有価証券報告書-第61期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 10:58
【資料】
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【項目】
119項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

以下の文中における将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、景気回復基調に伴う消費マインドの改善や各種の住宅取得促進、消費税増税に備えた駆け込み需要を背景に新設住宅着工戸数は堅調な状況が続きました。しかしながら、円安に伴う資材価格の高騰や輸送コストの上昇、職人不足の問題が顕在化するなど必ずしも業界全体が活況を呈する状況には至りませんでした。木材関連事業では、収納材を中心とする新製品の生産販売に力を注ぎ、重点拡販製品の拡販、リフォーム市場、非住宅市場への積極的な販売活動を推進いたしました。コスト面におきましては海外生産体制の強化による安定した供給体制の確立、国内では内製化も含む生産体制の整備、製造ラインの改造ほか、徹底した効率化を図りました。電線関連事業では、大規模太陽光発電・家庭用太陽光発電の旺盛な需要により、配電盤業界及び電材業界の売上増に大きく貢献いたしました。しかしながら、慢性的な人材不足による人件費の高騰、資材価格の上昇等により、利益確保が困難な厳しい経営環境での営業展開となりました。この結果、売上高は前連結会計年度に比べ8.1%増収の14,542百万円となりました。利益面におきましては、営業利益は1,211百万円、受取賃貸料、為替差益等により、経常利益は1,388百万円、減損損失等により、当期純利益は787百万円となりました。
(2) 経営成績に重要な影響を与える要因について
① 売上高
木質建築内装材の製造、販売を中心に事業を行っているため、新設住宅着工戸数が当社グループの売上高に重要な影響を与えます。
② 原材料仕入
原材料の調達を海外に依存しているため、為替相場の変動及び相手国の政策の変更等は、当社グループの経営成績に重要な影響を与えます。当社グループは、海外生産拠点の充実、植林事業への出資と為替予約による為替ヘッジにより、原材料の安定した供給体制を確立し、これらの状況に柔軟に対処できる体制を整備しております。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況について、営業活動によるキャッシュ・フローは、主に売上債権の増加325百万円、たな卸資産の増加567百万円、仕入債務の減少額216百万円、法人税等の支払額484百万円等により減少しましたが、税金等調整前当期純利益1,294百万円、減価償却費480百万円等により、前連結会計年度に比べ72.6%減の686百万円の減少となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出514百万円、投資不動産の取得による支出143百万円、貸付による支出140百万円等により、前連結会計年度に比べ10.0%増の63百万円の支出の増加となっております。財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の増加額300百万円、配当金の支払額77百万円等によるものであり、前連結会計年度に比べ270百万円の増加となりました。
この結果、当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ157百万円減少し、1,407百万円となりました。
また、当社グループは、製品製造のための原材料の調達、経費等の支払いをはじめとした運転資金のほか、安定した製品の生産を行うための設備投資資金の需要がありますが、自己資金と短期借入金を中心とした資金調達によっております。