有価証券報告書-第206期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 14:37
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当連結会計年度の当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、景気は回復基調で推移いたしました。しかし一方では、相次ぐ自然災害、通商問題の動向が世界経済に与える影響など留意すべき状況が続いています。
このような状況の中、当社グループは持続的成長に向けたチャレンジの最終ステージとして、本年を初年度とする中期経営計画「Challenge to the Growth final stage 2018-2020」をスタートいたしました。繊維セグメントでは「自らの得意とする市場に対し独自技術で独自の素材の供給」と「企業間取引(B to B)の強化」、産業材セグメントの産業資材部門では「国内基盤の維持・強化と海外販売の促進・拡大」、機能材料部門では「新中核事業に位置付ける化成品事業、複合材料事業のさらなる業容拡張と収益拡大」を事業戦略に掲げ、取り組んでおります。
本年度の中期経営計画の取り組み状況は、セグメント別に次のとおりです。
繊維セグメントでの「自らの得意とする市場に対し独自技術で独自の素材の供給」、「企業間取引(B to B)の強化」の方針においては、「ベトナム紡績糸の販売拡大」・「機能加工など差別化商品の販売拡大」・「差別化商材を用いたリネンサプライ用資材の販売拡大」・「デオマジック®の販売拡大」等の取り組みを実施しております。原糸販売事業におけるベトナム紡績糸の販売は計画どおり進んでおります。機能加工など差別化商品の販売拡大については、ユニフォーム事業での販売は拡大しておりますが、原燃料価格等のコストアップにより利益面では苦戦いたしました。差別化商材を用いたリネンサプライ用資材の販売、デオマジック®の販売については引き合い等はあるものの、事業展開に遅れが生じております。
産業材セグメントの産業資材部門での「国内基盤の維持・強化と海外販売の促進・拡大」においては、鈴鹿工場での生産基盤の再構築を実施しており、また、海外販売については、引き続き海外市場での販売拡大に取り組んでまいります。
機能材料部門での「新中核事業に位置付ける化成品事業、複合材料事業のさらなる業容拡張と収益拡大」においては、化成品事業は、化学品・食品分野ともに堅調に推移しております。また、複合材料事業は、長野事業所での航空機エンジン部材が量産体制に入っており、順調に拡大しております。
これらの取り組みを行ってまいりましたが、当連結会計年度の業績は、繊維セグメントにおける需要低迷と原燃料価格や物流費の上昇による影響が大きく、売上高は408億4百万円(前連結会計年度比1.3%減)、営業利益は24億6百万円(同12.9%減)、経常利益は21億12百万円(同10.2%減)となりました。また、主にゴルフ場関連の固定資産について、減損損失として特別損失28億77百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は14億25百万円(前連結会計年度は14億99百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
(繊維セグメント)
原糸販売事業は、国内市場においてはコスト削減効果により利益面では改善の兆しが見えたものの、中高級衣料品の需要低迷の影響により減収となりました。一方では、海外市場においてはベトナム、インドネシア生産糸の販売拡大が徐々に進んできております。
輸出衣料事業は、中東民族衣装用生地輸出が現地の市況低迷の継続により減収となり、原燃料価格の上昇も利益を圧迫いたしました。
ユニフォーム事業は、備蓄アパレル向け、企業別注用のテキスタイル販売が好調に推移いたしましたが、利益面では原燃料価格や物流費の上昇により減益となりました。
生活資材事業は、リビング分野が羽毛原料の高騰に伴う販売数量減少により減収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は226億86百万円(前連結会計年度比3.8%減)、営業損失は76百万円(前連結会計年度は55百万円の営業利益)となりました。
(産業材セグメント)
産業資材部門では、製紙用ドライヤーカンバス事業は、国内の洋紙生産量の減少により、カンバス需要も低調に推移し減収となりました。フィルター事業は、湿式フィルタークロス分野では海外需要の低迷から減収となりましたが、空気清浄機分野では工場空調用途での大型機器案件の受注により増収となりました。
機能材料部門では、化成品事業は、化学品分野の中国向け輸出が好調に推移しており、食品分野の増粘多糖類も堅調な需要が続き増収となりました。複合材料事業は、電力分野向け複合材料部材が低調でありましたが、航空機用途の需要が増加しており、全体では増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は126億71百万円(前連結会計年度比2.8%増)、営業利益は11億30百万円(同3.0%減)となりました。
(不動産・サービスセグメント)
不動産賃貸事業は、順調に推移いたしましたが、保険料、修繕費の増加が利益を圧迫いたしました。リネンサプライ事業は堅調に推移いたしました。サービス事業は、物流分野が取扱荷物量の減少、ゴルフ場分野が平成30年7月豪雨、台風等の自然災害も多く苦戦いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は60億52百万円(前連結会計年度比0.7%増)、営業利益は19億45百万円(同5.4%減)となりました。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、849億49百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億94百万円の減少となりました。これは主に、減損損失の計上等による有形固定資産の減少によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、524億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億57百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金の減少によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、324億60百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億36百万円の減少となりました。これは主に、利益剰余金の減少によるものであります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.8ポイント減少し、36.6%となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度末との比較・分析を行っております。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動では30億43百万円の増加、投資活動では18億83百万円の減少、財務活動では9億92百万円の減少となりました。
結果、資金は1億38百万円の増加(前連結会計年度は5億46百万円の減少)となり、期末残高は46億42百万円(前連結会計年度は45億3百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金は、減価償却費等内部留保、減損損失の計上等により30億43百万円の増加(前連結会計年度は18億28百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出等により18億83百万円の減少(前連結会計年度は9億30百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金は、借入金の返済等により9億92百万円の減少(前連結会計年度は14億39百万円の減少)となりました。
(キャッシュ・フローの指標)
当社グループのキャッシュ・フロー指標トレンドの推移は以下のとおりであります。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期
自己資本比率(%)36.437.436.6
時価ベースの自己資本比率(%)17.916.112.9
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)8.014.68.7
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)10.56.712.4

