有価証券報告書-第11期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
a.財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて2,759百万円増加し、564,327百万円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が13,889百万円減少したこと、ヘルスケアソリューションセグメントのLSIM事業及び診断・ライフサイエンスセグメントの病理事業においてのれんの減損を認識した一方、富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得や円安の影響を受けたこと等によりのれんが9,011百万円増加したこと、為替の影響を受けたこと等により営業債権が4,521百万円増加したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べて2,423百万円増加し、425,163百万円となりました。この主な要因は、円安の影響を受けた一方、返済が進んだこと等により借入金が7,570百万円減少したこと、為替の影響を受けたこと等により営業債務及びその他の債務が3,859百万円、その他の流動負債が4,119百万円増加したことによるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末と比べて336百万円増加し、139,163百万円となりました。この主な要因は、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が22,728百万円増加した一方、当期損失と配当の支払い等により利益剰余金が19,855百万円減少したこと等によるものであります。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の24.6%から0.1ポイント増加して24.7%となりました。
b.経営成績の状況
2024年3月期(以下、「当期」)は、新型コロナウイルス感染症が落ち着き、経済活動正常化への流れが継続しました。一方で、物価の高騰、米国や欧州等の金利の上昇、ウクライナ及び中東情勢等により、先行きが不透明な状況が続く1年となりました。
当期における当社グループの売上収益は353,900百万円(前年同期比0.7%減)となりました。血糖値測定システム(BGM)事業での主に欧州における市場縮小の進行や米国における販売協業終了の影響、LSIM事業におけるPCR検査件数の減少、バイオメディカ事業におけるmRNAワクチン保存用超低温フリーザーの特需縮小等があったものの、為替の好影響やヘルスケアITソリューション事業において2023年10月に実施したM&Aの効果等により、前年同期並みの売上収益となりました。
営業利益は1,566百万円(前年同期比92.2%減)となりました。病理事業において減損損失が前年同期比で減少したこと等により診断・ライフサイエンスは増益となりましたが、BGM事業の減収影響や組織体制の見直しに伴う事業構造改革関連費用の計上、持続血糖測定器(CGM)事業の販売体制拡大に伴う販売経費の増加により糖尿病マネジメントが減益となりました。また、LSIM事業において当第3四半期連結会計期間に計上した減損損失13,983百万円の影響及び利益率の高いPCR検査件数の減少によりヘルスケアソリューションが減益となり、全社においても減益となりました。
調整後EBITDAは49,713百万円(前年同期比23.4%減)となりました。主な当該調整項目としては、一時的な事業構造改革関連収益・費用(加算7,195百万円)、一時的な資産の処分等収益・費用(減算2,553百万円)がありました。
税引前損失は13,249百万円(前年同期は179百万円の利益)となりました。金融費用において、前年同期は当社が非支配持分を有するSenseonics社への転換権付貸付金に対する公正価値評価に基づく評価損9,189百万円がありましたが、当該貸付金を新株予約権に交換したことにより、当期より包括利益を通じて公正価値評価を行うこととなり当該評価損の計上がなくなりました。一方で当期は為替差損や利息費用等が増加しました。
また、法人所得税費用において移転価格税制調整金及び借入契約変更に伴う税金計算の影響等による減少効果があった一方、英国子会社において現地税務当局との見解の相違が生ずる可能性がある影響を織込んだ結果、当期損失は12,857百万円(前年同期は3,048百万円の損失)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期損失は12,893百万円(前年同期は3,222百万円の損失)となりました。
キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益は10,661百万円(前年同期比52.6%減)となりました。
(注)EBITDA、調整後EBITDA及びキャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益は国際会計基準(IFRS)に基づく開示ではありませんが、当社はこの開示が投資家の皆様に有益な情報を提供すると考えています。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA=営業利益+減価償却費+減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA=EBITDA+一時的な収益・費用
(キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益算出表)
(注)キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益を以下の算式により算出しております。
キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益
= 親会社の所有者に帰属する当期利益 + M&A関連収益・費用(償却資産) + 減損損失(有価証券
等を除く) + 転換権付貸付金時価評価収益・費用 + 法人税見合い調整額
