有価証券報告書-第42期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/27 16:21
【資料】
PDFをみる
【項目】
121項目
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの営業の業容では、契約実行高は1,888億83百万円(前連結会計年度比5.4%減)、営業資産残高は6,888億94百万円(前連結会計年度比452億49百万円減)となりました。損益面では、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、半導体不足等に伴う自動車メーカーの新車供給能力の低下などにより、新車リース契約実行高は前連結会計年度を下回りましたが、中古車市場の活況によるリース契約満了時におけるリース車両の売却額の高騰等もあり、売上高は3,883億43百万円(前連結会計年度比1.3%減)、営業利益は247億74百万円(前連結会計年度比56.4%増)、経常利益は246億33百万円(前連結会計年度比55.2%増)となりました。結果、親会社株主に帰属する当期純利益は153億25百万円(前連結会計年度比23.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物は前連結会計年度末より30億13百万円減少し、238億48百万円となりました。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、660億21百万円の収入(前連結会計年度は713億17百万円の収入)となりました。主な収入の要因は、賃貸資産減価償却費944億18百万円、税金等調整前当期純利益241億58百万円、リース債権及びリース投資資産の減少額139億91百万円であり、主な支出の要因は、賃貸資産の増加額678億81百万円、法人税等の支払額44億11百万円であります。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、176億2百万円の収入(前連結会計年度は21億43百万円の支出)となりました。主な収入の要因は、長期貸付金の回収による収入100億円、投資有価証券の売却による収入98億28百万円であり、主な支出の要因は、社用資産の取得による支出21億77百万円によるものであります。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、866億79百万円の支出(前連結会計年度は587億61百万円の支出)となりました。主な支出の要因は、長期借入金の返済による支出1,181億72百万円、コマーシャル・ペーパーの純減額300億円、社債の償還による支出100億円であり、主な収入の要因は、長期借入れによる収入682億8百万円、社債の発行による収入99億52百万円であります。
③ 営業取引の状況
a 契約実行高
当連結会計年度における契約実行実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の契約実行高の記載は省略しております。
セグメントの名称契約実行高(百万円)前年同期比(%)
自動車リース事業188,88394.6

b 営業資産残高
前連結会計年度及び当連結会計年度における営業資産残高は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の営業資産残高の記載は省略しております。
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度
期末残高(百万円)期末残高(百万円)
自動車リース事業734,143688,894

c 営業実績
前連結会計年度及び当連結会計年度における営業実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の営業実績の記載は省略しております。
前連結会計年度
セグメントの名称売上高
(百万円)
売上原価
(百万円)
差引利益
(百万円)
資金原価
(百万円)
売上総利益
(百万円)
自動車リース事業393,653333,48260,1712,15058,020

当連結会計年度
セグメントの名称売上高
(百万円)
売上原価
(百万円)
差引利益
(百万円)
資金原価
(百万円)
売上総利益
(百万円)
自動車リース事業388,343319,96068,3831,88966,493


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 事業環境
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う生産停止や外出自粛などを背景に、2021年度の国内新車販売台数が前年度を下回る中、自動車リース業界においては、リース契約台数(一般社団法人日本自動車リース協会連合会発表)は前年度比1.1%増の162万1千台、内新車リース契約台数は前年度比3.5%減の67万3千台となりました。
リース車両保有台数(登録車及び軽自動車)の推移につきましては、次のグラフ(一般社団法人日本自動車リース協会連合会発表数値を元に作成)のとおりであります。他業種が新たな収益獲得機会のツールとしてリースの取扱いを強化していることや、個人向けリースが浸透してきたことなどを背景に、リース車両保有台数は微増にとどまっておりますが、増加傾向にあります。
そのような環境のもと、今後は在宅勤務によるテレワークの浸透などの新しいライフスタイルが確立されていく中で、法人・個人ともに自動車については、保有・リース・カーシェアリング等の多種多様な選択肢の中から検討されるものと考えられます。引続き、自動車リース会社も今まで以上にお客さまのニーズに対応できるサービスを提供していくとともに、コスト競争力の維持、向上への努力も必要となります。

