有価証券報告書-第16期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度において、タイムチケット事業の更なる事業展開を目的とした子会社(株式会社タイムチケット)を設立しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、米国の通商政策に伴う貿易摩擦の影響が懸念されるなど不安要素や消費税増税などがありつつも企業収益や雇用所得環境は底堅さを維持し緩やかな回復基調が続いておりました。第4四半期連結会計期間に入り、新型コロナウィルス感染症がもたらす影響により、経済活動の停滞が懸念され世界経済は先行き不透明な状況となっております。
当社グループのソーシャル・ウェブメディア事業及びシェアリングビジネス事業が属するインターネット関連市場を取り巻く環境につきましては、企業の積極的な人材採用や副業解禁の流れに伴い、採用ブランディングやシェアリングビジネスへ需要が高まっております。
また、当社グループのビジネスアプリケーション事業が属するクラウド市場を取り巻く環境につきましては、企業が進める働き方改革や、AI・オムニチャネル等デジタル変革へのIT投資によって、引き続き、当社サービスに対する需要は高まっております。
このような環境の中、当社グループの業績につきましては、ソーシャル・ウェブメディア事業では、キャリコネのコスト見直しやキャリコネ転職の業績回復基調によりセグメント利益を計上しております。ビジネスアプリケーション事業では、一部契約での受注損失引当金によりセグメント損失を計上しております。シェアリングビジネス事業では、タイムチットサービスのユーザー数獲得及びシステム開発の先行投資によりセグメント損失を計上しております。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は、前連結会計年度末に比べ2,660千円減少し、719,721千円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ29,047千円減少し、484,069千円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ26,386千円増加し、資本剰余金の増加及び親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により235,651千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は1,300,546千円(前期比3.2%減)、営業損失は186,862千円(前期は50,657千円の営業損失)、経常損失は188,140千円(前期は56,288千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は154,017千円(前期は61,004千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社グループのセグメントの業績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
ソーシャル・ウェブメディア事業
ソーシャル・ウェブメディア事業は、働く人のための情報プラットホーム、キャリコネ、キャリコネ企業研究Resaco、キャリコネニュースへの訪問者数は堅調に推移しました。また、キャリコネ転職では、採用成果報酬型の売上が期初計画どおりに推移し、前期に開始した求人広告及び採用代行サービスの営業組織強化に投資しております。
以上の結果、ソーシャル・ウェブメディア事業の売上高は629,657千円(前期比0.0%増)、セグメント利益は105,579千円(前期比16.9%増)となりました。
ビジネスアプリケーション事業
ビジネスアプリケーション事業は、顧客体験管理(CXM)(注)を重点領域に定め、新たにCMSソリューションベンダであるAcquia社と販売代理店契約を締結し、マーケティング及び営業活動に係る要員を増強しました。ただし、一部のソフトウェア開発契約で大幅な工数増加が発生したため、受注損失引当金を計上しました。また、オムニチャンネル販売管理ソリューションVoxer OMSを自社開発していましたが、この事業の見直しを行い、自社製品の開発を中止し組織再編を実施しました。
以上の結果、ビジネスアプリケーション事業の売上高は629,524千円(前期比8.7%減)、セグメント損失は7,738千円(前期は68,669千円のセグメント利益)となりました。
シェアリングビジネス事業
シェアリングビジネス事業は、CtoC向けサービス及びシェアリング・エコノミー型サービスを展開する株式会社タイムチケットが運営するTimeTicket(タイムチケット)及びスイスZug州のTimeTicket GmbHが対象セグメントです。タイムチケットは、個人が空き時間を売買するサービスとなります。7月から法人と個人間で個人の時間を販売できるサービスとなるTimeTicket Pro(タイムチケットプロ)を開始いたしました。6月にタイムチケット事業を分社化し、6月、8月及び11月に第三者割当増資により222,330千円を調達しております。タイムチケットにおいては、ユーザー数増加及びサービス利用の活性化に重点を置いており、広告宣伝費の投資及びシステム改修を行っております。
以上の結果、シェアリングビジネス事業の売上高は45,229千円(前期比83.9%増)、セグメント損失は135,373千円(前期は54,974千円のセグメント損失)となりました。
(注)顧客体験管理(CXM)とは、カスタマーエクスペリエンスマネジメント(Customer Experience Management)の略で、顧客と企業との関係を、顧客と企業との接点において生じる一連の体験として捉えなおし、体験の質を向上させることで長期的に顧客ロイヤルティを高めようとする手法のこと。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、326,993千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、268,333千円の減少(前期は28,500千円の減少)となりました。これは、主に税金等調整前当期純損失の計上192,057千円、前払費用の増加41,438千円、前受金の増加33,764千円、未払費用の減少7,780千円、売上債権の増加71,536千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、8,221千円の減少(前期は3,495千円の減少)となりました。これは、主に仮想通貨の購入による支出24,127千円、仮想通貨の売却による収入18,777千円、有形固定資産の取得による支出4,151千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、158,113千円の増加(前期は44,197千円の増加)となりました。これは、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出165,481千円、非支配株主からの払込みによる収入222,330千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
