政策の影響や新たな長期金利の誘導目標設定などにより、長期金利はプラスを回復し、一時0.1%を超える水準にまで上昇しました。
為替市場では、期前半は比較的安定した値動きとなりましたが、年明け以降は朝鮮半島問題などを背景としたリスクオフの動きから、一時1ドル104円台まで円高が進行しました。
また、株式相場では、日経平均株価が、好調な企業業績や景気回復期待などから24,000円台まで上昇を続けましたが、その後は調整局面を迎え、期末には21,000円台となりました。
(事業の経過等)
当社グループは、2007年9月の営業開始以来、「どこよりも使いやすく、魅力ある商品・サービスを24時間・365日提供するインターネットフルバンキング」を基本的コンセプトとして、その実現に力を注いでまいりました。2018年3月で開業10年半を迎え、多くのお客さまからご支持をいただいた結果、3月末時点で預金総額は4兆4千億円となりました。
銀行業においては、当社の主力商品である住宅ローンにて、より多くのお客さまに当社商品を提供できるよう今年度も銀行代理業者による店舗網拡大に努めており、2017年10月にMXモバイリング株式会社が池袋ローンプラザを、11月にグッドモーゲージ株式会社が大手町ローンプラザを、2018年3月に株式会社アイ・エフ・クリエイトが立川ローンプラザをオープンさせるなど成果を挙げつつあり、また先進的審査手法の導入による満額承認率向上に繋がる商品性の改善にも努めた結果、2018年3月には住宅ローン実行累計額が4兆1千億円を突破しました。
また、法人のお客さまに対しても、2018年2月に事業性融資サービス「レンディング・ワン」をリニューアルするなど一層の商品・サービスの拡充に向けた取組みを継続しています。
金融とITを融合したFinTech事業領域では、様々なFinTech企業とのAPI連携により、各社が提供するサービスをよりセキュアな環境でご利用いただける取組みを拡大しており、ロボアドバイザーによる資産運用商品も積極的に展開するなど、新たなサービス提供にも繋げています。
また、お客さまがより便利にインターネットバンキングサービスをご利用いただけるよう、2018年3月に当社アプリをリニューアルし、ホーム画面のデザインを一新いたしました。その他にも、「スマート認証」のご利用促進にかかる取組みや、振込に関するメールサービスなど各種セキュリティ機能の強化、また不正な預金口座の利用防止に向けた本人確認手続きの高度化等、お客さまに安心してお取引いただける環境を整備しております。
クレジットカード等その他事業においては、2017年11月より「ミライノ カード」の募集を開始し、国際ブランド及び非接触型電子マネー等への対応を進め、お客さまにご満足いただけるサービスの提供に注力しています。
2017年度はこうした活動が実を結び、「銀行業界 Net Promoter Score® ベンチマーク調査」や「日経金融機関ランキング ネットバンキング」部門など、顧客満足度などを調査する多数の外部機関から第1位の評価を受けました。
今後も引続き、2017年6月制定の「住信SBIネット銀行のフィデューシャリー・デューティーに関する取組について」にも掲げた「お客さま中心主義」を事業活動の原点に、お客さまにとっての「レギュラーバンク」を目指して、インターネットの利便性を最大限活用し魅力ある金融サービスの開発・改善を進めてまいります。
(業績)
① 当連結会計年度の業績
当連結会計年度末日現在における口座数は321万件と、多くのお客さまにご愛顧いただいております。
当連結会計年度の損益の状況につきましては、経常利益が154億円(前年同期比5.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が104億円(同5.8%増)となりました。これは、住宅ローン等を中心とした個人向けローンが引続き好調に推移したことや、市場性取引での収益等が寄与したものです。なお、1株当たり当期純利益は6,928円0銭となりました。
② 資産負債の状況
資産負債の状況につきまして、連結総資産は前連結会計年度比6,037億円増加し5兆399億円となりました。このうち貸出金につきましては、住宅ローン等への積極的な取組みにより同8,330億円増加し3兆1,822億円、有価証券は同1,633億円減少し5,969億円、買入金銭債権は同115億円増加し2,184億円となっております。
一方、負債は、同5,937億円増加し4兆9,470億円となりました。このうち預金につきましては、普通預金や円定期預金等を中心に同4,190億円増加し4兆4,251億円となっております。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益104億円を計上したことや、その他有価証券評価差額金及び繰延ヘッジ損益の変動を要因として、同99億円増加し929億円となりました。
③ セグメントの状況
当連結会計年度における報告セグメントごとの業績は、銀行業については、経常収益が606億円(前年同期比6.1%増)、セグメント利益は153億円(同5.1%増)となりました。クレジットカード等その他事業については、経常収益が10億円(同11.8%減)、セグメント損失は7億円(前年同期は9億円の損失)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
資金の運用・調達や貸出金・預金の増減等の営業活動によるものが3,067億円の支出(前年同期は1,865億円の収入)、有価証券の取得・処分等の投資活動によるものが1,849億円の収入(前年同期比30.1%増)、劣後特約付き社債の償還の財務活動によるものが150億円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末に比べ1,367億円減少し、8,730億円となりました。
(1)国内・国際業務部門別収支
当連結会計年度の資金運用収支は294億円、役務取引等収支は54億円、その他業務収支は46億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は、資金運用収支は288億円、役務取引等収支は58億円、その他業務収支は19億円となりました。一方、国際業務部門では資金運用収支は6億円、役務取引等収支は△3億円、その他業務収支は26億円となりました。
(注)1.国内業務部門は円建諸取引、国際業務部門は外貨建諸取引(外貨預金等)であります。
ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。(以下の各表も同様であります。)
2.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度15百万円、当連結会計年度13百万円)を控除して表示しております。
3.資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
(2)国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況
当連結会計年度の資金運用勘定につきましては国内・国際業務部門合計の平均残高が4兆3,983億円、利回りが0.82%となりました。また資金調達勘定につきましては平均残高が4兆7,062億円、利回りが0.14%となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は、資金運用勘定の平均残高が4兆1,873億円、利回りが0.79%となりました。また資金調達勘定の平均残高が4兆4,967億円、利回りが0.09%となりました。一方、国際業務部門では、資金運用勘定の平均残高が4,009億円、利回りが0.88%となりました。また資金調達勘定の平均残高が3,994億円、利回りが0.73%となりました。
① 国内業務部門
(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度192,156百万円、当連結会計年度393,113百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度13,437百万円、当連結会計年度13,734百万円)及び利息(前連結会計年度15百万円、当連結会計年度13百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
3.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
② 国際業務部門
(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度-百万円、当連結会計年度-百万円)を控除して表示しております。
2.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
3.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しております。
③ 合計
(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度192,156百万円、当連結会計年度393,113百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度13,437百万円、当連結会計年度13,734百万円)及び利息(前連結会計年度15百万円、当連結会計年度13百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
(3)国内・国際業務部門別役務取引の状況
当連結会計年度の役務取引等収益は国内・国際業務部門合計で199億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は195億円となりました。一方、国際業務部門では3億円となっております。また、役務取引等費用は国内・国際業務部門合計で144億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は137億円となりました。一方、国際業務部門では7億円となっております。
(4)国内・国際業務部門別預金残高の状況
○預金の種類別残高(末残)
(注)1.流動性預金とは、普通預金であります。
2.定期性預金とは、定期預金であります。
(5)国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注)1.「国内」の「その他」には、住宅ローンが含まれております。
2.特別国際金融取引勘定は該当ありません。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
(6)国内・国際業務部門別有価証券の状況
○有価証券残高(末残)
(注)「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当社の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
(生産、受注及び販売の実績)
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当連結会計年度の「資金運用収支」は、貸出金が順調に増加したことを主因として、前連結会計年度比15億円の増益となりました。「役務取引等収支」は、信用保証料が増加したことを主因として、同9億円の減益となりました。「その他業務収支」は、国債等債券売却損が減少したこと等により、同1億円の増益となりました。以上の結果、「業務粗利益」は、同8億円増益の395億円となりました。一方、「営業経費」につきましては、広告宣伝費等の減少を主因として、同0億円の費用減少となりました。
(注)1.業務粗利益=(資金運用収益-(資金調達費用-金銭の信託運用見合費用))
+(役務取引等収益-役務取引等費用)+(その他業務収益-その他業務費用)
2.金額が損失又は減益の項目には△を付しております。
(2) 財政状態の分析
①貸出金
平成30年3月31日現在の貸出金は前年比8,330億円増加の3兆1,822億円となりました。なお、住宅ローン残高は、同3,475億円増加の2兆3,384億円となっております。
○リスク管理債権の状況
平成30年3月31日現在のリスク管理債権は前年比1億円増加の34億円となりました。
○金融再生法開示債権の状況
平成30年3月31日現在の金融再生法開示債権は前年比8,798億円増加の3兆1,838億円となりました。
(注) 上記は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」に基づくものであります。
②有価証券
平成30年3月31日現在の有価証券は前年比1,633億円減少の5,969億円となりました。
