有価証券報告書-第26期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/23 16:03
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【項目】
136項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当事業年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)の我が国経済におきましては、緩やかな回復基調が続く一方で、米国との関税摩擦が継続的に意識され、対米輸出の伸び悩みや企業の設備投資の慎重姿勢が一定の影を落としております。夏以降は世界的な景気減速懸念やエネルギー価格の変動により物価動向が不安定化し、実質賃金の伸び悩みから個人消費の回復は限定的となりました。雇用は人手不足を背景に底堅く推移し、一部で賃上げの動きが見られるものの、景況感の不透明さは依然として解消されておらず、先行きには注意が必要な状況が続いております。
当社を取り巻く業界におきましては、都市部での再開発や海外資本の流入により新築価格が上昇する一方で、中低価格帯における空室リスクが課題となっております。地方ではリモートワークの定着やインフラ整備の進展により郊外需要が堅調に推移しております。若年層の流入が見られるエリアではリノベーション需要が高まり、高齢化が進む地域ではバリアフリー化や医療連携型の用途転換ニーズが顕在化しています。省エネ義務化に伴う改修需要は増加しているものの、補助金制度や施工体制の地域差が存在します。
約900万戸超の空き家問題は引き続き重要な社会課題であるものの、短期賃貸や高付加価値リノベーション、福祉用途への転用といった活用機会も拡大しております。インバウンド需要はワクチン後の回復基調を受けて高水準を維持しており、地方の宿泊需要が増加しましたが、繁忙期の運営負荷や規制対応、労務確保が運営上の課題となっております。民泊・宿泊領域では、管理体制の強化やAI等のデジタル技術導入が一層重要になっています。
このような環境の下、当社は事業用不動産を利用者にとって魅力的な物件とすることで入居率および賃料の改善を図り、最大の強みである債権流動化を活用した初期導入費用ゼロ円プランを中核に、各事業で新規顧客・販売代理店の獲得、管理会社や既存顧客との連携強化を推進し、不動産オーナー様のキャッシュ・フロー最大化に貢献してまいりました。また、賃貸マンションのみならず戸建て住宅やビル・テナント、シェアハウス、民泊などの宿泊施設、福祉施設や分譲住宅に対しても初期導入費用ゼロ円プランと既存商材を組み合わせた提案を拡大し、着実に案件獲得を進めております。
マンション向け高速インターネット「B-CUBIC」におきましては、新規顧客・パートナー企業の獲得及び連携強化を推進した結果、受注件数は順調に推移しております。
IoTインターフォンシステム「BRO-LOCK」におきましては、「BRO-ROOM」「BRO-WALL」事業へ注力したため新規対応を限定的に行いご要望があった場合のみ対応したことにより、売上高は前年比で減少となりましたが、事前に想定していた通りの推移となっております。
内装リノベーション「BRO-ROOM」におきましては、販売代理店の獲得と強化、民泊施設転用案件の獲得を主眼に置き、リフォーム会社や民泊運営代行会社との連携を強め、案件数の増加と受注単価向上に注力してまいりました。その結果、前年同期を大幅に上回る受注を獲得し、持続的な売上成長を続けております。
外壁塗装・大規模修繕工事「BRO-WALL」におきましては、既存の管理会社との連携を強め、拡販に注力した結果、前年同期を大幅に上回る受注を獲得し、主力事業の一つへと変遷を遂げております。
以上の結果、当事業年度における売上高は7,413,568千円(前事業年度比57.8%増)、営業利益は977,807千円(前事業年度比32.4%増)、経常利益は770,299千円(前事業年度比36.6%増)、当期純利益は416,997千円(前事業年度比20.5%増)となり、売上高においては過去最高値を更新することができました。
なお、当社はインターネットサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりませ
ん。
② 今後の見通し
今後も空き家問題は重要な社会課題として続くと見込まれ、既存不動産の価値向上へのニーズは一段と高まっております。特に、居住・賃貸の競争力を左右する外装・内装の修繕・リノベーションへの関心が強まり、省エネ・バリアフリー化やサステナブルな設計を組み合わせた付加価値創出が重要性を増しています。
当社は、外装・内装の修繕とリノベーションを中核施策として優先的に取り組むことで、空き家や稼働率低下といった不動産オーナー様の課題を解決してまいります。具体的には、「BRO-WALL」「BRO-ROOM」を通じた大規模修繕・改修およびリノベーション案件の拡大に注力するとともに、「B-CUBIC」「BRO-LOCK」によるインフラ整備・IoT連携を組み合わせることで、入居率・賃料改善につながるトータルソリューションを提供してまいります。また、当社の強みである初期導入費用ゼロ円のファイナンススキーム「BRO-ZERO」を積極的に活用し、導入障壁を低くすることで戸建・分譲・ビル等の幅広い市場への展開を加速します。加えて、不動産経営の収支改善に資するAIをはじめとする分析・自動化ツールの開発を推進し、修繕・リノベ実行後の効果測定や運用最適化を支援してまいります。
これらの取り組みにより、当社は短中期での案件獲得と収益性向上を図るとともに、中長期的には事業規模の拡大と企業価値の向上を実現してまいります。
当事業年度末時点で入手可能な情報や予測等に基づき、業績予想を算定いたしました。
(単位:百万円)
2025年12月期実績2026年12月期予想増減率(%)
売上高7,41310,00034.9%
営業利益9771,70073.9%
経常利益7701,10042.8%
当期純利益41665055.9%

