有価証券報告書-第19期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/22 11:16
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【項目】
136項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当社グループの当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、経済活動が抑制され、先行きが不透明な状況が続いております。また、同様に世界経済においても、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による各国の都市封鎖や移動制限などにより、経済活動が抑制され、先行きが不透明な状況が続いております。
前述の通り、マーケティング・リサーチ業界の世界全体の市場規模については、「ESOMAR INDUSTRY REPORT 2020」によると、2019年は$89,903 million(前年比5.9%増)となり、また、2017年から2018年の成長率が3.3%だったことから、拡大傾向にあります。また、国内市場については、一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会の「第45回経営業務実態調査」によると、2019年度の市場規模は2,291億円(前年比4.6%増)となり、そのうちの当社グループの主力事業であるインターネットリサーチの市場規模については、前年比8.0%増と上向きな結果となっております。
このような経済・市場環境のもと、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、当社グループの業績に影響を与えました。具体的には、国内における外出自粛や緊急事態宣言、海外における都市封鎖などにより、経済活動や企業活動が抑制され、顧客が行うマーケティング・リサーチ案件の凍結や延期の発生が見られました。一方で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による環境変化は、定量・定性リサーチのオンライン化の加速やDIY型のリサーチへのニーズの高まりなど、中長期的には当社グループが強みを発揮できる事業環境の変化をもたらしております。
このような状況の中、当社グループは、「想いを、世界に」の経営理念のもと、インターネットリサーチ事業におけるナンバーワンを目指し、事業にまい進してまいりました。
国内市場に関しては、DIY型リサーチシステムである当社プラットフォーム(GMO Market Observer)の機能及びサービス体制の強化を進めシェア拡大に努めるほか、オペレーション業務の標準化と顧客対応力の強化による生産性の向上に一定の成果が見えました。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための行動様式として、対面式オフライン調査からオンライン調査への移行のニーズに応えるため、消費者へのインタビューによる定性調査を対面することなくオンライン上で完結できるサービスである「MO Insights」の提供を開始いたしました。また、一般事業会社における手軽で簡素なリサーチニーズに対して、顧客が利用するDIY型(セルフ型)アンケートツールから、国内・アジア最大級の調査用パネルへのアンケート調査ができるサービスである「MO Lite アンケート byGMO」、国内・アジア最大級の調査用パネルへのインタビューができるパッケージ型のオンラインインタビューサービスである「MO Lite インタビュー byGMO」の提供を開始いたしました。
海外市場に関しては、顧客や競合他社によるアジア拠点の強化といった動きにより競争が激しくなる中、顧客とのシステム連携の推進や、品質の向上といった施策を講じ、アジアでの強みを発揮するとともに、国内市場と同様に、「MO Insights」や「MO Lite アンケート byGMO」、「MO Lite インタビュー byGMO」の提供を開始しております。
このほか、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえて、リモートワーク環境の整備やオフィスにおける感染防止対策の実施、不要不急の支出の見直しと削減等に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,394,929千円(前年同期比3.2%増)、営業利益は263,718千円(前年同期比23.7%増)、経常利益は241,070千円(前年同期比24.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は175,672千円(前年同期比27.9%増)となりました。
事業のサービス別の経営成績については、以下の通りです。
(1)アウトソーシングサービス
アウトソーシングサービスは、近年調査会社業界からの需要が拡大傾向にあるアンケート作成からローデータ・集計までのサービスを一括で受託するサービスです。当連結会計年度においては、調査会社からの大型案件の受託本数が堅調に推移し、当サービスの売上高は、2,391,891千円(前年同期比2.2%増)となりました。
(2)D.I.Yサービス
D.I.Yサービスは、当社が独自に開発したリサーチ・ソリューション・プラットフォーム(GMO Market Observer)を利用して、顧客自身がアンケート作成から集計までを行うサービスです。当連結会計年度においては、当サービスの浸透により、利用頻度が増加し、当サービスの売上高は、943,605千円(前年同期比8.6%増)となりました。
(3)その他サービス
その他サービスは、アウトソーシングサービスとD.I.Yサービス以外のオフラインリサーチサービス等となっております。当連結会計年度においては、その他サービスの売上高は、59,433千円(前年同期比27.6%減)となりました。
(財政状態の状況)
当連結会計年度末における総資産は、2,231,647千円となり、前連結会計年度末に比べて147,663千円増加(7.1%増)いたしました。
当連結会計年度末における負債は、748,502千円となり、前連結会計年度末に比べて42,993千円増加(6.1%増)いたしました。
当連結会計年度末における純資産は、1,483,144千円となり、前連結会計年度末に比べて104,669千円増加(7.6%増)いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて185,647千円増加し、913,182千円となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、363,002千円(前年同期は147,932千円の収入)であります。
これは主に、税金等調整前当期純利益240,078千円、減価償却費70,709千円、未払金の増加47,771千円による資金の増加があったためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、95,028千円(前年同期は181,577千円の支出)であります。
これは主に、無形固定資産の取得による支出93,281千円等があったためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、82,557千円(前年同期は134,058千円の支出)であります。
これは、配当金の支払額68,692千円、リース債務の返済による支出13,865千円があったためです。
③生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当社グループは生産活動を実施しておりませんので、該当事項はありません。
(2) 受注状況
当社グループでは、受注から納品までの期間が短く、受注に関する記載を省略しております。
(3) 販売実績
当連結会計年度のサービス別の販売実績は、次のとおりであります。
サービス名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
前年同期比(%)
アウトソーシングサービス(千円)2,391,8912.2
D.I.Yサービス(千円)943,6058.6
その他サービス(千円)59,433△27.6
合計3,394,9293.2

