有価証券報告書-第208期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 13:11
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当連結会計年度の当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、輸出や国内消費の減少、企業収益の悪化など厳しい状況にあります。政府による様々な需要喚起策などにより、一時は回復の兆しが見られたものの、1月から一部の地域で緊急事態宣言の再発出や、まん延防止等重点措置が適用されたこと、さらに、変異株の感染拡大により緊急事態宣言が再々発出されるなど、日本経済の停滞は長期化しています。また、世界経済においても同様に厳しい状況が続いており、今後の感染状況によっては景気回復が遅れ、経済の停滞がさらに長期化する可能性もあることから、先行きの見通しは依然として不透明な状況にあります。
このような状況の中、当社グループでは3カ年の中期経営計画「Challenge to the Growth final stage 2018-2020」(通称:CG final 18-20)を一時凍結し、コロナ禍に対応するための緊急経営計画「Revival Plan 2020-2021」(通称:Revival 20-21)を策定し、実行しております。
1年目(2020年度)は、CG final 18-20の基本方針を踏襲しながら、急激な事業環境悪化に対して文字どおり緊急対応を進め、「止めること」「変えること」に取り組みました。
「止めること」では、工場の一時休業、管理販売費など経費の見直しによる支出の削減、今後の採算の改善が見込めなくなった繊維製品事業の見直しなどを行いました。また、「変えること」では、WEBを使った商談やバーチャル展示会の開催など、新たな仕事のやり方・提案方法の実施に取り組み、抗ウイルス加工などの衛生加工商材の拡販を行い、経済的損失を最小限にとどめることができたと受け止めております。
その結果、売上高は335億19百万円(前連結会計年度比11.9%減)、営業利益は11億96百万円(同38.9%減)、経常利益は9億36百万円(同40.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9百万円(同99.0%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
(繊維セグメント)
繊維セグメントでは、各事業分野において新型コロナウイルス感染症の影響を受けております。特に緊急事態宣言下には、百貨店等の休業や営業活動の制限により、モノの動きやヒトの動きが止まり、大きな影響を受けました。
原糸販売事業は、国内市場においては中高級衣料品の需要低迷の継続に加え、各種産地向け販売での受注減少が大きく、操業調整等により原価低減を行っておりますが、原綿価格の上昇もあり、損益面で厳しい状況となりました。
輸出衣料事業は、中東市場においてもコロナ禍の影響が継続し、市場は回復基調ではあるものの、依然として先行きは不透明な状況が継続しております。
ユニフォーム事業は、ユニフォーム生地販売では備蓄アパレルでの在庫過多の影響や企業制服更新の延期等で、ニット製品販売では各アパレルでの発注抑制の影響で苦戦をいたしました。しかしながら、抗ウイルス加工「フルテクト®」を使用した素材につきましては、大手量販店でのマスク製品販売や作業着用途や一般衣料用途等、幅広い用途向けでの販売が拡大し、利益回復に貢献しております。
生活資材事業は、リネン資材分野においてはホテル等のリネンサプライ関連が苦戦いたしましたが、リビング分野においてはコロナ禍における巣ごもり需要による販売増加や「フルテクト®」を使用した素材販売の増加により堅調に推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は179億26百万円(前連結会計年度比11.8%減)、営業損失は1億92百万円(前連結会計年度は2億72百万円の営業損失)となりました。
(産業材セグメント)
産業材セグメントにおいても、新型コロナウイルス感染症の影響を受けており、受注の減少が継続しております。
産業資材部門では、製紙用ドライヤーカンバス事業は、紙生産量の減少に伴いカンバス需要も低調に推移し減収となりました。フィルタークロス事業は、官公需が堅調に推移いたしましたが、民間需要が低迷し減収となりました。利益面では各種コスト低減施策が奏功し増益となりました。空気清浄機分野では、下期は需要が回復したものの、上期の需要減退の影響が大きく、通期では減収減益となりました。
機能材料部門では、化成品事業は食品用途の増粘多糖類等が堅調に推移いたしましたが、一方で中国向けの化学品輸出が、市況悪化の影響により需要減少となり、全体では減収となりました。しかし、コスト低減効果により、利益面では増益となりました。複合材料事業は、電力分野向け等の複合材料部材は堅調に推移いたしましたが、航空機用途では、新型コロナウイルス感染症による航空機需要減の影響を受け、受注量が大幅に減少した結果、全体では減収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は108億3百万円(前連結会計年度比12.1%減)、営業利益は2億47百万円(同72.2%減)となりました。
(不動産・サービスセグメント)
不動産賃貸事業は堅調に推移いたしました。しかしながら、リネンサプライ事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により、大きなダメージを受けました。一時はGo To トラベル事業により回復の兆しがありましたが、年度を通して非常に苦戦いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は54億34百万円(前連結会計年度比10.2%減)、営業利益は17億2百万円(同10.6%減)となりました。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、826億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ24億49百万円の減少となりました。これは主に、売上債権、減損損失の計上等による有形固定資産の減少によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、508億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億55百万円の減少となりました。これは主に、仕入債務の減少によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、318億55百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億93百万円の減少となりました。これは主に、非支配株主持分の減少によるものであります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.6ポイント増加し、37.4%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動では27億75百万円の増加、投資活動では23億42百万円の減少、財務活動では5億9百万円の減少となりました。
結果、資金は74百万円の減少(前連結会計年度は18億4百万円の増加)となり、期末残高は63億72百万円(前連結会計年度は64億47百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金は、減価償却費等内部留保により27億75百万円の増加(前連結会計年度は28億18百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出等により23億42百万円の減少(前連結会計年度は21億83百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金は、配当金支払等により5億9百万円の減少(前連結会計年度は11億85百万円の増加)となりました。
(キャッシュ・フローの指標)
当社グループのキャッシュ・フロー指標トレンドの推移は以下のとおりであります。
2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率(%)36.636.837.4
時価ベースの自己資本比率(%)12.912.413.0
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)8.710.010.2
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)12.411.411.4

