有価証券報告書-第14期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 14:09
【資料】
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【項目】
127項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてコムシスグループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
コムシスグループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積り及び判断は合理的な基準に基づき実施しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。なお、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 概要
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のように、コムシスグループを取り巻く情報通信分野におきましては、光化を中心としたブロードバンド化・グローバル化の進展に加え、スマートフォン・タブレット端末の多様化・高機能化に伴い急増する大容量のトラフィックに対応するため、モバイルネットワーク環境の構築が進められております。
また、公共・民間分野におきましては、あらゆるものがインターネットにつながるIoT、自ら学習し高度な判断が可能となるAI(人工知能)などICTを活用した新たなイノベーションや国土強靭化施策、環境・エネルギー事業及び東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた社会インフラ投資の拡大が期待されております。
このような状況のもと、コムシスグループといたしましては、太陽光発電設備工事をはじめとするグリーンイノベーション事業への取り組み、スマート社会に向けた公共投資・ICT投資の増加に対応した新たな事業領域へのチャレンジ及びM&Aの実施等トップラインの拡大に取り組んでまいりました。また、成長事業分野への要員流動、施工効率の向上及び経費削減等の利益改善にも努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は3,341億6千万円、営業利益は250億3千万円、経常利益は253億4千万円、親会社株主に帰属する当期純利益は144億8千万円となりました。
② 売上高
グリーンイノベーション事業への取り組みやM&Aの実施等により、当連結会計年度の売上高は3,341億6千万円となり、前連結会計年度に比べ135億円の増収となりました。
③ 営業利益
構造改革による生産性向上により、当連結会計年度の営業利益は250億3千万円となり、前連結会計年度に比べ11億円8千万円の増益となりました。
④ 経常利益
当連結会計年度の営業外収益は4億5千万円となりました。これは受取配当金1億7千万円などによるものであります。また、営業外費用は1億4千万円となりました。これは、賃貸費用6千万円などによるものであります。この結果、当連結会計年度の経常利益は253億4千万円となり、前連結会計年度に比べ11億1千万円の増益となりました。
⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は6億4千万円となりました。これは貸倒引当金戻入額3億2千万円などによるものであります。また、特別損失は31億8千万円となりました。これは、のれん償却額22億7千万円などによるものであります。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は144億8千万円となり、前連結会計年度に比べ9億3千万円の減益となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(4) 経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ116億1千万円増加し、1,671億6千万円となりました。これは受取手形・完成工事未収入金等が117億6千万円増加したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ66億8千万円増加し、1,172億円となりました。これは有形固定資産が140億9千万円増加し、無形固定資産が23億2千万円、投資その他の資産が50億8千万円減少したことなどによるものであります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ183億円増加し、2,843億6千万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ100億6千万円増加し、712億8千万円となりました。これは支払手形・工事未払金等が63億8千万円、その他に含まれる預り金が40億円増加したことなどによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ18億3千万円増加し、101億3千万円となりました。これは繰延税金負債が8億9千万円、退職給付に係る負債が6億2千万円増加したことなどによるものであります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ119億円増加し、814億2千万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ64億円増加し、2,029億4千万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が93億4千万円増加し、自己株式の取得等により純資産が減少したことなどによるものであります。
この結果、自己資本比率は70.9%(前連結会計年度末は73.4%)となりました。
② キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 財政政策
コムシスグループでは、有利子負債を圧縮し、連結ベースでの資金管理の強化を図るため、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しております。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。