有価証券報告書-第94期(平成29年11月1日-平成30年10月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による景気浮揚策と日銀による金融緩和策の継続によって、政府発表による11月の月例経済報告によれば国内景気は「緩やかに回復している」と11ヵ月連続となる従来の判断を据え置いております。しかしながら自然災害の影響は和らいだものの、当面は個人消費で「下押しの影響には留意が必要」との指摘も加えられております。ここで内閣府発表による2018年7~9月期国内総生産(GDP)速報値は年率換算で実質1.2%減となり、個人消費と民間設備投資の減退に加え輸出も大幅なマイナスとなったと報告されております。これらの景気統計に国際経済の影響はわずかなものと見られますが、今後のリスクシナリオにおいては主に海外情勢が大きな要因として顕在化しております。中国では実体経済の減速に加え米中間貿易摩擦の影響などグローバル貿易が縮小し世界経済全体のプラス成長の抑制が危惧されております。これらの動向は企業経営にも慎重な見方として反映されており、日銀発表による9月短観によれば足元の景況感は高い水準にあるものの先行きの景況判断指数(DI)は全産業規模でマイナスとなっており、企業は貿易戦争や長びく資源高から堅調な景気の持続力を不安視する状況となっております。
繊維業界におきましては、産業資材分野では航空機向けも在庫調整が完了し受注は回復状況にあり、自動車向け繊維資材は引き続き好調な業況となっております。衣料品分野ではアパレルはネット通販が伸長する一方で百貨店やショッピングセンターといった従来型販路は依然厳しい状況にあります。特にアパレル衣料の主力販路であった百貨店業界はインバウンド効果や富裕層による高額品消費が引き続き堅調に推移する都市部店舗は伸びが続いているものの、地方では苦戦する傾向が続き一部には閉店する店舗が出ております。さらに衣料品についてはセールなどで新たな試みをしたものの低迷から抜け出せず、アパレル企業の退店もあって売場縮小が続く状況にあります。さらに天然繊維は原材料の値上りが相次いでおり収益に大きな影響を及ぼしております。
このような経済状況のもとで、当社グループは平成29年11月に新たに策定いたしました「3ヵ年中期経営計画」を基軸に事業収益、財務体質、情報力強化を目指すとともに、経営の効率化と変化に即応できる事業体制の確立に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比で5,054千円増加し3,544,940千円となりました。流動資産は、前連結会計年度末比で11,912千円増加し505,722千円となりました。固定資産は、前連結会計年度末比で6,858千円減少し3,039,217千円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比で45,520千円減少し1,935,030千円となりました。流動負債は、前連結会計年度末比で45,332千円減少し374,102千円となりました。固定負債は、前連結会計年度末比188千円減少し1,560,928千円となりました。
純資産合計では、利益剰余金とその他有価証券評価差額金がそれぞれ増加などにより、前連結会計年度末比で50,575千円増加し1,609,909千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営業績は、売上高863,717千円(前年同期比17.5%増)、営業利益48,385千円(同37.9%増)、経常利益46,916千円(同57.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は46,807千円(同22.9%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
繊維事業は、当社グループの売上高の約72%を占める主力事業であります。
受注高607,628千円(前年同期比18.2%増)、売上高623,009千円(同23.0%増)、セグメント利益8,884千円(同108.7%増)、在庫高259,826千円(同16.1%減)となりました。
賃貸事業は、売上高198,925千円(前年同期比0.4%減)、セグメント利益112,292千円(同1.2%減)となりました。
物流事業は、売上高41,781千円(前年同期比44.5%増)、セグメント利益11,017千円(前連結会計年度2,103千円損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によって生じた資金を投資活動および財務活動で使用しました結果71,159千円(前連結会計年度35,348千円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は124,283千円(前連結会計年度58,458千円)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益、減価償却費の計上およびたな卸資産の減少などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12,373千円(前連結会計年度29,544千円の収入)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は76,119千円(前連結会計年度158,830千円)となりました。
これは主に長期借入金の返済などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は極めて多種多様であり、その生産形態も各事業所で幾多の品目を分担生産し、同種の品目であっても、その生産単位等は一様ではなく画一的表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注および販売の実績については、「(1) 経営成績等の状況の概要 b.経営成績」における各セグメントの業績に関連づけて示しております。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.A社との間で守秘義務を負っているため、社名の公表は控えております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となります。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金の計上