③預金
平成30年3月31日現在の預金は前年比4,190億円増加の4兆4,251億円となりました。
(注)1.流動性預金とは普通預金であります。
2.定期性預金とは定期預金であります。
④純資産の部
平成30年3月31日現在の純資産の部合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加を主因として、前年比99億円増加の929億円となりました。
(3) 連結自己資本比率(国内基準)
当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。
平成30年3月31日現在の「連結自己資本比率」は9.35%となりました。
(注) 連結自己資本比率については、銀行法第14条の2の規定に基づく平成18年金融庁告示第19号に定められた算式により算出しております。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因としては、国内外の金利動向と為替動向が挙げられますが、なかでも当社の資金調達コスト・運用収益に最も影響を与えるのは国内の金利動向であると考えております。こうした認識の下、当社はALM委員会を設置し、金利・為替の動向によって、資産・負債の価値及びこれらから生み出される収益が変動するリスク(市場リスク)と資金繰りリスク(流動性リスク)をモニタリングするとともに、上記のリスクを踏まえた預金・貸出金利コントロールやヘッジ取引などを機動的に実施していく体制を整備しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは経営理念のひとつとして、「金融業における近未来領域の開拓と革新的な事業モデルの追求」や「最先端のITを駆使した金融取引システムの安定的な提供」を掲げており、この理念に沿って、各種APIやAIなどの最先端の技術を活用した新しい商品・サービスを矢継ぎ早に生み出し、お客さまにとって有利で便利な金融機能を安全にご利用いただくことを目指しております。
経営上の目標の達成状況を判断するための主な指標としましては、①自己資本比率について8%を超える水準を維持、②持続的な経常増益の実現、③OHR:50%を確保し、中期的に40%台への改善を目指すことが挙げられます。
(金融経済環境)
当連結会計年度を振り返りますと、世界経済は主要国の景気が比較的安定推移し、貿易量の回復もあって総じて緩やかな拡大基調が続きました。また、日本経済は、企業業績が好調に推移するなかで一部の産業において労働力不足が顕在化するなど課題も浮かび上がりつつあるものの、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた期待感を背景として、全体として景気は緩やかな拡大基調が続きました。
こうしたなか、日本銀行は2%の物価安定目標の実現を目指したマイナス金利政策を継続していますが、米国の金融政策の影響や新たな長期金利の誘導目標設定などにより、長期金利はプラスを回復し、一時0.1%を超える水準にまで上昇しました。
為替市場では、期前半は比較的安定した値動きとなりましたが、年明け以降は朝鮮半島問題などを背景としたリスクオフの動きから、一時1ドル104円台まで円高が進行しました。
また、株式相場では、日経平均株価が、好調な企業業績や景気回復期待などから24,000円台まで上昇を続けましたが、その後は調整局面を迎え、期末には21,000円台となりました。
(事業の経過等)
当社グループは、2007年9月の営業開始以来、「どこよりも使いやすく、魅力ある商品・サービスを24時間・365日提供するインターネットフルバンキング」を基本的コンセプトとして、その実現に力を注いでまいりました。2018年3月で開業10年半を迎え、多くのお客さまからご支持をいただいた結果、3月末時点で預金総額は4兆4千億円となりました。
銀行業においては、当社の主力商品である住宅ローンにて、より多くのお客さまに当社商品を提供できるよう今年度も銀行代理業者による店舗網拡大に努めており、2017年10月にMXモバイリング株式会社が池袋ローンプラザを、11月にグッドモーゲージ株式会社が大手町ローンプラザを、2018年3月に株式会社アイ・エフ・クリエイトが立川ローンプラザをオープンさせるなど成果を挙げつつあり、また先進的審査手法の導入による満額承認率向上に繋がる商品性の改善にも努めた結果、2018年3月には住宅ローン実行累計額が4兆1千億円を突破しました。
また、法人のお客さまに対しても、2018年2月に事業性融資サービス「レンディング・ワン」をリニューアルするなど一層の商品・サービスの拡充に向けた取組みを継続しています。
金融とITを融合したFinTech事業領域では、様々なFinTech企業とのAPI連携により、各社が提供するサービスをよりセキュアな環境でご利用いただける取組みを拡大しており、ロボアドバイザーによる資産運用商品も積極的に展開するなど、新たなサービス提供にも繋げています。
また、お客さまがより便利にインターネットバンキングサービスをご利用いただけるよう、2018年3月に当社アプリをリニューアルし、ホーム画面のデザインを一新いたしました。その他にも、「スマート認証」のご利用促進にかかる取組みや、振込に関するメールサービスなど各種セキュリティ機能の強化、また不正な預金口座の利用防止に向けた本人確認手続きの高度化等、お客さまに安心してお取引いただける環境を整備しております。
クレジットカード等その他事業においては、2017年11月より「ミライノ カード」の募集を開始し、国際ブランド及び非接触型電子マネー等への対応を進め、お客さまにご満足いただけるサービスの提供に注力しています。
2017年度はこうした活動が実を結び、「銀行業界 Net Promoter Score® ベンチマーク調査」や「日経金融機関ランキング ネットバンキング」部門など、顧客満足度などを調査する多数の外部機関から第1位の評価を受けました。
今後も引続き、2017年6月制定の「住信SBIネット銀行のフィデューシャリー・デューティーに関する取組について」にも掲げた「お客さま中心主義」を事業活動の原点に、お客さまにとっての「レギュラーバンク」を目指して、インターネットの利便性を最大限活用し魅力ある金融サービスの開発・改善を進めてまいります。
(業績)
① 当連結会計年度の業績
当連結会計年度末日現在における口座数は321万件と、多くのお客さまにご愛顧いただいております。
