有価証券報告書-第182期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 16:43
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168項目

(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループにおきましては、2019年1月より実施した洋紙の価格改定があったものの、国内需要の低迷及び海外における販売価格の低迷により減収となりました。損益面においては、洋紙の価格改定及び各種コストダウン効果等により、営業利益及び経常利益は増益となりました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、江門星輝造紙有限公司にて固定資産の減損損失を計上したこと等に伴い減益となりました。当社グループの当期における業績は以下のとおりです。
売 上 高264,618百万円(前連結会計年度比4.1%減)
営 業 利 益11,208百万円(前連結会計年度比10.6%増)
経 常 利 益15,652百万円(前連結会計年度比20.3%増)
親会社株主に帰属する当期純利益8,072百万円(前連結会計年度比11.8%減)

主なセグメント別の経営成績は、下記のとおりであります。
紙パルプ事業
紙パルプ事業につきましては、2019年1月より実施した洋紙の価格改定があったものの、国内需要の低迷及び海外における販売価格の低迷により減収となりました。損益面においては、洋紙の価格改定及び各種コストダウン効果等により増益となりました。
品種別には、洋紙につきましては、広告媒体及び通販カタログの電子化により需要は減少しているものの、2019年1月より価格改定を実施したことにより、国内につきましては、前年実績を上回りました。一方、輸出につきましては、米中貿易摩擦等の影響により前年実績を下回りました。
白板紙につきましては、特殊白板紙及びコート白ボールは、医薬向けについては堅調でしたが、化粧品や土産関連の分野でインバウンド需要の減少が大きく前年実績を下回りました。また、高級白板紙は、店頭POP用途、各種カード類及び出版表紙用途向けで低迷し、前年実績を下回りました。
特殊紙につきましては、機能紙分野において、電子部品搬送用のチップキャリアテープ原紙は米中貿易摩擦の影響により、また、空気清浄用フィルター等は輸出の受注減少により、前年実績を下回りました。ファンシーペーパー全般では需要減少に加えて一般紙へのグレードダウンが続いています。堅調に推移していた高級印刷用紙も苦戦が目立つようになりました。情報用紙では、通知用の圧着ハガキ用紙や帳票用途の減少及び電子媒体への移行が続き、前年実績を下回りました。
パルプにつきましては、米中貿易摩擦の影響で、パルプ価格が下落し、前年実績を下回りました。
以上の結果、紙パルプ事業の業績は以下のとおりとなりました。
売上高237,895百万円(前連結会計年度比4.2%減)
営業利益9,321百万円(前連結会計年度比17.2%増)

パッケージング・紙加工事業
パッケージング・紙加工事業につきましては、液体容器の受注減少及びインバウンド需要の減少による化粧品用途の受注減少により、減収減益となりました。
この結果、パッケージング・紙加工事業の業績は以下のとおりとなりました。
売上高18,227百万円(前連結会計年度比5.0%減)
営業利益418百万円(前連結会計年度比50.3%減)


その他
木材事業、古紙卸業、建設業、運送・倉庫業をはじめとするその他事業につきましては、全体的に厳しい受注環境下でありましたが、木材事業の外部受注が増加したことにより増収となりました。損益面においては、各種コストダウン等の効果により増益となりました。
以上の結果、その他事業の業績は以下のとおりとなりました。
売上高8,494百万円(前連結会計年度比1.6%増)
営業利益890百万円(前連結会計年度比25.5%増)

総資産は、前連結会計年度末に比べて23,351百万円減少し、344,731百万円となりました。これは主として、現金及び預金が6,180百万円、商品及び製品が3,187百万円それぞれ増加した一方で、受取手形及び売掛金が17,630百万円、原材料及び貯蔵品が3,957百万円、投資有価証券が2,920百万円、減価償却等により有形固定資産が7,489百万円それぞれ減少したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べて11,351百万円減少し、163,869百万円となりました。これは主として、有利子負債が2,893百万円、支払手形及び買掛金が2,048百万円、未払法人税等が1,444百万円、退職給付に係る負債が4,747百万円それぞれ減少したことによるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べて11,999百万円減少し、180,861百万円となりました。これは主として、自己株式の消却等により利益剰余金が4,719百万円、その他有価証券評価差額金が6,716百万円それぞれ減少したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べて6,180百万円増加し、21,383百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は43,974百万円(前連結会計年度比103.3%増)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益12,711百万円、減価償却費18,450百万円、減損損失6,382百万円、売上債権の減少額17,550百万円、支出の主な内訳は、退職給付信託設定益4,874百万円、持分法による投資利益4,580百万円、法人税等の支払額4,860百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は20,199百万円(前連結会計年度比4.8%増)となりました。
支出の主な内訳は、投資有価証券の取得による支出4,569百万円、有形固定資産の取得による支出14,857百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は17,261百万円(前連結会計年度は934百万円の支出)となりました。
支出の主な内訳は、コマーシャル・ペーパーの減少額3,500百万円、長期借入金の返済による支出15,551百万円、自己株式の取得による支出10,097百万円、配当金の支払額2,274百万円、収入の主な内訳は、長期借入れによる収入16,000百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、その内容、構造、形式等は必ずしも一様ではありません。このため、セグメントごとの生産高を表示することは困難であります。そこで、紙パルプ事業の主要生産会社である当社、Alberta-Pacific Forest Industries Inc.及び江門星輝造紙有限公司の当連結会計年度における主たる品種別生産実績を示すと、次のとおりであります。
区分生産高(t)前年同期比(%)
洋紙1,278,37395.8
板紙520,189100.2
合計1,798,56297.0
パルプ1,592,00495.7

