有価証券報告書-第207期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:34
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当連結会計年度の当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が引き続き改善傾向にありましたが、米中貿易摩擦の長期化、英国のEU離脱問題などに加え、新型コロナウイルス感染が拡大する中、経済活動の停滞により、世界経済は不透明感が一層強まる状況で推移しております。
このような状況の中、当社グループは持続的成長に向けたチャレンジの最終ステージとして、昨年度スタートした中期経営計画「Challenge to the Growth final stage 2018-2020」の2年目を終えました。繊維セグメントでは「自らの得意とする市場に対し独自技術で独自の素材の供給」と「企業間取引(B to B)の強化」、産業材セグメントの産業資材部門では「国内基盤の維持・強化と海外販売の促進・拡大」、機能材料部門では「新中核事業に位置付ける化成品事業、複合材料事業のさらなる業容拡張と収益拡大」を事業戦略に掲げ、取り組みを推進しております。
本年度の中期経営計画の取り組み状況は、セグメント別に次のとおりです。
繊維セグメントでの「自らの得意とする市場に対し独自技術で独自の素材の供給」、「企業間取引(B to B)の強化」の方針においては、「ベトナム紡績糸の販売拡大」・「機能加工など差別化商品の販売拡大」・「差別化商材を用いたリネンサプライ用資材の販売拡大」・「デオマジック®の販売拡大」等の取り組みを実施しております。原糸販売事業におけるベトナム紡績糸の販売は堅調で売上が拡大しております。また、ベトナムには、アジア地域においての事業展開の拠点として、ホーチミン市に駐在員事務所を開設いたしました。一方、機能加工など差別化商品の販売拡大、差別化商材を用いたリネンサプライ用資材の販売拡大、デオマジック®の販売拡大は、事業展開に遅れが生じております。
産業材セグメントの産業資材部門での「国内基盤の維持・強化と海外販売の促進・拡大」においては、鈴鹿工場での生産基盤の再構築を実施しており、同工場の設備投資は着実に進展しております。また、海外販売については、引き続き海外市場での販売拡大に取り組んでまいります。
機能材料部門での「新中核事業に位置付ける化成品事業、複合材料事業のさらなる業容拡張と収益拡大」においては、化成品事業は、化学品・食品分野ともに堅調に推移しております。しかしながら、複合材料事業は長野事業所での航空機エンジン部材については、計画に対して遅れが生じております。
このような取り組みを実施してまいりましたが、当連結会計年度の業績は、繊維セグメントにおける需要低迷と2月以降、新型コロナウイルス感染拡大に伴う消費マインドの低下等の影響により、売上高は前年度を大きく下回ることとなりました。また、収益面では、生産効率の改善、経費削減に努めましたが、売上高の減少に伴い前年度を下回ることとなりました。
その結果、売上高は380億37百万円(前連結会計年度比6.8%減)、営業利益は19億58百万円(同18.6%減)、経常利益は15億73百万円(同25.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億61百万円(前連結会計年度は14億25百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりです。
(繊維セグメント)
原糸販売事業は、国内市場においては、各種産地向けが中高級衣料品の需要低迷の継続により苦戦いたしましたが、海外市場においては、ベトナム、インドネシア生産糸販売が堅調に推移いたしました。
輸出衣料事業は、中東民族衣装用生地輸出が現地の市況回復により、順調に推移いたしました。
ユニフォーム事業は、備蓄アパレル向けユニフォーム生地販売が一部取引先の在庫過多の影響で、ニット製品販売も取引先の販売不振により苦戦いたしました。また、利益面でも価格改定効果は出てきているものの、出荷数量の減少により苦戦いたしました。
また、2月以降は新型コロナウイルスの影響により、海外生産品の納期遅延、消費マインドの低下等により、各事業分野において、売上高、利益とも減少いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は203億32百万円(前連結会計年度比10.4%減)、営業損失は2億72百万円(前連結会計年度は76百万円の営業損失)となりました。
(産業材セグメント)
産業資材部門では、製紙用ドライヤーカンバス事業は、国内の洋紙生産量の減少および生産設備の停止により、カンバス需要が低調に推移し減収となりました。フィルター事業は、低調な海外需要を浄水場用途などの国内公共需要がカバーし微増収となりましたが、運送費等の経費増加に加え製造原価の高止まりにより微減益となりました。また、空気清浄機分野では、前年に工場空調用途での大型機器案件が集中した反動により減収となりました。
機能材料部門では、化成品事業は化学品分野の中国向け輸出が年度後半から回復し、昨年並みとなりました。また、食品分野の増粘多糖類等が堅調に推移した結果、全体で増収となりました。複合材料事業は、電力分野向け複合材料部材は前年並みとなりましたが、航空機用途の受託量が減少し減収となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は122億95百万円(前連結会計年度比3.0%減)、営業利益は8億90百万円(同21.3%減)となりました。
(不動産・サービスセグメント)
不動産賃貸事業は、順調に推移いたしました。サービス事業の物流分野は新規取引先の獲得により順調に推移いたしましたが、リネンサプライ事業は1月以降、新型コロナウイルスの影響により、取引先ホテルの稼働が低下し苦戦いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は60億49百万円(前連結会計年度比0.1%減)、営業利益は19億4百万円(同2.1%減)となりました。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、851億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億79百万円の増加となりました。これは主に、売上債権が減少したものの、現金及び預金、有形固定資産の増加によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、525億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ91百万円の増加となりました。これは主に、仕入債務が減少したものの、有利子負債の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、325億49百万円となり、前連結会計年度末に比べ88百万円の増加となりました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.2ポイント増加し、36.8%となりました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動では28億18百万円の増加、投資活動では21億83百万円の減少、財務活動では11億85百万円の増加となりました。
結果、資金は18億4百万円の増加(前連結会計年度は1億38百万円の増加)となり、期末残高は64億47百万円(前連結会計年度は46億42百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益、減価償却費等内部留保により28億18百万円の増加(前連結会計年度は30億43百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出等により21億83百万円の減少(前連結会計年度は18億83百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金は、借入金の増加等により11億85百万円の増加(前連結会計年度は9億92百万円の減少)となりました。
(キャッシュ・フローの指標)
当社グループのキャッシュ・フロー指標トレンドの推移は以下のとおりであります。
2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率(%)37.436.636.8
時価ベースの自己資本比率(%)16.112.912.4
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)14.68.710.0
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)6.712.411.4

