有価証券報告書-第9期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
a.財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて21,973百万円増加し、591,320百万円となりました。 この主な要因は、主に新株の発行により現金及び現金同等物が34,470百万円増加したこと、需要増加に備えるため等により棚卸資産が5,679百万円増加したこと、その他の流動資産が5,333百万円増加した一方、前連結会計年度と同様に、過去の買収により発生した無形資産の償却が進み無形資産が9,909百万円減少したこと、円安による影響を受けのれんが増加した一方病理事業においてのれんの減損を認識したためのれんが7,408百万円減少したこと、Senseonics社への転換権付貸付金の評価損等によりその他の金融資産が3,804百万円減少したこと等によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べて6,530百万円減少し、455,255百万円となりました。この主な要因は、2021 年6月末に実行した長期借入金の借換(リファイナンス)や株式上場時の公募増資による調達資金による一部繰り上げ返済により借入金が13,617百万円減少したことによるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末と比べて28,504百万円増加し、136,065百万円となりました。この主な要因は、主に新規公開株式の新株の発行により資本剰余金が13,082百万円、資本金が10,656百万円増加したこと、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が10,366百万円増加したこと、当期損失等により利益剰余金が6,804百万円減少したこと等によるものであります。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の18.8% から4.1ポイント増加して22.9%となりました。
b.経営成績の状況
2022年3月期(以下、「当期」)は、2021年3月期から引き続き相次ぐ新型コロナウイルス変異株の世界的な流行により各国で外出制限が繰り返される中でも、ワクチン接種の推進等により徐々に経済活動も回復の基調が見られました。一方で、物流の停滞によるサプライチェーンへの影響や半導体に代表される原材料の調達難等の課題に直面した1年となりました。
当期における当社グループの売上収益は、340,452百万円(前期比11.2%増)となりました。PCR検査需要の好影響や厚生労働省が普及促進するオンライン資格確認の追い風を受けたヘルスケアソリューション、並びにワクチンの保存・流通網整備のための超低温フリーザーの特需が継続した診断・ライフサイエンスで、外出制限等により大きな悪影響を受けた前年同期と比較して、大幅な増収がありました。
営業利益は、増収や為替の好影響があった一方で、原材料費の上昇や物流費を含む販売関連費用の増加及び病理事業におけるのれんの減損17,172百万円、並びに糖尿病マネジメントの事業構造改革関連費用3,456百万円の計上等があり、8,174百万円(前期比53.6%減)と大幅な減益となりました。
調整後EBITDAは71,872百万円(前期比12.2%増)となりました。主な当該調整項目には一時的な事業構造改革関連費用(加算5,126百万円)、一時的な役職員報酬(同4,057百万円)、一時的なM&A関連費用(同1,570百万円)、一時的な契約解除等に係る費用(同1,482百万円)等がありました。
税引前利益は3,002百万円(前期比86.8%減)となりました。この減少は主に、前述の営業利益の減少に加えて当社が非支配持分を有する上場会社であるSenseonics社への転換権付貸付金に対する公正価値評価に基づく評価損3,311百万円によるものです。
親会社の所有者に帰属する当期損失は8,460百万円(前年同期は、16,906百万円の利益)となりました。この減少は主に税引前利益の減少及び病理事業における繰延税金資産の取り崩しを含む法人所得税費用の増額によるものです。病理事業における繰延税金資産の取り崩しは、病理事業の今後の業績見通しを踏まえ、将来の課税所得及び繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、病理事業を構成する子会社にて繰延税金資産の取り崩しを行ったものです。
当期の実際負担税率は376.5%でした。
調整後親会社の所有者に帰属する当期利益は35,656百万円(前期比19.1%増)となりました。当該調整項目には、上記調整後EBITDAに反映した調整項目のほか、M&A関連収益・費用(償却資産)(加算11,834百万円)、減損損失(有価証券等を除く)(加算18,405百万円)、転換権付貸付金時価評価収益・費用(加算3,311百万円)等がありました。
(注)EBITDA、調整後EBITDA及び調整後親会社の所有者に帰属する当期利益は国際会計基準(IFRS)に基づく開示ではありませんが、当社はこの開示が投資家の皆様に有益な情報を提供すると考えています。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
(注) EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA=営業利益+減価償却費+減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA=EBITDA+一時的な収益・費用
(親会社の所有者に帰属する当期利益及び調整後親会社の所有者に帰属する当期利益の算出表)
(注) 調整後親会社の所有者に帰属する当期利益を以下の算式により算出しております。
調整後親会社の所有者に帰属する当期利益
=親会社の所有者に帰属する当期利益+一時的な収益・費用+M&A関連収益・費用(償却資産)+減損損失(有価証券等を除く)+転換権付貸付金時価評価収益・費用+法人税見合い調整額