b. 受注実績
当社グループは、一部受注生産を行っているものもありますが、大部分は一般市況及び直接需要を勘案して計画生産を行い、自由契約に基づき販売しております。このため、グループ会社の受注実績を把握することが困難であります。そこで、受注実績については記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
紙パルプ事業237,89595.8
パッケージング・紙加工事業18,22795.0
その他8,494101.6
合計264,61895.9

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
新生紙パルプ商事㈱34,92312.734,83213.2
国際紙パルプ商事㈱21,6527.921,2988.0

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
前連結会計年度
(2019年3月期)
(百万円)
当連結会計年度
(2020年3月期)
(百万円)
連結業績予想
(2020年3月期)
(百万円)
売上高275,807264,618268,000
営業利益10,13011,20811,000
経常利益13,01515,65215,000
親会社株主に帰属する当期純利益9,1558,0728,000

経営成績の状況につきましては、紙販売において輸出の数量と価格が前連結会計年度を下回ったことや、パルプ販売において価格が下落基調であった影響もあり、売上高は減収となりました。一方で洋紙の国内における販売価格において、2019年1月より取り組んだ価格改定の効果が当連結会計年度を通して寄与したことや、各種コストダウンによる効果もあり、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度と比べ増益となりました。経常利益につきましては、営業外損益において為替の円高進行による為替差損が発生したものの、持分法投資利益の増加による増益効果が上回ったことから前連結会計年度と比べ増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、特別利益において退職給付信託設定益を計上した一方で、特別損失において江門星輝造紙有限公司の固定資産減損損失を計上したこともあり、前連結会計年度と比べ減益となりました。なお連結業績予想に対しては、売上高においては予想額を下回る結果となりましたが、損益面においてはいずれも予想額を上回る結果となりました。
引き続き国内外を問わず需要環境は厳しいものの、特殊紙等の高付加価値製品の開発やコストダウン等の内部改善による、収益体質の強化を図ることで更なる成長を目指してまいります。
財政状態の分析
財政状態につきましては、流動資産は前連結会計年度末日が金融機関の休日に該当したのに対し、当連結会計年度末日は当該休日に該当しなかった為、売掛金の一部回収が当連結会計年度にずれ込んだことによる売掛金減少の影響などにより前連結会計年度末に比べ12,418百万円減少しました。また、固定資産は設備投資額が減価償却費の範囲内であったことや、投資有価証券の減少などにより前連結会計年度末に比べ10,932百万円減少しました。一方、負債についても有利子負債や退職給付に係る負債が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ11,351百万円減少しました。純資産においては、自己株式の消却による利益剰余金の減少やその他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ11,999百万円の減少となりました。
以上により、財務健全性指標の一つである自己資本比率は52.3%と前連結会計年度より0.1ポイント上昇しており、財政状態の健全性は維持できているものと認識しております。
キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローにつきましては、前連結会計年度末日が金融機関の休日に該当したのに対し、当連結会計年度末日は当該休日に該当しなかった為、運転資金が減少したことなどにより、営業活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度と比べ22,347百万円増加し43,974百万円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、各種設備投資や投資有価証券の追加取得などを実施した結果、20,199百万円の減少となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式の取得や有利子負債の削減を進めた結果、17,261百万円減少と前連結会計年度を大きく上回る減少額となりましたが、投資活動によるキャッシュ・フローと合わせて営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内であることから、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度から6,180百万円増加の21,383百万円となっており、安定的且つ効率的なキャッシュ・フローの状況であると認識しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、次のとおりであります。
当社グループの取扱商品は市況商品の割合が高いことから、需給動向から大きな影響を受けます。特に国内事業における主力の印刷情報用紙事業では需要の減退が著しく、将来的にも同様の傾向が予想されます。パルプの需要についても、中長期的には堅調な推移が見込まれているものの、足下では米中貿易摩擦の影響から需要の停滞がみられる状況です。またこれらに加えて新型コロナウイルス感染症の影響により我が国のみならず世界的な経済の悪化が懸念されており、通商問題の動向や世界経済・政策に関する不確実性、これらに付随する各国通貨の為替変動なども含め当社グループの取扱商品の需給や収益性に与える影響に注視が必要な状況となっております。
また当社グループが購入している原燃料につきましても市況商品が多く、価格変動リスクに晒されており、加えて国内事業においては輸入原燃料を多用することから為替の変動リスクもあり、これらが経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
かかる認識の下、取扱製品や販売市場等の事業構造の転換に注力しており、取扱商品の拡充及び分散、また、輸出を強化することで為替リスクを軽減する等の対策に努めております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、事業活動に必要な流動性の安定確保と財務健全性の維持を基本方針としております。コマーシャル・ペーパーや長期社債発行等による直接調達及び金融機関借入等による間接調達を活用し、機動的かつ分散調達により安定的な財務基盤を確立しております。
運転資金につきましては主に短期資金にて調達しており、短期資金調達枠には十分な調達余力を有しています。また、設備投資等につきましては主に長期社債、長期借入金等にて調達し、市場環境を鑑みながら有利な手段を選択しております。
安定的な財務基盤の指標の一つとして、有利子負債残高から現預金残高を差し引いた後のネット有利子負債残高を自己資本にて除したネットD/Eレシオを用いております。ネットD/Eレシオは一定水準以上であり、財務健全性は維持できております。
2019年3月期(前期)2020年3月期(当期)
有利子負債残高109,725百万円106,832百万円
現預金残高15,202百万円21,383百万円
ネット有利子負債残高94,522百万円85,448百万円
自己資本192,104百万円180,183百万円
ネットD/Eレシオ0.490.47