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
キャッシュ・フローは、営業キャッシュフローを利用しております。
有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債(ただし建設協力金を除く)を対象としております。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、キャッシュ・フロー関連指標の推移については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標となっております。
(4)生産、受注及び販売
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前連結会計年度比
(%)
繊維20,520△6.9
産業材9,6460.8
不動産・サービス--
合計30,167△4.6

(注) 1 金額は外注加工(材料費部分を含む)を含んでおります。
2 金額は製造原価により算出しております。
3 上記金額に消費税等は含まれておりません。
②受注状況
該当事項はありません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前連結会計年度比
(%)
繊維22,681△3.8
産業材12,6712.8
不動産・サービス5,4510.2
合計40,804△1.3

(注) 1 上記金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
2 上記金額に消費税等は含まれておりません。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高、営業利益)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ5億52百万円減少の408億4百万円、また、営業利益は前連結会計年度に比べ3億57百万円減少の24億6百万円となりました。
なお、セグメント別の詳細につきましては、「(1)経営成績」に記載のとおりであります。
(単位:百万円)
売上高営業利益
2019年3月期業績予想2019年3月期実績増減2019年3月期業績予想2019年3月期実績増減
繊維24,10022,686△1,413350△76△426
産業材12,70012,671△281,0001,130+130
不動産・サービス6,0006,052+522,0001,945△54
調整△600△605△5△550△592△42
連結合計42,20040,804△1,3952,8002,406△393

当社グループは、2019年3月期の業績予想を売上高422億円、営業利益28億円と予想して活動してまいりましたが、繊維セグメントにおいて、生活資材事業のリビング分野が羽毛原料の高騰に伴い販売数量が減少したこと、原糸販売事業の国内中高級衣料品需要が引き続き低調であったこと及び原燃料価格や物流費の上昇によるコストアップの影響があったことにより、当初業績予想から大幅に未達となりました。また、不動産・サービスセグメントにおいては、不動産賃貸事業で大規模修繕を当初の計画から前倒しで実行し、費用の計上が先行いたしました。
中期経営計画の2年目となる2020年3月期の業績予想は、売上高415億円、営業利益26億円を見込んでおり、最終年度(2021年3月期)におきまして、売上高460億円、営業利益32億円を計画しております。売上高、営業利益の進捗状況につきましては、産業材セグメント、不動産・サービスセグメントは、ほぼ計画水準で推移しておりますが、繊維セグメントは計画から大きく乖離しております。
繊維セグメントでは、紡績から縫製までの自社製造拠点を国内外に有している強みと、独自性のある機能素材、加工技術、品質管理を核とした差別化戦略を進め、競争優位性を高めてまいります。特に海外におきましては、国内マザー工場と連携し、さらに高品質化を図るべく、海外生産拠点とも連携を強化してまいります。また、繊維加工薬剤の新しい用途を模索しているメディカル分野は、新発想臭気対策剤「デオマジック®」を各種の産業用途向けに販路を拡げてまいります。
これらの対策により、中期計画の初年度の遅れを取り戻し、当初目標の達成に向けて取り組んでまいります。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、持分法による投資利益を1億78百万円計上したこと等により、前連結会計年度に比べ1億88百万円増加の3億2百万円となりました。また、営業外費用は、アレンジメントフィーを1億54百万円計上したこと等により、前連結会計年度に比べ71百万円増加の5億96百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ2億39百万円減少の21億12百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の特別利益は、受取保険金を2億13百万円計上したこと等により前連結会計年度を大幅に上回る3億30百万円となりました。一方、特別損失は、主にゴルフ場関連の固定資産について、減損損失を28億77百万円計上した他、災害損失を2億65百万円、関係会社整理損失引当金繰入額を1億64百万円計上したこと等により34億25百万円となりました。
また、法人税等合計は、前連結会計年度に比べ3億38百万円減少の4億15百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ16百万円増加の27百万円となりました。
以上のとおり、多額の特別損失を計上したことが影響し、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は14億25百万円(前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は14億99百万円)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(2)財政状態」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、財務の健全性や資本効率の向上を追求しながら、株主への適性な利益還元を実施するとともに、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入金での調達によるものであり、設備投資や長期運転資金の調達につきましては金融機関からの長期借入金及び私募債での調達によるものであります。
なお、当連結会計年度末における借入金、社債及びリース債務の有利子負債の残高は263億64百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は46億42百万円となっております。

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