訂正有価証券報告書-第62期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(
以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.経営成績
当社グループでは、2022年3月までの3ヵ年中期経営計画「Create Next YSK」の2年目にあたり、「“おいしさ”と“健康”で価値創造フィールドを拡大し、顧客に支持される食品メーカーへ」をビジョンに掲げて、i. 差別化とフィールド拡大による成長、ii.海外事業のステージアップ、iii. 新規事業育成、の3つの基本戦略を推進してきました。
しかしながら、2019年の当社製品の一部における不正表示の判明を受け、顧客の信頼回復と再発防止策に優先的に取り組んだことに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大など、当該計画の前提となる事業環境が大きく変化したことから、2020年8月に中期経営計画の見直しを行い、「顧客に支持される食品メーカーへ」を経営ビジョンとして、i.顧客の信頼回復、ii.品質保証体制の抜本的見直し、iii.差別化とフィールド拡大による成長、ⅳ.海外事業のステージアップに向けた体制作り、ⅴ.新規事業育成に向けた体制作り、の5つの基本戦略を推進してきました。
具体的には、再発防止策を優先的に進め、顧客の信頼回復に繋がる活動を重点的に行うことで、安全安心な製品の安定供給の実現に取り組んできました。また、精緻な検査体制の再構築や原料管理に係るシステムの構築などを進め、顧客に支持される品質保証体制、生産体制の実現に取り組んできました。その他、コロナ禍における新たな営業体制の構築や顧客対応スピードの向上を図ってきました。海外事業については、Webを活用した商談を積極的に行い、ASEANを中心に調味料、機能性食品素材の販売を強化してきました。新規事業については、当社グループがこれまで培ってきた技術を活用して、農業分野など新たな事業分野への展開を進めてきました。
連結売上高につきましては、前連結会計年度における不正表示の影響や今般の新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販売活動への制約等により、143億12百万円(前年同期比6億8百万円、4.1%減)となりました。利益面につきましては、経費削減に努めたものの売上高が減収となったほか売上構成の変化に伴い利益率が低下したことから、連結営業利益は6億95百万円(同1億28百万円、15.6%減)となりました。また、連結経常利益は、7億24百万円(同1億62百万円、18.3%減)となったほか、特別損失に工場集約計画の中止に伴う減損損失2億41百万円を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は2億50百万円(同66百万円、21.0%減)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。
(調味料)
調味料は、主に加工食品メーカー向けの液体調味料や粉体調味料の製造販売及び各種香辛料の製造販売に関するセグメントです。不正表示の影響や新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販売活動への制約等により、液体調味料、粉体調味料、香辛料ともに売上が減少しました。その結果、調味料セグメントの売上高は、68億2百万円(前年同期比6億51百万円、8.7%減)となりました。セグメント利益は、販売費及び一般管理費が減少したものの売上高の減少により、5億72百万円(同1億74百万円、23.3%減)となりました。
(機能食品)
機能食品は、機能性食品素材及び機能食品の製造販売に関するセグメントです。機能性食品素材では注力素材であるアンセリンの機能性表示食品への新規採用が進んだものの他の機能性素材製品の売上減少を補えなかったほか、機能食品は市場環境の変化により主力商品の苦戦が続いており売上が減少しました。その結果、機能食品セグメントの売上高は、27億15百万円(同89百万円、3.2%減)となりました。セグメント利益は、販売費及び一般管理費が減少したほか売上構成の変化に伴う利益率改善により、6億83百万円(同75百万円、12.4%増)となりました。
(水産物)
水産物は、冷凍鮪・冷凍鰹の原料販売及び加工製品の製造販売に関するセグメントです。新型コロナウイルス感染症拡大による需要低迷により減収となる製品群が多いなか、外食向け「AIマグロ」の販売、ふるさと納税返礼品の納入、本鮪・南鮪等高額商材の加工販売の増加等により売上が増加しました。その結果、水産物セグメントの売上高は、37億41百万円(同2億49百万円、7.2%増)となりました。セグメント損益は、原料価格の上昇や外注加工費等製造経費の増加による売上原価率上昇により、セグメント損失0百万円(前年同期はセグメント利益39百万円)となりました。
(その他)
その他は、化粧品通信販売及びその他商品の販売に関するセグメントです。化粧品通信販売及びその他商品の販売が共に伸び悩み、その他セグメントの売上高は、10億53百万円(同1億17百万円、10.1%減)となりました。セグメント利益は、化粧品通信販売に係る広告宣伝費の削減等により37百万円(同8百万円、31.4%増)となりました。
ロ.財政状態
当連結会計年度末における総資産の総額は、前期比1億43百万円増加し、224億38百万円となりました。