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ13,889百万円減少し、当連結会計年度末には47,044百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動からの現金純額は41,304百万円であり、前年同期比19,928百万円増となりました。当該増加の主な要因は、運転資本が減少したこと、法人所得税の支払額が前年同期より8,553百万円減少したこと、源泉所得税の還付により法人所得税の還付額が前年同期より5,734百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された現金純額は21,072百万円であります。前年同期から3,552百万円の支出の増加となりましたが、当該増加の主な要因は、当連結会計年度においてLunaphore Technologies SAの株式を売却したことにより持分法で会計処理されている投資の売却による収入が3,821百万円、富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が11,500百万円生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された現金純額は39,139百万円であり、主として借入金の借換え等により生じた長期借入による収入62,215百万円及び長期借入金の返済による支出88,241百万円並びに親会社の所有者への配当金の支払額9,040百万円から構成されます。
d.生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.百万円未満を切り捨てて記載しております。
(b)受注実績
当社グループの製品は見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。
(c)販売実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は、外部顧客に対する売上収益を示しております。
3.百万円未満を切り捨てて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
a.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により国際会計基準(IFRS)に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合等、不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りや予測と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 3.重要性がある会計方針」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績の状況
当期における当社グループの業績は、売上収益が353,900百万円(前年同期比0.7%減)、営業利益が1,566百万円(前年同期比92.2%減)、減価償却費や一時的収益・費用を除いた調整後EBITDAは49,713百万円(前年同期比23.4%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
(糖尿病マネジメント)
当期の糖尿病マネジメントの売上収益は、109,075百万円(前年同期比2.5%減)となりました。これは主に、血糖値測定システム(BGM)事業が減収となったことが要因です。BGM事業は、市場成長が続く新興国における増収と、為替の好影響があった一方、主に欧州における市場縮小の進行及び米国における販売協業終了の影響が継続し、減収となりました。持続血糖測定器(CGM)事業は為替の好影響を受けるもユーザー数の増加は想定を下回りわずかな増収に留まりました。診断薬事業は成長ホルモン製剤注入器の需要増を主要因に増収となりました。
当期の糖尿病マネジメントの営業利益は、15,333百万円(前年同期比42.7%減)となりました。これは主に、前述のBGM事業の減収の影響や、BGM事業及び診断薬事業の組織体制の見直し等に伴う事業構造改革関連費用5,081百万円の計上、CGM事業の販売体制拡大に伴う販売経費の増加によるものです。また、BGM事業における販売チャネル構成の変化及び、BGM・CGM・診断薬の製品構成の変化による利益率の低下も営業利益を押し下げました。
調整後EBITDAは25,900百万円(前年同期比30.3%減)となりました。主な当該調整項目として、一時的な事業構造改革関連の収益・費用(当期5,081百万円加算、前年同期204百万円加算)の計上がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(ヘルスケアソリューション)
当期のヘルスケアソリューションの売上収益は、133,409百万円(前年同期比0.1%減)となりました。内訳として、LSIM事業が89,166百万円(前年同期比6.8%減)、ヘルスケアITソリューション事業(旧メディコム事業)が44,243百万円(前年同期比16.6%増)となりました。
LSIM事業の減収要因は主に、臨床検査事業において新型コロナウイルス感染症の影響で減少していた通常検査が前年同期比で増加したものの、同感染症の収束によりPCR検査件数が減少したことです。また、創薬支援事業は当第4四半期連結会計期間に大型案件増加による増収があったものの、通期では微減となりました。
ヘルスケアITソリューション事業は、オンライン資格確認システムの需要減による減収影響があったものの、2023年10月に富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得手続きを完了し当該売上収益が新たに計上されたこと、当第4四半期連結会計期間においてサポート期間の終了する診療所用医事コンピュータの買い替え及びオンライン資格確認システムの追加機能といった一時需要の獲得等により増収となりました。
なお、当期より健康診断サポート事業をLSIM事業からヘルスケアITソリューション事業へ移管しております。