当連結会計年度の損益の状況につきましては、経常利益が154億円(前年同期比5.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が104億円(同5.8%増)となりました。これは、住宅ローン等を中心とした個人向けローンが引続き好調に推移したことや、市場性取引での収益等が寄与したものです。なお、1株当たり当期純利益は6,928円0銭となりました。
② 資産負債の状況
資産負債の状況につきまして、連結総資産は前連結会計年度比6,037億円増加し5兆399億円となりました。このうち貸出金につきましては、住宅ローン等への積極的な取組みにより同8,330億円増加し3兆1,822億円、有価証券は同1,633億円減少し5,969億円、買入金銭債権は同115億円増加し2,184億円となっております。
一方、負債は、同5,937億円増加し4兆9,470億円となりました。このうち預金につきましては、普通預金や円定期預金等を中心に同4,190億円増加し4兆4,251億円となっております。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益104億円を計上したことや、その他有価証券評価差額金及び繰延ヘッジ損益の変動を要因として、同99億円増加し929億円となりました。
③ セグメントの状況
当連結会計年度における報告セグメントごとの業績は、銀行業については、経常収益が606億円(前年同期比6.1%増)、セグメント利益は153億円(同5.1%増)となりました。クレジットカード等その他事業については、経常収益が10億円(同11.8%減)、セグメント損失は7億円(前年同期は9億円の損失)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況
資金の運用・調達や貸出金・預金の増減等の営業活動によるものが3,067億円の支出(前年同期は1,865億円の収入)、有価証券の取得・処分等の投資活動によるものが1,849億円の収入(前年同期比30.1%増)、劣後特約付き社債の償還の財務活動によるものが150億円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末に比べ1,367億円減少し、8,730億円となりました。
(1)国内・国際業務部門別収支
当連結会計年度の資金運用収支は294億円、役務取引等収支は54億円、その他業務収支は46億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は、資金運用収支は288億円、役務取引等収支は58億円、その他業務収支は19億円となりました。一方、国際業務部門では資金運用収支は6億円、役務取引等収支は△3億円、その他業務収支は26億円となりました。
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
資金運用収支 | 前連結会計年度 | 26,787 | 1,057 | 27,844 |
当連結会計年度 | 28,803 | 624 | 29,428 | |
うち資金運用収益 | 前連結会計年度 | 31,256 | 2,957 | 249 33,964 |
当連結会計年度 | 33,159 | 3,549 | 222 36,486 | |
うち資金調達費用 | 前連結会計年度 | 4,468 | 1,900 | 249 6,119 |
当連結会計年度 | 4,355 | 2,924 | 222 7,057 | |
役務取引等収支 | 前連結会計年度 | 6,292 | 117 | 6,409 |
当連結会計年度 | 5,870 | △391 | 5,478 | |
うち役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 18,545 | 335 | 18,880 |
当連結会計年度 | 19,580 | 324 | 19,904 | |
うち役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 12,252 | 217 | 12,470 |
当連結会計年度 | 13,710 | 716 | 14,426 | |
その他業務収支 | 前連結会計年度 | 1,845 | 2,593 | 4,439 |
当連結会計年度 | 1,919 | 2,690 | 4,609 | |
うちその他業務収益 | 前連結会計年度 | 2,382 | 2,593 | 4,976 |
当連結会計年度 | 2,038 | 2,690 | 4,729 | |
うちその他業務費用 | 前連結会計年度 | 536 | - | 536 |
当連結会計年度 | 119 | - | 119 |
(注)1.国内業務部門は円建諸取引、国際業務部門は外貨建諸取引(外貨預金等)であります。
ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。(以下の各表も同様であります。)
2.資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度15百万円、当連結会計年度13百万円)を控除して表示しております。
3.資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。
(2)国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況
当連結会計年度の資金運用勘定につきましては国内・国際業務部門合計の平均残高が4兆3,983億円、利回りが0.82%となりました。また資金調達勘定につきましては平均残高が4兆7,062億円、利回りが0.14%となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は、資金運用勘定の平均残高が4兆1,873億円、利回りが0.79%となりました。また資金調達勘定の平均残高が4兆4,967億円、利回りが0.09%となりました。一方、国際業務部門では、資金運用勘定の平均残高が4,009億円、利回りが0.88%となりました。また資金調達勘定の平均残高が3,994億円、利回りが0.73%となりました。
① 国内業務部門