流動資産は、商品及び製品が1億41百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が1億73百万円減少したこと等
により4百万円増加し、146億22百万円となりました。
固定資産は、工場集約計画の中止に伴う減損損失を計上したほか期中の減価償却が設備投資を上回り有形固定
資産が3億62百万円減少した一方、保有株式の時価の上昇により投資有価証券が4億28百万円増加したこと等に
より1億38百万円増加し、78億15百万円となりました。
流動負債は、その他が1億64百万円増加したこと等により1億5百万円増加し、25億55百万円となりました。
固定負債は、繰延税金負債が1億70百万円増加したこと等により1億86百万円増加し、4億98百万円となりま
した。
純資産は、その他有価証券評価差額金が2億95百万円増加した一方、自己株式の取得により自己株式が3億99
百万円増加したこと等により1億48百万円減少し、193億84百万円となりました。
この結果、自己資本比率は86.4%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は65億60百万円となり、前連結
会計年度末比47百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、増加した資金は9億80百万円(前年同期比5億38百万円減)となりました。この内訳の主なものは、減価償却費4億6百万円、税金等調整前当期純利益3億73百万円、減損損失2億41百万円、売上債権の減少額1億73百万円等の増加要因に対し、法人税等の支払額1億10百万円、たな卸資産の増加額1億4百万円等の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、減少した資金は2億24百万円(同48百万円増)となりました。この内訳の主なものは、有形固定資産の取得による支出1億55百万円等の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、減少した資金は7億7百万円(同3億9百万円減)となりました。この内訳の主なものは、自己株式の取得による支出4億10百万円、配当金の支払額2億95百万円等の減少要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.水産物事業は見込み生産を行っているため、受注残高はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、事業用資産について事業区分を基にグルーピングしており、遊休資産については個別資産ごとに減損損失の判定をしております。しかしながら、事業計画や経営環境の変化により、その見積りの額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について計上しております。なお、当該課税所得を見積もるにあたって前提とした条件や仮定に変更が生じて減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症に関する仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、水産物セグメントでは子会社マルミフーズ㈱において外食向け「AIマグロ」の販売、ふるさと納税返礼品の納入、本鮪・南鮪等高額商材の加工販売の増加等による売上増加を主因として2億49百万円増加したものの、不正表示の影響や新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販売活動への制約等を主因として調味料セグメントが前年同期比6億51百万円減少し、機能食品セグメントでは注力素材であるアンセリンの売上は増加したものの主力のN-アセチルグルコサミンの販売低迷を主因として89百万円減少したことから、143億12百万円(前年同期比6億8百万円、4.1%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、売上高の減少や原材料価格及び労務費等の上昇により31億98百万円(同2億65百万円、7.7%減)となりました。また売上総利益率は、売上構成の変化に伴い22.3%(同0.9ポイント減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、売上減少に伴う変動費の減少及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販売活動への制約等の影響もあり費用計上が減少し25億3百万円(同1億36百万円、5.2%減)となり、売上高販管費率は17.5%(同0.2ポイント減)となりました。
この結果、営業利益は6億95百万円(同1億28百万円、15.6%減)となり、売上高営業利益率は4.9%(同0.6ポイント減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、試験研究に係る補助金収入が27百万円減少したこと等から99百万円(同20百万円、17.0%減)となりました。営業外費用は、損害賠償金が11百万円増加したこと等により70百万円(同13百万円、23.4%増)となりました。