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、34,470百万円増加し、当連結会計年度末には95,232百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、51,053百万円であり非資金損益項目調整後利益の増加により前年同期比3,203百万円増となりました。税引前利益の前年同期比19,786百万円の減少は、減損損失を18,405百万円計上したためであります。またその他の主な増減要因は、営業債権の回収が前年同期比6,737百万円増加となったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12,521百万円であり、前年同期は16,314百万円でした。経常的な設備投資を主とした固定資産の取得による支出が前年同期比418百万円減の11,736百万円となりました。またその他の主な増減要因は、投資の売却及び償還による収入が2,003百万円となったことや、貸付けによる支出が前年同期比3,140百万円減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7,015百万円のマイナスであり、前年同期は20,395百万円のマイナスでした。この主な要因は、上場等に伴う株式の発行による収入が21,152百万円となったことや、長期借入金の返済・借換(リファイナンス)収入純額が前年同期24,606百万円のマイナスから21,563百万円のマイナスに減少したためであります。長期借入金の借換(リファイナンス)による収入及び長期借入金の返済による支出の総額は、それぞれ311,348百万円、332,912百万円であり、これらはより良い条件を目的とした借換(リファイナンス)によるものであります。
d.生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.百万円未満を切り捨てて記載しております。
(b)受注実績
当社グループの製品は見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。
(c)販売実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は、外部顧客に対する売上収益を示しております。
3.百万円未満を切り捨てて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
a.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
また、連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合等、不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りや予測と異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 3.重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績の状況
当期における当社グループの業績は、売上収益が340,452百万円(前期比11.2%増)、営業利益が8,174百万円(前期比53.6%減)、減価償却費や一時的収益・費用を除いた調整後EBITDAは71,872百万円(前期比12.2%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
(糖尿病マネジメント)
当期の糖尿病マネジメントの売上収益は、109,367百万円(前期比1.1%増)となりました。血糖値測定システム(BGM)事業では、中国・ロシア・インド等の新興国市場で大幅な増収となりましたが、市場の縮小傾向に加え販売協業の終了により米国では大幅な減収となりました。ドイツでも市場が縮小する中で減収となりました。2021年4月から米国と欧州8か国にて発売を開始しました世界初の埋め込み型CGM製品Eversense(Senseonics社製)は、米国における認証が遅れていた180日製品の2023年3月期第1四半期からの販売開始に向けた移行準備のため第4四半期の販売が鈍化し、年間では計画未達となりました。迅速検体検査(POCT)や電動式医薬品注入器等のOEM売上収益は、電動式医薬品注入器等の販売が堅調に推移し、前年同期に比べ増加しました。
営業利益は、23,260百万円(前期比2.9%減)となりました。一時的な収益・費用として、当期にはBGM事業の営業体制見直しのための事業構造改革関連費用3,456百万円が、前年同期には販売協業先からの和解金収入4,237百万円及び事業構造改革関連費用2,798百万円がありました。
一時収益・費用の影響等を除いた調整後EBITDAは、41,003百万円(前期比3.9%増)となりました。主な当該調整項目には、営業利益に影響した上述の事項がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(ヘルスケアソリューション)
当期のヘルスケアソリューションの売上収益は、136,286百万円(前期比17.4%増)となりました。LSIM事業の売上収益は、103,318百万円(前期比19.1%増)、メディコム事業の売上収益は、32,968百万円(前期比12.5%増)となりました。LSIM事業では、当年度第4四半期においても一般検査の検体数は回復基調にあり、また、新型コロナウイルス感染症PCR検査の受託並びに新型コロナウイルス関連試薬の売上が伸び、大幅な増収となりました。メディコム事業では、10月より厚生労働省が普及促進するオンライン資格確認の本格稼働が始まったことを受けて、診療所用カルテ医事システム「Medicom-HRfシリーズ」のオンライン資格確認システムとのセットでの提案による旧機種からの切替えの促進、「PharnesVシリーズ」を主力商品とした調剤システムの大手チェーン薬局向けの販売が引き続き好調に推移し、大幅な増収となりました。
営業利益は17,017百万円(前期比277.0%増)と大幅な増益となりました。これは主に大幅な増収の影響によるものです。
調整後EBITDAは、28,009百万円(前期比54.8%増)となりました。主な当該調整項目には、一時的な役職員報酬(当期276百万円、前年同期201百万円をそれぞれ加算)、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期148百万円、前年同期1,487百万円をそれぞれ加算)がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(診断・ライフサイエンス)
