有価証券報告書-第44期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国の経済は、個人消費・所得環境が緩やかに改善し、雇用情勢も着実な改善が続く中で各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調が続きました。
一方世界経済は、米国、欧州、アジアなど総じて回復基調が続いたものの、中国においては景気の持ち直しに足踏みがみられました。
この様な状況の中、当社におきましては大人向け施策として、水の特性を活かした関節等体への負担が少ない形でトレーニングができる国内初、オリジナルの水中バイクを開発し、今後自社施設で水中バイクプログラムを展開するとともに、同業他社へも販売していくため、特許を出願いたしました。
人材の確保および強化につきましては、2018年4月より新人事制度を導入する事で実力主義の傾向を高めつつ、賃金体系の透明性、責任等級格付基準の明確化を図り、求職者および従業員に対してより魅力ある労働環境を整備し、働き方改革の推進に努めました。
選手強化面におきましては、2018年8月に開催された第13回パンパシフィック水泳選手権大会、同年同月に開催された第18回アジア競技大会において、当社所属の競泳選手が金メダルをはじめとする複数のメダルを獲得、アジア競技大会においては飛び込み競技においても入賞を果たしました。
また、2018年12月に開催された第14回FINA世界短水路選手権においては、競泳の瀬戸大也選手が男子200mバタフライにおいて短水路世界新記録を樹立し、金メダルを獲得いたしました。
事業所につきましては、2018年7月にJSSスイミングスクール中野山(新潟市東区)を開設、2018年10月にはJSSスイミングスクール清田(札幌市清田区)を新築移転いたしました。
このような営業施策により、当事業年度末の会員数は98,402人(前期比0.4%減)となりました。子供、大人別会員内訳では、子供会員数が86,801人(前期比0.3%増)、大人会員数が11,601人(前期比5.4%減)となっております。
以上の結果、当事業年度の売上高は8,729百万円(前期比0.1%増)、営業利益は472百万円(前期比14.4%減)、経常利益は486百万円(前期比12.9%減)、当期純利益は318百万円(前期比12.3%減)となりました。
なお、当社はスイミングスクール運営事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ115百万円増加し、6,716百万円となりました。これは主に、流動資産の現金及び預金が87百万円、有形固定資産が61百万円それぞれ増加したことによるものであります。
負債合計は、前事業年度末に比べ98百万円減少し、3,919百万円となりました。これは主に、未払金が170百万円減少した一方で、固定負債の長期借入金が80百万円増加したことによるものであります。
純資産合計は、前事業年度末に比べ213百万円増加し、2,797百万円となりました。これは主に、当期純利益の計上により利益剰余金が262百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、87百万円増加し、当事業年度末は600百万円となりました。当事業年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は519百万円となりました。これは主に、税引前当期純利益488百万円によるものであります。また、前事業年度に比べ得られた資金は47百万円減少しておりますが、主に税引前当期純利益が63百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動に使用した資金は422百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出421百万円によるものであります。また、前事業年度に比べ使用した資金は101百万円減少しておりますが、主に有形固定資産の取得による支出が127百万円減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動に使用した資金は9百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入が480百万円となった一方で、長期借入金の返済による支出が358百万円となったことによるものであります。また、前事業年度に比べ得られた資金は103百万円減少しておりますが、主に長期借入れによる収入が251百万円減少した一方で、短期借入金の純増減額が227百万円、自己株式の取得による支出が48百万円増加したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は、スイミングスクールの運営を主たる事業としているため、生産及び受注の状況については記載しておりません。
a. 販売実績
当社は、スイミングスクール運営事業の単一セグメントのため、当事業年度の販売実績を売上種類別に示すと、次のとおりであります。
| 売上種類別 | 当事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 直営事業収入 (千円) | 6,581,283 | 100.9 | |
| 受託事業収入 (千円) | 770,957 | 95.8 | |
| 企画課外売上収入 (千円) | 509,256 | 110.3 | |
| スイミングスクール運営収入(千円) | 7,861,497 | 100.9 | |
| 直営商品売上 (千円) | 339,340 | 98.8 | |
| その他商品売上 (千円) | 472,091 | 92.5 | |
| 商品売上 (千円) | 811,431 | 95.0 | |
| その他の営業収入 (千円) | 56,418 | 73.2 | |
| 合計(千円) | 8,729,348 | 100.1 | |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、事業年度末における財政状態、報告期間における経営成績及び開示に影響を与える見積り・予測を必要としております。当社はこれらの見積り・予測について、過去の実績や現在の状況を考慮し、合理的と考えられる基準に基づき判断しております。しかしながら、見積り・予測は不確実性が伴うため、実際の結果と大きく異なる可能性があります。