この結果、経常利益は7億24百万円(同1億62百万円、18.3%減)となり、売上高経常利益率は5.1%(同0.8ポイント減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、風災被害に係る損害に対する保険収益6百万円を計上したこと等により7百万円となりました。また、特別損失は工場集約計画の中止に伴う減損損失2億41百万円を計上したこと等により3億58百万円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は3億73百万円(同79百万円、17.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2億50百万円(同66百万円、21.0%減)となりました。なお、売上高減少に伴い売上高営業利益率及び売上高経常利益率の指標が低下したほか、ROE(自己資本利益率)は減損損失を特別損失に計上したことから親会社株主に帰属する当期純利益が減少したことにより1.3%(同0.3ポイント減)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産の総額は、前期比1億43百万円増加し224億38百万円となりました。
流動資産は、受取手形及び売掛金が減少した一方、たな卸資産が増加し前期比4百万円増加しました。有形固定資産は、減損損失を計上したほか期中の減価償却が設備投資を上回り前期比3億62百万円減少しました。なお、投資その他の資産は前期比4億61百万円増加しておりますが、保有株式の時価の上昇により投資有価証券が4億28百万円増加したことによるものであります。また、流動負債は、その他が増加したこと等により前期比1億5百万円増加したほか、固定負債は、投資有価証券の時価評価等に伴い繰延税金負債が1億70百万円増加したことにより前期比1億86百万円増加しました。純資産は、前期比1億48百万円減少しておりますが、その主な要因は上記の投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金が2億95百万円増加した一方、期中の配当金支払額が親会社株主に帰属する当期純利益を上回り利益剰余金が45百万円減少したほか、自己株式の取得により自己株式が3億99百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における自己資本比率は86.4%(前期比1.2ポイント減)となりましたが、引続き財務基盤は極めて安定しており、また短期的な支払い能力を示す流動比率は572.3%であり極めて良好な財務の安全性を維持しております。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、65億60百万円となり前連結会計年度末比47百万円増加しました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。
前連結会計年度との比較は次のとおりであります。
当社グループは、事業活動のために必要と考える資金の確保、流動性の維持及び健全な財政状態を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出に努めるとともに、柔軟な資金使途に対応できるようフリー・キャッシュ・フローの確保にも留意しております。
(キャッシュ・フローの指標)
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算定しております。
なお、控除する自己株式数については、「役員向け株式給付信託」が保有する当社株式を含めております。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。
また今後、当社グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献していくとの判断から、当社グループの経営戦略の柱である収益基盤の確立、新規事業領域の拡大、並びに人・組織機能の強化のために投資を行ってまいります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(
以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.経営成績
当社グループでは、2022年3月までの3ヵ年中期経営計画「Create Next YSK」の2年目にあたり、「“おいしさ”と“健康”で価値創造フィールドを拡大し、顧客に支持される食品メーカーへ」をビジョンに掲げて、i. 差別化とフィールド拡大による成長、ii.海外事業のステージアップ、iii. 新規事業育成、の3つの基本戦略を推進してきました。
しかしながら、2019年の当社製品の一部における不正表示の判明を受け、顧客の信頼回復と再発防止策に優先的に取り組んだことに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大など、当該計画の前提となる事業環境が大きく変化したことから、2020年8月に中期経営計画の見直しを行い、「顧客に支持される食品メーカーへ」を経営ビジョンとして、i.顧客の信頼回復、ii.品質保証体制の抜本的見直し、iii.差別化とフィールド拡大による成長、ⅳ.海外事業のステージアップに向けた体制作り、ⅴ.新規事業育成に向けた体制作り、の5つの基本戦略を推進してきました。
具体的には、再発防止策を優先的に進め、顧客の信頼回復に繋がる活動を重点的に行うことで、安全安心な製品の安定供給の実現に取り組んできました。また、精緻な検査体制の再構築や原料管理に係るシステムの構築などを進め、顧客に支持される品質保証体制、生産体制の実現に取り組んできました。その他、コロナ禍における新たな営業体制の構築や顧客対応スピードの向上を図ってきました。海外事業については、Webを活用した商談を積極的に行い、ASEANを中心に調味料、機能性食品素材の販売を強化してきました。新規事業については、当社グループがこれまで培ってきた技術を活用して、農業分野など新たな事業分野への展開を進めてきました。