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | (231,806) 3,820,748 | (249) 31,256 | 0.81 |
当連結会計年度 | (189,914) 4,187,315 | (222) 33,159 | 0.79 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 2,157,618 | 27,862 | 1.29 |
当連結会計年度 | 2,724,299 | 29,715 | 1.09 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 468,669 | 1,381 | 0.29 |
当連結会計年度 | 306,963 | 1,556 | 0.50 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 25,054 | - | - |
当連結会計年度 | 54,953 | 1 | 0.00 | |
うち買入金銭債権 | 前連結会計年度 | 212,020 | 1,069 | 0.50 |
当連結会計年度 | 204,586 | 959 | 0.46 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 711,419 | 655 | 0.09 |
当連結会計年度 | 665,833 | 664 | 0.09 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 3,943,044 | 4,468 | 0.11 |
当連結会計年度 | 4,496,775 | 4,355 | 0.09 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 3,616,155 | 1,564 | 0.04 |
当連結会計年度 | 4,159,610 | 1,869 | 0.04 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 16,502 | △6 | △0.03 |
当連結会計年度 | 2,219 | 0 | 0.00 | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | 24,724 | 2 | 0.01 |
当連結会計年度 | 34,814 | 3 | 0.00 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 273,013 | 103 | 0.03 |
当連結会計年度 | 293,972 | - | - |
(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度192,156百万円、当連結会計年度393,113百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度13,437百万円、当連結会計年度13,734百万円)及び利息(前連結会計年度15百万円、当連結会計年度13百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
3.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
② 国際業務部門
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 402,052 | 2,957 | 0.73 |
当連結会計年度 | 400,939 | 3,549 | 0.88 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 394,571 | 2,956 | 0.74 |
当連結会計年度 | 385,500 | 3,543 | 0.91 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 0 | - | - |
当連結会計年度 | 6 | 0 | 1.01 | |
うち買入金銭債権 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 375 | 0 | 0.18 |
当連結会計年度 | 447 | 5 | 1.12 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | (231,806) 402,269 | (249) 1,900 | 0.47 |
当連結会計年度 | (189,914) 399,411 | (222) 2,924 | 0.73 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 167,588 | 1,551 | 0.92 |
当連結会計年度 | 202,863 | 2,452 | 1.20 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | 155 | 1 | 0.78 |
当連結会計年度 | - | - | - | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - |
(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度-百万円、当連結会計年度-百万円)を控除して表示しております。
2.( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。
3.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しております。
③ 合計
種類 | 期別 | 平均残高 | 利息 | 利回り |
金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | ||
資金運用勘定 | 前連結会計年度 | 3,990,995 | 33,964 | 0.85 |
当連結会計年度 | 4,398,340 | 36,486 | 0.82 | |
うち貸出金 | 前連結会計年度 | 2,157,618 | 27,862 | 1.29 |
当連結会計年度 | 2,724,299 | 29,715 | 1.09 | |