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
キャッシュ・フローは、営業キャッシュフローを利用しております。
有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債(ただし建設協力金を除く)を対象としております。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を前連結会計年度の期首から適用しており、キャッシュ・フロー関連指標の推移については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標となっております。
(4)生産、受注及び販売
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前連結会計年度比
(%)
繊維18,431△10.2
産業材9,584△0.7
不動産・サービス--
合計28,015△7.1

(注) 1 金額は外注加工(材料費部分を含む)を含んでおります。
2 金額は製造原価により算出しております。
3 上記金額に消費税等は含まれておりません。
②受注状況
該当事項はありません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前連結会計年度比
(%)
繊維20,321△10.4
産業材12,295△3.0
不動産・サービス5,421△0.6
合計38,037△6.8

(注) 1 上記金額は、セグメント間取引の相殺消去後の金額であります。
2 上記金額に消費税等は含まれておりません。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1)[連結財務諸表]「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損損失)
当社グループは、固定資産の減損会計の適用に際し、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングし、各グループの単位で将来キャッシュ・フローを見積っております。将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、回収可能価額まで帳簿価額を減額しております。将来この回収可能価額が減少した場合、減損損失が発生し、利益に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性の評価)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。しかし、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用を計上する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高、営業利益)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ27億66百万円減少の380億37百万円、また、営業利益は前連結会計年度に比べ4億48百万円減少の19億58百万円となりました。
なお、セグメント別の詳細につきましては、「(1)経営成績」に記載のとおりであります。
(単位:百万円)
売上高営業利益
2020年3月期業績予想2020年3月期実績増減2020年3月期業績予想2020年3月期実績増減
繊維23,00020,332△2,667100△272△372
産業材13,00012,295△7041,200890△309
不動産・サービス6,1006,049△501,9001,904+4
調整△600△639△39△600△563+36
連結合計41,50038,037△3,4622,6001,958△641

当社グループは、2020年3月期の業績予想を売上高415億円、営業利益26億円と予想して活動してまいりましたが、繊維セグメントにおいて、子会社である新内外綿㈱も含めた原糸販売事業が、各産地における需要低迷の影響を受け低調に推移したことなどから厳しい状況が継続しております。ユニフォーム事業は、備蓄アパレル向けユニフォーム生地販売が一部取引先の在庫過多の影響で、ニット製品販売も取引先の販売不振により苦戦いたしました。また、利益面でも価格改定効果は出てきているものの、出荷数量の減少により苦戦いたしました。2月以降は新型コロナウイルスの影響により、海外生産品の納期遅延、消費マインドの低下等により、各事業分野において、売上高、利益とも減少した結果、当初業績予想から大幅に未達となりました。産業材セグメントにおいては、産業資材部門が主要顧客である国内製紙会社の生産量減少により苦戦いたしました。また、機能材料部門の複合材料事業では、電力向け複合材料部材が低調に推移したこと、航空機用途も受託量が当初計画に至らず苦戦いたしました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、持分法による投資利益が1億78百万円減少したこと等により、前連結会計年度に比べ1億84百万円減少の1億17百万円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度に比べ94百万円減少の5億1百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ5億38百万円減少の15億73百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は、受取保険金を38百万円計上したこと等により53百万円となりました。特別損失は、固定資産除却損を61百万円、災害損失を39百万円、減損損失を32百万円計上したこと等により1億62百万円となりました。
また、法人税等合計は、前連結会計年度に比べ1億78百万円増加の5億94百万円、非支配株主に帰属する当期純損失は△91百万円(前連結会計年度は27百万円の非支配株主に帰属する当期純利益)となりました。
以上のとおり、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は9億61百万円(前連結会計年度は14億25百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(2)財政状態」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(3)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2[事業の状況]2[事業等のリスク]に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、財務の健全性や資本効率の向上を追求しながら、株主への適性な利益還元を実施するとともに、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入金での調達によるものであり、設備投資や長期運転資金の調達につきましては金融機関からの長期借入金及び私募債での調達によるものであります。
なお、当連結会計年度末における借入金、社債及びリース債務の有利子負債の残高は282億19百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は64億47百万円となっております。

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