連結売上高につきましては、前連結会計年度における不正表示の影響や今般の新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販売活動への制約等により、143億12百万円(前年同期比6億8百万円、4.1%減)となりました。利益面につきましては、経費削減に努めたものの売上高が減収となったほか売上構成の変化に伴い利益率が低下したことから、連結営業利益は6億95百万円(同1億28百万円、15.6%減)となりました。また、連結経常利益は、7億24百万円(同1億62百万円、18.3%減)となったほか、特別損失に工場集約計画の中止に伴う減損損失2億41百万円を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は2億50百万円(同66百万円、21.0%減)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。
(調味料)
調味料は、主に加工食品メーカー向けの液体調味料や粉体調味料の製造販売及び各種香辛料の製造販売に関するセグメントです。不正表示の影響や新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販売活動への制約等により、液体調味料、粉体調味料、香辛料ともに売上が減少しました。その結果、調味料セグメントの売上高は、68億2百万円(前年同期比6億51百万円、8.7%減)となりました。セグメント利益は、販売費及び一般管理費が減少したものの売上高の減少により、5億72百万円(同1億74百万円、23.3%減)となりました。
(機能食品)
機能食品は、機能性食品素材及び機能食品の製造販売に関するセグメントです。機能性食品素材では注力素材であるアンセリンの機能性表示食品への新規採用が進んだものの他の機能性素材製品の売上減少を補えなかったほか、機能食品は市場環境の変化により主力商品の苦戦が続いており売上が減少しました。その結果、機能食品セグメントの売上高は、27億15百万円(同89百万円、3.2%減)となりました。セグメント利益は、販売費及び一般管理費が減少したほか売上構成の変化に伴う利益率改善により、6億83百万円(同75百万円、12.4%増)となりました。
(水産物)
水産物は、冷凍鮪・冷凍鰹の原料販売及び加工製品の製造販売に関するセグメントです。新型コロナウイルス感染症拡大による需要低迷により減収となる製品群が多いなか、外食向け「AIマグロ」の販売、ふるさと納税返礼品の納入、本鮪・南鮪等高額商材の加工販売の増加等により売上が増加しました。その結果、水産物セグメントの売上高は、37億41百万円(同2億49百万円、7.2%増)となりました。セグメント損益は、原料価格の上昇や外注加工費等製造経費の増加による売上原価率上昇により、セグメント損失0百万円(前年同期はセグメント利益39百万円)となりました。
(その他)
その他は、化粧品通信販売及びその他商品の販売に関するセグメントです。化粧品通信販売及びその他商品の販売が共に伸び悩み、その他セグメントの売上高は、10億53百万円(同1億17百万円、10.1%減)となりました。セグメント利益は、化粧品通信販売に係る広告宣伝費の削減等により37百万円(同8百万円、31.4%増)となりました。
ロ.財政状態
当連結会計年度末における総資産の総額は、前期比1億43百万円増加し、224億38百万円となりました。
流動資産は、商品及び製品が1億41百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が1億73百万円減少したこと等
により4百万円増加し、146億22百万円となりました。
固定資産は、工場集約計画の中止に伴う減損損失を計上したほか期中の減価償却が設備投資を上回り有形固定
資産が3億62百万円減少した一方、保有株式の時価の上昇により投資有価証券が4億28百万円増加したこと等に
より1億38百万円増加し、78億15百万円となりました。
流動負債は、その他が1億64百万円増加したこと等により1億5百万円増加し、25億55百万円となりました。
固定負債は、繰延税金負債が1億70百万円増加したこと等により1億86百万円増加し、4億98百万円となりま
した。
純資産は、その他有価証券評価差額金が2億95百万円増加した一方、自己株式の取得により自己株式が3億99
百万円増加したこと等により1億48百万円減少し、193億84百万円となりました。
この結果、自己資本比率は86.4%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は65億60百万円となり、前連結
会計年度末比47百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、増加した資金は9億80百万円(前年同期比5億38百万円減)となりました。この内訳の主なものは、減価償却費4億6百万円、税金等調整前当期純利益3億73百万円、減損損失2億41百万円、売上債権の減少額1億73百万円等の増加要因に対し、法人税等の支払額1億10百万円、たな卸資産の増加額1億4百万円等の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、減少した資金は2億24百万円(同48百万円増)となりました。この内訳の主なものは、有形固定資産の取得による支出1億55百万円等の減少要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、減少した資金は7億7百万円(同3億9百万円減)となりました。この内訳の主なものは、自己株式の取得による支出4億10百万円、配当金の支払額2億95百万円等の減少要因によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 前年同期比(%) | ||