当社グループの保有する債権に係る損失が見込まれる場合、その損失に充てる必要額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状況が悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
b.有価証券の減損処理
当社グループの保有する株式につきましては、時価のある有価証券、時価のない有価証券ともに、合理的な判断基準を設定のうえ、減損処理の要否を検討しております。従って、将来、保有する株式の時価や投資先の財務状況が悪化した場合には、有価証券評価損を計上する可能性があります。
c.固定資産の減損処理
当社グループの保有する固定資産につきましては、事業用の固定資産であっても、合理的な判断基準を設定のうえ、減損処理の要否を検討しております。従って、将来、保有する不動産をはじめ固定資産の時価や収益性が著しく低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比で5,054千円増加し3,544,940千円となりました。
流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金の増加、たな卸資産の減少などにより、前連結会計年度末比で11,912千円増加し505,722千円となりました。
固定資産は、有形固定資産の減少などにより、前連結会計年度末比で6,858千円減少し3,039,217千円となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比で45,520千円減少し1,935,030千円となりました。
流動負債は、1年内返済予定の長期借入金の減少などにより、前連結会計年度末比で45,332千円減少し374,102千円となりました。
固定負債は、長期借入金の増加、受入建設協力金の減少などにより、前連結会計年度末比で188千円減少し1,560,928千円となりました。なお、借入金残高につきましては、前連結会計年度末比で54,262千円減少し933,220千円となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計では、利益剰余金とその他有価証券評価差額金がそれぞれ増加などにより、前連結会計年度末比で50,575千円増加し1,609,909千円となりました。
この結果、連結ベースの自己資本比率は、前連結会計年度末の44.05%から45.41%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の437円28銭から451円58銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、繊維事業および物流事業の売上増加などにより、前連結会計年度に比べ17.5%増の863,717千円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、売上増に伴う増加などにより、前連結会計年度に比べ17.2%増の594,484千円となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費および販売員給与などの増加により、前連結会計年度に比べ14.7%増の220,846千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、連結経常利益率の向上などにより、前連結会計年度に比べ22.9%増の46,807千円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、「2 事業等のリスク」に記載した内容があります。当連結会計年度においては、以下となります。
繊維事業につきましては、大手百貨店の売上高は総じて復調傾向にあるものの売れ行きが好調であるのは訪日客を主な顧客とする高級時計、宝飾、化粧品等で、衣料品については個人消費の低迷の影響により厳しい状況のまま推移いたしました。さらに当社が主力とする製品の原材料である羊毛、特殊獣毛の価格が従来にない高騰を続け店頭販売不振の中での厳しい価格交渉が続きました。このような環境のなか、当部門は販売分野においては新規取引先と取扱品目の拡充に注力し、既存顧客とは従来に増した取組強化をはかり、製造分野においては工場と連携した原価低減に努めてまいりました。今後も販売チャネルの多角化と取扱品目の多様化による収益拡大を図っていきます。
賃貸事業につきましては、台風被害による一部施設の改修がありましたものの前連結会計年度と同様に安定した事業収益となっております。今後も賃貸事業の適切な管理運営による安定した収益基盤の確立を取り組んでいきます。
物流事業につきましては、都市部の百貨店販売は富裕層や訪日外国人の消費により前年越えとなり、当事業と関係の深いセレクト系ショップについても高額品の販売は好調に推移しました。このような事業環境のなか、当事業では検査機器を新設することにより外部委託検査作業の内製化を行いました。また作業内容に適合した料金改定と共に取引先拡充を進め、売上高の拡大を目指すとともに経費の効率的運用に努めてまいりました。今後も事業費用の効率的運用と事業資産圧縮による財務体質の強化を図っていきます。
c.資本の財源及び資金の流動性
資本需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは繊維事業における原材料・製品の仕入および外注加工費用、各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、繊維事業および賃貸事業における建物・設備の更新のための投資等であります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入により資金調達を行っております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営陣は、収益力、有利子負債等グループの財政状態を認識し、現在の事業規模および入手可能な情報に基づき経営資源の最も効率的な運用を行い、企業価値を最大限に高めるべく努めております。