② 財政状態の分析
a. 流動資産
当事業年度末における流動資産の残高は、915百万円となり、前事業年度末と比べて85百万円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が87百万円増加したことによるものであります。
b. 固定資産
当事業年度末における固定資産の残高は、5,800百万円となり、前事業年度末と比べて29百万円の増加となりました。これは主に、有形固定資産が61百万円増加したことによるものであります。
c. 流動負債
当事業年度末における流動負債の残高は、2,061百万円となり、前事業年度末に比べて178百万円の減少となりました。これは主に、未払金が170百万円減少したことによるものであります。
d. 固定負債
当事業年度末における固定負債の残高は、1,857百万円となり、前事業年度末に比べて79百万円の増加となりました。これは主に、長期借入金が80百万円増加したことによるものであります。
e. 純資産
当事業年度末における純資産の残高は、2,797百万円となり、前事業年度末に比べて213百万円の増加となりました。これは、当期純利益の計上等により利益剰余金が262百万円増加したことによるものであります。
③ 経営成績の分析
a. 売上高
当事業年度における売上高は、8,729百万円となり、前事業年度と比べて7百万円の増加となりました。これは主に、スイミングスクール運営収入が70百万円増加した一方で、商品売上高が42百万円減少したことによるものであります。
b. 売上原価
当事業年度における売上原価は7,282百万円となり、前事業年度と比べて56百万円の増加となりました。これは主に、給料及び手当が45百万円増加したことによるものであります。
c. 売上総利益
上記の結果、当事業年度における売上総利益は、前事業年度と比べて49百万円減少し、1,446百万円となり、売上高総利益率は16.6%となりました。
d. 販売費及び一般管理費
当事業年度における販売費及び一般管理費は974百万円となり、前事業年度と比べて29百万円の増加となりました。これは主に、給料が14百万円増加したことによるものであります。
e. 営業利益
上記の結果、当事業年度における営業利益は472百万円となり、前事業年度と比べて79百万円の減少となりました。
f. 営業外収益
当事業年度における営業外収益は22百万円となり、前事業年度と比べて5百万円の増加となりました。これは主に、退職給付引当金戻入額が7百万円増加したことによるものであります。
g. 営業外費用
当事業年度における営業外費用は8百万円となり、前事業年度と比べて1百万円の減少となりました。これは主に、支払利息が1百万円減少したことによるものであります。
h. 経常利益
上記の結果、当事業年度における経常利益は486百万円となり、前事業年度と比べて72百万円の減少となりました。
i. 当期純利益
固定資産売却益5百万円等を計上した結果、特別利益が5百万円、特別損失が3百万円となり、税引前当期純利益は488百万円となりました。また、法人税、住民税及び事業税152百万円、法人税等調整額を17百万円を計上しております。
以上の結果、当事業年度における当期純利益は318百万円となり、前事業年度と比べて44百万円の減少となりました。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の主力であるスイミングスクール事業については、医療制度改革の中で2008年4月から健診・保健指導の義務化が実施されるなど、国民の健康意識の高まりとともにスイミングに対するニーズも拡大する方向にありますが、国内経済動向、個人消費、流行、原油価格等の外的要因が変動することにより大きく影響を受けます。
また、同業他社による多店舗展開、異業種からの参入など競争はより激しくなってきており、出店地域における当社の優位性の確保状況により影響を受けます。
⑤ 経営戦略の現状と見通し
当社は、総合フィットネスを展開する同業他社と差別化を図るため、スイミングスクール事業を「教育」として指導教本及び水中健康運動教本等の創業以来の指導経験を織り込んだ各種マニュアルや教本に基づく専門性の高い指導を実施し、当社ブランド力の強化と各事業所の収益力向上を進めております。今後の見通しについては、直営事業所として低コスト運営が可能なコンパクトタイプ施設(会員数1,000名程度)の展開を進め、買収、合併等を利用した事業譲受や既存施設の新築移転も含め、年間2事業所程度の出店を計画しております。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要の主なものは、スイミングスクール事業の指導者の人件費、水道光熱費等の販売費及び一般管理費であり、また、設備資金需要としては新規事業所の開設費用及びプール施設の維持管理に関する設備投資資金であります。
そのような資金需要を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。
また、資金の流動性に関しては、現在の複数の金融機関からの借入は円滑に行われており、十分な借入余力があり、流動性の補完にも対応が可能となっております。
当事業年度における資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは519百万円の現金及び現金同等物を得ております。投資活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に有形固定資産の取得による支出421百万円がありました。財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に長期借入れによる収入480百万円、長期借入金の返済による支出358百万円がありました。その結果、現金及び現金同等物の期末残高は600百万円となり、前事業年度末と比べて87百万円増加しました。