③ 事業活動
このような環境のもと、当社グループは安定した収益を確保し、持続的な成長への軌道を確立すべく策定した新たな事業計画「SMAS Evolution 2021∞」の3つの大方針に係る成果は次のとおりであります。
a 「モビリティプラットフォーマー」への進化
自動車産業は、コネクティッド、自動運転、シェアリング、電動化といったトレンドを中心にパラダイムシフトの渦中にあり、自動車リース業界においても100年に一度と言われるモビリティシフトが更に加速傾向にあり、従来型の自動車リースの枠を越えて、レンタル・シェアリング・公共交通機関などを組み合わせたモビリティマネジメントの提供が求められております。
当社は「モビリティソリューション推進部」を中心に、各種商品・サービスの機能追加、アップデート等を行い、より利便性や質の高い商品・サービスの提供を引続き強力に推進しております。2021年5月に「SMAS-Smart Connect」と「Mobility Passport(社用車)」の機能統合や「モビリティ管理システム」の機能追加を行ったほか、2021年11月に株式会社AIトラベル(本社:東京都港区)と次世代クラウド出張手配・管理サービス連携に関する業務提携契約を締結し、「Mobility Passport」と出張時の交通手段と宿泊先が手配できるアプリケーション「AI Travel」とのシステム連携を開始いたしました。
また、2020年11月に設立いたしましたi-SMAS少額短期保険株式会社は、2021年8月より車両補償部分を対人・対物などの賠償部分と分離した、既存の自動車保険では提供できない特徴を持つ少額短期保険商品の提供を開始しております。
b デジタルソリューション活用による進化
お客さまがデジタルで情報収集を行う現状において、当社も積極的なデジタル活用を進めております。当社は「セールスDX推進部」が主体となり、マーケティングオートメーションの導入による営業プロセスの効率化を進めているほか、モビリティ関連の情報発信サイト「Mobili+(モビリタス)」やウェビナーの運営、メルマガ配信、名刺管理サービス「SanSan」やチャットポットの導入、Web広告などのデジタルマーケティングにも積極的に取組んでおります。
c 「質を伴う量の拡大」の更なる進化
有限な経営資源を最大限に有効活用すべく、採算の見直しを進め、状況に応じて取引の謝絶を行うなど、収益性の追求を継続的に実施してきたことにより、質を伴った資産の積み上げが着実に進んでおります。また、コスト削減の取組みとして、リース車両仕入方法の見直しやメンテナンス内容の最適化等による売上原価の削減等を実施、継続していくとともに、モビリティサービスの推進拡販による収益機会の最大化に取組んでまいります。
「連結保有管理台数100万台規模」については、新型コロナウイルス感染症の拡大により新規契約の獲得が落ち込みましたが、前連結会計年度に引続き達成しております。
④ 財政状態の分析
a 資産の状況
当連結会計年度末の営業資産残高は前連結会計年度末比452億49百万円減の6,888億94百万円となり、総資産は前連結会計年度末比712億34百万円減の8,361億53百万円となりました。
b 資金調達の状況
ア 資金調達の方針
当社グループは資金調達基盤を強化していくことにより、事業の持続的成長に必要な資金量を安定的に確保するとともに、資金調達コストの圧縮を通じて収益力の向上を図ることを基本方針としております。多数の有力な金融機関と良好な取引関係を維持し継続的に借入を行っていくとともに、優良な格付を背景とした資本市場における社債、コマーシャル・ペーパーの発行等により、調達手段の多様化を行っております。また、固定金利での長期資金調達を中心とする保守的な資金調達を行っており、更にALMの実施により金利リスクや流動性リスク等の各種リスクを適切にコントロールしております。
イ 資金調達の状況
当連結会計年度末の有利子負債(リース債務を除く)残高は、前連結会計年度末比805億93百万円減の6,440億84百万円となりました。この内、長期借入金残高は前連結会計年度末比488億44百万円減の4,879億43百万円、短期借入金残高は同4億48百万円減の701億41百万円、コマーシャル・ペーパーによる調達残高は同300億円減の160億円となりました。
また、社債は100億円の償還に対し同額を新規に発行したことにより、社債残高は前連結会計年度末と同額の700億円となりました。なお、新規発行100億円はサステナビリティボンドとして発行しており、CO2排出量が基準値以下のハイブリッド車や電気自動車等の新規購入資金及び高度な交通事故削減サポート実現を目的とした高機能車載器の新規購入資金に充てております。
ウ 格付の状況
当連結会計年度末において、当社は次のとおり格付機関から格付を取得しております。
格 付 機 関長 期 格 付短 期 格 付
株式会社日本格付研究所(JCR)AA-J-1+
株式会社格付投資情報センター(R&I)Aa-1