当期の診断・ライフサイエンスの売上収益は、92,224百万円(前期比15.5%増)となりました。病理事業の売上収益は、39,030百万円(前期比9.4%増)、バイオメディカ事業の売上収益は、53,194百万円(前期比20.3%増)となりました。病理事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により手控えられていた病院での通常の診察が回復に向かいました。米州・欧州地域はサプライチェーンに起因して一部出荷に影響が出ましたが、為替の好影響も受け前期比増収となりました。バイオメディカ事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により停滞していた研究活動が特に米州地域において回復し、加えてmRNAワクチン保存用の超低温フリーザーの需要が欧州地域において継続したことにより大幅な増収となりました。東南アジア太平洋州地域において、2020年7月にシンガポールの販売会社SciMedを連結子会社化したことによる他メーカーの仕入販売商品の追加、及び各国における営業活動の強化により大幅な増収となりました。また、調剤支援機器・その他の事業は、日本と米州地域の市場が回復するも、第4四半期から翌期への案件延期があり、わずかに減収となりました。
営業損失は、14,140百万円(前年同期は、508百万円の利益)と大幅に損失が拡大しました。主な原因として、原材料費の上昇や物流費を含む販売関連費用が増加したこと、また、病理事業において、のれんの減損損失(17,172百万円)を含む減損損失を16,995百万円計上したことによります。これは、病理事業における原材料費の上昇や物流費等の販売関連費用の増加を含む費用の増加を受けて将来キャッシュフローの見込みが減少し、その現在価値に基づく当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回ったことによります。
調整後EBITDAは、14,078百万円(前期比6.8%減)となりました 。主な当該調整項目には、一時的なM&A関連収益・費用(当期1,493百万円、前年同期3,238百万円をそれぞれ加算)、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期1,444百万円、前年同期2,621百万円をそれぞれ加算)及び一時的な役職員報酬(当期1,387百万円、前年同期137百万円をそれぞれ加算)がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(b)財政状態の状況
「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 a.財政状態の状況」にて記載しておりますのでご参照ください。
(c)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ)キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 c.キャッシュ・フローの状況」にて記載しておりますのでご参照ください。
(ロ)資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。販売費及び一般管理費の主なものは人件費及び広告宣伝費等です。
(ハ)資金調達と財務マネジメント
当社グループは、運転資金や設備投資のために、最適な資金確保と流動性の保持及び健全な財政状態を維持することを財務方針としております。
運転資金は基本的には手許資金でまかなうことを原則としております。基本的には当社が一元して資金を調達・運用し、運転資金が必要な各子会社に対しては当社グループ内から貸付を行うことで効率化を図っております。
また、設備投資等の長期資金需要に関しては、投資回収期間とリスクを勘案した上で調達方法を決定しております。なお、当連結会計年度は、設備投資及び研究開発活動等の資金について、主に営業活動の結果得られた資金から充当しております。
資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、銀行とコミットメント・ライン契約を締結しており、成長を維持するために必要とされる十分な流動性を確保していると考えております。2022年3月末時点の借入残高は約3,100億円であり、取引金融機関とは良好な関係を維持しております。
(d)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの売上は、販売を行っている国又は地域の経済状況、医療制度、競合他社の状況、顧客動向や嗜好の変化等による影響を受け、また当社製品の販売価格は、世界的に浸透している医療費抑制政策の影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、外貨建てで取引されている製品・サービスが売上収益の過半数を占めていること等から、為替相場の変動により経営成績が影響を受ける可能性があります。費用面では、原材料価格等による影響を受けます。
当社グループの経営成績に影響を与える他の要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(e)経営戦略の現状と見通し
当社グループの属するヘルスケア業界では、先進国における高齢化社会、世界的な生活習慣病の増加、各国における医療費削減等の経営環境に直面しております。
このような環境の下、当社グループでは、グローバル規模での中長期成長を支える社内体制の構築・強化、人材の確保と育成の強化、事業及び収益基盤の拡大等に取り組むことで売上拡大や利益の確保に努めていく所存です。
当社グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。
(f)経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
