有価証券報告書-第60期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 13:34
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(
以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済を取り巻く環境は、政府の経済政策を背景に、雇用・所得環境の改善が続くなかで、個人消費の持ち直しと共に、企業収益や設備投資等の改善により緩やかな景気回復基調が続いています。一方、米国を起因とした通商問題の長期化や金融資本市場の変動懸念等による景気の不確実性の高まりから、先行きは依然として不透明な状況となっています。
食品業界におきましては、消費者の食の安全・安心に対する意識の高まりや人手不足による人件費、物流費の上昇等もあり、厳しい収益環境が続いています。
このような中、当社グループでは、中期経営計画「YSK Priority」の最終年度にあたり、“強み分野へ集中”することにより、“水産系天然素材メーカーNo.1”を目指した積極的な取り組みを進めてきました。
具体的には、i.収益基盤の確立、ⅱ.新規事業領域の拡大、ⅲ.人・組織機能の強化、の3つの重点施策を推進してきました。当社グループの強みである水産系の天然素材を原料とした調味料、機能性食品素材の販売を強化するため、国内では東京開発拠点を活用して、中食、外食業界への調味料の展開に注力したほか、機能性食品素材において機能性表示食品制度を活用した営業活動を行うなど、販路拡大に取り組んできました。海外では、海外事業本部及びタイ国バンコクの駐在員事務所を中心に、ASEANをはじめとした現地のマーケット情報収集や海外市場の開拓に取り組み、今後の海外展開における土台を築くべく活動を進めてきました。その他、アグリ分野への展開など、新規事業の拡大に向けた取り組みを行ってきました。また、製造面については、主力の掛川工場をはじめとした各工場において効率化や安定製造に向けた取り組みを進めてきたほか、生産性向上を図るべく工場集約の計画を進めてきました。その他、掛川工場以外の工場においても食品安全システム認証「FSSC22000」を取得すべく取り組みを進めるなど、更なる“食の安全・安心”に向けた活動を行ってきました。人・組織機能の強化においては、人事制度の改定と定着を図ると共に生産年齢人口の減少やワークライフバランスの推進等への対応として、教育・研修の充実やIoTの活用による生産性向上に向けた取り組みを進めています。
連結売上高につきましては、機能食品及びその他商品で一部製品の販売苦戦があったものの調味料及び水産物の販売が伸長したことから、164億58百万円(前年同期比6億47百万円、4.1%増)となりました。利益面につきましては、生産性改善に取り組んだものの原材料価格の上昇や物流費、人件費等の増加が影響し、連結営業利益は8億75百万円(同1億20百万円、12.1%減)となりました。連結経常利益は、営業外収益において受取賃貸料が減少した一方、営業外費用において減価償却費が減少したこと等により8億89百万円(同1億9百万円、10.9%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益において夏場の台風被害に係る損害に対する保険収益を計上した一方、特別損失において台風被害に係る損害に対する災害損失並びに低稼働となった一部の資産の減損損失を計上したこと等により5億12百万円(同92百万円、15.3%減)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。
(調味料)
調味料は、主に加工食品メーカー向けの液体調味料や粉体調味料の製造販売及び各種香辛料の製造販売に関するセグメントです。売上高は、香辛料の売上は減少したものの液体調味料、粉体調味料が伸長したことにより76億86百万円(前年同期比1億67百万円、2.2%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は生産性改善に取り組んだものの原材料価格の上昇や物流費、人件費等の増加により8億44百万円(同3百万円、0.4%減)となりました。
(機能食品)
