有価証券報告書-第13期(2023/10/01-2024/09/30)
(業績等の概要)
(1) 業績
当事業年度における我が国経済は、コロナ禍からの経済活動正常化やインバウンド需要の増加により、個人消費や設備投資を中心に緩やかに持ち直しの動きがみられる状況となりました。一方で、エネルギー価格や原材料価格の高騰による物価上昇、円安の進行、ロシア・ウクライナ情勢の長期化により、依然として先行きは不透明であります。
このような環境の中で、首都圏を中心とした人材不足及び働き方改革への関心の高まり、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、地方創生の促進を背景に、当社のプロフェッショナル人材向けサービス事業は受注を拡大し、売上高は成長を続けております。
当社では、プロフェッショナル・エージェント事業を主軸事業とし、付随事業としてWebプラットフォーム・サービス、ソリューション提供サービスを展開しております。
プロフェッショナル・エージェント事業においては、顧客企業から委託された業務について次の二つの方法で遂行しております。
主に、当社が受託した業務を業務委託契約に基づいて、プロフェッショナル人材向けの人材登録システム「FreeConsultant.jp」に登録のあるプロフェッショナル人材へ再委託する方法で遂行しております。
その他、当社が受託した業務を人材派遣契約に基づいて、同じく「FreeConsultant.jp」に登録のあるプロフェッショナル人材を当社が有期雇用し、顧客企業へ人材派遣をする方法で遂行しております。
また、「コンサル転職への挑戦をサポート」をキーワードに、20-30代向けの転職支援サービス「ConsulNext.jp」(コンサルネクスト)も展開しております。
Webプラットフォーム・サービスにおいては、社会課題である東京一極集中の是正を目指して、首都圏のプロ人材と地方の企業の間での副業・転職マッチング・サービスの提供を行っております。
副業マッチング・サイト「Skill Shift」においては、都市部人材の持つ業務スキルによる地方企業の経営課題の解決を目指して、地域金融機関や自治体と連携して、地方企業へ副業人材を紹介しております。
転職マッチング・サイト「Glocal Mission Jobs」「Glocal Mission Times」においては、都市部プロ人材に対して、地方での働き方や地方企業に関する情報発信を通じ地方への興味喚起を行い、魅力ある地方優良企業の経営幹部ポジションなどの転職先を紹介しております。
加えて、プロ人材の転職力を拡張するための情報提供メディアである「FIND CAREERS」を運営し、人生100年時代におけるみらいの働き方をサポートする情報提供プラットフォームを目指しております。
ソリューション提供サービスにおいては、プロフェッショナル・エージェント事業及びWebプラットフォーム・サービスで蓄積したノウハウを活用し、大企業や自治体に対してソリューションの提供を遂行しております。現在、以下の3つのサービスを展開しております。
一つ目は「みらRe-skilling・サービス」で、社員のウェルビーイング向上・人的資本経営推進を目的とするリスキリング推進を支援しております。
二つ目は「イノベーション・サポート・サービス」で、企業・自治体が進めるイノベーションの推進を社内外の人材を活用することで支援しております。
三つ目は「みらいインキュベーション・サービス」で、起業を志すプロフェッショナル人材や、成長段階にある企業に対し資金面を含めた総合的な支援を行っております。
これら事業推進の結果、特にプロフェッショナル・エージェント事業の売上高に関連する各種KPI(契約数、直接営業人員数、大手企業取引数等)が順調に推移したことで、当事業年度の売上高は10,608,091千円(前年同期比26.9%増)となりました。
また、利益面に関しても、プロフェッショナル・エージェント事業における売上総利益率向上の取組が進展したことで、営業利益は573,401千円(前年同期比96.7%増)となりました。一方、2024年4月に吸収合併を行った株式会社ハイブの抱合せ株式消滅差損112,211千円及び減損損失178,303千円を特別損失として計上したことにより、当期純利益は66,508千円(前年同期比65.5%減)となりました。
なお、当社は、プロフェッショナル人材向けサービス事業を中心とした様々な事業を展開しておりますが、経済的特徴が概ね類似していること等から、セグメント別の記載はしておりません。
(注) サービス名は商標又は登録商標です。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産の残高は、3,320,161千円となり、前事業年度末に比べ558,257千円増加しました。これは主に、現金及び預金が689,961千円、売掛金が106,155千円、契約資産が112,451千円増加し、関係会社株式が272,700千円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債の残高は、2,019,854千円となり、前事業年度末に比べ472,848千円増加しました。これは主に、買掛金が249,285千円、未払消費税等が103,648千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、1,300,306千円となり、前事業年度末に比べ85,408千円増加しました。これは主に、当期純利益の計上により利益剰余金が66,508千円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、当事業年度末には1,571,864千円となりました。また、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下の通りであります。
なお、2023年9月期において連結財務諸表を作成していたため、前事業年度との比較分析を行っておりません。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により獲得した資金は、748,308千円となりました。これは主に、売上債権及び契約資産の増加218,606千円による資金の減少があった一方で、税引前当期純利益242,746千円、のれん償却額68,327千円、減損損失178,303千円、抱合せ株式消滅差損112,211千円及び仕入債務の増加249,285千円による資金の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により使用した資金は、80,399千円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出27,102千円、投資有価証券の取得による支出29,700千円、短期貸付けによる支出23,151千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により獲得した資金は、18,900千円となりました。これは、ストックオプションの行使による収入によるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