a.財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて21,973百万円増加し、591,320百万円となりました。 この主な要因は、主に新株の発行により現金及び現金同等物が34,470百万円増加したこと、需要増加に備えるため等により棚卸資産が5,679百万円増加したこと、その他の流動資産が5,333百万円増加した一方、前連結会計年度と同様に、過去の買収により発生した無形資産の償却が進み無形資産が9,909百万円減少したこと、円安による影響を受けのれんが増加した一方病理事業においてのれんの減損を認識したためのれんが7,408百万円減少したこと、Senseonics社への転換権付貸付金の評価損等によりその他の金融資産が3,804百万円減少したこと等によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べて6,530百万円減少し、455,255百万円となりました。この主な要因は、2021 年6月末に実行した長期借入金の借換(リファイナンス)や株式上場時の公募増資による調達資金による一部繰り上げ返済により借入金が13,617百万円減少したことによるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末と比べて28,504百万円増加し、136,065百万円となりました。この主な要因は、主に新規公開株式の新株の発行により資本剰余金が13,082百万円、資本金が10,656百万円増加したこと、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が10,366百万円増加したこと、当期損失等により利益剰余金が6,804百万円減少したこと等によるものであります。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の18.8% から4.1ポイント増加して22.9%となりました。
b.経営成績の状況
2022年3月期(以下、「当期」)は、2021年3月期から引き続き相次ぐ新型コロナウイルス変異株の世界的な流行により各国で外出制限が繰り返される中でも、ワクチン接種の推進等により徐々に経済活動も回復の基調が見られました。一方で、物流の停滞によるサプライチェーンへの影響や半導体に代表される原材料の調達難等の課題に直面した1年となりました。
当期における当社グループの売上収益は、340,452百万円(前期比11.2%増)となりました。PCR検査需要の好影響や厚生労働省が普及促進するオンライン資格確認の追い風を受けたヘルスケアソリューション、並びにワクチンの保存・流通網整備のための超低温フリーザーの特需が継続した診断・ライフサイエンスで、外出制限等により大きな悪影響を受けた前年同期と比較して、大幅な増収がありました。
営業利益は、増収や為替の好影響があった一方で、原材料費の上昇や物流費を含む販売関連費用の増加及び病理事業におけるのれんの減損17,172百万円、並びに糖尿病マネジメントの事業構造改革関連費用3,456百万円の計上等があり、8,174百万円(前期比53.6%減)と大幅な減益となりました。
調整後EBITDAは71,872百万円(前期比12.2%増)となりました。主な当該調整項目には一時的な事業構造改革関連費用(加算5,126百万円)、一時的な役職員報酬(同4,057百万円)、一時的なM&A関連費用(同1,570百万円)、一時的な契約解除等に係る費用(同1,482百万円)等がありました。
税引前利益は3,002百万円(前期比86.8%減)となりました。この減少は主に、前述の営業利益の減少に加えて当社が非支配持分を有する上場会社であるSenseonics社への転換権付貸付金に対する公正価値評価に基づく評価損3,311百万円によるものです。
親会社の所有者に帰属する当期損失は8,460百万円(前年同期は、16,906百万円の利益)となりました。この減少は主に税引前利益の減少及び病理事業における繰延税金資産の取り崩しを含む法人所得税費用の増額によるものです。病理事業における繰延税金資産の取り崩しは、病理事業の今後の業績見通しを踏まえ、将来の課税所得及び繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、病理事業を構成する子会社にて繰延税金資産の取り崩しを行ったものです。
当期の実際負担税率は376.5%でした。
調整後親会社の所有者に帰属する当期利益は35,656百万円(前期比19.1%増)となりました。当該調整項目には、上記調整後EBITDAに反映した調整項目のほか、M&A関連収益・費用(償却資産)(加算11,834百万円)、減損損失(有価証券等を除く)(加算18,405百万円)、転換権付貸付金時価評価収益・費用(加算3,311百万円)等がありました。
| (単位:百万円) | ||||||
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 増減 | ||||
| 売上収益 | 306,071 | 340,452 | 11.2% | |||
| 営業利益 | 17,599 | 8,174 | △53.6% | |||
| EBITDA | 54,138 | 57,656 | 6.5% | |||
| 調整後EBITDA | 64,053 | 71,872 | 12.2% | |||
| 税引前利益 | 22,788 | 3,002 | △86.8% | |||
| 当期利益(△は損失) | 16,829 | △8,300 | - | |||
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(△は損失) | 16,906 | △8,460 | - | |||
| 調整後親会社の所有者に帰属する当期利益 | 29,943 | 35,656 | 19.1% | |||
| 米ドル平均レート | 106.02 | 円 | 112.34 | 円 | 6.32 | 円 |
| ユーロ平均レート | 123.66 | 円 | 130.49 | 円 | 6.83 | 円 |
(注)EBITDA、調整後EBITDA及び調整後親会社の所有者に帰属する当期利益は国際会計基準(IFRS)に基づく開示ではありませんが、当社はこの開示が投資家の皆様に有益な情報を提供すると考えています。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
| (単位:百万円) | ||||
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 増減 | ||
| 営業利益 | 17,599 | 8,174 | △53.6% | |