また、円滑な資金調達を継続するために株式会社格付投資情報センター(以下、「R&I」という。)及び株式会社日本格付研究所(以下、「JCR」という。)から格付を取得しており、下記格付の維持向上に努めていく方針です。
R&IJCR
短期格付a-1
(長期)発行体格付A-A


当社グループの経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当社グループは、持続的な成長を目指し、企業価値を向上させるために2020年を目標とする長期経営ビジョン「Vision 2020」を設定し、連結売上規模3,000億円以上、海外売上高比率25%の企業を目指し、その最終ステップとして当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画「V-DRIVE」に2017年4月より取り組んできました。その結果、連結売上高につきましては「Vision 2020」の目標とする3,000億円を下回ったものの、グローバル展開における指標とした海外売上高比率については目標を上回る30.5%となりました。
「V-DRIVE」の最終年度である2020年3月期の達成状況は以下の通りです。
V-DRIVE計画(2020年3月期)2020年3月期(実績)
連結売上高3,000億円2,646億円
連結営業利益150億円112億円
売上高営業利益率5.0%以上4.2%
ROE6.0%以上4.3%
EBITDA400億円348億円
ネットD/Eレシオ0.6以下0.47

主なセグメント別の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
紙パルプ事業のセグメント売上高は237,895百万円と前連結会計年度比4.2%の減少となりました。当該セグメントの売上高は当社グループの売上高の89.9%を占めております。セグメント利益につきましては、9,321百万円と前連結会計年度比17.2%の増加となりました。
当該セグメントは当社グループがコア事業と位置づけている5つの事業のうち、洋紙事業、白板紙事業、特殊紙事業、パルプ事業の4つの事業が主体となって構成する当社グループ最大の事業セグメントであり、セグメント資産においても総資産額の94.5%を占めております。当該セグメントは充分なキャッシュ・フロー創出力を有しており、当社グループ全体の財務健全性の維持に寄与しております。
国内における紙需要は今後も漸減傾向にあるとの認識のもと、洋紙事業において引き続き輸出の拡大戦略を推進していくことに加えて、白板紙事業においては中国、特殊紙事業においてはフランス、パルプ事業においてはカナダに海外拠点を有するほか、昨年12月には新たにベトナムのホーチミンに駐在員事務所を開設し、チップの調達環境および紙製品の市場調査・情報収集等をおこなっており、4つのコア事業の全てがグローバルな市場開拓を積極的に進めております。また次期においては段ボール原紙事業が新たに営業生産を開始いたします。洋紙や白板紙の製造で培ってきた高効率操業の技術と知見を活かした高品質な製品をお客様に提供してまいります。今後もこれらの投資を加速していくと共に、セグメント内の製品ポートフォリオの拡充および変革にも継続的に取り組んでまいります。
パッケージング・紙加工事業のセグメント売上高は18,227百万円と前連結会計年度比5.0%の減少となりました。当該セグメントの売上高は当社グループの売上高の6.9%を占めております。セグメント利益につきましては、418百万円と前連結会計年度比50.3%の減少となりました。
当該セグメントは当社グループがコア事業と位置づけている5つの事業のうちの1つである紙加工事業が主体となっております。コンビニエンスストア向けの食品一次容器の需要が伸びており受注増となったものの、主力の液体容器事業において構造的な受注減が続いております。世界的に環境負荷低減が提唱される中、紙製容器の優位性が見直されており、SDGsの目標の1つに挙げられている海洋プラスチック問題への対応として、当社が新たに開発した紙素材「パンセ」なども含め、原紙から加工までを一貫して提供できるグループの強みを活かして、販売拡充に注力してまいります。
その他事業のセグメント売上高は8,494百万円と前連結会計年度比1.6%の増加となりました。当該セグメントは木材事業、古紙卸業、建設業、運送・倉庫業等の多岐に亘っております。直接・間接的に紙パルプ事業及びパッケージング・紙加工事業に関連する事業であり、当連結会計年度における外部売上高比率は19.2%にとどまっておりますが、経営資源の有効活用を目的に外部売上高強化に注力してまいります。
