四半期報告書-第5期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

【提出】
2018/11/07 15:46
【資料】
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【項目】
32項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は拡大基調にあるもののその勢いに鈍化が見られ、国際貿易をめぐる緊張の高まりもあり、先行き不透明感が強まっております。規模が世界最大のアメリカ経済は、中国との貿易摩擦により中国向け輸出の減少が見られるものの、雇用や所得環境の改善や株高を背景にした個人消費の増加や設備投資の増加により、景気は足元で堅調に推移しております。中国経済は、中国政府による国有企業の債務削減政策やアメリカとの貿易摩擦の影響による景気の減速傾向が見られます。ニュージーランド経済は、政策金利の過去最低水準である1.75%の据え置きが経済の下支えとなっているものの、世界的な原油価格の上昇やニュージーランド国内での労働コストの上昇により景況感に影響が出ております。
そのような状況のもと、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)における中核事業子会社である㈱日貿において、カメムシ問題(注1)によるニュージーランドの流通過程への影響の長期化、台風等による日本での仕入れにおけるオークションでの成約価格の上昇等からニュージーランドのディーラーの購買スタンスが慎重になったために、当第2四半期連結累計期間のニュージーランド向け中古自動車販売台数は15,661台と前年同期比12.8%減少となりました。
一方で、物流セグメントの中核事業子会社であるDolphin Shipping Australia Pty Ltdのニュージーランドへの輸送台数については、前述の中古自動車販売台数の減少があったものの、カメムシ問題の影響により輸送台数が前連結会計年度から当第2四半期連結累計期間へずれ込んだこともあり、19,036台と前年同期比3.6%増加となりました。
サービスセグメントにおいては、Trade Cars Limitedによる「SmartBuy」(注2)の販売やAuto Finance Direct Limitedによる個人向け自動車ローン事業が堅調に推移し、サービスセグメント全体の規模拡大等に伴う人員採用による人件費の増加がありました。
また、検査セグメントにおいては、ニュージーランド向け中古自動車販売台数の減少により㈱日本輸出自動車検査センターにおけるニュージーランド向けバイオ検査(検疫)件数が45,794件(同16.8%減)となった一方で、Vehicle Inspection New Zealand Limitedのニュージーランドにおける輸入車検台数が30,861台(同4.9%増)となり、外注費や人件費の増加がありました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高129億64百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益5億3百万円(同37.8%減)、経常利益5億40百万円(同44.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益3億37百万円(同46.7%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(貿易)
前述のとおり、ディーラーの購買スタンスが慎重になったことによる中古自動車の販売台数の減少により、売上高は61億60百万円(前年同期比12.2%減)となりました。販売台数の減少等により、セグメント損失は1億15百万円(前年同四半期は59百万円の利益)となりました。
(物流)
前述のとおり、売上高の大部分を占めるニュージーランド向けの輸送台数について、ニュージーランド向け中古自動車の販売台数の減少があったものの、カメムシ問題の影響により前連結会計年度から当第2四半期連結累計期間へ輸送台数がずれ込んだこと等により、売上高は21億67百万円(前年同期比5.3%増)、セグメント利益は3億80百万円(同1.1%増)となりました。
(サービス)
前述のとおり、「SmartBuy」による販売や個人向け自動車ローン事業が堅調に推移したこと等により、売上高は30億51百万円(同40.0%増)となりましたが、規模拡大に伴う人員採用による人件費の増加等により、セグメント利益は29百万円(同35.4%減)となりました。
(検査)
前述のとおり、ニュージーランド向けバイオ検査(検疫)件数が減少した一方でニュージーランドにおける輸入車検台数が増加したこと等により、売上高は15億85百万円(同3.7%減)となり、人員コストの増加等により、セグメント利益は1億82百万円(同46.7%減)となりました。
(注)1.2018年2月にニュージーランドのオークランドに入港した日本発の自動車運搬船においてカメムシ(害虫指定のクサギカメムシ)が発見され、車両の荷揚げが制限された事象
2.「SmartBuy」:当社子会社のTrade Cars Limitedが同じく当社子会社の㈱日貿から中古自動車を仕入れ、船舶輸送、輸入手続、コンプライアンスセンターへの配送、ニュージーランドにおける輸入車検等を組み合わせてパッケージとして販売する形態
(2)財政状態の状況
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ0.6%減少し、162億21百万円となりました。これは主に現金及び預金が8億46百万円増加し、たな卸資産が7億60百万円減少したこと及びその他の流動資産が2億55百万円減少したことによるものであります。
当第2四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ9.3%増加し、47億79百万円となりました。これは主に検査セグメントにおける検査設備の増加等により有形固定資産が4億14百万円増加したことによるものであります。
この結果、当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1.5%増加し、210億円となりました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ7.6%減少し、98億93百万円となりました。これは主に、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が10億93百万円減少し、その他の流動負債が3億26百万円増加したことによります。
当第2四半期連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ178.9%増加し、14億38百万円となりました。これは主に長期借入金が9億50百万円増加したことによるものであります。
この結果、当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1.0%増加し、113億31百万円となりました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ2.1%増加し、96億68百万円となりました。これは主に配当金の支払額1億37百万円と親会社株主に帰属する四半期純利益3億37百万円により利益剰余金が2億円増加したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて8億37百万円増加し、50億32百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果増加した資金は15億57百万円(前年同期は7億86百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益5億29百万円、たな卸資産の減少7億43百万円、減価償却費1億53百万円等の増加要因と売上債権の増加1億19百万円、法人税等の支払額1億14百万円等の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果減少した資金は4億97百万円(前年同期は5億11百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5億99百万円等の減少要因と有形固定資産の売却による収入1億37百万円等の増加要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果減少した資金は1億76百万円(前年同期は5億60百万円の減少)となりました。これは主に短期借入金の純減額9億93百万円、配当金の支払額1億37百万円等の減少要因と長期借入金の純増額8億86百万円等の増加要因によるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。