| + 減価償却費 | 30,371 | 31,077 | 2.3% | |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 6,168 | 18,405 | 198.4% | |
| EBITDA | 54,138 | 57,656 | 6.5% | |
| (調整額) | ||||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | 4,153 | 1,570 | △62.2% | |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 7,361 | 5,126 | △30.4% | |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | 591 | △880 | - | |
| + 一時的な契約解除等に係る収益・費用 | △4,237 | 1,482 | - | |
| + 一時的な役職員報酬 | 890 | 4,057 | 355.7% | |
| + 一時的なその他の収益・費用 | 1,156 | 2,859 | 147.3% | |
| 調整後EBITDA | 64,053 | 71,872 | 12.2% | |
(注) EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA=営業利益+減価償却費+減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA=EBITDA+一時的な収益・費用
(親会社の所有者に帰属する当期利益及び調整後親会社の所有者に帰属する当期利益の算出表)
| (単位:百万円) | ||||
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 増減 | ||
| 親会社の所有者に帰属する当期利益(△は損失) | 16,906 | △8,460 | - | |
| (調整額) | ||||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | 4,153 | 1,569 | △62.2% | |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 7,361 | 5,129 | △30.3% | |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | 591 | △2,913 | - | |
| + 一時的な契約解除等に係る収益・費用 | △4,237 | 1,482 | - | |
| + 一時的な役職員報酬 | 890 | 4,057 | 355.8% | |
| + 一時的なその他の収益・費用 | 6,368 | 2,859 | △55.1% | |
| + M&A関連収益・費用(償却資産) | 10,910 | 11,834 | 8.5% | |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 6,168 | 18,405 | 198.4% | |
| + 転換権付貸付金時価評価収益・費用 | △16,077 | 3,311 | - | |
| + 法人税見合い調整額 | △3,089 | △1,620 | - | |
| 調整後親会社の所有者に帰属する当期利益 | 29,943 | 35,656 | 19.1% | |
(注) 調整後親会社の所有者に帰属する当期利益を以下の算式により算出しております。
調整後親会社の所有者に帰属する当期利益
=親会社の所有者に帰属する当期利益+一時的な収益・費用+M&A関連収益・費用(償却資産)+減損損失(有価証券等を除く)+転換権付貸付金時価評価収益・費用+法人税見合い調整額
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、34,470百万円増加し、当連結会計年度末には95,232百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、51,053百万円であり非資金損益項目調整後利益の増加により前年同期比3,203百万円増となりました。税引前利益の前年同期比19,786百万円の減少は、減損損失を18,405百万円計上したためであります。またその他の主な増減要因は、営業債権の回収が前年同期比6,737百万円増加となったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12,521百万円であり、前年同期は16,314百万円でした。経常的な設備投資を主とした固定資産の取得による支出が前年同期比418百万円減の11,736百万円となりました。またその他の主な増減要因は、投資の売却及び償還による収入が2,003百万円となったことや、貸付けによる支出が前年同期比3,140百万円減少したためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7,015百万円のマイナスであり、前年同期は20,395百万円のマイナスでした。この主な要因は、上場等に伴う株式の発行による収入が21,152百万円となったことや、長期借入金の返済・借換(リファイナンス)収入純額が前年同期24,606百万円のマイナスから21,563百万円のマイナスに減少したためであります。長期借入金の借換(リファイナンス)による収入及び長期借入金の返済による支出の総額は、それぞれ311,348百万円、332,912百万円であり、これらはより良い条件を目的とした借換(リファイナンス)によるものであります。
d.生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | 前年 同期比 (%) | 当連結会計年度 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) | 前年 同期比 (%) | |
| 糖尿病マネジメント | (百万円) | 109,276 | 93.0 | 109,874 | 100.5 |
| ヘルスケアソリューション | (百万円) | 115,980 | 132.4 | 137,778 | 118.8 |
| 診断・ライフサイエンス | (百万円) | 82,992 | 142.7 | 96,989 | 116.9 |
