有価証券報告書-第17期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/09/27 16:50
【資料】
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【項目】
105項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2020年7月1日から2021年6月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、度重なる緊急事態宣言や不要不急の外出自粛要請等に伴い、今後の個人消費の冷え込みが懸念され、先行きが不透明な状況が続いております。
当社が事業展開を行う国内インターネット関連市場におきましては、スマートフォンやタブレット端末をはじめとするインターネット利用端末の多様化等により、インターネット利用人口は2020年の1年間で13歳~59歳の各年齢階層において9割を超えて利用され、人口普及率は83.4%(前年比5.4%減)と幅広い年齢階層に普及しております(注)。また、FacebookやTwitter、LINEに代表されるソーシャルメディアの利用割合は73.8%(前年比4.8%増)と年々上昇を続けております(注)。消費者がインターネット及びスマートフォンを利用する時間の拡大とともに、インターネットやスマートフォンに関連したサービスはさらなる市場拡大が期待されております。 こうした環境のもと、当社は、既存事業である広告事業及びメディア事業において重点課題に注力するとともに、企業全体のブランディングとステークホルダーに対する情報発信の強化を目的にホームページのリニューアルを実施いたしました。また、当社ホームページにて公表させていただいておりますとおり、4月に発生した不正アクセスによる会員様情報の流出により、会員様及び関係各位の皆様に多大なるご心配、ご迷惑をおかけすることとなり、深くお詫び申し上げます。当社は、本流出事案を厳粛に受け止め、社会に信頼される企業としての責務を再認識し、個人情報保護の強化を推進してまいります。また、今後の再発防止策の徹底と万全なセキュリティ体制の再構築を目指し、会員様の信頼回復に向けて努めてまいります。なお、当該インシデント対応のため、情報セキュリティ対策費として特別損失96百万円を計上しております。 以上の結果、当事業年度における売上高は140億11百万円(前年同期比2.5%減少)、営業利益は5億84百万円(前年同期比20.5%減少)、経常利益は5億92百万円(前年同期比20.7%減少)、当期純利益は3億36百万円(前年同期比34.0%減少)となりました。
(注)出所:総務省「令和2年通信利用動向調査の結果」
セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。
なお、売上高については、セグメント間取引の調整後の数値であり、セグメント利益については、セグメント間取引の調整前の数値であります。
a.広告事業
広告事業は、アフィリエイト広告やソーシャル広告等の領域においてプロモーションの戦略立案から運用支援までを一貫して行うコンサルティングサービスを提供しております。
当事業においては、FXや暗号資産(仮想通貨)市場の活況の影響により金融関連が好調に推移したものの、エステや人材関連等が、度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により人流や企業マインドの変化等で厳しい状況が続いたため、当事業の売上高は92億21百万円(前年同期比6.2%減少)、セグメント利益は5億56百万円(前年同期比37.6%減少)となりました。
b.メディア事業
メディア事業は、マッチングサービスとして恋活・婚活サービス「Omiai」を提供しております。
「Omiai」では、重点課題に掲げるサービスの認知拡大及びブランド力向上のため、ブランドアンバサダーである「のん」さんのOmiaiプロモーション動画をYouTube等で配信しております。また、より多くの方に認知いただけるよう3月から東京メトロ全線で「まど上ポスター」を、4月からはJR西日本等で「ツインステッカー」の提示の効果等により、2021年5月にはサービス開始以降の累計会員数が7百万人を突破いたしました。
なお、インシデント対応にリソースを集中するため、デジタル広告を一時中断したことに伴い、プロモーションコストが抑制された結果、当事業の売上高は47億89百万円(前年同期比5.7%増加)、セグメント利益は6億86百万円(前年同期比52.8%増加)となりました。
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末と比べ3億44百万円増加し、53億21百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1億51百万円及び売掛金が98百万円増加したこと等によるものであります。
一方、負債合計は、前事業年度末と比べ84百万円増加し、23億8百万円となりました。これは主に、完済に伴い借入金が80百万円及び未払法人税等が1億83百万円減少したものの、買掛金が2億97百万円増加及び前受金が84百万円増加したこと等によるものであります。
純資産合計は、前事業年度末と比べ2億59百万円増加し、30億12百万円となりました。これは主に、利益剰余金が配当により88百万円減少したものの、当期純利益の計上により3億36百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末の55.3%から56.6%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は33億65百万円(前年同期比1億51百万円増加)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4億26百万円(前年同期比58百万円増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上4億96百万円、仕入債務の増加額2億97百万円が計上された一方で、売上債権の増加額98百万円、法人税等の支払額3億11百万円が計上されたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1億18百万円(前年同期は70百万円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出91百万円が計上されたこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1億56百万円(前年同期は1億26百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出80百万円及び配当金の支払額88百万円等によるものであります。
③生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
広告事業9,221,94093.8
メディア事業4,789,392105.7
合計14,011,33297.5

