有価証券報告書-第40期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの営業の業容では、契約実行高は2,649億32百万円(前連結会計年度比7.2%増)、営業資産残高は7,782億73百万円(前連結会計年度7,670億7百万円)となりました。
損益面では、売上高はリース営業資産の積み増し等により、3,966億45百万円で前連結会計年度比16.8%増となりました。一方、年間を通じて中古車市況が低調であったことでリース契約満了時におけるリース車両の売却益が減少、また、SMASフリート株式会社との統合費用等の発生に伴い販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益は125億円(前連結会計年度比6.2%減)、経常利益は117億88百万円(前連結会計年度比14.7%減)となりました。結果、親会社株主に帰属する当期純利益は63億6百万円(前連結会計年度比26.0%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物は前連結会計年度末より72億36百万円増加し、163億12百万円となりました。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、66億41百万円の支出(前連結会計年度は245億88百万円の支出)となりました。主な支出の要因は、賃貸資産の増加額1,001億22百万円、リース債権及びリース投資資産の増加額185億61百万円、法人税等の支払額46億66百万円であり、主な収入の要因は、賃貸資産減価償却費972億22百万円、税金等調整前当期純利益111億49百万円であります。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、40億7百万円の支出(前連結会計年度は281億38百万円の支出)となりました。これは主に社用資産の取得による支出40億47百万円等によるものであります。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、179億73百万円の収入(前連結会計年度は525億36百万円の収入)となりました。主な収入の要因は、長期借入れによる収入1,283億71百万円、社債の発行による収入298億71百万円、コマーシャル・ペーパーの純増額270億円、短期借入金の純増額225億94百万円であり、主な支出の要因は、長期借入金の返済による支出1,848億68百万円であります。
③ 営業取引の状況
a 契約実行高
当連結会計年度における契約実行実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の契約実行高の記載は省略しております。
b 営業資産残高
前連結会計年度及び当連結会計年度における営業資産残高は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の営業資産残高の記載は省略しております。
c 営業実績
前連結会計年度及び当連結会計年度における営業実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の営業実績の記載は省略しております。
前連結会計年度
当連結会計年度
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
② 事業環境
2019年度の国内経済は、上期には堅調な非製造業及び内需に牽引されるかたちで緩やかな景気回復が続いておりました。一方、下期は2019年10月の消費税率10%への引上げに伴う駆け込み需要の反動減や大型台風などを背景に個人消費は大きく減少しております。更に2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、内外需ともに下振れ、景気は大幅に減速しております。
国内自動車リース業界においては、2019年度(一般社団法人日本自動車リース協会連合会発表)のリース契約台数は、前年度比0.3%減の164万7,234台、内新車リース契約台数は前年度比0.8%減の76万157台といずれも減少となりました。登録車及び軽自動車のリース車両保有台数は、個人・中小口リースが市場を牽引していることもあり、下記グラフ(一般社団法人日本自動車リース協会連合会発表数値を元に作成)のとおり年々増加傾向にあります。
そのような環境の中、競合他社との価格競争は依然として厳しい状況です。100年に一度と言われるモビリティシフトも更に加速傾向にあり、お客さまのニーズの多様化・高度化に応えるべく、サービス内容と提供方法についても外部環境変化に適切に対応していく必要があります。

③ 事業活動
このような環境のもと、当社グループは安定した収益を確保し、持続的な成長への軌道を確立すべく、2018年度を初年度とする中期経営計画の2年目(2019年度)では、目指す姿の実現に向け、モビリティソリューション開発プロジェクト等の各種プロジェクトの具現化、2020年4月のSMASフリート株式会社との合併に向けた準備を着実に進めてまいりました。