| 計 | (百万円) | 308,249 | 117.1 | 344,642 | 111.8 |
| その他及び調整・消去 | (百万円) | - | - | - | - |
| 連結 | (百万円) | 308,249 | 117.1 | 344,642 | 111.8 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.百万円未満を切り捨てて記載しております。
(b)受注実績
当社グループの製品は見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。
(c)販売実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自2020年4月1日 至2021年3月31日) | 前年 同期比 (%) | 当連結会計年度 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) | 前年 同期比 (%) | |
| 糖尿病マネジメント | (百万円) | 108,141 | 90.5 | 109,367 | 101.1 |
| ヘルスケアソリューション | (百万円) | 116,096 | 130.6 | 136,286 | 117.4 |
| 診断・ライフサイエンス | (百万円) | 79,882 | 128.3 | 92,224 | 115.5 |
| 計 | (百万円) | 304,120 | 112.4 | 337,878 | 111.1 |
| その他及び調整・消去 | (百万円) | 1,950 | 97.9 | 2,573 | 131.9 |
| 連結 | (百万円) | 306,071 | 112.3 | 340,452 | 111.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は、外部顧客に対する売上収益を示しております。
3.百万円未満を切り捨てて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
a.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
また、連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合等、不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りや予測と異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 3.重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績の状況
当期における当社グループの業績は、売上収益が340,452百万円(前期比11.2%増)、営業利益が8,174百万円(前期比53.6%減)、減価償却費や一時的収益・費用を除いた調整後EBITDAは71,872百万円(前期比12.2%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 売上収益 | 営業利益又は損失 | ||||
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | |
| 糖尿病マネジメント | 108,141 | 109,367 | 1.1 | 23,945 | 23,260 | △2.9 |
| ヘルスケアソリューション | 116,096 | 136,286 | 17.4 | 4,514 | 17,017 | 277.0 |
| 診断・ライフサイエンス | 79,882 | 92,224 | 15.5 | 508 | △14,140 | - |
| 計 | 304,120 | 337,878 | 11.1 | 28,968 | 26,137 | △9.8 |
| その他及び調整・消去 | 1,950 | 2,573 | 31.9 | △11,369 | △17,963 | 58.0 |
| 連結 | 306,071 | 340,452 | 11.2 | 17,599 | 8,174 | △53.6 |
| セグメントの名称 | EBITDA | 調整後EBITDA | ||||
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | |
| 糖尿病マネジメント | 40,232 | 37,414 | △7.0 | 39,480 | 41,003 | 3.9 |
| ヘルスケアソリューション | 15,826 | 27,517 | 73.9 | 18,094 | 28,009 | 54.8 |
| 診断・ライフサイエンス | 8,642 | 9,644 | 11.6 | 15,101 | 14,078 | △6.8 |
| 計 | 64,700 | 74,575 | 15.3 | 72,676 | 83,090 | 14.3 |
| その他及び調整・消去 | △10,562 | △16,919 | 60.2 | △8,626 | △11,218 | 30.0 |
| 連結 | 54,138 | 57,656 | 6.5 | 64,053 | 71,872 | 12.2 |
(糖尿病マネジメント)
当期の糖尿病マネジメントの売上収益は、109,367百万円(前期比1.1%増)となりました。血糖値測定システム(BGM)事業では、中国・ロシア・インド等の新興国市場で大幅な増収となりましたが、市場の縮小傾向に加え販売協業の終了により米国では大幅な減収となりました。ドイツでも市場が縮小する中で減収となりました。2021年4月から米国と欧州8か国にて発売を開始しました世界初の埋め込み型CGM製品Eversense(Senseonics社製)は、米国における認証が遅れていた180日製品の2023年3月期第1四半期からの販売開始に向けた移行準備のため第4四半期の販売が鈍化し、年間では計画未達となりました。迅速検体検査(POCT)や電動式医薬品注入器等のOEM売上収益は、電動式医薬品注入器等の販売が堅調に推移し、前年同期に比べ増加しました。
営業利益は、23,260百万円(前期比2.9%減)となりました。一時的な収益・費用として、当期にはBGM事業の営業体制見直しのための事業構造改革関連費用3,456百万円が、前年同期には販売協業先からの和解金収入4,237百万円及び事業構造改革関連費用2,798百万円がありました。