機能食品は、機能性食品素材及び機能食品の製造販売に関するセグメントです。売上高は、機能性食品素材の売上が減少したほか、機能食品は市場環境の変化により苦戦が続いており29億33百万円(同2億4百万円、6.5%減)となりました。セグメント利益(営業利益)は健康食品通信販売に係る広告宣伝費等の効率化に取り組んだものの5億85百万円(同62百万円、9.7%減)となりました。
(水産物)
水産物は、主に冷凍鮪・冷凍鰹の原料販売並びに加工製品の製造販売に関するセグメントです。前期減少傾向にあった韓国向け海外販売が回復したほか、外食向け寿司用製品の販売が堅調に推移したこと、OEM加工製品販売が大幅に伸長したこと等により、売上高は46億16百万円(同7億60百万円、19.7%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は、資材費等加工製造経費の増加、運賃等販売経費の増加等が負担増となり17百万円(同16百万円、49.7%減)となりました。
(その他)
その他は、化粧品通信販売及びその他商品の販売に関するセグメントです。化粧品通信販売において2018年2月に新製品(NAG配合化粧品「ナグプラスオールインワンエッセンス」)を投入し徐々に販売実績は伸長しつつあるものの、その他商品の販売が減少し売上高は12億21百万円(同76百万円、5.9%減)、セグメント利益(営業利益)はその他商品の販売減少に伴う利益の減少及び化粧品通信販売の新商品投入に係る広告宣伝費等の増加により39百万円(同40百万円、50.1%減)となりました。
ロ.財政状態
当連結会計年度末における総資産の総額は、前期比70百万円減少し229億50百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金が1億4百万円、受取手形及び売掛金が1億30百万円、商品及び製品が2億10百万円増加した一方、仕掛品が40百万円減少したこと等により4億46百万円増加し、148億14百万円となりました。
固定資産は、低稼働となった一部の資産に係る減損損失88百万円を計上したこと並びに期中の減価償却が設備投資を上回り有形固定資産が3億64百万円減少したほか、保有株式の株価下落により投資有価証券が1億63百万円減少したこと等により5億17百万円減少し、81億35百万円となりました。
流動負債は、支払手形及び買掛金が2億22百万円、短期借入金が40百万円増加した一方、未払法人税等が1億75百万円、未払消費税等が59百万円減少したこと等により18百万円増加し、28億22百万円となりました。
固定負債は、繰延税金負債が44百万円減少したこと等により38百万円減少し、4億4百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が2億14百万円増加した一方、自己株式の取得により自己株式が1億51百万円、その他有価証券評価差額金が1億13百万円減少したこと等により50百万円減少し、197億22百万円となりました。
この結果、自己資本比率は85.9%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は56億66百万円となり、前連結会計年度末比1億20百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、増加した資金は7億46百万円(前年同期比5億38百万円減)となりました。この内訳の主なものは、税金等調整前当期純利益7億90百万円、減価償却費4億80百万円等の増加要因に対し、法人税等の支払額4億35百万円、たな卸資産の増加額1億70百万円、売上債権の増加額1億30百万円等の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、減少した資金は2億7百万円(同4億50百万円増)となりました。この内訳の主なものは、有形固定資産の取得による支出1億99百万円等の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、減少した資金は4億19百万円(同74百万円減)となりました。この内訳の主なものは、配当金の支払額2億98百万円、自己株式の取得による支出1億55百万円等の減少要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
調味料(千円)6,287,154104.0
機能食品(千円)1,561,655107.2
水産物(千円)3,344,302125.2
その他(千円)3,96423.7
合計11,197,077109.9