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は、「第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」にも記載のとおり、当社グループでは今後も利益を確保することを最重要課題と認識し、これに努めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による景気浮揚策と日銀による金融緩和策の継続によって、政府発表による11月の月例経済報告によれば国内景気は「緩やかに回復している」と11ヵ月連続となる従来の判断を据え置いております。しかしながら自然災害の影響は和らいだものの、当面は個人消費で「下押しの影響には留意が必要」との指摘も加えられております。ここで内閣府発表による2018年7~9月期国内総生産(GDP)速報値は年率換算で実質1.2%減となり、個人消費と民間設備投資の減退に加え輸出も大幅なマイナスとなったと報告されております。これらの景気統計に国際経済の影響はわずかなものと見られますが、今後のリスクシナリオにおいては主に海外情勢が大きな要因として顕在化しております。中国では実体経済の減速に加え米中間貿易摩擦の影響などグローバル貿易が縮小し世界経済全体のプラス成長の抑制が危惧されております。これらの動向は企業経営にも慎重な見方として反映されており、日銀発表による9月短観によれば足元の景況感は高い水準にあるものの先行きの景況判断指数(DI)は全産業規模でマイナスとなっており、企業は貿易戦争や長びく資源高から堅調な景気の持続力を不安視する状況となっております。
繊維業界におきましては、産業資材分野では航空機向けも在庫調整が完了し受注は回復状況にあり、自動車向け繊維資材は引き続き好調な業況となっております。衣料品分野ではアパレルはネット通販が伸長する一方で百貨店やショッピングセンターといった従来型販路は依然厳しい状況にあります。特にアパレル衣料の主力販路であった百貨店業界はインバウンド効果や富裕層による高額品消費が引き続き堅調に推移する都市部店舗は伸びが続いているものの、地方では苦戦する傾向が続き一部には閉店する店舗が出ております。さらに衣料品についてはセールなどで新たな試みをしたものの低迷から抜け出せず、アパレル企業の退店もあって売場縮小が続く状況にあります。さらに天然繊維は原材料の値上りが相次いでおり収益に大きな影響を及ぼしております。
このような経済状況のもとで、当社グループは平成29年11月に新たに策定いたしました「3ヵ年中期経営計画」を基軸に事業収益、財務体質、情報力強化を目指すとともに、経営の効率化と変化に即応できる事業体制の確立に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比で5,054千円増加し3,544,940千円となりました。流動資産は、前連結会計年度末比で11,912千円増加し505,722千円となりました。固定資産は、前連結会計年度末比で6,858千円減少し3,039,217千円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比で45,520千円減少し1,935,030千円となりました。流動負債は、前連結会計年度末比で45,332千円減少し374,102千円となりました。固定負債は、前連結会計年度末比188千円減少し1,560,928千円となりました。
純資産合計では、利益剰余金とその他有価証券評価差額金がそれぞれ増加などにより、前連結会計年度末比で50,575千円増加し1,609,909千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営業績は、売上高863,717千円(前年同期比17.5%増)、営業利益48,385千円(同37.9%増)、経常利益46,916千円(同57.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は46,807千円(同22.9%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
繊維事業は、当社グループの売上高の約72%を占める主力事業であります。
受注高607,628千円(前年同期比18.2%増)、売上高623,009千円(同23.0%増)、セグメント利益8,884千円(同108.7%増)、在庫高259,826千円(同16.1%減)となりました。
賃貸事業は、売上高198,925千円(前年同期比0.4%減)、セグメント利益112,292千円(同1.2%減)となりました。
物流事業は、売上高41,781千円(前年同期比44.5%増)、セグメント利益11,017千円(前連結会計年度2,103千円損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によって生じた資金を投資活動および財務活動で使用しました結果71,159千円(前連結会計年度35,348千円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は124,283千円(前連結会計年度58,458千円)となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益、減価償却費の計上およびたな卸資産の減少などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12,373千円(前連結会計年度29,544千円の収入)となりました。
これは主に有形固定資産の取得による支出などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は76,119千円(前連結会計年度158,830千円)となりました。
これは主に長期借入金の返済などによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの生産・販売品目は極めて多種多様であり、その生産形態も各事業所で幾多の品目を分担生産し、同種の品目であっても、その生産単位等は一様ではなく画一的表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注および販売の実績については、「(1) 経営成績等の状況の概要 b.経営成績」における各セグメントの業績に関連づけて示しております。
最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年11月1日 至 平成29年10月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年11月1日 至 平成30年10月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| A社 | 145,980 | 19.9 | 145,980 | 16.9 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.A社との間で守秘義務を負っているため、社名の公表は控えております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、経営者による会計方針の選択・適用等、開示に影響を与える判断と見積りが必要となります。これらの見積りにつきましては、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金の計上