一時収益・費用の影響等を除いた調整後EBITDAは、41,003百万円(前期比3.9%増)となりました。主な当該調整項目には、営業利益に影響した上述の事項がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
| (単位:百万円) | |||
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 増減 | |
| 営業利益 | 23,945 | 23,260 | △2.9% |
| + 減価償却費 | 13,674 | 13,141 | △3.9% |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 2,613 | 1,011 | △61.3% |
| EBITDA | 40,232 | 37,414 | △7.0% |
| (調整額) | |||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | 226 | - | - |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 2,798 | 3,456 | 23.5% |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | 101 | △847 | - |
| + 一時的な契約解除等に係る収益・費用 | △4,237 | - | - |
| + 一時的な役職員報酬 | 240 | 965 | 301.8% |
| + 一時的なその他の収益・費用 | 119 | 13 | △89.1% |
| 調整後EBITDA | 39,480 | 41,003 | 3.9% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(ヘルスケアソリューション)
当期のヘルスケアソリューションの売上収益は、136,286百万円(前期比17.4%増)となりました。LSIM事業の売上収益は、103,318百万円(前期比19.1%増)、メディコム事業の売上収益は、32,968百万円(前期比12.5%増)となりました。LSIM事業では、当年度第4四半期においても一般検査の検体数は回復基調にあり、また、新型コロナウイルス感染症PCR検査の受託並びに新型コロナウイルス関連試薬の売上が伸び、大幅な増収となりました。メディコム事業では、10月より厚生労働省が普及促進するオンライン資格確認の本格稼働が始まったことを受けて、診療所用カルテ医事システム「Medicom-HRfシリーズ」のオンライン資格確認システムとのセットでの提案による旧機種からの切替えの促進、「PharnesVシリーズ」を主力商品とした調剤システムの大手チェーン薬局向けの販売が引き続き好調に推移し、大幅な増収となりました。
営業利益は17,017百万円(前期比277.0%増)と大幅な増益となりました。これは主に大幅な増収の影響によるものです。
調整後EBITDAは、28,009百万円(前期比54.8%増)となりました。主な当該調整項目には、一時的な役職員報酬(当期276百万円、前年同期201百万円をそれぞれ加算)、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期148百万円、前年同期1,487百万円をそれぞれ加算)がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
| (単位:百万円) | |||
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 増減 | |
| 営業利益 | 4,514 | 17,017 | 277.0% |
| + 減価償却費 | 10,004 | 10,500 | 5.0% |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 1,308 | - | - |
| EBITDA | 15,826 | 27,517 | 73.9% |
| (調整額) | |||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | 474 | 73 | △84.6 |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 1,487 | 148 | △90.1% |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | 26 | △33 | - |
| + 一時的な契約解除等に係る収益・費用 | - | - | - |
| + 一時的な役職員報酬 | 201 | 276 | 37.1% |
| + 一時的なその他の収益・費用 | 79 | 26 | △67.2% |
| 調整後EBITDA | 18,094 | 28,009 | 54.8% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(診断・ライフサイエンス)
当期の診断・ライフサイエンスの売上収益は、92,224百万円(前期比15.5%増)となりました。病理事業の売上収益は、39,030百万円(前期比9.4%増)、バイオメディカ事業の売上収益は、53,194百万円(前期比20.3%増)となりました。病理事業では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により手控えられていた病院での通常の診察が回復に向かいました。米州・欧州地域はサプライチェーンに起因して一部出荷に影響が出ましたが、為替の好影響も受け前期比増収となりました。バイオメディカ事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により停滞していた研究活動が特に米州地域において回復し、加えてmRNAワクチン保存用の超低温フリーザーの需要が欧州地域において継続したことにより大幅な増収となりました。東南アジア太平洋州地域において、2020年7月にシンガポールの販売会社SciMedを連結子会社化したことによる他メーカーの仕入販売商品の追加、及び各国における営業活動の強化により大幅な増収となりました。また、調剤支援機器・その他の事業は、日本と米州地域の市場が回復するも、第4四半期から翌期への案件延期があり、わずかに減収となりました。
