有価証券報告書-第20期(2023/12/01-2024/11/30)

【提出】
2025/02/28 16:00
【資料】
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【項目】
133項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により景気は緩やかに回復しております。しかしながら、欧米における高い金利水準の継続、物価上昇、アメリカの今後の政策動向、中東地域をめぐる情勢等による、海外景気の下振れリスクに注意が必要な状況であります。
当社グループが属する事業環境においては、サプライチェーンマネジメントの整備やESG投資・SDGs推進を考慮したリスクマネジメントへの取組みが進む等、GRC及びセキュリティ領域への対応に関心が高まる状況となりました。
このような環境の中、当社グループは、持続的な企業成長を支えていくため「進化に、加速を。」をミッション、「世の中を、テクノロジーでシンプルに。」をビジョンに掲げ、複雑に変化し続ける世の中で直面する多種多様なリスクへ敏感に迅速に対処するために常に新しいことに挑戦し、進化し続け社会的価値の向上に取り組んでおります。
2024年11月期において、GRCセキュリティ事業では新規採用を抑制して人材配置の最適化を図り、前期に採用した人材の稼働率向上及び収益化に努めてまいりました。既存製品では、厳格化する法規制や改正個人情報保護法に対応するため、データプライバシーにおけるデータ管理の一元化・可視化と自動化を実現する「OneTrust」の導入が増加し、また、外部委託先管理が重要視されている保険業界を中心に、外部委託先リスクマネジメント支援ツール「Supplier Risk MT」の引合いが増加したことにより、売上高が好調に推移いたしました。また、生成AIの活用促進と導入によるリスクの最小化等をサポートする「生成AIセキュリティリスクマネジメント支援サービス」、AIによる自動ペネトレーション(侵入)テストツールの提供等、市場ニーズにあった新規サービスの開発にも注力いたしました。
フィナンシャルテクノロジー事業においては、横浜グローバルセンターで行っているオペレーションサービスによる安定的な収益を基盤に、前期からのズレ込み案件の着実な受注に加えて、既存顧客へのアップセルや売切り型ライセンスの販売が功を奏したことで売上高が増加いたしました。また、新たな証券会社との取引を開始し、順調に顧客数を増やしております。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高3,288,826千円(前期比18.1%増)、売上総利益1,072,326千円(同35.4%増)、営業利益44,162千円(前期は営業損失145,537千円)、経常利益25,599千円(前期は経常損失173,284千円)、親会社株主に帰属する当期純利益112,507千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失280,157千円)となりました。
なお、当社グループはGRCソリューション事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載を省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ488,987千円増加し1,923,417千円となりました。
売切り型ライセンスの販売及び開発案件の受注に伴い、売掛金及び契約資産が151,980千円増加いたしました。また、前連結会計年度に実施したフィナンシャルテクノロジーの事業譲受に関して、取得対価に含めていなかった400,000千円のうち200,000千円の支払条件が充足され、のれんの追加取得等により無形固定資産が116,367千円増加いたしました。また、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、繰延税金資産が111,100千円増加いたしました。
これらが主な要因となり、資産合計が増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ291,742千円増加し1,508,053千円となりました。
プロダクト販売が好調となりライセンス料等の契約負債が63,746千円増加、従業員へのインセンティブとして支払う賞与、法定福利費等による未払費用が96,680千円増加いたしました。
これらが主な要因となり、負債合計が増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ197,245千円増加し415,364千円となりました。
第三者割当増資を行ったことにより、資本金が59,994千円増加、資本準備金が59,928千円増加しました。また、連結子会社株式の追加取得を行い株式会社バリュレイトを完全子会社化したことに伴い、非支配株主持分が45,213千円減少いたしました。
これらが主な要因となり、純資産合計が増加いたしました。
以上の結果、自己資本比率は20.4%(前連結会計年度末12.1%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、株式の発行による収入114,332千円、税金等調整前当期純利益が25,540千円(前期は税金等調整前当期純損失172,967千円)と増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ128,572千円増加し当連結会計年度末には740,032千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は312,704千円(前期は121,692千円の支出)となりました。
資金の主な増加要因は、プロダクトの販売によるライセンス収入の契約負債の増加額63,746千円、フィナンシャルテクノロジーの事業譲受によるのれん償却額91,976千円、未払費用の増加額96,632千円、税金等調整前当期純利益25,540千円であります。
資金の主な減少要因は、売切り型ライセンスを販売したことに伴う売上債権の増加額151,980千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は224,475千円(前期は214,245千円の支出)となりました。
これは主に、フィナンシャルテクノロジーの事業譲受による支出200,000千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は41,589千円(前期は104,272千円の収入)となりました。
これは主に、事業投資やM&A等に柔軟に対応することを目的とした第三者割当増資を行い、株式の発行による収入114,332千円、資金効率を高めることを目的とした借換を行い、長期借入れによる収入250,000千円、短期借入金の純減額62,501千円であります。加えて、約定返済となる長期借入金の返済による支出183,519千円、連結子会社株式の追加取得を行い、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出58,800千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループはGRCソリューション事業の単一セグメントであります。事業部門ごとのサービスとしては、ソリューション部門において、専門人材によるコンサルティングを行い、プロダクト部門において、自社開発プロダクト又は他社プロダクトを提供しております。提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
b.受注実績
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
c.販売実績
当社グループはGRCソリューション事業の単一セグメントでありますが、当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。
事業部門の名称当連結会計年度
(自 2023年12月1日
至 2024年11月30日)
前期比
金額(千円)構成比(%)増減額(千円)増減率(%)
ソリューション部門2,796,14985.0239,5269.4
プロダクト部門492,67615.0265,390116.8
合 計3,288,826100.0504,91618.1