うち有価証券 | 前連結会計年度 | 863,240 | 4,338 | 0.50 |
当連結会計年度 | 692,464 | 5,100 | 0.73 | |
うちコールローン 及び買入手形 | 前連結会計年度 | 25,054 | - | - |
当連結会計年度 | 54,960 | 1 | 0.00 | |
うち買入金銭債権 | 前連結会計年度 | 212,020 | 1,069 | 0.50 |
当連結会計年度 | 204,586 | 959 | 0.46 | |
うち預け金 | 前連結会計年度 | 711,795 | 655 | 0.09 |
当連結会計年度 | 666,280 | 669 | 0.10 | |
資金調達勘定 | 前連結会計年度 | 4,113,507 | 6,119 | 0.14 |
当連結会計年度 | 4,706,272 | 7,057 | 0.14 | |
うち預金 | 前連結会計年度 | 3,783,744 | 3,116 | 0.08 |
当連結会計年度 | 4,362,473 | 4,322 | 0.09 | |
うちコールマネー 及び売渡手形 | 前連結会計年度 | 16,502 | △6 | △0.03 |
当連結会計年度 | 2,219 | 0 | 0.00 | |
うち債券貸借取引受入担保金 | 前連結会計年度 | 24,879 | 3 | 0.01 |
当連結会計年度 | 34,814 | 3 | 0.00 | |
うち借用金 | 前連結会計年度 | 273,013 | 103 | 0.03 |
当連結会計年度 | 293,972 | - | - |
(注)1.資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度192,156百万円、当連結会計年度393,113百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度13,437百万円、当連結会計年度13,734百万円)及び利息(前連結会計年度15百万円、当連結会計年度13百万円)を、それぞれ控除して表示しております。
2.平均残高は原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
(3)国内・国際業務部門別役務取引の状況
当連結会計年度の役務取引等収益は国内・国際業務部門合計で199億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は195億円となりました。一方、国際業務部門では3億円となっております。また、役務取引等費用は国内・国際業務部門合計で144億円となりました。これを国内・国際業務部門別にみますと、国内業務部門は137億円となりました。一方、国際業務部門では7億円となっております。
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
役務取引等収益 | 前連結会計年度 | 18,545 | 335 | 18,880 |
当連結会計年度 | 19,580 | 324 | 19,904 | |
うち預金・貸出業務 | 前連結会計年度 | 8,971 | 30 | 9,001 |
当連結会計年度 | 11,849 | 68 | 11,917 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 1,253 | 45 | 1,299 |
当連結会計年度 | 1,537 | 96 | 1,633 | |
うち証券関連業務 | 前連結会計年度 | 468 | - | 468 |
当連結会計年度 | 555 | - | 555 | |
うち代理業務 | 前連結会計年度 | 5,928 | - | 5,928 |
当連結会計年度 | 3,416 | - | 3,416 | |
役務取引等費用 | 前連結会計年度 | 12,252 | 217 | 12,470 |
当連結会計年度 | 13,710 | 716 | 14,426 | |
うち為替業務 | 前連結会計年度 | 1,559 | - | 1,559 |
当連結会計年度 | 1,800 | - | 1,800 |
(4)国内・国際業務部門別預金残高の状況
○預金の種類別残高(末残)
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
預金合計 | 前連結会計年度 | 3,833,330 | 172,811 | 4,006,142 |
当連結会計年度 | 4,178,560 | 246,633 | 4,425,194 | |
うち流動性預金 | 前連結会計年度 | 2,476,160 | - | 2,476,160 |
当連結会計年度 | 2,659,444 | - | 2,659,444 | |
うち定期性預金 | 前連結会計年度 | 1,356,777 | - | 1,356,777 |
当連結会計年度 | 1,518,439 | - | 1,518,439 | |
うちその他 | 前連結会計年度 | 392 | 172,811 | 173,204 |
当連結会計年度 | 676 | 246,633 | 247,309 | |
譲渡性預金 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
総合計 | 前連結会計年度 | 3,833,330 | 172,811 | 4,006,142 |
当連結会計年度 | 4,178,560 | 246,633 | 4,425,194 |
(注)1.流動性預金とは、普通預金であります。
2.定期性預金とは、定期預金であります。
(5)国内・海外別貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
業種別 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額 (百万円) | 構成比(%) | 金額 (百万円) | 構成比(%) | |
国内 | 2,349,221 | 100.00 | 3,182,282 | 100.00 |
金融業 | 20,590 | 0.88 | 44,468 | 1.40 |
その他 | 2,328,630 | 99.12 | 3,137,814 | 98.60 |
海外 | - | - | - | - |