当期のヘルスケアソリューションの営業損失は、9,150百万円(前年同期は9,829百万円の利益)となりました。これは主に、LSIM事業において当第3四半期連結会計期間に計上したのれん及び無形資産の減損損失13,983百万円や、利益率の高いPCR検査件数の減少が要因です。また、ヘルスケアITソリューション事業において当第4四半期連結会計期間で前述の一時需要の獲得による効果はあったものの、通期では利益率の高いオンライン資格確認システムの需要減及びIT機器の仕入価格高騰、人件費の増加等により利益率が低下したことも要因です。
調整後EBITDAは、17,141百万円(前年同期比22.1%減)となりました。主な当該調整項目として、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期695百万円加算、前年同期1,029百万円加算)の計上がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(診断・ライフサイエンス)
当期の診断・ライフサイエンスの売上収益は、109,048百万円(前年同期比0.3%増)となりました。内訳として、病理事業が53,845百万円(前年同期比8.8%増)、バイオメディカ事業が55,203百万円(前年同期比6.9%減)となりました。
病理事業は、主に欧米市場における医療機関等の設備投資の抑制等もあり機器の販売数量は減少したものの、為替の好影響や、サプライチェーンに制約のあった前年同期より製品供給が安定したことで増収となりました。また、2022年7月実施のM&Aによる効果、製品価格の改定効果等も増収に寄与しています。地域別では、為替の好影響もありすべての地域で増収となりました。
バイオメディカ事業の減収は主に、研究・医療支援機器分野における、mRNAワクチン保存用超低温フリーザーの特需縮小及び製薬企業等の設備投資の抑制によるものです。地域別では、米州・欧州は減収、日本は増収となりました。米州・欧州共に新規案件を獲得する等の好影響はあったものの、厳しい市況による減収分を補うには至りませんでした。日本は製薬企業等の製造拠点整備関連案件等の獲得及び同事業の強みである省エネルギー性能に優れた製品の提案による需要喚起等の取り組みもあり増収となりました。また、調剤支援機器・その他の売上は、米国市場における旧機種切替キャンペーンの奏功、日本市場における新規獲得案件増により前年同期比で増収となりました。
当期の診断・ライフサイエンスの営業利益は、6,024百万円(前年同期は1,065百万円の損失)となりました。
病理事業においては、減損損失が前年同期比で減少したこと、収益改善の取り組み効果及び当第2四半期連結会計期間において計上した関連会社株式の売却益により増益となりました。バイオメディカ事業においては、価格改定効果はあったもののインフレに伴うコスト増等を吸収するには至りませんでした。
調整後EBITDAは、15,236百万円(前年同期比5.1%減)となりました。主な当該調整項目には、一時的な資産の処分等の収益・費用(当期2,543百万円減算)がありました。これは、前述の関連会社株式の売却益です。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(b)財政状態の状況
「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 a.財政状態の状況」にて記載しておりますのでご参照ください。
(c)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ)キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 c.キャッシュ・フローの状況」にて記載しておりますのでご参照ください。
(ロ)資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。販売費及び一般管理費の主なものは人件費及び広告宣伝費等です。
(ハ)資金調達と財務マネジメント
当社グループは、運転資金や設備投資のために、最適な資金確保と流動性の保持及び健全な財政状態を維持することを財務方針としております。
運転資金は基本的には手許資金でまかなうことを原則としております。基本的には当社が一元して資金を調達・運用し、運転資金が必要な各子会社に対しては当社グループ内から貸付を行うことで効率化を図っております。
また、設備投資等の長期資金需要に関しては、投資回収期間とリスクを勘案した上で調達方法を決定しております。なお、当連結会計年度は、設備投資及び研究開発活動等の資金について、主に営業活動の結果得られた資金から充当しております。
資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、銀行とコミットメント・ライン契約を締結しており、成長を維持するために必要とされる流動性を確保していると考えております。2024年3月末時点の借入残高は約2,850億円であり、取引金融機関とは良好な関係を維持しております。
(d)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの売上は、販売を行っている国又は地域の経済状況、医療制度、競合他社の状況、顧客動向や嗜好の変化等による影響を受け、また当社製品の販売価格は、世界的に浸透している医療費抑制政策の影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、外貨建てで取引されている製品・サービスが売上収益の過半数を占めていること等から、為替相場の変動により経営成績が影響を受ける可能性があります。費用面では、原材料価格等による影響を受けます。
当社グループの経営成績に影響を与える他の要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(e)経営戦略の現状と見通し
当社グループの属するヘルスケア業界では、先進国における高齢化社会、世界的な生活習慣病の増加、各国における医療費削減等の経営環境に直面しております。
このような環境の下、当社グループでは、グローバル規模での中長期成長を支える社内体制の構築・強化、人材の確保と育成の強化、事業及び収益基盤の拡大等に取り組むことで売上拡大や利益の確保に努めていく所存です。