② 次期の見通し
我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による消費減退や失業率上昇など深刻な影響を受けており、緊急事態宣言は解除となったものの、予断を許さない状況が続いております。また、海外においても同感染症の影響は経済活動の大幅な縮小を招いており、加えて大国間の通商問題の動向は不確実性を高めております。
紙パルプ産業界においても、当社グループの主力製品である印刷・情報用紙やパルプの大幅な需要減少は全世界的に顕著であり、厳しい事業環境が継続すると判断しております。
次期の見通しにつきましては、国内においては、緊急事態宣言解除後の緩やかな回復が期待できるものの、翌連結会計年度中に感染拡大前の水準に回復することは困難であり、また、海外においては、足元の状況が翌連結会計年末まで継続するものと想定しております。
一方、当社グループは新たな長期経営ビジョン「Vision 2030」およびその企業グループイメージ実現に向けた第一ステップとして、「中期経営計画 2023」がスタートいたします。厳しい事業環境下でのスタートとなりますが、基本方針として掲げる「事業ポートフォリオシフト」、「海外事業拡充」、「国内事業強化」、「ガバナンス経営強化」、「SDGs活動」を推進し、更なる企業価値の向上を目指してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りの評価が必要な事項については、合理的な基準に基づき実施しております。
なお、個々の「重要な会計方針及び見積り」については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
また、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目は以下のとおりであります。
イ 連結財務諸表に計上した会計上の見積りによるもののうち、翌年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目
新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外共に紙製品・パルプの需要は急速に減少しており、当社グループの業績は売上高減少等の影響を受けており、固定資産の減損会計の適用及び、繰延税金資産の回収可能性の前提となる将来事業計画に重要な不確実性が含まれると判断しております。
ロ 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度において減損損失6,382百万円を計上し、繰延税金資産を1,393百万円取り崩しております。
ハ 会計上の見積りの内容について連結財務諸表利用者の理解に資するその他の情報
(a) 当年度の連結財務諸表に計上した金額の算出方法
将来事業計画により見積もられた将来営業キャッシュ・フロー及び将来の課税所得に基づき、固定資産の減損会計を適用し、繰延税金資産を計上しております。
(b) 当年度の連結財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定
新型コロナウイルス感染症については、今後の拡大状況や収束時期が不透明であり、今後の当社グループにおける業績への影響を見通すことは極めて困難でありますが、最善の見積りを行う上での一定の仮定として、国内においては、緊急事態宣言解除後の緩やかな回復が期待できるものの、翌連結会計年度中に感染拡大前の水準に回復することは困難であり、また、海外においては、足元の状況が翌連結会計年度末まで継続するものと仮定して、事業計画に当該影響を織り込み、将来営業キャッシュ・フロー及び将来課税所得の見積りを行っております。
(c) 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
営業キャッシュ・フロー及び課税所得が生じる時期及び金額は、将来の不確実な経済状況の変動によって影響を受ける可能性があり、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合、当連結会計年度の連結財務諸表に計上した固定資産の減損損失及び、繰延税金資産計上額に重要な影響を与える可能性があります。

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