(注) 株式会社格付投資情報センターは、2022年4月5日付で当社の発行体格付(長期格付)を「A」から「A+」に引上げております。
c 純資産の状況
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の積み上げによる利益剰余金の増加や自己株式の処分の一方で、配当の実施による利益剰余金の減少等により、前連結会計年度末比130億5百万円増の1,258億8百万円となりました。この結果、自己資本比率は14.2%となりました。
⑤ 経営成績等の分析
a 経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、新規契約の獲得が落ち込んだ状況ではありましたが、前連結会計年度までの営業資産の積み上げ効果や再リース契約が順調に推移したこともあり、売上高は3,883億43百万円(前連結会計年度比1.3%減) となりました。自動車メーカーの新車供給能力の低下に伴う中古車市場の活況によるリース契約満了時におけるリース車両の売却益の増加もあり、売上総利益は664億93百万円(前連結会計年度比14.6%増)となりました。販売費及び一般管理費については、テレワーク等により交通費などの販売費全般が低く抑えられたことにより、営業利益は247億74百万円(前連結会計年度比56.4%増)、経常利益は246億33百万円(前連結会計年度比55.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は153億25百万円(前連結会計年度比23.3%増)となりました。
営業資産及び売上総利益の推移は次のグラフのとおりであります。営業資産残高は新型コロナウイルス感染症の影響により前連結会計年度を下回っておりますが、採算の見直しを推し進めてきたことから質を伴う良質な営業資産は積み上がってきており、2021年度においては中古車市場の活況等から売上総利益は堅調な推移を示しております。

新型コロナウイルス感染症の拡大における当社への影響につきましては、自動車メーカーの新車供給能力の低下及び法人のお客さまのコスト削減志向による再リース選択傾向が強まったこと等により、前連結会計年度に続き新規契約の獲得が落ち込んでおりますが、損益面では、中古車市場の活況によるリース契約満了時のリース車両の売却額の高騰等もあり、深刻な影響は発生しておりません。
また、お客さまからのリスケ要請につきましては、各金融機関による支援や各種助成金、経済の再開等に伴い落ち着きをみせております。実際の企業倒産等による与信事故先の増加にも異常値は見られないものの、予断を許さない状況であることには変わりなく、引続き注視してまいります。
b キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、賃貸資産をはじめとする営業資産の購入資金であります。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の影響などによる半導体不足に伴う自動車メーカーの新車供給能力の低下等により、営業資産の新規購入が引続き低い水準となったことを主な要因として、営業活動によるキャッシュ・フローは660億21百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、日立キャピタルオートリース株式会社(現 三菱HCキャピタルオートリース株式会社)の全株式を同社へ譲渡したことに伴い、同社株式売却による収入97億99百万円及び同社からの長期貸付金の回収による収入100億円があったことを主な要因として、176億2百万円の収入となりました。
今後の営業資産の購入及びシステム投資をはじめとした資金需要に対応するため、長期借入金や社債、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーにより、持続的成長に必要な資金量の安定的な確保に努めております。また、当社グループは、社債の発行登録を1,500億円、コマーシャル・ペーパーの発行枠を2,400億円設定しており、機動的に資金調達が出来る体制を構築しております。
加えて、当社グループでは流動性の確保のため取引金融機関等と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末の契約総額は前連結会計年度末比100億円増の2,716億円となりました。当連結会計年度末の当座貸越契約及びコミットメントライン契約による借入未実行残高は2,089億円であり、資金の流動性は十分に確保されております。
更に、資金調達の手段・タイミングを分散することによって流動性リスクの軽減を図っております。
なお、日常的な手元流動性については、営業関連収支やコマーシャル・ペーパーの借換えを含む財務関連収支の安全性確保に必要且つ十分な残高を維持する方針としております。地政学リスクの高まりなどを踏まえ、足もとの手元流動性は前連結会計年度末と同様の高い水準を確保しており、当連結会計年度末における現金及び預金残高は、前連結会計年度末比30億13百万円減の238億48百万円となりました。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。