当社グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。
(f)経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
a.財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて2,759百万円増加し、564,327百万円となりました。この主な要因は、現金及び現金同等物が13,889百万円減少したこと、ヘルスケアソリューションセグメントのLSIM事業及び診断・ライフサイエンスセグメントの病理事業においてのれんの減損を認識した一方、富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得や円安の影響を受けたこと等によりのれんが9,011百万円増加したこと、為替の影響を受けたこと等により営業債権が4,521百万円増加したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べて2,423百万円増加し、425,163百万円となりました。この主な要因は、円安の影響を受けた一方、返済が進んだこと等により借入金が7,570百万円減少したこと、為替の影響を受けたこと等により営業債務及びその他の債務が3,859百万円、その他の流動負債が4,119百万円増加したことによるものであります。
資本合計は、前連結会計年度末と比べて336百万円増加し、139,163百万円となりました。この主な要因は、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が22,728百万円増加した一方、当期損失と配当の支払い等により利益剰余金が19,855百万円減少したこと等によるものであります。また、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の24.6%から0.1ポイント増加して24.7%となりました。
b.経営成績の状況
2024年3月期(以下、「当期」)は、新型コロナウイルス感染症が落ち着き、経済活動正常化への流れが継続しました。一方で、物価の高騰、米国や欧州等の金利の上昇、ウクライナ及び中東情勢等により、先行きが不透明な状況が続く1年となりました。
当期における当社グループの売上収益は353,900百万円(前年同期比0.7%減)となりました。血糖値測定システム(BGM)事業での主に欧州における市場縮小の進行や米国における販売協業終了の影響、LSIM事業におけるPCR検査件数の減少、バイオメディカ事業におけるmRNAワクチン保存用超低温フリーザーの特需縮小等があったものの、為替の好影響やヘルスケアITソリューション事業において2023年10月に実施したM&Aの効果等により、前年同期並みの売上収益となりました。
営業利益は1,566百万円(前年同期比92.2%減)となりました。病理事業において減損損失が前年同期比で減少したこと等により診断・ライフサイエンスは増益となりましたが、BGM事業の減収影響や組織体制の見直しに伴う事業構造改革関連費用の計上、持続血糖測定器(CGM)事業の販売体制拡大に伴う販売経費の増加により糖尿病マネジメントが減益となりました。また、LSIM事業において当第3四半期連結会計期間に計上した減損損失13,983百万円の影響及び利益率の高いPCR検査件数の減少によりヘルスケアソリューションが減益となり、全社においても減益となりました。
調整後EBITDAは49,713百万円(前年同期比23.4%減)となりました。主な当該調整項目としては、一時的な事業構造改革関連収益・費用(加算7,195百万円)、一時的な資産の処分等収益・費用(減算2,553百万円)がありました。
税引前損失は13,249百万円(前年同期は179百万円の利益)となりました。金融費用において、前年同期は当社が非支配持分を有するSenseonics社への転換権付貸付金に対する公正価値評価に基づく評価損9,189百万円がありましたが、当該貸付金を新株予約権に交換したことにより、当期より包括利益を通じて公正価値評価を行うこととなり当該評価損の計上がなくなりました。一方で当期は為替差損や利息費用等が増加しました。
また、法人所得税費用において移転価格税制調整金及び借入契約変更に伴う税金計算の影響等による減少効果があった一方、英国子会社において現地税務当局との見解の相違が生ずる可能性がある影響を織込んだ結果、当期損失は12,857百万円(前年同期は3,048百万円の損失)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期損失は12,893百万円(前年同期は3,222百万円の損失)となりました。
キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益は10,661百万円(前年同期比52.6%減)となりました。
| (単位:百万円) | ||||
| 2023年3月期 | 2024年3月期 | 増減 | ||
| 売上収益 | 356,434 | 353,900 | △0.7% | |
| 営業利益 | 20,000 | 1,566 | △92.2% | |
| EBITDA | 58,583 | 46,158 | △21.2% | |
| 調整後EBITDA | 64,882 | 49,713 | △23.4% | |
| 税引前利益(△は損失) | 179 | △13,249 | - | |
| 当期利益 (△は損失) | △3,048 | △12,857 | - | |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 (△は損失) | △3,222 | △12,893 | - | |
| キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益 | 22,473 | 10,661 | △52.6% | |
| 米ドル平均レート (円) | 135.36 円 | 144.49 円 | 9.13 円 | |
| ユーロ平均レート (円) | 140.87 円 | 156.78 円 | 15.91 円 | |