② 受注実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
③ 販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社はプロフェッショナル人材向けサービス事業の単一セグメントであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| プロフェッショナル人材向けサービス事業 | 10,608,091 | ― |
| 合計 | 10,608,091 | ― |
(注)当社は当事業年度より連結決算から非連結決算へ移行しているため、前年同期比は記載しておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
(2) 経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は10,608,091千円となりました。この主な要因は、プロフェッショナル人材向けサービス事業が堅調に推移し、顧客数の増加に加え、1社当たりの売上高が増加したことによるものであります。
(売上総利益)
当事業年度の売上総利益は2,726,141千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は2,152,740千円となりました。この主な要因は、営業人員増加による人件費や広告宣伝費、保守運用費が増加したことによるものであります。
(営業外損益及び特別損益)
当事業年度の営業外損益は、営業外収益が11,714千円となり、営業外費用が2,087千円となりました。営業外収益の主な内訳は、経営指導料5,346千円、受取手数料3,041千円、営業外費用の主な内訳は、株式報酬費用消滅損の1,987千円であります。
また当事業年度の特別損益は、特別損失に投資有価証券評価損29,699千円、抱合せ株式消滅差損112,211千円、固定資産除却損20,066千円、減損損失178,303千円を計上したことにより340,281千円となりました。
以上の結果、当事業年度における業績は、売上高10,608,091千円、営業利益573,401千円、経常利益583,028千円、当期純利益66,508千円となりました。
(3) 財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における流動資産は2,950,249千円となりました。主な内訳は、現金及び預金が1,571,864千円、売掛金が1,142,515千円であります。また、固定資産は369,911千円となりました。主な内訳は、有形固定資産が65,919千円、無形固定資産が172,313千円、投資その他の資産が131,678千円であります。
以上の結果、当事業年度末における総資産は3,320,161千円となりました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は2,019,854千円となりました。主な内訳は、買掛金が1,403,120千円、未払消費税等が171,251千円、未払法人税等126,185千円であります。
以上の結果、当事業年度末における総負債は2,019,854千円となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は1,300,306千円となりました。主な内訳は、資本金は86,765千円、資本剰余金387,227千円、利益剰余金851,224千円、自己株式24,910千円であります。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 (業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5) 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要の主なものは、プロフェッショナル・エージェント事業の拡大によるプロフェッショナル人材への業務委託費のほか、人材獲得・維持に係る人件費、サービスの品質向上のためのシステム関連費等であります。当社は、事業運営上必要な資金の流動性と財源を安定的に確保しながら、必要な資金は自己資金及び金融機関からの借入による資金調達を基本とし、必要に応じてエクイティファイナンス等による資金調達を検討する予定です。
なお、資金調達手法の優先順位は、資金需要の金額や用途に合わせ柔軟に検討を行ってまいります。
(6) 経営戦略の現状と見通し
当社を取り巻く事業環境においては、労働人口減少による人材不足や、多様な働き方の普及拡大による人材流動化の影響により、企業が高度な経営課題の解決を外部への委託や外部との共創により解決しようとする外部人材活用のニーズは、今後も一層拡大していくと見込んでおります。
このような環境のもとで、当社は、新たにプロフェッショナル人材事業、地方創生事業、ソリューション事業を「3本の柱」とし、今後の事業拡大を図ってまいります。
「3本の柱」事業を拡大していくにあたり、登録人材と取引クライアント(企業・自治体等)双方の輪を広げていくこと、そして自社の組織体制を整備・強化していくことが必要だと認識しております。
登録人材の輪を広げるにあたっては、プロ人材の新規登録機能を統合し、サービス間連携を強化し、ライスワーク(生活のための仕事、食料を得るための仕事)・ライフワーク(夢や自分の好きなことを追い求めるための仕事、自己実現の仕事)両面でのプロ人材の挑戦の機会最大化を目指し、多様な商談の拡充に取り組んでまいります。
取引クライアント(企業・自治体等)の輪を広げるにあたっては、売上高3,000億円以上の大手企業の開拓・深耕を新たに推進すると共に、事業間のクロスセルを推進していくことによるクライアントの深耕や、大手企業だけではなく、地方の老舗企業や自治体、官公庁、ベンチャー・スタートアップや海外といった多様な領域の商談化に取り組んでまいります。自社の組織体制を整備・強化するにあたっては、社内システムを活用したノウハウ等の見える化、継続的な改善活動、トレーニングにより学習・成長し続け、力が積み上がる組織を構築していきます。以上の取組により、2025年9月期の業績見通しにつきましては、売上高12,800百万円、営業利益730百万円、経常利益730百万円、当期純利益438百万円を見込んでおります。
上記予想等の将来予測情報は、現時点で入手可能な情報に基づいて作成されており、実際の業績等は今後の様々な不確定要素により予想数値と大きく異なる可能性があります。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(8) 経営者の問題認識と今後の方針
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。