ソーシャル・ウェブメディア事業及びシェアリングビジネス事業は、生産活動及び受注活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ビジネスアプリケーション事業は期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、生産実績及び受注状況の記載を省略しております。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ2,660千円減少し、719,721千円となりました。これは主として、売掛金が71,536千円、前払費用が24,423千円、投資その他の資産が18,847千円増加した一方、現金及び預金が119,245千円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ29,047千円減少し、484,069千円となりました。これは主として、前受金が33,764千円増加した一方、1年内返済予定の長期借入金が50,000千円、未払費用が7,780千円減少したことによるものであります。
以上の結果、純資産は、前連結会計年度末に比べ26,386千円増加し、資本剰余金の増加153,100千円及び親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により235,651千円となりました。
b.経営成績
(売上高)
売上高は、ビジネスアプリケーション事業の売上減少のため、1,300,546千円(前期比3.2%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、ビジネスアプリケーション事業の売上減少に伴い、719,178千円(前期比2.8%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、「TimeTicket(タイムチケット)」のユーザー数増加のため広告宣伝費を投資したことや人件費の増加などにより、768,229千円(前期比17.5%増)となりました。
(営業損失)
営業損失は、ビジネスアプリケーション事業で、一部のプロジェクトでコストが増加し利益率が低下した結果、186,862千円(前期は50,657千円の営業損失)となりました。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ソーシャル・ウェブメディア事業
ソーシャル・ウェブメディア事業において、インターネット上にて運営している働く人のための情報プラットホーム「キャリコネ」は、当連結会計年度の訪問者数は71,770千人(前期は、78,521千人)となりました。訪問者数と売上高が強く相関する収益構造である「キャリコネ」へのユーザーを誘導するため、転職希望者向けに企業情報をまとめた特化型キュレーションメディア「Resaco(リサコ)」や、働く人のキャリア形成のための「キャリコネニュース」を展開し、当該施策によって、訪問者数は増加いたしました。また、求人企業の採用ブランディングやオンラインでの採用代行サービスを新たに開始し、順調に推移していますが、売上が期初予想より減少しました。人材紹介を行うリクルーティング・サービスは、サービス品質の向上を目的としたキャリア・コンサルタント教育に引き続き注力しております。
ビジネスアプリケーション事業
ビジネスアプリケーション事業は、eコマース/CRM、商品情報管理(PIM)、販売管理、IoT/BigDataを今年度の重点領域に定め技術力を蓄積するとともに、Contentserv社、Salesforce.com社、Talend社及びAmazon社との協業を進めております。これらパートナー製品の再販及び導入支援サービスに加えて、クラウド型自社製品(Voxer OMS)の開発と販売にも注力し来期での販売を見込んでおります。当連結会計年度においては、上記重点領域での新規契約が順調に推移しましたが、一部のプロジェクトでコストが増加し、利益率が低下しました。
シェアリングエコノミーサービス事業
シェアリングエコノミーサービス事業は、CtoC向けサービス及びシェアリング・エコノミー型サービスを展開するTimeTicket(タイムチケット)において、ユーザー数増加及びサービス利用の活性化に重点を置いており、広告宣伝費の投資及びシステム改修を行っております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
a.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、外注費及びシステム関連費用の製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
b.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金、借入又は第三者割当増資により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、長期借入金で調達しております。
当連結会計年度末日現在、長期借入金の残高は102,328千円であります。また、当連結会計年度に子会社である株式会社タイムチケットが第三者割当増資により222,330千円の調達を行いました。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な成長と収益力の向上に努め、時価総額の拡大を目指してまいります。主な経営指標として「EBITDA」の中長期的な成長を重視しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、米国の通商政策に伴う貿易摩擦の影響が懸念されるなど不安要素や消費税増税などがありつつも企業収益や雇用所得環境は底堅さを維持し緩やかな回復基調が続いておりました。第4四半期連結会計期間に入り、新型コロナウィルス感染症がもたらす影響により、経済活動の停滞が懸念され世界経済は先行き不透明な状況となっております。