a 「オートサービス」から「モビリティサービス」への進化
自動車産業は、コネクティッド、自動運転、シェアリング、電動化といったトレンドを中心にパラダイムシフトの渦中にあり、中期経営計画に基づき事業領域の拡大に取組んでおります。従来型の自動車リースの枠を越えて、レンタル・シェアリング・公共交通機関などを組み合わせたモビリティマネジメントの提供を目指し、2017年4月に設置された「モビリティソリューション開発プロジェクト」の具現化に注力しております。
b 連結純利益100億円以上を安定的に稼ぎ、更なる飛躍を可能とする事業・経営基盤の確立
当社は、2020年4月に完全子会社であるSMASフリート株式会社を吸収合併するとともに、システム統合の実施を予定しております。2019年度はシステム統合に係る費用が前倒しに発生しましたが、共通の業務フロー・オペレーションにすることにより、2020年度よりシナジーと社内融合を生み出し、業務効率化及び事業基盤の強化が図れると考えております。
当社及び関係会社が連携し、大口法人・中小口法人・個人マーケットの領域においてそれぞれの強みを発揮し、サービスの提供に取組んでおります。
MOBILOTS株式会社は、2019年10月より営業を開始しました。コネクティッド化技術等の新技術を活用し、商用車の新しいニーズへの対応に取組んでおります。
当社の出資先である、個人向けリースを提供する株式会社KINTOは、2020年2月にリース対象車種を拡大した新サービスの提供を開始しました。業務運営のバックアップを強化するとともに、国内で圧倒的ナンバーワンの販売実績及びディーラーネットワークを保有するトヨタグループと当社が共同で取組むことにより、クルマの販売・流通形態の変化に柔軟に対応していけるものと考えております。
c 「量」から「質」への転換と「連結保有管理台数100万台規模」の両立
有限な経営資源を最大限に有効活用すべく、収益性・将来性のある取引を追求し、撤退先及び採算の見直しを継続的に実施しております。また、営業現場における事務処理の標準化並びにアウトソーシングによるコスト削減に向けた取組みを実施し、今後も継続していきます。
2019年1月のSMASフリート株式会社の完全子会社化や、個人リースを中心とした台数の獲得により、目標としていたグループ保有管理台数100万台を2019年度中に達成しました。今後は、SMASフリート株式会社との合併によるシナジーの追求を通じて、総合モビリティサービス(クルマを基軸とした人・モノの移動に伴うワンストップサービス)の展開を強化していきます。
④ 財政状態の分析
a 資産の状況
当連結会計年度末の営業資産残高は前連結会計年度末比112億65百万円増の7,782億73百万円となり、総資産は前連結会計年度末比197億66百万円増の9,479億29百万円となりました。
b 資金調達の状況
ア 資金調達の方針
当社グループは資金調達基盤を強化していくことにより、事業の持続的成長に必要な資金量を安定的に確保するとともに、資金調達コストの圧縮を通じて収益力の向上を図ることを基本方針としております。多数の有力な金融機関と良好な取引関係を維持し継続的に借入を行っていくとともに、優良な格付を背景とした資本市場における社債、コマーシャル・ペーパーの発行及びリース債権の流動化の実施等により、調達手段の多様化を行っております。また、固定金利での長期資金調達を中心とする、保守的な資金調達を行っており、更にALMの実施により、金利リスクや流動性リスク等の各種リスクを適切にコントロールしております。
イ 資金調達の状況
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比213億26百万円増の7,520億41百万円となりました。この内、1年内返済予定を含めた長期借入金残高は、前連結会計年度末比573億96百万円減の5,427億63百万円、短期借入金残高は同220億22百万円増の725億78百万円、社債、コマーシャル・ペーパー等の資本市場からの調達残高は同567億円増の1,367億円となりました。
長期借入金は前連結会計年度比573億96百万円の減少となっておりますが、その内訳は1年内返済予定の長期借入金が987億72百万円減少、一方、1年超の長期借入金は413億76百万円増加となっております。前連結会計年度に引続き当連結会計年度においても社債を300億円発行しており、資金調達の安全性は一層高まっております。
ウ 格付の状況
当連結会計年度末において、当社は次のとおり格付機関から格付を取得しております。
c 純資産の状況
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の積み上げによる利益剰余金の増加の一方で、剰余金の配当の実施による利益剰余金の減少等により、前連結会計年度末比17億82百万円増の1,261億80百万円となりました。この結果、自己資本比率は12.7%となりました。
