有価証券報告書-第4期(令和2年6月1日-令和3年5月31日)

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2021/08/30 12:56
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当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、前連結会計年度より引き続き新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が継続し、その収束は依然として見通せない状況にあり、景気の先行きについては極めて不透明な状況が続いております。
葬儀業界におきましては、高齢者人口の増加に伴って潜在需要を示す死亡者人口が2040年まで年々増加すると推計されており、今後の葬儀件数増大が見込まれていますが、一方で核家族化の進展等により簡素な葬儀の需要が高まるなど葬儀単価は下落する傾向にあります。加えてCOVID-19をきっかけとした「新しい生活様式」への対応を迫られるなど、大きな変革の時期を迎えております。
係る事業環境の構造的な変化の中でも当社グループは、従前から不特定多数の参列者との接触を最小限にとどめる「一日一組」の「家族葬」を提供するなど、社会の変容に合致した形態のサービスを提供することで生活者の変容する葬儀需要に着実に対応してまいりました。
当連結会計年度におきましては、積極的な出店戦略により過去最大となる15ホールの新規出店を行うとともに、株式会社備前屋(岡山県)のM&Aにより今後の展開エリア拡大に向けた動きも着実に進捗いたしました。また、当社独自のオーダーメイド型葬儀である「オリジナルプラン葬儀件数」(注)を業績向上につながる重要業績評価指標(KPI)と位置づけ、当該数値を向上させる施策を通じて、葬儀件数の増加及び葬儀単価の向上に取り組んでまいりました。
その結果、葬儀件数は9,108件(前期比1,200件の増加)、仲介件数も含めた葬儀取扱件数は10,278件(前期比1,408件の増加)となりました。うちオリジナルプラン件数は2,009件(前期比276件の増加)、葬儀件数に占めるオリジナルプラン件数の比率は22.1%となり、新しい生活様式下においても多くのお客様からのご支持を頂きました。また葬儀単価は、COVID-19による葬儀の簡素化や参列者数減少の影響を受け、前期比85千円減の818千円となりました。
(注) オリジナルプランとは、「ひとりひとりに合った葬儀の実現」という新しい価値の創造を目指し、2016年より開始した当社独自のオーダーメイド型の葬儀プランであります。通常のセットプランと比較し、高付加価値・高単価な商品であり、主に顧客満足度や葬儀単価向上の指標としております。
(売上収益)
当期の売上収益は前期比354百万円増加し、8,030百万円(前期比4.6%増)となりました。これは、葬儀単価が下落した一方で、前期にオープンした直営の7ホール及び当期にオープンした直営の15ホールの収益が寄与したことや、既存店の葬儀件数が増加したことが要因であります。
(売上原価、売上総利益)
当期の売上原価は前期比226百万円増加し、5,029百万円(前期比4.7%増)となりました。これは、直接原価が減少した一方で、ホール数増加に伴って労務費、減価償却費が増加したこと等が要因であります。直接原価減少の主な要因は、内製化が進展したことや、参列者数減少に伴い原価率の高い料理や返礼品の売上が減少したこと等であります。
以上の結果、売上総利益は前期比127百万円増加し、3,001百万円(前期比4.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、その他の収益、その他の費用、営業利益)
当期の販売費及び一般管理費は前期比121百万円減少し、2,265百万円(前期比5.1%減)となりました。これは、M&Aの取得費用が発生したことや、人件費等の管理コストが増加した一方で、前期一過性費用である上場関連費用が消滅したことや、ドミナント強化に伴い広告宣伝効率が向上したこと等が要因であります。
当期のその他の費用は前期比13百万円増加し、17百万円(前期比285.7%増)となりました。これは主に、西岡ホール(北海道)のリニューアル工事に伴う固定資産除却費用が発生したことが要因であります。