当社グループの保有する債権に係る損失が見込まれる場合、その損失に充てる必要額を見積り、引当金を計上しておりますが、将来、債務者の財政状況が悪化した場合、引当金の追加計上等による損失が発生する可能性があります。
b.有価証券の減損処理
当社グループの保有する株式につきましては、時価のある有価証券、時価のない有価証券ともに、合理的な判断基準を設定のうえ、減損処理の要否を検討しております。従って、将来、保有する株式の時価や投資先の財務状況が悪化した場合には、有価証券評価損を計上する可能性があります。
c.固定資産の減損処理
当社グループの保有する固定資産につきましては、事業用の固定資産であっても、合理的な判断基準を設定のうえ、減損処理の要否を検討しております。従って、将来、保有する不動産をはじめ固定資産の時価や収益性が著しく低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比で5,054千円増加し3,544,940千円となりました。
流動資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金の増加、たな卸資産の減少などにより、前連結会計年度末比で11,912千円増加し505,722千円となりました。
固定資産は、有形固定資産の減少などにより、前連結会計年度末比で6,858千円減少し3,039,217千円となりました。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比で45,520千円減少し1,935,030千円となりました。
流動負債は、1年内返済予定の長期借入金の減少などにより、前連結会計年度末比で45,332千円減少し374,102千円となりました。
固定負債は、長期借入金の増加、受入建設協力金の減少などにより、前連結会計年度末比で188千円減少し1,560,928千円となりました。なお、借入金残高につきましては、前連結会計年度末比で54,262千円減少し933,220千円となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計では、利益剰余金とその他有価証券評価差額金がそれぞれ増加などにより、前連結会計年度末比で50,575千円増加し1,609,909千円となりました。
この結果、連結ベースの自己資本比率は、前連結会計年度末の44.05%から45.41%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の437円28銭から451円58銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、繊維事業および物流事業の売上増加などにより、前連結会計年度に比べ17.5%増の863,717千円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、売上増に伴う増加などにより、前連結会計年度に比べ17.2%増の594,484千円となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝費および販売員給与などの増加により、前連結会計年度に比べ14.7%増の220,846千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、連結経常利益率の向上などにより、前連結会計年度に比べ22.9%増の46,807千円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、「2 事業等のリスク」に記載した内容があります。当連結会計年度においては、以下となります。
繊維事業につきましては、大手百貨店の売上高は総じて復調傾向にあるものの売れ行きが好調であるのは訪日客を主な顧客とする高級時計、宝飾、化粧品等で、衣料品については個人消費の低迷の影響により厳しい状況のまま推移いたしました。さらに当社が主力とする製品の原材料である羊毛、特殊獣毛の価格が従来にない高騰を続け店頭販売不振の中での厳しい価格交渉が続きました。このような環境のなか、当部門は販売分野においては新規取引先と取扱品目の拡充に注力し、既存顧客とは従来に増した取組強化をはかり、製造分野においては工場と連携した原価低減に努めてまいりました。今後も販売チャネルの多角化と取扱品目の多様化による収益拡大を図っていきます。
賃貸事業につきましては、台風被害による一部施設の改修がありましたものの前連結会計年度と同様に安定した事業収益となっております。今後も賃貸事業の適切な管理運営による安定した収益基盤の確立を取り組んでいきます。
物流事業につきましては、都市部の百貨店販売は富裕層や訪日外国人の消費により前年越えとなり、当事業と関係の深いセレクト系ショップについても高額品の販売は好調に推移しました。このような事業環境のなか、当事業では検査機器を新設することにより外部委託検査作業の内製化を行いました。また作業内容に適合した料金改定と共に取引先拡充を進め、売上高の拡大を目指すとともに経費の効率的運用に努めてまいりました。今後も事業費用の効率的運用と事業資産圧縮による財務体質の強化を図っていきます。
c.資本の財源及び資金の流動性
資本需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは繊維事業における原材料・製品の仕入および外注加工費用、各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、繊維事業および賃貸事業における建物・設備の更新のための投資等であります。
財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入により資金調達を行っております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営陣は、収益力、有利子負債等グループの財政状態を認識し、現在の事業規模および入手可能な情報に基づき経営資源の最も効率的な運用を行い、企業価値を最大限に高めるべく努めております。
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は、「第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」にも記載のとおり、当社グループでは今後も利益を確保することを最重要課題と認識し、これに努めてまいります。