合計 | 2,349,221 | ─── | 3,182,282 | ─── |
(注)1.「国内」の「その他」には、住宅ローンが含まれております。
2.特別国際金融取引勘定は該当ありません。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
該当事項はありません。
(6)国内・国際業務部門別有価証券の状況
○有価証券残高(末残)
種類 | 期別 | 国内業務部門 | 国際業務部門 | 合計 |
金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額(百万円) | ||
国債 | 前連結会計年度 | 65,494 | - | 65,494 |
当連結会計年度 | 61,283 | - | 61,283 | |
地方債 | 前連結会計年度 | 119,230 | - | 119,230 |
当連結会計年度 | 74,436 | - | 74,436 | |
短期社債 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | - | - | - | |
社債 | 前連結会計年度 | 166,804 | - | 166,804 |
当連結会計年度 | 113,364 | - | 113,364 | |
株式 | 前連結会計年度 | - | - | - |
当連結会計年度 | 114 | - | 114 | |
その他の証券 | 前連結会計年度 | - | 408,713 | 408,713 |
当連結会計年度 | 9,728 | 338,011 | 347,739 | |
合計 | 前連結会計年度 | 351,529 | 408,713 | 760,242 |
当連結会計年度 | 258,927 | 338,011 | 596,938 |
(注)「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号。以下、「告示」という。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
平成30年3月31日 | |
1.連結自己資本比率(2/3) | 9.35 |
2.連結における自己資本の額 | 927 |
3.リスク・アセットの額 | 9,910 |
4.連結総所要自己資本額 | 396 |
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円、%)
平成30年3月31日 | |
1.自己資本比率(2/3) | 9.36 |
2.単体における自己資本の額 | 932 |
3.リスク・アセットの額 | 9,959 |
4.単体総所要自己資本額 | 398 |
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当社の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3ヵ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
債権の区分 | 平成29年3月31日 | 平成30年3月31日 |
金額(億円) | 金額(億円) | |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 17 | 19 |
危険債権 | 6 | 6 |
要管理債権 | 8 | 8 |
正常債権 | 23,007 | 31,804 |
(生産、受注及び販売の実績)
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当連結会計年度の「資金運用収支」は、貸出金が順調に増加したことを主因として、前連結会計年度比15億円の増益となりました。「役務取引等収支」は、信用保証料が増加したことを主因として、同9億円の減益となりました。「その他業務収支」は、国債等債券売却損が減少したこと等により、同1億円の増益となりました。以上の結果、「業務粗利益」は、同8億円増益の395億円となりました。一方、「営業経費」につきましては、広告宣伝費等の減少を主因として、同0億円の費用減少となりました。
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 増減(百万円) | |
(百万円)(A) | (百万円)(B) | (B)-(A) | |
業務粗利益 | 38,694 | 39,516 | 822 |
資金運用収支 | 27,844 | 29,428 | 1,584 |
役務取引等収支 | 6,409 | 5,478 | △931 |
その他業務収支 | 4,439 | 4,609 | 170 |
営業経費 | △23,559 | △23,524 | 34 |
一般貸倒引当金繰入額 | △203 | △220 | △16 |
その他の損益 | △230 | △296 | △66 |
経常利益 | 14,700 | 15,474 | 774 |
特別損益 | △107 | △237 | △129 |
税金等調整前当期純利益 | 14,593 | 15,237 | 644 |
法人税等合計 | △4,719 | △4,790 | △71 |
当期純利益 | 9,873 | 10,447 | 573 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 9,873 | 10,447 | 573 |
(注)1.業務粗利益=(資金運用収益-(資金調達費用-金銭の信託運用見合費用))
+(役務取引等収益-役務取引等費用)+(その他業務収益-その他業務費用)
2.金額が損失又は減益の項目には△を付しております。
(2) 財政状態の分析
①貸出金
平成30年3月31日現在の貸出金は前年比8,330億円増加の3兆1,822億円となりました。なお、住宅ローン残高は、同3,475億円増加の2兆3,384億円となっております。
平成29年3月31日 | 平成30年3月31日 | 増減(百万円) | |
(百万円)(A) | (百万円)(B) | (B)-(A) | |
貸出金残高(末残) | 2,349,221 | 3,182,282 | 833,061 |
うち住宅ローン残高 | 1,990,891 | 2,338,444 | 347,553 |
○リスク管理債権の状況
