有価証券報告書-第8期(2024/04/01-2025/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社の事業セグメントは、行動支援サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ715百万円増加し7,016百万円となりました。
流動資産は5,011百万円(前連結会計年度末に比べ553百万円の減少)となりました。その主な要因は、株式会社ドアーズ(以下、「ドアーズ社」)の株式取得等により現金及び預金が763百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は2,005百万円(前連結会計年度末に比べ1,269百万円の増加)となりました。その主な要因は、ドアーズ社の株式取得等により顧客関連資産が483百万円、のれんが821百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ194百万円増加し1,213百万円となりました。
流動負債は1,035百万円(前連結会計年度末に比べ34百万円の増加)となりました。その主な要因は、営業活動の進展等により未払金が87百万円、未払費用が18百万円、長短振替により短期資産除去債務が23百万円それぞれ増加した一方で、借入金の返済により一年内返済予定の長期借入金が82百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債は178百万円(前連結会計年度末に比べ159百万円の増加)となりました。その主な要因は、ドアーズ社を新規連結したこと等により繰延税金負債が167百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ521百万円増加し5,803百万円となりました。
この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が506百万円、第4回ストックオプションの新規発行等により新株予約権が12百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度においては、中期経営計画に基づき事業基盤の強化に取り組み、既存事業における着実な売上高成長や効率を重視したコストマネジメント、各サービスの利用者増加を目指した施策等を推進してまいりました。
不動産テック領域におきましては、2024年5月31日付で子会社化したドアーズ社の連結効果もあり、売上高は前年同期比で大幅に増加しました。主力サービスであるニフティ不動産では、一人ひとりの志向に合わせた接客を実現するため、アプリのUI/UX(注1)改善に継続的に取り組んできたことから、ユーザーの利便性向上や送客数の安定的な確保につながり、売上高の堅調な推移に寄与しました。また、ドアーズ社が運営する「外壁塗装の窓口」では、施工意欲の高いユーザー獲得への注力や、当社ニフティ不動産マーケティングチームとの協業を通じた相互送客強化、有償プロモーション最適化施策を柱とするPMI(Post Merger Integration)を進めました。
ウェルネステック領域におきましては、主力サービスであるニフティ温泉では、SEO全般に強みを持つ子会社の株式会社GiRAFFE&Co.(以下、「ジラフ社」)との連携強化をはじめ、年間ランキングを活用したプロモーション施策の推進等に取り組みました。また、2024年1月よりサービスを開始した電子チケットは、導入施設の拡大を目指した営業活動に注力しており、2025年3月末時点での導入施設数は200店舗を突破しております。電子チケットは顧客接点の強化を図るための重要な取り組みとして位置付けており、引き続き導入店舗の開拓を進めるとともに、キャンペーン等を活用してユーザーの利用促進を図り、売上への貢献を目指してまいります。なお、これらの取り組みの結果、ニフティ温泉の累計登録会員数は100万人を突破しております。
クロステック領域におきましては、2023年9月に子会社化したジラフ社の連結効果もあり、売上高は前年同期比で大幅に増加しました。主力サービスであるDFOでは、SaaSツール提供によるストック型収益の成長に加え、広告運用サービスのアップセルが進んだこと等により、業績は安定的に推移しました。また、ジラフ社が手掛ける「SEOコンサルティング」は、既存クライアントから大型プロジェクトを受注したことが売上高に大きく寄与しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,938百万円(前年同期比38.8%増)となり、設立以来7期連続で過去最高値を更新いたしました。利益面につきましては、営業利益は1,004百万円(前年同期比7.5%増)、経常利益は995百万円(前年同期比6.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は617百万円(前年同期比2.2%減)となりました。また、M&Aの進展等による償却費用の増加を踏まえ、2025年3月期より新たに開示項目としてEBITDAを追加しておりますが、当連結会計年度のEBITDAは1,379百万円(前年同期比19.6%増)となっております。
(注)1 UI:User Interface サービスの画面表示や機能の操作性・利便性
UX:User Experience サービス等の利用を通じて利用者が得る体験
2 EBITDA:連結営業利益に減価償却費およびのれん償却費を足し戻して算出しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,182百万円(前連結会計年度末は4,945百万円)となり、763百万円減少いたしました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は955百万円となりました。その主な要因は、法人税等の支払額428百万円があった一方で、税金等調整前当期純利益989百万円の計上、減価償却費234百万円の計上、のれん償却額141百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,526百万円となりました。その主な要因は無形固定資産の取得157百万円、ドアーズ社の株式取得1,374百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は192百万円となりました。その主な要因は配当金の支払111百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの事業は、行動支援サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループは受注による販売を行っておりませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは行動支援サービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(注)総販売実績に対する割合が10%未満の記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高の概況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載しております。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度において、売上原価は1,441,568千円(前年同期比484,404千円の増加)となりました。その主な増加要因は、クラウド利用料(前年同期比26,329千円の増加)や外注費(前年同期比366,571千円の増加)、ソフトウエア償却費(前年同期比21,667千円の増加)等によるものであります。