⑤ 経営成績等の分析
a 経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、2019年1月のリース事業再編によるSMASフリート株式会社の完全子会社化及び営業資産の積み増し等により、売上高は前連結会計年度比16.8%増の3,966億45百万円となりました。メンテナンス費用の削減等によりリース収益は順調に積み上がりましたが、中古車市場の悪化に伴い、リース契約満了時におけるリース車両の売却益の減少もあり売上総利益は前連結会計年度比17.2%増の566億81百万円にとどまりました。販売費及び一般管理費については、SMASフリート株式会社との合併に向けたシステム関連費用等の一時費用が増加したこともあり、営業利益は125億円(前連結会計年度比6.2%減)、経常利益は117億88百万円(前連結会計年度比14.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は63億6百万円(前連結会計年度比26.0%減)となりました。
法人基盤の拡大は、直接営業に加え金融機関等の代理店との関係強化による間接営業を通じて順調に拡大を続けました。個人リースについても、出光興産グループとの提携や、株式会社セディナオートリースでの代理店提携ビジネスが業容拡大に寄与しました。
営業資産及び売上総利益の推移は次のグラフのとおりです。質を伴う良質な営業資産を積み上げたことにより売上総利益も堅調な推移を示しております。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響につきましては、少なくとも一定期間継続するものと仮定しております。特に下記事項につきましては、経営成績等への一定のマイナス影響が生じるものと考えております。
・中古車市場相場の悪化による車両売却益の減少
・新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による業況悪化に伴いリース料のリスケ要請が増える中、貸倒損失や貸倒引当金繰入額の増加
b キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、賃貸資産をはじめとする営業資産の購入資金であります。当社グループが行う自動車リース取引では、営業資産である車両を一括で購入し、通常5年程度の期間にわたる契約を締結し毎月のリース料にて債権を回収します。そのため、営業資産が順調に積み上がっている状況においては営業活動によるキャッシュ・フローは支出が多くなり、当連結会計年度においても66億41百万円の支出となりました。また、SMASフリート株式会社との合併に伴うシステム統合を翌連結会計年度に控え、当連結会計年度においても年間を通じてシステム投資を計画・実施しており、投資資金も必要となりました。
営業資産の購入及びシステム投資をはじめとした資金需要に対応するため、長期借入金や社債、コマーシャル・ペーパー及び短期借入金により、持続的成長に必要な資金量の安定的な確保に努めております。また、当社グループは、社債の発行登録を1,500億円、コマーシャル・ペーパーの発行枠を2,400億円設定しており、機動的に資金調達が出来る体制を構築しております。
加えて、当社グループでは流動性の確保を更に強化するため取引金融機関等と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末の契約総額は前連結会計年度末と同額の2,966億円となります。なお、当連結会計年度末の当座貸越契約及びコミットメントライン契約による借入未実行残高は2,314億20百万円であり、資金の流動性は十分に確保されております。
なお、日常的な手元流動性については、営業関連収支やコマーシャル・ペーパーの借換えを含む財務関連収支の安全性確保と、金利費用節減に必要且つ十分な残高を維持する方針とし、更に、資金調達の手段・タイミングを分散することによって流動性管理の安定化を図っております。また、2020年3月以降は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う不測の事態に備えるため、日々の手元流動性の水準を引上げており、当連結会計年度末における現金及び預金残高は、前連結会計年度末比72億36百万円増の163億12百万円としております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの営業の業容では、契約実行高は2,649億32百万円(前連結会計年度比7.2%増)、営業資産残高は7,782億73百万円(前連結会計年度7,670億7百万円)となりました。