(注)EBITDA、調整後EBITDA及びキャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益は国際会計基準(IFRS)に基づく開示ではありませんが、当社はこの開示が投資家の皆様に有益な情報を提供すると考えています。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
| (単位:百万円) | ||||
| 2023年3月期 | 2024年3月期 | 増減 | ||
| 営業利益 | 20,000 | 1,566 | △92.2% | |
| + 減価償却費 | 29,015 | 27,933 | △3.7% | |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 9,568 | 16,657 | 74.1% | |
| EBITDA | 58,583 | 46,158 | △21.2% | |
| (調整額) | ||||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | 578 | 629 | 8.8% | |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 4,289 | 7,195 | 67.8% | |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | 36 | △2,553 | - | |
| + 一時的な役職員報酬 | 1,540 | - | - | |
| + 一時的なその他の収益・費用 | △145 | △1,716 | - | |
| 調整後EBITDA | 64,882 | 49,713 | △23.4% | |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA=営業利益+減価償却費+減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA=EBITDA+一時的な収益・費用
(キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益算出表)
| (単位:百万円) | ||||
| 2023年3月期 | 2024年3月期 | 増減 | ||
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 (△は損失) | △3,222 | △12,893 | - | |
| (調整額) | ||||
| + M&A関連収益・費用(償却資産) | 12,274 | 10,764 | △12.3% | |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 9,574 | 16,638 | 73.8% | |
| + 転換権付貸付金時価評価収益・費用 | 9,189 | - | - | |
| + 法人税見合い調整額 | △5,343 | △3,847 | - | |
| キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益 | 22,473 | 10,661 | △52.6% | |
(注)キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益を以下の算式により算出しております。
キャッシュベースでの親会社の所有者に帰属する当期利益
= 親会社の所有者に帰属する当期利益 + M&A関連収益・費用(償却資産) + 減損損失(有価証券
等を除く) + 転換権付貸付金時価評価収益・費用 + 法人税見合い調整額
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ13,889百万円減少し、当連結会計年度末には47,044百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動からの現金純額は41,304百万円であり、前年同期比19,928百万円増となりました。当該増加の主な要因は、運転資本が減少したこと、法人所得税の支払額が前年同期より8,553百万円減少したこと、源泉所得税の還付により法人所得税の還付額が前年同期より5,734百万円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用された現金純額は21,072百万円であります。前年同期から3,552百万円の支出の増加となりましたが、当該増加の主な要因は、当連結会計年度においてLunaphore Technologies SAの株式を売却したことにより持分法で会計処理されている投資の売却による収入が3,821百万円、富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得による連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が11,500百万円生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって使用された現金純額は39,139百万円であり、主として借入金の借換え等により生じた長期借入による収入62,215百万円及び長期借入金の返済による支出88,241百万円並びに親会社の所有者への配当金の支払額9,040百万円から構成されます。
d.生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自2022年4月1日 至2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) | 前年 同期比 (%) | |
| 糖尿病マネジメント | (百万円) | 117,977 | 104,570 | 88.6 |
| ヘルスケアソリューション | (百万円) | 134,891 | 132,198 | 98.0 |
| 診断・ライフサイエンス | (百万円) | 109,364 | 111,190 | 101.7 |
| 計 | (百万円) | 362,233 | 347,959 | 96.1 |
| その他及び調整・消去 | (百万円) | - | - | - |