主力サービスである「ニフティ不動産」における売上高増加等により、売上総利益は3,497,254千円(前年同期比894,781千円の増加)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度において、販売費及び一般管理費は2,493,223千円(前年同期比824,393千円の増加)となりました。その主な増加要因は、販売促進費(前年同期比405,806千円の増加)、給与手当及び賞与(前年同期比113,552千円の増加)のれん償却費(前年同期比89,829千円の増加)等によるものであります。
この結果、営業利益は1,004,031千円(前年同期比70,387千円の増加)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度において、雑収入等により営業外収益が6,388千円(前年同期比1,025千円の減少)、事務所移転費用等により営業外費用が15,406千円(前年同期比11,692千円の増加)それぞれ発生し、経常利益は995,013千円(前年同期比57,670千円の増加)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、事業譲渡益が23,502千円発生したことにより特別利益が23,502千円(前年同期比23,502千円の増加)発生し、ソフトウエアの減損により固定資産減損損失が28,818千円(前年同期比23,523千円の増加)発生したことにより特別損失が28,818千円(前年同期比22,342千円の増加)発生し、法人税等合計は371,949千円(前年同期比72,444千円の増加)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は617,746千円(前年同期比13,615千円の減少)となりました。
② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおり、中期経営計画の定量目標を掲げております。
当連結会計年度につきましては、期初計画を大幅に上回って着地したこともあり、順調に推移しているものと認識しております。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループにおける主な資金需要は、サービスの認知拡大や集客を目的とした販売促進費(拡販費)・広告宣伝費、サービス強化・ガバナンス強化等のための人件費等の経常運転資金、UI/UXや機能改善等により事業拡大及び収益改善を目指す設備投資資金であります。
なお、当連結会計年度末において借入金の残高はありません。また、当社グループは当連結会計年度末日現在の手元資金として現金及び預金4,182,019千円を保有しており、必要な資金は確保されていると認識しております。
④ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成においては、資産・負債および収益・費用の計上金額に影響を与える経営者による見積りが必要となります。当社グループは、連結財務諸表の作成にあたり、過去の実績や取引状況等を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであり、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しているとおりであります。
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社の事業セグメントは、行動支援サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ715百万円増加し7,016百万円となりました。
流動資産は5,011百万円(前連結会計年度末に比べ553百万円の減少)となりました。その主な要因は、株式会社ドアーズ(以下、「ドアーズ社」)の株式取得等により現金及び預金が763百万円減少したこと等によるものであります。
固定資産は2,005百万円(前連結会計年度末に比べ1,269百万円の増加)となりました。その主な要因は、ドアーズ社の株式取得等により顧客関連資産が483百万円、のれんが821百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ194百万円増加し1,213百万円となりました。
流動負債は1,035百万円(前連結会計年度末に比べ34百万円の増加)となりました。その主な要因は、営業活動の進展等により未払金が87百万円、未払費用が18百万円、長短振替により短期資産除去債務が23百万円それぞれ増加した一方で、借入金の返済により一年内返済予定の長期借入金が82百万円減少したこと等によるものであります。
固定負債は178百万円(前連結会計年度末に比べ159百万円の増加)となりました。その主な要因は、ドアーズ社を新規連結したこと等により繰延税金負債が167百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ521百万円増加し5,803百万円となりました。
この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が506百万円、第4回ストックオプションの新規発行等により新株予約権が12百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度においては、中期経営計画に基づき事業基盤の強化に取り組み、既存事業における着実な売上高成長や効率を重視したコストマネジメント、各サービスの利用者増加を目指した施策等を推進してまいりました。
不動産テック領域におきましては、2024年5月31日付で子会社化したドアーズ社の連結効果もあり、売上高は前年同期比で大幅に増加しました。主力サービスであるニフティ不動産では、一人ひとりの志向に合わせた接客を実現するため、アプリのUI/UX(注1)改善に継続的に取り組んできたことから、ユーザーの利便性向上や送客数の安定的な確保につながり、売上高の堅調な推移に寄与しました。また、ドアーズ社が運営する「外壁塗装の窓口」では、施工意欲の高いユーザー獲得への注力や、当社ニフティ不動産マーケティングチームとの協業を通じた相互送客強化、有償プロモーション最適化施策を柱とするPMI(Post Merger Integration)を進めました。
ウェルネステック領域におきましては、主力サービスであるニフティ温泉では、SEO全般に強みを持つ子会社の株式会社GiRAFFE&Co.(以下、「ジラフ社」)との連携強化をはじめ、年間ランキングを活用したプロモーション施策の推進等に取り組みました。また、2024年1月よりサービスを開始した電子チケットは、導入施設の拡大を目指した営業活動に注力しており、2025年3月末時点での導入施設数は200店舗を突破しております。電子チケットは顧客接点の強化を図るための重要な取り組みとして位置付けており、引き続き導入店舗の開拓を進めるとともに、キャンペーン等を活用してユーザーの利用促進を図り、売上への貢献を目指してまいります。なお、これらの取り組みの結果、ニフティ温泉の累計登録会員数は100万人を突破しております。