損益面では、売上高はリース営業資産の積み増し等により、3,966億45百万円で前連結会計年度比16.8%増となりました。一方、年間を通じて中古車市況が低調であったことでリース契約満了時におけるリース車両の売却益が減少、また、SMASフリート株式会社との統合費用等の発生に伴い販売費及び一般管理費が増加したことにより、営業利益は125億円(前連結会計年度比6.2%減)、経常利益は117億88百万円(前連結会計年度比14.7%減)となりました。結果、親会社株主に帰属する当期純利益は63億6百万円(前連結会計年度比26.0%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物は前連結会計年度末より72億36百万円増加し、163億12百万円となりました。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、66億41百万円の支出(前連結会計年度は245億88百万円の支出)となりました。主な支出の要因は、賃貸資産の増加額1,001億22百万円、リース債権及びリース投資資産の増加額185億61百万円、法人税等の支払額46億66百万円であり、主な収入の要因は、賃貸資産減価償却費972億22百万円、税金等調整前当期純利益111億49百万円であります。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、40億7百万円の支出(前連結会計年度は281億38百万円の支出)となりました。これは主に社用資産の取得による支出40億47百万円等によるものであります。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、179億73百万円の収入(前連結会計年度は525億36百万円の収入)となりました。主な収入の要因は、長期借入れによる収入1,283億71百万円、社債の発行による収入298億71百万円、コマーシャル・ペーパーの純増額270億円、短期借入金の純増額225億94百万円であり、主な支出の要因は、長期借入金の返済による支出1,848億68百万円であります。
③ 営業取引の状況
a 契約実行高
当連結会計年度における契約実行実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の契約実行高の記載は省略しております。
| セグメントの名称 | 契約実行高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 自動車リース事業 | 264,932 | 107.2 |
b 営業資産残高
前連結会計年度及び当連結会計年度における営業資産残高は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の営業資産残高の記載は省略しております。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 |
| 期末残高(百万円) | 期末残高(百万円) | |
| 自動車リース事業 | 767,007 | 778,273 |
c 営業実績
前連結会計年度及び当連結会計年度における営業実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、自動車リース事業の単一セグメントであるため、セグメント別の営業実績の記載は省略しております。
前連結会計年度
| セグメントの名称 | 売上高 (百万円) | 売上原価 (百万円) | 差引利益 (百万円) | 資金原価 (百万円) | 売上総利益 (百万円) |
| 自動車リース事業 | 339,667 | 289,204 | 50,462 | 2,095 | 48,366 |
当連結会計年度
| セグメントの名称 | 売上高 (百万円) | 売上原価 (百万円) | 差引利益 (百万円) | 資金原価 (百万円) | 売上総利益 (百万円) |
| 自動車リース事業 | 396,645 | 337,974 | 58,670 | 1,988 | 56,681 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
② 事業環境
2019年度の国内経済は、上期には堅調な非製造業及び内需に牽引されるかたちで緩やかな景気回復が続いておりました。一方、下期は2019年10月の消費税率10%への引上げに伴う駆け込み需要の反動減や大型台風などを背景に個人消費は大きく減少しております。更に2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、内外需ともに下振れ、景気は大幅に減速しております。
国内自動車リース業界においては、2019年度(一般社団法人日本自動車リース協会連合会発表)のリース契約台数は、前年度比0.3%減の164万7,234台、内新車リース契約台数は前年度比0.8%減の76万157台といずれも減少となりました。登録車及び軽自動車のリース車両保有台数は、個人・中小口リースが市場を牽引していることもあり、下記グラフ(一般社団法人日本自動車リース協会連合会発表数値を元に作成)のとおり年々増加傾向にあります。
