有価証券報告書-第76期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 13:27
【資料】
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【項目】
123項目

対処すべき課題

(1) 会社の経営の基本方針
当社は「開拓無涯」「忍は修養の基也」「和以為貴」を社訓として創業以来80年を超えて事業を継続しており、現在は、「お客さまにとって最も信頼されるプライムパートナー」を目指して、情報通信システムおよび電子デバイスを通じてお客さまの業務や事業を支え、もって社会に貢献すべく経営に努めております。社会は、情報通信技術の進歩とデジタル化の進展により大きく変貌し、当社を取り巻く情報通信産業のみならず、お客さまを取り巻く様々な業界においても大きな変化や革新が余儀なくされていると認識しております。このような状況の中、当社は従業員ならびに取引先とともに上記の方針に専念していくことが、当社の中長期的な価値向上につながり、ひいては株主の皆様の期待にお応えするものと考えております。
(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題について
近年、ICTの進化、社会課題の解決、国際競争力の強化にむけて、産業構造が大きく変わろうとしています。デジタル社会の到来とともにお客さまの経営環境も大きく変化しており、すべての業界で情報活用が、ビジネス活動そのものに直結してきています。産業全体のプロセスも再編されはじめており、当社グループを取り巻く環境にもその余波は確実に広がってきています。さらに、ICTのコモディティ化、第三のプラットフォームに代表されるIoT、インダストリー4.0など「情報産業化の発展」、「政府の規制緩和」によりICT業界に他の業種からの新たな参入が活発化し、勢力図も大きく変化しつつあります。
このような経営環境下において、当社グループは長年培ったお客さまとの関係性を基にIoTに代表される成長新分野にチャレンジし、社会課題の解決に資する事業領域に対して中長期的に以下の課題に取り組んでまいります。
①コアビジネスの収益性向上
中核となるシステムインテグレーション、ネットワークインテグレーション、サービスビジネスにおける収益性向上ならびに電子デバイス事業の構造転換を着実に実行するため、組織機能の強化や管理体制の見直しと、人材育成への集中的な投資を行ってまいります。
②成長新分野新領域への挑戦
競争優位性の確立に向けて、IoTやクラウドビジネス対応にリソースを投入してまいります。そのためグループの保有する技術力を中核に、お客さまとともに戦略的なパートナーとの協働や大学や研究機関との連携により新たな価値創造を行ってまいります。
③健康経営の実践
当社グループは、社員一人ひとりが固定概念にとらわれない発想や挑戦を応援する風土、働くことを楽しめる環境をつくってまいります。それによりイノベーションが生み出される土壌を育み、ひいてはお客さまにとって、真に価値あるサービスを提供し続けることになると考えます。
当社グループは、これらの課題に鋭意取り組むほか、資本業務提携等も視野に入れ、さらに企業価値と株主共同の利益の向上のための施策を実施してまいります。