営業損失は、14,140百万円(前年同期は、508百万円の利益)と大幅に損失が拡大しました。主な原因として、原材料費の上昇や物流費を含む販売関連費用が増加したこと、また、病理事業において、のれんの減損損失(17,172百万円)を含む減損損失を16,995百万円計上したことによります。これは、病理事業における原材料費の上昇や物流費等の販売関連費用の増加を含む費用の増加を受けて将来キャッシュフローの見込みが減少し、その現在価値に基づく当該資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を下回ったことによります。
調整後EBITDAは、14,078百万円(前期比6.8%減)となりました 。主な当該調整項目には、一時的なM&A関連収益・費用(当期1,493百万円、前年同期3,238百万円をそれぞれ加算)、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期1,444百万円、前年同期2,621百万円をそれぞれ加算)及び一時的な役職員報酬(当期1,387百万円、前年同期137百万円をそれぞれ加算)がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
| (単位:百万円) | |||
| 2021年3月期 | 2022年3月期 | 増減 | |
| 営業利益(△は損失) | 508 | △14,140 | - |
| + 減価償却費 | 5,990 | 6,788 | 13.3% |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 2,144 | 16,995 | 692.7% |
| EBITDA | 8,642 | 9,644 | 11.6% |
| (調整額) | |||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | 3,238 | 1,493 | △53.9% |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 2,621 | 1,444 | △44.9% |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | 464 | - | - |
| + 一時的な契約解除等に係る収益・費用 | - | - | - |
| + 一時的な役職員報酬 | 137 | 1,387 | 915.7 |
| + 一時的なその他の収益・費用 | - | 108 | - |
| 調整後EBITDA | 15,101 | 14,078 | △6.8% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(b)財政状態の状況
「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 a.財政状態の状況」にて記載しておりますのでご参照ください。
(c)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ)キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 c.キャッシュ・フローの状況」にて記載しておりますのでご参照ください。
(ロ)資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。販売費及び一般管理費の主なものは人件費及び広告宣伝費等です。
(ハ)資金調達と財務マネジメント
当社グループは、運転資金や設備投資のために、最適な資金確保と流動性の保持及び健全な財政状態を維持することを財務方針としております。
運転資金は基本的には手許資金でまかなうことを原則としております。基本的には当社が一元して資金を調達・運用し、運転資金が必要な各子会社に対しては当社グループ内から貸付を行うことで効率化を図っております。
また、設備投資等の長期資金需要に関しては、投資回収期間とリスクを勘案した上で調達方法を決定しております。なお、当連結会計年度は、設備投資及び研究開発活動等の資金について、主に営業活動の結果得られた資金から充当しております。
資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、銀行とコミットメント・ライン契約を締結しており、成長を維持するために必要とされる十分な流動性を確保していると考えております。2022年3月末時点の借入残高は約3,100億円であり、取引金融機関とは良好な関係を維持しております。
(d)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの売上は、販売を行っている国又は地域の経済状況、医療制度、競合他社の状況、顧客動向や嗜好の変化等による影響を受け、また当社製品の販売価格は、世界的に浸透している医療費抑制政策の影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、外貨建てで取引されている製品・サービスが売上収益の過半数を占めていること等から、為替相場の変動により経営成績が影響を受ける可能性があります。費用面では、原材料価格等による影響を受けます。
当社グループの経営成績に影響を与える他の要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(e)経営戦略の現状と見通し
当社グループの属するヘルスケア業界では、先進国における高齢化社会、世界的な生活習慣病の増加、各国における医療費削減等の経営環境に直面しております。
このような環境の下、当社グループでは、グローバル規模での中長期成長を支える社内体制の構築・強化、人材の確保と育成の強化、事業及び収益基盤の拡大等に取り組むことで売上拡大や利益の確保に努めていく所存です。
当社グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。
(f)経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。