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社リクルートキャリア2,115,78014.7
株式会社ファーストチャージ1,446,37910.1

3.主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、特に以下に示す重要な会計方針が財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.固定資産の減損
固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の要否を検討しております。当社は、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを行い、収益性が低下した資産グループについては、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することになります。固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に基づき、算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、固定資産の減損を実施し、当社の業績を悪化させる可能性があります。
また、固定資産の減損の判定につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が、少なくとも翌事業年度中まで継続する仮定のもと、会計上の見積りを行っております。なお、上記の仮定は不確実性が高く、新型コロナウイルス感染症に係る影響が長期化した場合には将来において損失が発生する可能性があります。
②財政状態
「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
③経営成績
a.売上高
当事業年度における売上高は、コロナウイルス感染症拡大で外出自粛要請や緊急事態宣言が発出されたことにより、アフィリエイト広告事業において、来店を成果とする広告売上に影響があったこと等により、前事業年度に比べ3億52百万円減少し、140億11百万円(前事業年度比2.5%減)となりました。セグメント別売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
b.売上原価
当事業年度における売上原価は、売上高の減少等に伴い前事業年度に比べ3億4百万円減少し、94億89百万円(前事業年度比3.1%減)となりました。この結果、売上総利益は前事業年度に比べ48百万円減少し、45億21百万円(前事業年度比1.1%減)となりました。
c.販売費及び一般管理費
当事業年度における販売費及び一般管理費は、Omiaiのブランド価値向上のために認知拡大費用を積極的に投下したこと等により、前事業年度に比べ1億2百万円増加し、39億37百万円(前事業年度比2.7%増)となりました。この結果、営業利益は前事業年度に比べ1億50百万円減少し、5億84百万円(前事業年度比20.5%減)となりました。なお、セグメント別の営業利益については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
d.経常利益
当事業年度における経常利益は、営業外の助成金収入等があったものの、前事業年度に比べ1億54百万円減少し、5億92百万円(前事業年度比20.7%減)となりました。
e.当期純利益
当事業年度における当期純利益は、インシデント関連費用として、「情報セキュリティ対策費」96百万円を計上したこと等により、前事業年度に比べ1億73百万円減少し、3億36百万円(前事業年度比34.0%減)となりました。
④キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の主な資金需要は、既存事業の安定的な成長にかかるコストと新規事業への投資コストとなります。財政状態と投資のバランスを重視しつつ、事業活動に必要な運転資金及び新規事業等に対する投資コストは、主として手元の自己資金により運用しております。
なお、当事業年度のキャッシュ・フローの詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因
「2 事業等のリスク」に記載のとおり、当社は、インターネット関連市場の変化や他社との競争力、取引先の動向、コンプライアンスと内部管理体制、関連する法的規制、自然災害等の様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社においてはサービスの拡張、優秀な人材の採用等を行うとともに、リスクマネジメントを行い、リスク要因を分散し、リスクの発生を抑えて適切に対応してまいります。
(4) 経営者の問題意識と今後の方針
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社の経営陣は、今後更なる業容拡大と成長を遂げるには、様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。そのためには、広告事業における高利益構造への転換、特定の商材や顧客への依存解消、また、メディア事業における事業収益基盤の確立といった事業面と、内部管理体制の強化といった組織面の双方の強化を図り、事業展開を行ってまいります。
(5) 経営戦略の現状と見通し
当社の主たる事業領域であるインターネット関連市場は、スマートフォンやタブレット端末の普及等によるデバイスの多様化、FacebookやTwitter、LINEに代表されるソーシャルメディアの普及等、ビジネス環境の変化は世界規模で進展しており、さらなる市場拡大が期待されております。
このような状況の中、当社は、『常識を超え、人々に幸せをとどけ、より豊かな社会を創り続ける』というビジョンのもと、人々のあらゆるライフイベント、ライフ・シーンに新しいサービスを提供し続け、社会に貢献することを目指しております。これらを推進するに当たり、広告事業及びメディア事業の既存事業のさらなる拡大及び新事業分野の開拓を推進し、投資と収益のバランスを考慮しつつ業績予想値達成のため、さらなる成長を遂げたいと考えております。

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