平成30年3月31日現在のリスク管理債権は前年比1億円増加の34億円となりました。
平成29年3月31日 | 平成30年3月31日 | 増減(百万円) | |
(百万円)(A) | (百万円)(B) | (B)-(A) | |
破綻先債権 | 264 | 177 | △86 |
延滞債権 | 2,125 | 2,417 | 292 |
3ヵ月以上延滞債権 | - | - | - |
貸出条件緩和債権 | 839 | 812 | △26 |
合計 | 3,229 | 3,408 | 179 |
○金融再生法開示債権の状況
平成30年3月31日現在の金融再生法開示債権は前年比8,798億円増加の3兆1,838億円となりました。
平成29年3月31日 | 平成30年3月31日 | 増減(百万円) | |
(百万円)(A) | (百万円)(B) | (B)-(A) | |
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 | 1,711 | 1,935 | 224 |
危険債権 | 678 | 660 | △18 |
要管理債権 | 839 | 812 | △26 |
正常債権 | 2,300,756 | 3,180,435 | 879,679 |
合計 | 2,303,985 | 3,183,844 | 879,858 |
(注) 上記は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」に基づくものであります。
②有価証券
平成30年3月31日現在の有価証券は前年比1,633億円減少の5,969億円となりました。
平成29年3月31日 | 平成30年3月31日 | 増減(百万円) | |
(百万円)(A) | (百万円)(B) | (B)-(A) | |
国債 | 65,494 | 61,283 | △4,211 |
地方債 | 119,230 | 74,436 | △44,793 |
短期社債 | - | - | - |
社債 | 166,804 | 113,364 | △53,439 |
株式 | - | 114 | 114 |
その他の証券 | 408,713 | 347,739 | △60,973 |
合計 | 760,242 | 596,938 | △163,303 |
③預金
平成30年3月31日現在の預金は前年比4,190億円増加の4兆4,251億円となりました。
平成29年3月31日 | 平成30年3月31日 | 増減(百万円) | |
(百万円)(A) | (百万円)(B) | (B)-(A) | |
流動性預金 | 2,476,160 | 2,659,444 | 183,284 |
定期性預金 | 1,356,777 | 1,518,439 | 161,661 |
その他の預金 | 173,204 | 247,309 | 74,105 |
譲渡性預金 | - | - | - |
合計 | 4,006,142 | 4,425,194 | 419,051 |
(注)1.流動性預金とは普通預金であります。
2.定期性預金とは定期預金であります。
④純資産の部
平成30年3月31日現在の純資産の部合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加を主因として、前年比99億円増加の929億円となりました。
平成29年3月31日 | 平成30年3月31日 | 増減(百万円) | |
(百万円)(A) | (百万円)(B) | (B)-(A) | |
資本金 | 31,000 | 31,000 | - |
資本剰余金 | 13,625 | 13,625 | - |
利益剰余金 | 42,756 | 53,203 | 10,447 |
その他有価証券評価差額金 | 4,078 | 2,015 | △2,063 |
繰延ヘッジ損益 | △8,423 | △6,887 | 1,535 |
合計 | 83,037 | 92,956 | 9,919 |
(3) 連結自己資本比率(国内基準)
当社は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法を採用しております。
平成30年3月31日現在の「連結自己資本比率」は9.35%となりました。
平成29年3月31日 | 平成30年3月31日 | 増減(億円、%) | |
(億円、%)(A) | (億円、%)(B) | (B)-(A) | |
1.連結自己資本比率(2/3) | 11.11 | 9.35 | △1.76 |
2.連結における自己資本の額 | 956 | 927 | △29 |
3.リスク・アセットの額 | 8,608 | 9,910 | 1,301 |
4.連結総所要自己資本額 | 344 | 396 | 52 |
(注) 連結自己資本比率については、銀行法第14条の2の規定に基づく平成18年金融庁告示第19号に定められた算式により算出しております。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に影響を与える大きな要因としては、国内外の金利動向と為替動向が挙げられますが、なかでも当社の資金調達コスト・運用収益に最も影響を与えるのは国内の金利動向であると考えております。こうした認識の下、当社はALM委員会を設置し、金利・為替の動向によって、資産・負債の価値及びこれらから生み出される収益が変動するリスク(市場リスク)と資金繰りリスク(流動性リスク)をモニタリングするとともに、上記のリスクを踏まえた預金・貸出金利コントロールやヘッジ取引などを機動的に実施していく体制を整備しております。
(5) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは経営理念のひとつとして、「金融業における近未来領域の開拓と革新的な事業モデルの追求」や「最先端のITを駆使した金融取引システムの安定的な提供」を掲げており、この理念に沿って、各種APIやAIなどの最先端の技術を活用した新しい商品・サービスを矢継ぎ早に生み出し、お客さまにとって有利で便利な金融機能を安全にご利用いただくことを目指しております。
経営上の目標の達成状況を判断するための主な指標としましては、①自己資本比率について8%を超える水準を維持、②持続的な経常増益の実現、③OHR:50%を確保し、中期的に40%台への改善を目指すことが挙げられます。