| 連結 | (百万円) | 362,233 | 347,959 | 96.1 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.百万円未満を切り捨てて記載しております。
(b)受注実績
当社グループの製品は見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。
(c)販売実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自2022年4月1日 至2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) | 前年 同期比 (%) | |
| 糖尿病マネジメント | (百万円) | 111,826 | 109,075 | 97.5 |
| ヘルスケアソリューション | (百万円) | 133,550 | 133,409 | 99.9 |
| 診断・ライフサイエンス | (百万円) | 108,774 | 109,048 | 100.3 |
| 計 | (百万円) | 354,151 | 351,533 | 99.3 |
| その他及び調整・消去 | (百万円) | 2,283 | 2,366 | 103.6 |
| 連結 | (百万円) | 356,434 | 353,900 | 99.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は、外部顧客に対する売上収益を示しております。
3.百万円未満を切り捨てて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において判断したものであります。
a.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により国際会計基準(IFRS)に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や取引状況を勘案し、合理的と判断される前提に基づき見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合等、不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りや予測と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 3.重要性がある会計方針」及び「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表に関する注記事項 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績の状況
当期における当社グループの業績は、売上収益が353,900百万円(前年同期比0.7%減)、営業利益が1,566百万円(前年同期比92.2%減)、減価償却費や一時的収益・費用を除いた調整後EBITDAは49,713百万円(前年同期比23.4%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 売上収益 | 営業利益又は損失 | ||||
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | |
| 糖尿病マネジメント | 111,826 | 109,075 | △2.5 | 26,737 | 15,333 | △42.7 |
| ヘルスケアソリューション | 133,550 | 133,409 | △0.1 | 9,829 | △9,150 | △193.1 |
| 診断・ライフサイエンス | 108,774 | 109,048 | 0.3 | △1,065 | 6,024 | - |
| 計 | 354,151 | 351,533 | △0.7 | 35,501 | 12,206 | △65.6 |
| その他及び調整・消去 | 2,283 | 2,366 | 3.6 | △15,501 | △10,639 | - |
| 連結 | 356,434 | 353,900 | △0.7 | 20,000 | 1,566 | △92.2 |
| セグメントの名称 | EBITDA | 調整後EBITDA | ||||
| 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) | 増減 (%) | |
| 糖尿病マネジメント | 36,437 | 22,590 | △38.0 | 37,168 | 25,900 | △30.3 |
| ヘルスケアソリューション | 20,731 | 16,150 | △22.1 | 21,994 | 17,141 | △22.1 |
| 診断・ライフサイエンス | 16,044 | 17,195 | 7.2 | 16,054 | 15,236 | △5.1 |
| 計 | 73,212 | 55,935 | △23.6 | 75,216 | 58,277 | △22.5 |
| その他及び調整・消去 | △14,629 | △9,777 | - | △10,334 | △8,564 | - |
| 連結 | 58,583 | 46,158 | △21.2 | 64,882 | 49,713 | △23.4 |
(糖尿病マネジメント)
当期の糖尿病マネジメントの売上収益は、109,075百万円(前年同期比2.5%減)となりました。これは主に、血糖値測定システム(BGM)事業が減収となったことが要因です。BGM事業は、市場成長が続く新興国における増収と、為替の好影響があった一方、主に欧州における市場縮小の進行及び米国における販売協業終了の影響が継続し、減収となりました。持続血糖測定器(CGM)事業は為替の好影響を受けるもユーザー数の増加は想定を下回りわずかな増収に留まりました。診断薬事業は成長ホルモン製剤注入器の需要増を主要因に増収となりました。
当期の糖尿病マネジメントの営業利益は、15,333百万円(前年同期比42.7%減)となりました。これは主に、前述のBGM事業の減収の影響や、BGM事業及び診断薬事業の組織体制の見直し等に伴う事業構造改革関連費用5,081百万円の計上、CGM事業の販売体制拡大に伴う販売経費の増加によるものです。また、BGM事業における販売チャネル構成の変化及び、BGM・CGM・診断薬の製品構成の変化による利益率の低下も営業利益を押し下げました。