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
キャッシュ・フローは、営業キャッシュフローを利用しております。
有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債(ただし建設協力金を除く)を対象としております。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、キャッシュ・フロー関連指標の推移については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標となっております。
(4)生産、受注及び販売
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前連結会計年度比
(%)
繊維15,934△13.5
産業材8,793△8.3
不動産・サービス--
合計24,727△11.7

(注) 1 金額は外注加工(材料費部分を含む)を含んでおります。
2 金額は製造原価により算出しております。
3 上記金額に消費税等は含まれておりません。
②受注状況
該当事項はありません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前連結会計年度比
(%)
繊維17,908△11.9
産業材10,803△12.1
不動産・サービス4,807△11.3
合計33,519△11.9

(注) 1 上記金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
2 上記金額に消費税等は含まれておりません。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高、営業利益)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ45億18百万円減少の335億19百万円、また、営業利益は前連結会計年度に比べ7億61百万円減少の11億96百万円となりました。
なお、セグメント別の詳細につきましては、「(1)経営成績」に記載のとおりであります。
(単位:百万円)
売上高営業利益
2021年3月期業績予想2021年3月期実績増減2021年3月期業績予想2021年3月期実績増減
繊維16,00017,9261,926△700△192507
産業材10,70010,803103100247147
不動産・サービス5,2005,4342341,5001,702202
調整△600△644△44△600△56039
連結合計31,30033,5192,2193001,196896

当社グループは、2021年3月期の業績予想を売上高313億円、営業利益3億円と予想して活動してまいりましたが、新型コロナウイルス感染症による一部地域での緊急事態宣言の発出などで、全セグメントに影響が出ており、厳しい経営環境は継続しております。しかしながら、繊維セグメントにおいて、衛生関連商材の受注が堅調に推移したことなどにより、売上高、営業利益については、当初計画を上回ることとなりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、補助金収入が3億28百万円増加したこと等により、前連結会計年度に比べ3億26百万円増加の4億43百万円となりました。また、営業外費用は、新型コロナウイルス感染症による損失が2億87百万円増加したこと等により、前連結会計年度に比べ2億1百万円増加の7億3百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ6億36百万円減少の9億36百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は、在外子会社清算に伴う為替換算調整勘定取崩益を1億2百万円計上したこと等により1億7百万円となりました。特別損失は、減損損失を10億38百万円計上したこと等により11億7百万円となりました。
また、法人税等合計は、前連結会計年度に比べ3億43百万円減少の2億50百万円、非支配株主に帰属する当期純損失は、前連結会計年度に比べ2億31百万円減少の△3億23百万円となりました。
以上のとおり、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ9億52百万減少の9百万円となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(2)財政状態」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、財務の健全性や資本効率の向上を追求しながら、株主への適性な利益還元を実施するとともに、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入金での調達によるものであり、設備投資や長期運転資金の調達につきましては金融機関からの長期借入金及び私募債での調達によるものであります。
なお、当連結会計年度末における借入金、社債及びリース債務の有利子負債の残高は282億19百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は63億72百万円となっております。

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