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
調味料(千円)2,424107.0
機能食品(千円)6,76064.1
水産物(千円)1,001,039117.0
その他(千円)1,037,13396.0
合計2,047,358105.1

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
調味料(千円)7,717,736102.5210,674117.1
機能食品(千円)2,957,58794.4166,804116.7
その他(千円)1,215,30694.248,32288.5
合計11,890,62999.5425,801112.8

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.水産物事業は見込み生産を行っているため、受注残高はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
調味料(千円)7,686,956102.2
機能食品(千円)2,933,72093.5
水産物(千円)4,616,036119.7
その他(千円)1,221,59294.1
合計16,458,306104.1

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
㈱うおいち1,916,86612.12,499,38515.2

3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、機能食品及びその他のセグメントが減少した一方、調味料セグメントでは液体調味料の販売が伸長したほか、水産物セグメントではOEM加工製品販売が大幅に伸長したこと等により164億58百万円(前年同期比6億47百万円、4.1%増)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、売上高の伸長があったものの原材料価格等の上昇に伴い36億87百万円(同94百万円、2.5%減)となりました。また、利益率の低い水産物セグメントのOEM加工製品販売の伸長率が高かったことから売上総利益率は22.4%(同1.5ポイント減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、健康食品通信販売に係る広告宣伝費等の効率化に取り組んだものの、物流費、人件費等の増加が影響し28億11百万円(同26百万円、1.0%増)となり、売上高販管費率は売上高の伸長により17.1%(同0.5ポイント減)となりました。
この結果、営業利益は8億75百万円(同1億20百万円、12.1%減)となり、売上高営業利益率は5.3%(同1.0ポイント減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、賃貸資産の契約満了に伴い受取賃貸料が減少したこと等から76百万円(同42百万円、35.4%減)となりました。営業外費用は、賃貸資産の契約満了に伴い賃貸資産及び前連結会計年度に減損損失を計上した資産に係る減価償却費の減少等により63百万円(同53百万円、45.8%減)となりました。
この結果、経常利益は8億89百万円(同1億9百万円、10.9%減)となり、売上高経常利益率は5.4%(同0.9ポイント減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、夏場の台風被害に係る損害に対する保険収益25百万円を計上したこと等により35百万円となりました。また、特別損失は夏場の台風被害に係る損害に対する災害損失22百万円を計上したこと並びに低稼働となった一部の資産の減損等により減損損失88百万円を計上したこと等により1億33百万円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は7億90百万円(同1億70百万円、17.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は5億12百万円(同92百万円、15.3%減)となりました。また、当連結会計年度において取締役会決議による自己株式の取得1億54百万円を実施し、ROE(自己資本利益率)は2.6%(同0.5ポイント減)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産の総額は、前期比70百万円減少し229億50百万円となりました。
売上高の増加に伴い流動資産における受取手形及び売掛金、たな卸資産が増加し流動資産は前期比4億46百万円増加した一方、有形固定資産における低稼働となった一部の資産の減損及び減価償却等に伴い資産圧縮が進んだことにより有形固定資産は前期比3億64百万円減少しました。また、現金及び預金が前期比1億4百万円増加したことから、財務の安全性は一層向上し、将来の投資に向けての資金が確保されています。なお、負債の部における固定負債は前期比38百万円減少しておりますが、投資有価証券の時価評価に伴う繰延税金負債44百万円の減少等によるものです。また、純資産は、前期比50百万円減少しておりますが、その主な要因は当期純利益の計上等により利益剰余金が2億14百万円増加した一方、自己株式の取得により自己株式が1億51百万円、上記の投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金が1億13百万円減少したことによるものです。
当連結会計年度末における自己資本比率は85.9%(前期比0.0ポイント増)となり、前連結会計年度と同水準を維持し財務基盤は極めて安定しており、また短期的な支払い能力を示す流動比率は524.9%であり極めて良好な財務の安全性を維持しております。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、56億66百万円となり前連結会計年度末比1億20百万円増加しました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。
前連結会計年度との比較は次のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
差額
営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円)1,284746△538
投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円)△657△207450
財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円)△344△419△74
現金及び現金同等物の期末残高 (百万円)5,5455,666120
フリー・キャッシュ・フロー (百万円)1,144517△626

当社グループは、事業活動のために必要と考える資金の確保、流動性の維持及び健全な財政状態を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出に努めるとともに、柔軟な資金使途に対応できるようフリー・キャッシュ・フローの確保にも留意しております。
(キャッシュ・フローの指標)
2018年3月期2019年3月期
自己資本比率 (%)85.985.9
時価ベースの自己資本比率 (%)67.659.6

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算定しております。
なお、控除する自己株式数については、「役員向け株式給付信託」が保有する当社株式を含めております。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。
また今後、当社グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献していくとの判断から、当社グループの経営戦略の柱である収益基盤の確立、新規事業領域の拡大、並びに人・組織機能の強化のために投資を行ってまいります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。

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