有価証券報告書-第22期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度(2019年1月1日~2019年12月31日)における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調が続いています。一方、世界経済においては、米中貿易摩擦の影響による中国経済の成長鈍化や欧州の政治動向、金融資本市場の変動の影響など、依然として先行き不透明な状況が続いています。
国内の情報サービス業界においては、働き方改革の更なる広がりにより、生産性向上及び業務効率化に対する情報システムの需要が継続的に高まっております。企業はコストパフォーマンスと利便性の高い情報システムを求めており、企業向けのシステムにおいてもクラウドサービスの浸透が進んでいます。
またインターネット業界においては、大手企業を中心に「デジタルトランスフォーメーション(DX)」という言葉に強い関心が寄せられており、既存のビジネスモデルや業界構造を大きく変化させる新たなデジタル化の流れに注目が集まっています。
このような市場環境の中、当社グループは製販一体体制を継続し、クラウドサービス・デジタルソリューションの提供を行ってきました。クラウドソリューション事業の主力製品であるクラウドERP「ZAC」「Reforma PSA」は、プロジェクト管理を必要としている企業を軸としてさまざまな業界・業種に幅広く求められ安定的に伸長し、業績に寄与いたしました。デジタルトランスフォーメーション事業においてはウェブサイトやデジタルコンテンツ、アプリケーションの企画・制作、SNS活用の戦略立案・運用支援、ウェブ広告の戦略策定・運用など、デジタルを基軸に顧客のビジネスを全方位から支援するさまざまなソリューションを提供してまいりました。そして持続的な企業価値の向上を実現すべく、各事業において新規顧客の開拓、重点顧客の深掘活動にも取り組みました。
以上の結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高5,022,672千円(前年同期比12.5%増加)、営業利益1,333,859千円(同13.6%増加)、経常利益1,357,727千円(同14.5%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は900,306千円(同7.9%増加)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの名称を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は変更後の
名称に基づいております。
(a)クラウドソリューション事業
クラウドソリューション事業から得られる収入は、下表のとおりに大別されます。
| 売上種別 | サービス内容 |
| ライセンス | 「ZAC」のライセンス買取又はSaaS形式での月額利用料。「Reforma PSA」のSaaS形式での月額利用料。 「ZAC」のライセンスについては買取による販売が中心となっております。「Reforma PSA」のライセンスにおいてはSaaS形式の販売のみとなります。 |
| 導入支援・カスタマイズ | 「ZAC」の導入にかかる支援業務、顧客のニーズに合わせたカスタマイズ開発業務。 |
| 保守 | 「ZAC」の保守料金。ライセンスの数に応じた月額課金となっております。 |
「ZAC」「Reforma PSA」における新規顧客の顧客・既存顧客との取引拡大により、売上・利益ともに好調に推移し、売上高は2,807,009千円(前年同期比20.7%増)、営業利益は1,243,983千円(同38.3%増)となりました。
(b)デジタルトランスフォーメーション事業
新規顧客・既存顧客との取引深耕により、売上高は堅調に推移し、2,215,662千円(前年同期比3.6%増)となりました。営業利益については、人件費の増加及び特定案件による受注損失引当金の増加により、89,876千円(同67.3%減)にとどまりました。
b.財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ1,044,025千円増加し、7,681,739千円(前年同期比15.7%増)となりました。主な要因は、現金及び預金が586,509千円、仕掛品が200,665千円、建物が165,180千円増加したことによります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ274,348千円増加し、1,517,718千円(同22.1%増)となりました。主な要因は、受注損失引当金128,116千円、資産除去債務が108,125千円増加したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べ769,677千円増加し、6,164,021千円(同14.3%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益900,306千円の計上による増加及び配当金の支払124,499千円の減少により利益剰余金が775,807千円増加したことによります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は5,135,866千円となり、前連結会計年度末と比べ584,947千円の増加(前年同期比12.9%増加)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は853,113千円(前連結会計年度は941,761千円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払による減少459,244千円等があったものの、税金等調整前当期純利益1,297,750千円等が生じたことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は135,676千円(前連結会計年度は145,531千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出120,378千円が生じたことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は125,027千円(前連結会計年度は124,715千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額124,441千円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| クラウドソリューション事業 | 972,926 | 108.9 |
| デジタルトランスフォーメーション事業 | 1,304,812 | 117.7 |
| 合計 | 2,277,738 | 113.8 |
(注) 1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| クラウドソリューション事業 | 2,925,528 | 125.1 | 344,833 | 152.4 |
| デジタルトランスフォーメーション事業 | 2,264,595 | 106.9 | 246,400 | 124.8 |
| 合計 | 5,190,123 | 116.5 | 591,233 | 139.5 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| クラウドソリューション事業 | 2,807,009 | 120.7 |
| デジタルトランスフォーメーション事業 | 2,215,662 | 103.6 |
| 合計 | 5,022,672 | 112.5 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| イオンリテール株式会社 | 466,915 | 10.5 | - | - |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計期間の主要な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
その他重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ)経営成績等の分析
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成
績等の状況」をご参照ください。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2
事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
ⅱ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシ
ュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは、積極的な最新技術の導入やサービスの高機能化、生産性の最適化や販売市場の拡大に取り組む
ため、研究開発等の事業投資や人材育成投資を継続的に実施していく考えであります。
これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施いたします。