(注)1.事業部門間の取引については、ございません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年12月1日
至 2023年11月30日)
当連結会計年度
(自 2023年12月1日
至 2024年11月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
みずほ証券株式会社575,19520.7897,97227.3

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は3,288,826千円(前期比18.1%増)となりました。これは主に、顧客ニーズの把握と提案により新規顧客、既存顧客ともに引き合いが増加したことによるものであります。また、プロダクトの売上高はストック収益の増加に加え、売切り型ライセンスの販売を行い、前期比116.8%増となり順調に推移いたしました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は2,216,500千円(前期比11.3%増)となりました。これは主に、売上高増加に伴う従業員数の増加、賃上げによるものであります。
この結果、売上総利益1,072,326千円(前期比35.4%増)、売上高総利益率32.6%(同4.2pt増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,028,163千円(前期比9.7%増)となりました。これは主に、従業員へのインセンティブとして支払う賞与、ストック・オプションとして付与した新株予約権に係る株式報酬費用、営業強化のための支払手数料が増加したことによるものであります。
この結果、営業利益44,162千円(前連結会計年度は営業損失145,537千円)となりました。
(営業外収益・費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は708千円(前期比66.3%減)、営業外費用は19,271千円(前期比35.4%減)となりました。営業外費用の減少要因は主に、為替の変動により為替差損が減少したことによるものであります。
この結果、経常利益25,599千円(前連結会計年度は経常損失173,284千円)となりました。
(特別利益・損失、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度は固定資産を除却したことにより特別損失は59千円を計上しております。また、特別利益はありません。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益112,507千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失280,157千円)となりました。
② 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、コンサルタントやエンジニアの労務費及びパートナー企業(外注先)への委託料、人材獲得に係る採用関連費用であります。資金需要に対する財源としては、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した自己資金及び金融機関からの借入れにより調達することを基本方針とし、資金使途や資金需要額等に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は740,032千円であり、事業継続のための充分な流動性を確保しております。
③ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
当社グループは経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、取引金額フェーズ別顧客数、売上高、売上総利益、売上高総利益率及び営業利益を重要な経営指標と位置付けております。
各指標の進捗状況については、以下のとおりであります。
・フェーズ別顧客数(単位:社)
第18期
2022年11月期
第19期
2023年11月期
第20期
2024年11月期
前期比
増減数
前期比
増減数
前期比
増減数
フェーズZ4+14-6+2
フェーズC5-8+37△1
フェーズB6-8+28-
フェーズA22+834+1228△6
フェーズA未満129+55153+24165+12
合計166+64207+41214+7

・売上高、売上総利益、売上高総利益率、営業利益
第18期
2022年11月期
第19期
2023年11月期
第20期
2024年11月期
前期比前期比前期比
売上高2,398,915千円136.4%2,783,909千円116.0%3,288,826千円118.1%
売上総利益436,459千円91.5%791,942千円181.4%1,072,326千円135.4%
売上高総利益率18.2%△8.9pt28.4%+10.3pt32.6%+4.2pt
営業利益又は
営業損失(△)
△187,526千円-△145,537千円-44,162千円-

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらは過去の実績等を勘案し合理的な判断のもとに見積りを行っております。しかしながら、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、様々なリスク要因が当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当該リスク要因に対して、組織体制の整備、リスク管理及び情報管理体制の強化により、適切に対応していく方針であります。
なお、リスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。

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