以上の背景より、2026年12月期の業績予想は、売上高10,000百万円(前事業年度比34.9%増)、営業利益1,700百万円(前事業年度比73.9%増)、経常利益1,100百万円(前事業年度比42.8%増)、当期純利益650百万円(前事業年度比55.9%増)を見込んでおります。
当社は、成長途上であることを踏まえ、更なる企業価値の向上をめざして財務体質の強化と事業拡大のための投資を優先し、これまで配当は実施しておりませんでした。
一方で、当社は従前より「税引後利益5億円を達成する時期を目途として、配当性向20%を基準に継続的な株主還元を実施する」旨を掲げてまいりました。
今般、2026年12月期において税引後利益が5億円を超える見込みとなりましたことから、当該方針に基づき、将来の成長投資に必要な内部留保を確保しつつも株主還元との両立が可能であると判断し、2026年12月期より創業以来初めてとなる配当(期末配当)を実施する予定といたしました。詳細については2026年2月9日に公表いたしました「2026年12月期配当予想(初配)に関するお知らせ(2027年3月支払予定)」をご覧ください。
なお、上記の業績予想は当事業年度末時点において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる結果となる可能性があります。
③ 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は10,768,982千円となり、前事業年度末に比べ2,818,225千円増加いたしました。流動資産は、前事業年度末に比べ3,030,318千円増加し、9,890,955千円となりました。これは主に商品が179,922千円、前払費用が151,879千円それぞれ減少、貸倒引当金が306,472千円増加したものの、売掛金が3,124,439千円、未収入金が327,606千円それぞれ増加したことなどによるものであります。固定資産は、前事業年度末に比べ212,093千円減少し、878,026千円となりました。これは主に建設仮勘定を103,369千円計上したものの、繰延税金資産が261,659千円、工具、器具及び備品が59,815千円それぞれ減少したことなどによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は9,141,620千円となり、前事業年度末に比べ2,398,442千円増加いたしました。流動負債は、前事業年度末に比べ2,305,008千円増加し、7,695,955千円となりました。これは主に前受金が600,107千円減少したものの、短期借入金が2,181,168千円、買掛金が328,173千円、1年内返済予定の長期借入金が250,649千円、未払法人税等が89,306千円それぞれ増加したことなどによるものであります。固定負債は、前事業年度末に比べ93,434千円増加し、1,445,665千円となりました。これは主に長期借入金が169,930千円増加したことなどによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,627,361千円となり、前事業年度末に比べ419,782千円増加いたしました。これは当期純利益を計上したことにより利益剰余金が416,997千円増加したことなどによるものであります。
④ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前事業年度末と比べ71,110千円減少し、931,820千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金は、2,524,964千円の支出(前事業年度は1,096,803千円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上770,299千円(前事業年度は564,001千円の計上)、仕入債務の増加額328,173千円(前事業年度は48,304千円の増加)などの収入がありましたものの、売上債権の増加額3,132,698千円(前事業年度は1,183,574千円の増加)、前受金の減少額600,107千円(前事業年度は833,777千円の減少)などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金は、130,927千円の支出(前事業年度は26,691千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出106,636千円(前事業年度は3,063千円の支出)、長期前払費用の支払いによる支出15,061千円(前事業年度は15,570千円の支出)などがあったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金は、2,584,781千円の収入(前事業年度は1,051,758千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出729,421千円(前事業年度は739,595千円の支出)などがありましたものの、短期借入金の純増加額2,181,168千円(前事業年度は908,952千円の増加)、長期借入れによる収入1,150,000千円(前事業年度は900,000千円の収入)などがあったことによるものであります。
⑤ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、インターネットサービス事業を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社は、インターネットサービス事業を行っており、提供するサービスの性質上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
セグメントの名称当事業年度
(自 2025年1月1日
至 2025年12月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
インターネットサービス事業7,413,56857.8
合計7,413,56857.8

1.当社のセグメントは、インターネットサービス事業の単一セグメントであります。
2.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、当事業年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社の財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載の通りであります。
② 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況、③財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度のキャッシュ・フロー分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ④キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社における資金需要は、主として運転資金とインターネットサービス事業における設備投資であります。運転資金需要のうち主なものは売上原価であるインターネットサービス事業の外注費及び回線原価や販売費及び一般管理費である広告宣伝費や人件費であります。これらに加えインターネットサービス事業における設備投資につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入金による調達資金により充当することとしております。
自己資金及び上記の資金調達を併用することにより、当社の事業を継続していくうえで十分な手元流動性を確保するとともに、必要とされる運転資金及び設備投資資金を調達することは可能であると判断しております。
また、資金の流動性については、当事業年度末現在、現金及び預金が969,854千円あり、事業運営上、必要な資金は確保されていますが、より一層、十分な流動性を維持していく考えであります。

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