調整後EBITDAは25,900百万円(前年同期比30.3%減)となりました。主な当該調整項目として、一時的な事業構造改革関連の収益・費用(当期5,081百万円加算、前年同期204百万円加算)の計上がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
| (単位:百万円) | |||
| 2023年3月期 | 2024年3月期 | 増減 | |
| 営業利益 | 26,737 | 15,333 | △42.7% |
| + 減価償却費 | 9,553 | 7,073 | △26.0% |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 146 | 183 | 25.3% |
| EBITDA | 36,437 | 22,590 | △38.0% |
| (調整額) | |||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | - | - | - |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 204 | 5,081 | - |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | 36 | △9 | - |
| + 一時的な役職員報酬 | 186 | - | - |
| + 一時的なその他の収益・費用 | 303 | △1,763 | - |
| 調整後EBITDA | 37,168 | 25,900 | △30.3% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(ヘルスケアソリューション)
当期のヘルスケアソリューションの売上収益は、133,409百万円(前年同期比0.1%減)となりました。内訳として、LSIM事業が89,166百万円(前年同期比6.8%減)、ヘルスケアITソリューション事業(旧メディコム事業)が44,243百万円(前年同期比16.6%増)となりました。
LSIM事業の減収要因は主に、臨床検査事業において新型コロナウイルス感染症の影響で減少していた通常検査が前年同期比で増加したものの、同感染症の収束によりPCR検査件数が減少したことです。また、創薬支援事業は当第4四半期連結会計期間に大型案件増加による増収があったものの、通期では微減となりました。
ヘルスケアITソリューション事業は、オンライン資格確認システムの需要減による減収影響があったものの、2023年10月に富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社の電子カルテ・レセプト関連事業の取得手続きを完了し当該売上収益が新たに計上されたこと、当第4四半期連結会計期間においてサポート期間の終了する診療所用医事コンピュータの買い替え及びオンライン資格確認システムの追加機能といった一時需要の獲得等により増収となりました。
なお、当期より健康診断サポート事業をLSIM事業からヘルスケアITソリューション事業へ移管しております。
当期のヘルスケアソリューションの営業損失は、9,150百万円(前年同期は9,829百万円の利益)となりました。これは主に、LSIM事業において当第3四半期連結会計期間に計上したのれん及び無形資産の減損損失13,983百万円や、利益率の高いPCR検査件数の減少が要因です。また、ヘルスケアITソリューション事業において当第4四半期連結会計期間で前述の一時需要の獲得による効果はあったものの、通期では利益率の高いオンライン資格確認システムの需要減及びIT機器の仕入価格高騰、人件費の増加等により利益率が低下したことも要因です。
調整後EBITDAは、17,141百万円(前年同期比22.1%減)となりました。主な当該調整項目として、一時的な事業構造改革関連収益・費用(当期695百万円加算、前年同期1,029百万円加算)の計上がありました。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
| (単位:百万円) | |||
| 2023年3月期 | 2024年3月期 | 増減 | |
| 営業利益(△は損失) | 9,829 | △9,150 | - |
| + 減価償却費 | 10,856 | 10,998 | 1.3% |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 45 | 14,302 | - |
| EBITDA | 20,731 | 16,150 | △22.1% |
| (調整額) | |||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | 139 | 296 | 112.9% |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 1,029 | 695 | △32.5% |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | - | - | - |
| + 一時的な役職員報酬 | 93 | - | - |
| + 一時的なその他の収益・費用 | - | - | - |
| 調整後EBITDA | 21,994 | 17,141 | △22.1% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(診断・ライフサイエンス)
当期の診断・ライフサイエンスの売上収益は、109,048百万円(前年同期比0.3%増)となりました。内訳として、病理事業が53,845百万円(前年同期比8.8%増)、バイオメディカ事業が55,203百万円(前年同期比6.9%減)となりました。
病理事業は、主に欧米市場における医療機関等の設備投資の抑制等もあり機器の販売数量は減少したものの、為替の好影響や、サプライチェーンに制約のあった前年同期より製品供給が安定したことで増収となりました。また、2022年7月実施のM&Aによる効果、製品価格の改定効果等も増収に寄与しています。地域別では、為替の好影響もありすべての地域で増収となりました。