(注) 1. 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社野村総合研究所429,44713.0465,37013.7

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、経済や社会、企業活動に広範な影響が生じており、このような状況下において、今後の新型コロナウイルス感染症の収束時期やその影響の程度を合理的に予測することは困難な状況にあります。新型コロナウイルス感染症による影響は継続するものと考えておりますが、当連結会計年度において当社グループに実際に発生した影響の推移などを勘案するとともに、当連結会計年度末時点で入手可能な情報に基づき、繰延税金資産の回収可能性や固定資産の減損会計などの会計上の見積りを行っております。会計上の見積りに用いた仮定について、新型コロナウイルス感染症により、再び大規模な経済活動の停滞等が起こるなどの重要な影響はないと考えております。
②財政状態の分析
(1) 資産の部
資産につきましては、2,231,647千円となり、前連結会計年度末に比べて147,663千円増加いたしました。主たる変動要因は、現金及び預金の増加185,647千円、売掛金の減少35,086千円等であります。
(2) 負債の部
負債につきましては、748,502千円となり、前連結会計年度末に比べて42,993千円増加いたしました。主たる変動要因は、未払金の増加45,130千円等であります。
(3) 純資産の部
純資産につきましては、1,483,144千円となり、前連結会計年度末に比べて104,669千円増加いたしました。主たる変動要因は、利益剰余金の増加107,004千円等であります。
③ 経営成績の分析
(1) 売上高
当連結会計年度における売上高は3,394,929千円(前年同期比3.2%増)となり、内訳は、アウトソーシングサービス2,391,891千円(同2.2%増)、D.I.Yサービス943,605千円(同8.6%増)、その他サービス59,433千円(同27.6%減)です。国内インターネットリサーチ事業の収益面の強化を図るとともに、グローバル展開やアジアでのパネルパートナーの拡大に向けた成長戦略を積極的に推進し受注増加に結実いたしました。
(2) 売上原価、売上総利益
当連結会計年度における売上原価は1,809,195千円(同7.1%増)となり、結果、売上総利益は1,585,733千円(同1.0%減)となりました。売上原価の主な増加要因はオペレーション人員の人件費の増加によるもので、売上総利益が減少する結果となりました。
(3) 販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,322,014千円(同4.8%減)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症の流行下における不要不急の経費の抑制や働き方改革などによる費用の減少によるものであります。この結果、当連結会計年度における営業利益は263,718千円(同23.7%増)となりました。
当連結会計年度における営業外収益は6,118千円、営業外費用は28,767千円発生しており、経常利益は241,070千円(同24.3%増)となりました。
(4) 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は240,078千円(同19.3%増)となりました。法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額65,928千円、非支配株主に帰属する当期純損失は1,521千円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は175,672千円(同27.9%増)となりました。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第一部[企業情報]第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、第一部[企業情報]第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]をご参照ください。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、インターネットリサーチ事業を展開しており、売上金の回収期間は数か月と、比較的短い傾向にあります。また、当社グループの主な資金需要は、人件費、外注費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用ならびにソフトウエアに係る投資であります。これらの資金需要につきましては、利益の計上等により生み出される自己資金により賄うことを基本方針としており、当連結会計年度末において、金融機関からの借入金による資金調達はありません。今後の資金需要の動向については、概ねこれまでと同様の状況が続くと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の流行により企業活動が影響を受ける状況下にはありますが、今後も適正に資金回収を推進し、健全な資金運用に取り組んでまいります。

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