当社グループのソーシャル・ウェブメディア事業及びシェアリングビジネス事業が属するインターネット関連市場を取り巻く環境につきましては、企業の積極的な人材採用や副業解禁の流れに伴い、採用ブランディングやシェアリングビジネスへ需要が高まっております。
また、当社グループのビジネスアプリケーション事業が属するクラウド市場を取り巻く環境につきましては、企業が進める働き方改革や、AI・オムニチャネル等デジタル変革へのIT投資によって、引き続き、当社サービスに対する需要は高まっております。
このような環境の中、当社グループの業績につきましては、ソーシャル・ウェブメディア事業では、キャリコネのコスト見直しやキャリコネ転職の業績回復基調によりセグメント利益を計上しております。ビジネスアプリケーション事業では、一部契約での受注損失引当金によりセグメント損失を計上しております。シェアリングビジネス事業では、タイムチットサービスのユーザー数獲得及びシステム開発の先行投資によりセグメント損失を計上しております。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は、前連結会計年度末に比べ2,660千円減少し、719,721千円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ29,047千円減少し、484,069千円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ26,386千円増加し、資本剰余金の増加及び親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により235,651千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は1,300,546千円(前期比3.2%減)、営業損失は186,862千円(前期は50,657千円の営業損失)、経常損失は188,140千円(前期は56,288千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は154,017千円(前期は61,004千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社グループのセグメントの業績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
ソーシャル・ウェブメディア事業
ソーシャル・ウェブメディア事業は、働く人のための情報プラットホーム、キャリコネ、キャリコネ企業研究Resaco、キャリコネニュースへの訪問者数は堅調に推移しました。また、キャリコネ転職では、採用成果報酬型の売上が期初計画どおりに推移し、前期に開始した求人広告及び採用代行サービスの営業組織強化に投資しております。
以上の結果、ソーシャル・ウェブメディア事業の売上高は629,657千円(前期比0.0%増)、セグメント利益は105,579千円(前期比16.9%増)となりました。
ビジネスアプリケーション事業
ビジネスアプリケーション事業は、顧客体験管理(CXM)(注)を重点領域に定め、新たにCMSソリューションベンダであるAcquia社と販売代理店契約を締結し、マーケティング及び営業活動に係る要員を増強しました。ただし、一部のソフトウェア開発契約で大幅な工数増加が発生したため、受注損失引当金を計上しました。また、オムニチャンネル販売管理ソリューションVoxer OMSを自社開発していましたが、この事業の見直しを行い、自社製品の開発を中止し組織再編を実施しました。
以上の結果、ビジネスアプリケーション事業の売上高は629,524千円(前期比8.7%減)、セグメント損失は7,738千円(前期は68,669千円のセグメント利益)となりました。
シェアリングビジネス事業
シェアリングビジネス事業は、CtoC向けサービス及びシェアリング・エコノミー型サービスを展開する株式会社タイムチケットが運営するTimeTicket(タイムチケット)及びスイスZug州のTimeTicket GmbHが対象セグメントです。タイムチケットは、個人が空き時間を売買するサービスとなります。7月から法人と個人間で個人の時間を販売できるサービスとなるTimeTicket Pro(タイムチケットプロ)を開始いたしました。6月にタイムチケット事業を分社化し、6月、8月及び11月に第三者割当増資により222,330千円を調達しております。タイムチケットにおいては、ユーザー数増加及びサービス利用の活性化に重点を置いており、広告宣伝費の投資及びシステム改修を行っております。
以上の結果、シェアリングビジネス事業の売上高は45,229千円(前期比83.9%増)、セグメント損失は135,373千円(前期は54,974千円のセグメント損失)となりました。
(注)顧客体験管理(CXM)とは、カスタマーエクスペリエンスマネジメント(Customer Experience Management)の略で、顧客と企業との関係を、顧客と企業との接点において生じる一連の体験として捉えなおし、体験の質を向上させることで長期的に顧客ロイヤルティを高めようとする手法のこと。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、326,993千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、268,333千円の減少(前期は28,500千円の減少)となりました。これは、主に税金等調整前当期純損失の計上192,057千円、前払費用の増加41,438千円、前受金の増加33,764千円、未払費用の減少7,780千円、売上債権の増加71,536千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、8,221千円の減少(前期は3,495千円の減少)となりました。これは、主に仮想通貨の購入による支出24,127千円、仮想通貨の売却による収入18,777千円、有形固定資産の取得による支出4,151千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、158,113千円の増加(前期は44,197千円の増加)となりました。これは、長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出165,481千円、非支配株主からの払込みによる収入222,330千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