バイオメディカ事業の減収は主に、研究・医療支援機器分野における、mRNAワクチン保存用超低温フリーザーの特需縮小及び製薬企業等の設備投資の抑制によるものです。地域別では、米州・欧州は減収、日本は増収となりました。米州・欧州共に新規案件を獲得する等の好影響はあったものの、厳しい市況による減収分を補うには至りませんでした。日本は製薬企業等の製造拠点整備関連案件等の獲得及び同事業の強みである省エネルギー性能に優れた製品の提案による需要喚起等の取り組みもあり増収となりました。また、調剤支援機器・その他の売上は、米国市場における旧機種切替キャンペーンの奏功、日本市場における新規獲得案件増により前年同期比で増収となりました。
当期の診断・ライフサイエンスの営業利益は、6,024百万円(前年同期は1,065百万円の損失)となりました。
病理事業においては、減損損失が前年同期比で減少したこと、収益改善の取り組み効果及び当第2四半期連結会計期間において計上した関連会社株式の売却益により増益となりました。バイオメディカ事業においては、価格改定効果はあったもののインフレに伴うコスト増等を吸収するには至りませんでした。
調整後EBITDAは、15,236百万円(前年同期比5.1%減)となりました。主な当該調整項目には、一時的な資産の処分等の収益・費用(当期2,543百万円減算)がありました。これは、前述の関連会社株式の売却益です。
(EBITDA及び調整後EBITDAの算出表)
| (単位:百万円) | |||
| 2023年3月期 | 2024年3月期 | 増減 | |
| 営業利益(△は損失) | △1,065 | 6,024 | - |
| + 減価償却費 | 7,857 | 8,999 | 14.5% |
| + 減損損失(有価証券等を除く) | 9,252 | 2,171 | △76.5% |
| EBITDA | 16,044 | 17,195 | 7.2% |
| (調整額) | |||
| + 一時的なM&A関連収益・費用 | 439 | 333 | △24.1% |
| + 一時的な事業構造改革関連収益・費用 | 561 | 295 | △47.4% |
| + 一時的な資産の処分等収益・費用 | - | △2,543 | - |
| + 一時的な役職員報酬 | 63 | - | - |
| + 一時的なその他の収益・費用 | △1,055 | △44 | - |
| 調整後EBITDA | 16,054 | 15,236 | △5.1% |
(注)EBITDA及び調整後EBITDAを以下の算式により算出しております。
EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + 減損損失(有価証券等を除く)
調整後EBITDA = EBITDA + 一時的な収益・費用
(b)財政状態の状況
「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 a.財政状態の状況」にて記載しておりますのでご参照ください。
(c)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(イ)キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 c.キャッシュ・フローの状況」にて記載しておりますのでご参照ください。
(ロ)資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。販売費及び一般管理費の主なものは人件費及び広告宣伝費等です。
(ハ)資金調達と財務マネジメント
当社グループは、運転資金や設備投資のために、最適な資金確保と流動性の保持及び健全な財政状態を維持することを財務方針としております。
運転資金は基本的には手許資金でまかなうことを原則としております。基本的には当社が一元して資金を調達・運用し、運転資金が必要な各子会社に対しては当社グループ内から貸付を行うことで効率化を図っております。
また、設備投資等の長期資金需要に関しては、投資回収期間とリスクを勘案した上で調達方法を決定しております。なお、当連結会計年度は、設備投資及び研究開発活動等の資金について、主に営業活動の結果得られた資金から充当しております。
資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、銀行とコミットメント・ライン契約を締結しており、成長を維持するために必要とされる流動性を確保していると考えております。2024年3月末時点の借入残高は約2,850億円であり、取引金融機関とは良好な関係を維持しております。
(d)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの売上は、販売を行っている国又は地域の経済状況、医療制度、競合他社の状況、顧客動向や嗜好の変化等による影響を受け、また当社製品の販売価格は、世界的に浸透している医療費抑制政策の影響を受ける可能性があります。また、当社グループは、外貨建てで取引されている製品・サービスが売上収益の過半数を占めていること等から、為替相場の変動により経営成績が影響を受ける可能性があります。費用面では、原材料価格等による影響を受けます。
当社グループの経営成績に影響を与える他の要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(e)経営戦略の現状と見通し
当社グループの属するヘルスケア業界では、先進国における高齢化社会、世界的な生活習慣病の増加、各国における医療費削減等の経営環境に直面しております。
このような環境の下、当社グループでは、グローバル規模での中長期成長を支える社内体制の構築・強化、人材の確保と育成の強化、事業及び収益基盤の拡大等に取り組むことで売上拡大や利益の確保に努めていく所存です。
当社グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。
(f)経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」にて詳細にご説明しておりますのでご参照ください。