以上の結果、営業利益は前期比244百万円増加し、733百万円(前期比50.1%増)となりました。
(金融収益、金融費用、税引前当期利益)
当期の金融費用は前期比13百万円増加し、169百万円(前期比8.7%増)となりました。
以上の結果、税引前当期利益は前期比231百万円増加し、565百万円(前期比69.4%増)となりました。
(法人所得税費用、当期利益、親会社の所有者に帰属する当期利益)
当期の法人所得税費用は前期比82百万円増加し、205百万円(前期比67.0%増)となりました。
以上の結果、当期利益及び、親会社の所有者に帰属する当期利益は、いずれも前期比148百万円増加し、359百万円(前期比70.8%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産、負債及び資本の状況は次のとおりであります。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ576百万円増加し、1,347百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物が542百万円増加したためであります。非流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,767百万円増加し、19,536百万円となりました。これは主として、新規出店により有形固定資産が1,027百万円、使用権資産が1,598百万円増加したためであります。その結果、資産は、前連結会計年度末に比べ3,343百万円増加し、20,883百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ722百万円増加し、2,554百万円となりました。これは主として、一年内返済長期借入金が259百万円、リース負債が118百万円、未払法人所得税が156百万円増加したためであります。非流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,260百万円増加し、14,382百万円となりました。これは主として、長期借入金が669百万円、リース負債が1,529百万円増加したためであります。その結果、負債は、前連結会計年度末に比べ2,983百万円増加し、16,936百万円となりました。
(資本)
資本は、前連結会計年度末に比べ360百万円増加し、3,947百万円となりました。これは主として、利益剰余金の増加によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物は、前期比542百万円増加し、1,056百万円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による収入は1,754百万円(前期比542百万円増)となりました。これは主に、税引前当期利益が565百万円(前期比231百万円増)であったことや減価償却費及び償却費1,175百万円(前期比164百万円増)を計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出は1,111百万円(前期比557百万円増)となりました。これは主に、新規ホール等の有形固定資産の取得による支出882百万円(前期比424百万円増)及び、株式会社備前屋の株式取得による支出176百万円(前期比176百万円増)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による支出は100百万円(前期比740百万円減)となりました。これは主に、リース負債の返済による支出767百万円(前期比121百万円増)及び、長期借入金の返済による支出471百万円(前期比171百万円増)があった一方、長期借入金の借入による収入1,139百万円(前期比1,139百万円増)があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループでは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
収益計上区分売上収益(千円)前年同期比(%)
葬儀売上7,448,148104.3
仲介手数料収入520,455112.5
その他のサービス62,16483.2
合 計8,030,769104.6