そのような環境の中、競合他社との価格競争は依然として厳しい状況です。100年に一度と言われるモビリティシフトも更に加速傾向にあり、お客さまのニーズの多様化・高度化に応えるべく、サービス内容と提供方法についても外部環境変化に適切に対応していく必要があります。

③ 事業活動
このような環境のもと、当社グループは安定した収益を確保し、持続的な成長への軌道を確立すべく、2018年度を初年度とする中期経営計画の2年目(2019年度)では、目指す姿の実現に向け、モビリティソリューション開発プロジェクト等の各種プロジェクトの具現化、2020年4月のSMASフリート株式会社との合併に向けた準備を着実に進めてまいりました。
a 「オートサービス」から「モビリティサービス」への進化
自動車産業は、コネクティッド、自動運転、シェアリング、電動化といったトレンドを中心にパラダイムシフトの渦中にあり、中期経営計画に基づき事業領域の拡大に取組んでおります。従来型の自動車リースの枠を越えて、レンタル・シェアリング・公共交通機関などを組み合わせたモビリティマネジメントの提供を目指し、2017年4月に設置された「モビリティソリューション開発プロジェクト」の具現化に注力しております。
b 連結純利益100億円以上を安定的に稼ぎ、更なる飛躍を可能とする事業・経営基盤の確立
当社は、2020年4月に完全子会社であるSMASフリート株式会社を吸収合併するとともに、システム統合の実施を予定しております。2019年度はシステム統合に係る費用が前倒しに発生しましたが、共通の業務フロー・オペレーションにすることにより、2020年度よりシナジーと社内融合を生み出し、業務効率化及び事業基盤の強化が図れると考えております。
当社及び関係会社が連携し、大口法人・中小口法人・個人マーケットの領域においてそれぞれの強みを発揮し、サービスの提供に取組んでおります。
MOBILOTS株式会社は、2019年10月より営業を開始しました。コネクティッド化技術等の新技術を活用し、商用車の新しいニーズへの対応に取組んでおります。
当社の出資先である、個人向けリースを提供する株式会社KINTOは、2020年2月にリース対象車種を拡大した新サービスの提供を開始しました。業務運営のバックアップを強化するとともに、国内で圧倒的ナンバーワンの販売実績及びディーラーネットワークを保有するトヨタグループと当社が共同で取組むことにより、クルマの販売・流通形態の変化に柔軟に対応していけるものと考えております。
c 「量」から「質」への転換と「連結保有管理台数100万台規模」の両立
有限な経営資源を最大限に有効活用すべく、収益性・将来性のある取引を追求し、撤退先及び採算の見直しを継続的に実施しております。また、営業現場における事務処理の標準化並びにアウトソーシングによるコスト削減に向けた取組みを実施し、今後も継続していきます。
2019年1月のSMASフリート株式会社の完全子会社化や、個人リースを中心とした台数の獲得により、目標としていたグループ保有管理台数100万台を2019年度中に達成しました。今後は、SMASフリート株式会社との合併によるシナジーの追求を通じて、総合モビリティサービス(クルマを基軸とした人・モノの移動に伴うワンストップサービス)の展開を強化していきます。
④ 財政状態の分析
a 資産の状況
当連結会計年度末の営業資産残高は前連結会計年度末比112億65百万円増の7,782億73百万円となり、総資産は前連結会計年度末比197億66百万円増の9,479億29百万円となりました。
b 資金調達の状況
ア 資金調達の方針
当社グループは資金調達基盤を強化していくことにより、事業の持続的成長に必要な資金量を安定的に確保するとともに、資金調達コストの圧縮を通じて収益力の向上を図ることを基本方針としております。多数の有力な金融機関と良好な取引関係を維持し継続的に借入を行っていくとともに、優良な格付を背景とした資本市場における社債、コマーシャル・ペーパーの発行及びリース債権の流動化の実施等により、調達手段の多様化を行っております。また、固定金利での長期資金調達を中心とする、保守的な資金調達を行っており、更にALMの実施により、金利リスクや流動性リスク等の各種リスクを適切にコントロールしております。
イ 資金調達の状況
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比213億26百万円増の7,520億41百万円となりました。この内、1年内返済予定を含めた長期借入金残高は、前連結会計年度末比573億96百万円減の5,427億63百万円、短期借入金残高は同220億22百万円増の725億78百万円、社債、コマーシャル・ペーパー等の資本市場からの調達残高は同567億円増の1,367億円となりました。
長期借入金は前連結会計年度比573億96百万円の減少となっておりますが、その内訳は1年内返済予定の長期借入金が987億72百万円減少、一方、1年超の長期借入金は413億76百万円増加となっております。前連結会計年度に引続き当連結会計年度においても社債を300億円発行しており、資金調達の安全性は一層高まっております。
ウ 格付の状況
当連結会計年度末において、当社は次のとおり格付機関から格付を取得しております。
| 格 付 機 関 | 長 期 格 付 | 短 期 格 付 |
| 株式会社格付投資情報センター(R&I) | A | a-1 |
c 純資産の状況
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の積み上げによる利益剰余金の増加の一方で、剰余金の配当の実施による利益剰余金の減少等により、前連結会計年度末比17億82百万円増の1,261億80百万円となりました。この結果、自己資本比率は12.7%となりました。
⑤ 経営成績等の分析
a 経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、2019年1月のリース事業再編によるSMASフリート株式会社の完全子会社化及び営業資産の積み増し等により、売上高は前連結会計年度比16.8%増の3,966億45百万円となりました。メンテナンス費用の削減等によりリース収益は順調に積み上がりましたが、中古車市場の悪化に伴い、リース契約満了時におけるリース車両の売却益の減少もあり売上総利益は前連結会計年度比17.2%増の566億81百万円にとどまりました。販売費及び一般管理費については、SMASフリート株式会社との合併に向けたシステム関連費用等の一時費用が増加したこともあり、営業利益は125億円(前連結会計年度比6.2%減)、経常利益は117億88百万円(前連結会計年度比14.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は63億6百万円(前連結会計年度比26.0%減)となりました。
法人基盤の拡大は、直接営業に加え金融機関等の代理店との関係強化による間接営業を通じて順調に拡大を続けました。個人リースについても、出光興産グループとの提携や、株式会社セディナオートリースでの代理店提携ビジネスが業容拡大に寄与しました。
営業資産及び売上総利益の推移は次のグラフのとおりです。質を伴う良質な営業資産を積み上げたことにより売上総利益も堅調な推移を示しております。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響につきましては、少なくとも一定期間継続するものと仮定しております。特に下記事項につきましては、経営成績等への一定のマイナス影響が生じるものと考えております。
・中古車市場相場の悪化による車両売却益の減少
・新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による業況悪化に伴いリース料のリスケ要請が増える中、貸倒損失や貸倒引当金繰入額の増加
b キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、賃貸資産をはじめとする営業資産の購入資金であります。当社グループが行う自動車リース取引では、営業資産である車両を一括で購入し、通常5年程度の期間にわたる契約を締結し毎月のリース料にて債権を回収します。そのため、営業資産が順調に積み上がっている状況においては営業活動によるキャッシュ・フローは支出が多くなり、当連結会計年度においても66億41百万円の支出となりました。また、SMASフリート株式会社との合併に伴うシステム統合を翌連結会計年度に控え、当連結会計年度においても年間を通じてシステム投資を計画・実施しており、投資資金も必要となりました。
営業資産の購入及びシステム投資をはじめとした資金需要に対応するため、長期借入金や社債、コマーシャル・ペーパー及び短期借入金により、持続的成長に必要な資金量の安定的な確保に努めております。また、当社グループは、社債の発行登録を1,500億円、コマーシャル・ペーパーの発行枠を2,400億円設定しており、機動的に資金調達が出来る体制を構築しております。
加えて、当社グループでは流動性の確保を更に強化するため取引金融機関等と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末の契約総額は前連結会計年度末と同額の2,966億円となります。なお、当連結会計年度末の当座貸越契約及びコミットメントライン契約による借入未実行残高は2,314億20百万円であり、資金の流動性は十分に確保されております。
なお、日常的な手元流動性については、営業関連収支やコマーシャル・ペーパーの借換えを含む財務関連収支の安全性確保と、金利費用節減に必要且つ十分な残高を維持する方針とし、更に、資金調達の手段・タイミングを分散することによって流動性管理の安定化を図っております。また、2020年3月以降は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う不測の事態に備えるため、日々の手元流動性の水準を引上げており、当連結会計年度末における現金及び預金残高は、前連結会計年度末比72億36百万円増の163億12百万円としております。