| 調味料(千円) | 5,820,207 | 94.0 |
| 機能食品(千円) | 1,328,097 | 104.3 |
| 水産物(千円) | 2,803,459 | 112.7 |
| その他(千円) | 8,922 | 75.0 |
| 合計 | 9,960,687 | 99.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 前年同期比(%) | ||
| 調味料(千円) | 4,434 | 55.1 |
| 機能食品(千円) | 4,418 | 192.2 |
| 水産物(千円) | 661,262 | 103.0 |
| その他(千円) | 899,432 | 89.6 |
| 合計 | 1,569,547 | 94.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |||
| 受注高 | 前年同期比(%) | 受注残高 | 前年同期比(%) | |
| 調味料(千円) | 6,783,567 | 91.0 | 196,499 | 91.3 |
| 機能食品(千円) | 2,731,742 | 98.3 | 157,039 | 111.7 |
| その他(千円) | 1,063,699 | 90.7 | 60,373 | 120.2 |
| 合計 | 10,579,009 | 92.7 | 413,912 | 102.0 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.水産物事業は見込み生産を行っているため、受注残高はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 前年同期比(%) | ||
| 調味料(千円) | 6,802,254 | 91.3 |
| 機能食品(千円) | 2,715,284 | 96.8 |
| 水産物(千円) | 3,741,283 | 107.2 |
| その他(千円) | 1,053,536 | 89.9 |
| 合計 | 14,312,360 | 95.9 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱うおいち | 1,766,463 | 11.8 | 2,190,838 | 15.3 |
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、事業用資産について事業区分を基にグルーピングしており、遊休資産については個別資産ごとに減損損失の判定をしております。しかしながら、事業計画や経営環境の変化により、その見積りの額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の事業計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について計上しております。なお、当該課税所得を見積もるにあたって前提とした条件や仮定に変更が生じて減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症に関する仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、水産物セグメントでは子会社マルミフーズ㈱において外食向け「AIマグロ」の販売、ふるさと納税返礼品の納入、本鮪・南鮪等高額商材の加工販売の増加等による売上増加を主因として2億49百万円増加したものの、不正表示の影響や新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販売活動への制約等を主因として調味料セグメントが前年同期比6億51百万円減少し、機能食品セグメントでは注力素材であるアンセリンの売上は増加したものの主力のN-アセチルグルコサミンの販売低迷を主因として89百万円減少したことから、143億12百万円(前年同期比6億8百万円、4.1%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、売上高の減少や原材料価格及び労務費等の上昇により31億98百万円(同2億65百万円、7.7%減)となりました。また売上総利益率は、売上構成の変化に伴い22.3%(同0.9ポイント減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、売上減少に伴う変動費の減少及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う販売活動への制約等の影響もあり費用計上が減少し25億3百万円(同1億36百万円、5.2%減)となり、売上高販管費率は17.5%(同0.2ポイント減)となりました。
この結果、営業利益は6億95百万円(同1億28百万円、15.6%減)となり、売上高営業利益率は4.9%(同0.6ポイント減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、試験研究に係る補助金収入が27百万円減少したこと等から99百万円(同20百万円、17.0%減)となりました。営業外費用は、損害賠償金が11百万円増加したこと等により70百万円(同13百万円、23.4%増)となりました。