クロステック領域におきましては、2023年9月に子会社化したジラフ社の連結効果もあり、売上高は前年同期比で大幅に増加しました。主力サービスであるDFOでは、SaaSツール提供によるストック型収益の成長に加え、広告運用サービスのアップセルが進んだこと等により、業績は安定的に推移しました。また、ジラフ社が手掛ける「SEOコンサルティング」は、既存クライアントから大型プロジェクトを受注したことが売上高に大きく寄与しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,938百万円(前年同期比38.8%増)となり、設立以来7期連続で過去最高値を更新いたしました。利益面につきましては、営業利益は1,004百万円(前年同期比7.5%増)、経常利益は995百万円(前年同期比6.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は617百万円(前年同期比2.2%減)となりました。また、M&Aの進展等による償却費用の増加を踏まえ、2025年3月期より新たに開示項目としてEBITDAを追加しておりますが、当連結会計年度のEBITDAは1,379百万円(前年同期比19.6%増)となっております。
(注)1 UI:User Interface サービスの画面表示や機能の操作性・利便性
UX:User Experience サービス等の利用を通じて利用者が得る体験
2 EBITDA:連結営業利益に減価償却費およびのれん償却費を足し戻して算出しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,182百万円(前連結会計年度末は4,945百万円)となり、763百万円減少いたしました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は955百万円となりました。その主な要因は、法人税等の支払額428百万円があった一方で、税金等調整前当期純利益989百万円の計上、減価償却費234百万円の計上、のれん償却額141百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,526百万円となりました。その主な要因は無形固定資産の取得157百万円、ドアーズ社の株式取得1,374百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は192百万円となりました。その主な要因は配当金の支払111百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
当社グループの事業は、行動支援サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
a. 生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 受注実績
当社グループは受注による販売を行っておりませんので、該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは行動支援サービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
行動支援サービス事業 | 4,938,823 | 138.8 |
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | ||
金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
株式会社リクルート | 1,587,450 | 44.6 | 1,617,988 | 32.8 |
株式会社LIFULL | 559,847 | 15.7 | 678,045 | 13.7 |
アットホーム株式会社 | ― | ― | 557,637 | 11.3 |
(注)総販売実績に対する割合が10%未満の記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高の概況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載しております。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度において、売上原価は1,441,568千円(前年同期比484,404千円の増加)となりました。その主な増加要因は、クラウド利用料(前年同期比26,329千円の増加)や外注費(前年同期比366,571千円の増加)、ソフトウエア償却費(前年同期比21,667千円の増加)等によるものであります。
主力サービスである「ニフティ不動産」における売上高増加等により、売上総利益は3,497,254千円(前年同期比894,781千円の増加)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度において、販売費及び一般管理費は2,493,223千円(前年同期比824,393千円の増加)となりました。その主な増加要因は、販売促進費(前年同期比405,806千円の増加)、給与手当及び賞与(前年同期比113,552千円の増加)のれん償却費(前年同期比89,829千円の増加)等によるものであります。
この結果、営業利益は1,004,031千円(前年同期比70,387千円の増加)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度において、雑収入等により営業外収益が6,388千円(前年同期比1,025千円の減少)、事務所移転費用等により営業外費用が15,406千円(前年同期比11,692千円の増加)それぞれ発生し、経常利益は995,013千円(前年同期比57,670千円の増加)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、事業譲渡益が23,502千円発生したことにより特別利益が23,502千円(前年同期比23,502千円の増加)発生し、ソフトウエアの減損により固定資産減損損失が28,818千円(前年同期比23,523千円の増加)発生したことにより特別損失が28,818千円(前年同期比22,342千円の増加)発生し、法人税等合計は371,949千円(前年同期比72,444千円の増加)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は617,746千円(前年同期比13,615千円の減少)となりました。
② 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおり、中期経営計画の定量目標を掲げております。
当連結会計年度につきましては、期初計画を大幅に上回って着地したこともあり、順調に推移しているものと認識しております。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループにおける主な資金需要は、サービスの認知拡大や集客を目的とした販売促進費(拡販費)・広告宣伝費、サービス強化・ガバナンス強化等のための人件費等の経常運転資金、UI/UXや機能改善等により事業拡大及び収益改善を目指す設備投資資金であります。
なお、当連結会計年度末において借入金の残高はありません。また、当社グループは当連結会計年度末日現在の手元資金として現金及び預金4,182,019千円を保有しており、必要な資金は確保されていると認識しております。
④ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成においては、資産・負債および収益・費用の計上金額に影響を与える経営者による見積りが必要となります。当社グループは、連結財務諸表の作成にあたり、過去の実績や取引状況等を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであり、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しているとおりであります。