ソーシャル・ウェブメディア事業及びシェアリングビジネス事業は、生産活動及び受注活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
ビジネスアプリケーション事業は期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、生産実績及び受注状況の記載を省略しております。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
金額(千円) | 前年同期比(%) | |
ソーシャル・ウェブメディア事業 | 627,936 | 99.8 |
ビジネスアプリケーション事業 | 629,524 | 91.3 |
シェアリングビジネス事業 | 43,085 | 175.2 |
合計 | 1,300,546 | 96.8 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 | 156,722 | 11.7 | 179,341 | 13.8 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ2,660千円減少し、719,721千円となりました。これは主として、売掛金が71,536千円、前払費用が24,423千円、投資その他の資産が18,847千円増加した一方、現金及び預金が119,245千円減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ29,047千円減少し、484,069千円となりました。これは主として、前受金が33,764千円増加した一方、1年内返済予定の長期借入金が50,000千円、未払費用が7,780千円減少したことによるものであります。
以上の結果、純資産は、前連結会計年度末に比べ26,386千円増加し、資本剰余金の増加153,100千円及び親会社株主に帰属する当期純損失の計上等により235,651千円となりました。
b.経営成績
(売上高)
売上高は、ビジネスアプリケーション事業の売上減少のため、1,300,546千円(前期比3.2%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、ビジネスアプリケーション事業の売上減少に伴い、719,178千円(前期比2.8%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、「TimeTicket(タイムチケット)」のユーザー数増加のため広告宣伝費を投資したことや人件費の増加などにより、768,229千円(前期比17.5%増)となりました。
(営業損失)
営業損失は、ビジネスアプリケーション事業で、一部のプロジェクトでコストが増加し利益率が低下した結果、186,862千円(前期は50,657千円の営業損失)となりました。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ソーシャル・ウェブメディア事業
ソーシャル・ウェブメディア事業において、インターネット上にて運営している働く人のための情報プラットホーム「キャリコネ」は、当連結会計年度の訪問者数は71,770千人(前期は、78,521千人)となりました。訪問者数と売上高が強く相関する収益構造である「キャリコネ」へのユーザーを誘導するため、転職希望者向けに企業情報をまとめた特化型キュレーションメディア「Resaco(リサコ)」や、働く人のキャリア形成のための「キャリコネニュース」を展開し、当該施策によって、訪問者数は増加いたしました。また、求人企業の採用ブランディングやオンラインでの採用代行サービスを新たに開始し、順調に推移していますが、売上が期初予想より減少しました。人材紹介を行うリクルーティング・サービスは、サービス品質の向上を目的としたキャリア・コンサルタント教育に引き続き注力しております。
ビジネスアプリケーション事業
ビジネスアプリケーション事業は、eコマース/CRM、商品情報管理(PIM)、販売管理、IoT/BigDataを今年度の重点領域に定め技術力を蓄積するとともに、Contentserv社、Salesforce.com社、Talend社及びAmazon社との協業を進めております。これらパートナー製品の再販及び導入支援サービスに加えて、クラウド型自社製品(Voxer OMS)の開発と販売にも注力し来期での販売を見込んでおります。当連結会計年度においては、上記重点領域での新規契約が順調に推移しましたが、一部のプロジェクトでコストが増加し、利益率が低下しました。
シェアリングエコノミーサービス事業
シェアリングエコノミーサービス事業は、CtoC向けサービス及びシェアリング・エコノミー型サービスを展開するTimeTicket(タイムチケット)において、ユーザー数増加及びサービス利用の活性化に重点を置いており、広告宣伝費の投資及びシステム改修を行っております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
a.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、外注費及びシステム関連費用の製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
b.財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金、借入又は第三者割当増資により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、長期借入金で調達しております。
当連結会計年度末日現在、長期借入金の残高は102,328千円であります。また、当連結会計年度に子会社である株式会社タイムチケットが第三者割当増資により222,330千円の調達を行いました。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、継続的な成長と収益力の向上に努め、時価総額の拡大を目指してまいります。主な経営指標として「EBITDA」の中長期的な成長を重視しております。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。