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.売上収益は千円未満切り捨てにより表示しております。
3.総販売実績に対する割合が10%を超える相手先はありません。
4. 当社グループは、葬儀事業の単一セグメントであるため、収益計上区分別の売上収益(IFRS基準)を記載しております。
d.葬儀請負の状況
当社グループは、葬儀施行業の拠点を以下のとおり設けております。ネット集客業と合わせた各拠点別の取扱件数の内訳は、下記のとおりとなります。
(葬儀取扱の状況)
区分会社拠点展開都道府県取扱件数
2020年5月期2021年5月期増減
葬儀施行業
(葬儀件数)
㈱家族葬のファミーユ北海道支社北海道1,0681,312244
千葉支社千葉県1,3711,525154
愛知支社愛知県9011,022121
熊本支社熊本県9681,120152
宮崎支社宮崎県1,4931,756263
都市総合支社埼玉県
東京都
神奈川県
1,4521,451△1
㈱花駒-京都府655831176
㈱備前屋-岡山県-9191
小計7,9089,1081,200
ネット集客業
(仲介件数)
㈱家族葬のファミーユ都市総合支社27道府県9621,170208
合計8,87010,2781,408

(注)ネット集客業における仲介件数とは、当社グループのウェブサイトから葬儀の申込を受け、提携葬儀社及び代理店に仲介し、葬儀の施行が完了した件数であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度における経営成績は、前連結会計年度対比354百万円の増収、営業利益において244百万円、当期利益において148百万円の増益となりました。
増収の主な要因は、葬儀件数が前期比1,200件増加し、9,108件(前期比115.2%増)となったことであります。前期出店ホール(7ホール)の通期寄与268件、当期出店ホール(M&A含む18ホール)の寄与490件に加え、既存ホールにおいても、家族葬市場の拡大やドミナントの高密度化による広告宣伝効果の向上等により442件の増加となりました。その一方で、葬儀単価については前期比85千円減少し、818千円(前期比9.4%減)となったことにより、増収幅が抑制される結果となりました。葬儀単価下落の要因は、COVID-19の影響継続に伴い葬儀の簡素化や参列者数の減少傾向が継続したことであります。
増益の主な要因は、件数増加に伴い増収であったこと、内製化率や広告宣伝効率の向上に努めたこと、前期一過性費用である上場関連費用が消滅したこと等であります。これらの要因により、積極出店によるイニシャルコストや間接原価の増加、M&Aに伴う取得費用発生等の影響を抑えることとなりました。
当社グループへの葬儀のご依頼は、ウェブサイトでの検索、近隣でのホールの存在、過去の当社顧客による再度の依頼など複数の理由に依りますが、このうち当社の自助努力で葬儀件数や葬儀単価を向上させられる手段として、「来館からのご依頼数」、「ウェブからの事後入電数」、「オリジナルプラン葬儀件数」の3つを重要業績評価指標(KPI)とし、これらの数値を向上させる施策を通じて、葬儀ご依頼件数の増加及び葬儀単価の維持・向上に取り組んでおります。
特に、オリジナルプランについては、お客様のお気持ちに耳を傾け、ご家族の故人に対する弔いの心情を理解し、お客様ごとに異なる想いを表現する「ご家族の意向を汲んだ、ご家族のためのご葬儀」を提供しており、高い付加価値を実現しております。市場全体の葬儀単価が下落傾向にあり、当社グループもその影響を受けているなかで、当社グループでは「生活者目線」に立ったご葬儀を行うことで葬儀の付加価値を高め、葬儀単価の維持・向上を図ってまいります。
オリジナルプランにて施行した葬儀件数の推移は、次のとおりであります。2017年5月期のサービス開始から、葬儀件数に占めるオリジナルプラン葬儀件数の割合が毎年増加しております。
2018年5月期2019年5月期2020年5月期2021年5月期
オリジナルプラン葬儀件数(件)4921,0791,7332,009
葬儀件数に占めるオリジナル
プラン葬儀件数の割合(%)
8.416.021.922.1

(注)1.オリジナルプラン葬儀件数は、葬儀施行業の葬儀件数に含まれております。
(財政状態)
当連結会計年度における財政状態は、自己資本額(親会社の所有者に帰属する持分合計(新株予約権を除く))が当期利益の蓄積により前期比359百万円増の3,920百万円となり、自己資本比率(自己資本額÷負債及び資本合計)は18.8%となりました。借入金は新規出店及びM&Aにより、前期比928百万円増の4,598百万円となりました。自己資本比率は同業他社等と比較して十分に高い水準とは言えないものの、将来的なのれんの減損リスクや事業リスクを考慮しても適切な水準を維持しているものと考えております。現金及び現金同等物は前期比542百万円増の1,056百万円となりましたが、これは主に、事業規模拡大に伴い必要手元資金が増加したこと、翌期の新規出店に備えて借入金による資金調達を行ったこと等によります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(資本の財源)
当社グループの所要資金は、主に新規出店に伴う設備投資資金であります。
設備投資資金については、連結の営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とし、多額の設備資金については長期借入金にて調達しております。また今後、多額の設備投資や既存葬儀社の買収を実施する際には、金融機関からの借入又は株式発行による調達を予定しております。
(資金の流動性)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,056百万円と、月商の約1.6ヶ月分でありますが、当社グループの平均的な売上債権の回収サイトが約1~2週間である一方、仕入債務の支払サイトが約1ヶ月であるため、多額の手元資金を必要としておりません。また、資金の流動性を確保しておくため、取引金融機関と総額500百万円の当座貸越契約を締結しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表等は、IFRSに基づき作成されております。IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行うことが義務付けられております。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。
重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記3.重要な会計方針、4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

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