この結果、経常利益は7億24百万円(同1億62百万円、18.3%減)となり、売上高経常利益率は5.1%(同0.8ポイント減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、風災被害に係る損害に対する保険収益6百万円を計上したこと等により7百万円となりました。また、特別損失は工場集約計画の中止に伴う減損損失2億41百万円を計上したこと等により3億58百万円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は3億73百万円(同79百万円、17.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2億50百万円(同66百万円、21.0%減)となりました。なお、売上高減少に伴い売上高営業利益率及び売上高経常利益率の指標が低下したほか、ROE(自己資本利益率)は減損損失を特別損失に計上したことから親会社株主に帰属する当期純利益が減少したことにより1.3%(同0.3ポイント減)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産の総額は、前期比1億43百万円増加し224億38百万円となりました。
流動資産は、受取手形及び売掛金が減少した一方、たな卸資産が増加し前期比4百万円増加しました。有形固定資産は、減損損失を計上したほか期中の減価償却が設備投資を上回り前期比3億62百万円減少しました。なお、投資その他の資産は前期比4億61百万円増加しておりますが、保有株式の時価の上昇により投資有価証券が4億28百万円増加したことによるものであります。また、流動負債は、その他が増加したこと等により前期比1億5百万円増加したほか、固定負債は、投資有価証券の時価評価等に伴い繰延税金負債が1億70百万円増加したことにより前期比1億86百万円増加しました。純資産は、前期比1億48百万円減少しておりますが、その主な要因は上記の投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金が2億95百万円増加した一方、期中の配当金支払額が親会社株主に帰属する当期純利益を上回り利益剰余金が45百万円減少したほか、自己株式の取得により自己株式が3億99百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における自己資本比率は86.4%(前期比1.2ポイント減)となりましたが、引続き財務基盤は極めて安定しており、また短期的な支払い能力を示す流動比率は572.3%であり極めて良好な財務の安全性を維持しております。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、65億60百万円となり前連結会計年度末比47百万円増加しました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。
前連結会計年度との比較は次のとおりであります。
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 差額 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | 1,518 | 980 | △538 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △272 | △224 | 48 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) | △398 | △707 | △309 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) | 6,512 | 6,560 | 47 |
| フリー・キャッシュ・フロー (百万円) | 1,250 | 796 | △453 |
当社グループは、事業活動のために必要と考える資金の確保、流動性の維持及び健全な財政状態を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出に努めるとともに、柔軟な資金使途に対応できるようフリー・キャッシュ・フローの確保にも留意しております。
(キャッシュ・フローの指標)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
| 自己資本比率 (%) | 87.6 | 86.4 |
| 時価ベースの自己資本比率 (%) | 52.7 | 53.1 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算定しております。
なお、控除する自己株式数については、「役員向け株式給付信託」が保有する当社株式を含めております。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。
また今後、当社グループの新たな収益の源泉となり、企業価値向上に貢献していくとの判断から、当社グループの経営戦略の柱である収益基盤の確立、新規事業領域の拡大、並びに人・組織機能の強化のために投資を行ってまいります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくこととしております。