有価証券報告書-第1期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/21 16:02
【資料】
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【項目】
133項目

業績等の概要

当社は、平成27年10月1日に単独株式移転によりコスモ石油㈱の完全親会社として設立されましたが、コスモ石油
㈱の連結財務諸表を引き継いで作成しておりますので、当連結会計年度は平成27年4月1日から平成28年3月31日と
なります。また、連結の範囲に実質的な変更はないため、前期と比較を行っている項目についてはコスモ石油㈱の平
成27年3月期(第109期)の連結業績と比較しております。
(1)業績
当連結会計年度における日本経済は、中国をはじめとする新興国経済の景気減速の影響などもあり、輸出が弱含み、前半には個人消費および民間設備投資の回復に遅れが見られましたが、大胆な金融政策とインバウンド需要の増
加などにより、雇用・所得環境が改善するなど、緩やかな景気回復基調が続きました。
原油価格は、期初に1バレル53ドル台であったドバイ原油が、米国の原油生産の減少などにより、一時66ドル台ま
で上昇しましたが、イラン原油の本格的な市場復帰や中国経済情勢の不振に対する市場の供給過剰懸念などにより大
幅に下落し、期末は34ドル台で終えました。
為替相場は、期初1ドル119円台で始まり、夏頃には1ドル122円前後で安定しました。12月には米国の利上げが実
施されましたが、その後の追加利上げの速度が緩やかになるとの見方などから円高・ドル安傾向となり、期末は112
円台で終えました。
石油製品の国内需要は、ガソリン・軽油は製品市況の下落により需要が下支えされたことから前期並みで推移しま
したが、灯油・A重油・C重油の需要が暖冬や燃料転換などにより大幅に減少したため、全体としては前期を下回り
ました。
以上の結果、当期の連結経営成績は、売上高は原油価格の下落に伴い、前期比で約26%減少の2兆2,443億円となりました。
また、原油価格の下落により石油開発事業の販売利益が大きく減少したことや、主に石油事業における在庫評価損
の発生により、営業損失は297億円(前期は営業損失384億円)、経常損失は361億円(前期は経常損失496億円)、親会社株主に帰属する当期純損失は502億円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失777億円)となりました。
なお、セグメント情報につきましては、以下のとおりであります。
[石油事業]
石油事業につきましては、原油価格の下落及び製品販売数量が減少したことにより、売上高は減少しました。さ
らに、原油価格の下落によるたな卸資産の在庫評価の影響が売上原価を大幅に押し上げました。その結果、売上高
は2兆2,207億円(前期比△7,763億円)、セグメント損失は628億円(前期はセグメント損失935億円)となりました。
[石油化学事業]
石油化学事業につきましては、製品販売数量は増加しましたが、原油価格の下落等により、売上高は481億円(前
期比△70億円)、セグメント利益は41億円(前期はセグメント損失76億円)となりました。
[石油開発事業]
石油開発事業につきましては、原油販売価格の下落及び修繕費等のコストが減少したことにより、売上高は558
億円(前期比△265億円)、セグメント利益は186億円(前期比△289億円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、894億円となり、前連結会計年度末の残高808億円に比べ86億円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金の増加は184億円であり、前連結会計年度に比べ1,450億円キャッシュ・フローが減少いたしました。これは、主に売上債権及びたな卸資産の減少額が前期と比べ減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金の減少は328億円であり、前連結会計年度に比べ27億円キャッシュ・フローが減少いたしました。これは、主に固定資産の取得に伴う支出が増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金の増加は325億円であり、前連結会計年度に比べ2,114億円キャッシュ・フローが増加いたしました。これは、主に借入金の増加等によるものであります。