有価証券報告書-第124期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、DNPグループが判断したものです。
DNPグループは、経営の基本方針である「DNPグループビジョン2015」において、「DNPグループは、人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。」という企業理念を掲げ、積極的な事業活動を展開し、中長期にわたり事業を安定的に拡大していくよう努めていきます。
DNPグループの成長を持続的なものにしていくためには、コーポレート・ガバナンスの充実が重要であると考えています。的確で統合的な経営の意思決定と、それに基づく適正かつ迅速な業務執行、そしてそれらを監督・監査する体制を構築・運用するとともに、社員一人ひとりのコンプライアンス意識を高めるための研修や教育の徹底に努めていきます。
また、企業としての社会的責任を常に認識し、あらゆるステークホルダーに新しい価値を提供していきます。その実現のために、「価値の創造」「誠実な行動」「高い透明性(説明責任)」の3つを企業が果たすべき責任と捉え、その実践に努めています。これらの責任を果たすため、「DNPグループ行動規範」に基づいた活動を徹底するとともに、内部統制システムを整備して業務の適正性を確保し、株主の皆様や顧客企業、生活者、社員など、さまざまなステークホルダーから高い信頼を得られるよう、誠実な企業活動に努めていきます。
今後の見通しについては、国内経済は、雇用・所得環境の改善傾向も見られ、緩やかな景気回復が続くものと期待されています。しかし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響、為替や原油価格の動向など、先行きには不透明感があります。印刷業界では、紙媒体の需要減少や競争激化による受注単価の下落などが見込まれ、引き続き厳しい状況が予想されます。
このような状況のなかで、DNPグループは、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」という4つの成長領域を軸として、印刷(Printing)と情報(Information)の技術やノウハウ、営業や企画、製造や生産管理、知的財産やブランディングなど、さまざまな強みを柔軟に組み合わせた「P&Iイノベーション」により、社会課題を解決する新しい価値の創造に注力しています。
「知とコミュニケーション」では、活発なコミュニケーションによって暮らしを支え、豊かな文化を育んでいきます。高度な情報セキュリティ技術を強みとし、安全・安心なコミュニケーションの仕組みづくりなども推進します。
「食とヘルスケア」では、質の高い生活を支え、生涯にわたる健康維持をサポートする事業の開発を推進します。人の健康と食を支える安全で衛生的な食品・飲料・医薬品向けのパッケージに加え、再生医療などのライフサイエンスや農業などの分野にも高機能な製品・サービスを提供していきます。
「住まいとモビリティ」では、住宅や商業施設、オフィスや医療施設、自動車や鉄道車両など、住宅/非住宅のさまざまな空間で、高い快適性と、安全・安心な暮らしを実現する製品・サービスを提供していきます。
「環境とエネルギー」では、経済的発展と環境保全を両立させる持続可能な社会の実現に取り組みます。省資源、省エネルギー、生物多様性の保全などにつがなる環境配慮製品やサービスの開発に努めていきます。
これらの成長領域を中心に、社会課題を解決する新しい価値を創出し、生活者の暮らしや企業の業務プロセスに欠かせない「未来のあたりまえ」となる製品・サービスをつくり出していきます。
<各事業部門における取り組み>[印刷事業]
(情報コミュニケーション部門)
当部門では、高度な画像処理技術や情報セキュリティ技術などにより、情報の最適な表現と多様なメディアへの展開に取り組み、安全で安心な生活者と企業のさまざまなコミュニケーションを実現していきます。
例えば、出版社との連携をさらに深め、各種出版物の企画・制作、流通・販売、コンテンツの著作権処理や海外展開などを推進し、出版市場の活性化に貢献していきます。
またDNPグループは、IoTの有効活用には情報の安全性が欠かせないという認識に立ち、IoTにセキュアを加えた「IoST(Internet of Secure Things®)」というコンセプトを掲げ、ICカードの開発などで培ってきた強みを活かしたプラットフォーム開発などを進めています。
DNP柏データセンターや国内13箇所のBPOセンターなど、高度な情報セキュリティ環境を備えたインフラを活用し、ブランドプリペイド・デビットの決済サービスや、企業の業務プロセスを総合的に受託するBPOサービスなど、付加価値の高い多様なサービスを提供していきます。
(生活・産業部門)
当部門では、地球環境への配慮やユニバーサルデザインへの対応などを進め、企業や生活者の多様なニーズに的確に応える製品・サービスを国内外に提供していきます。
例えば、水蒸気や酸素などの透過を防ぐ「DNP透明蒸着フィルム IB-Film」シリーズや、植物由来の原料を使用した「DNP植物由来包材 バイオマテック」シリーズなどの高機能製品の販売を強化していきます。海外では、東南アジア市場におけるシェア拡大を目指し、インドネシアやベトナムの生産体制の整備を進めており、これを基盤として周辺国への販売強化に注力していきます。
また、住宅や商業施設に加えて、自動車や鉄道車両等も含めた生活空間に向けて、EBコーティング技術等を活かした高付加価値製品のほか、感性工学等を活用した心地よい空間の設計や評価測定、より施工しやすい工法の開発などを行っていきます。欧米や新興国に対しても、意匠性に優れた金属パネルなどで、グローバルな販売網を活かしてシェア拡大を図っていきます。
なお、DNPグループでは生活空間関連事業の製品である壁紙の一部に生じた不具合の補修対策を実施しています。平成28年7月には、補修対象範囲の把握と補修対策を早期に実施するための体制をより強化しており、引き続きこの件に対応していきます。
(エレクトロニクス部門)
当部門では、保有技術の高度化と融合、新たなコア技術の開発などを進め、変化する企業や生活者のニーズを先取りする製品やサービス、システムを提供していきます。また、国内外の市場の変化を見極めて、製造設備の最適化や生産・開発体制の見直しなど、構造改革を引き続き推進していきます。
例えば、需要の急速な拡大が進む有機ELディスプレイ市場に対して、その製造に使用するメタルマスクの生産能力を増強し、ディスプレイの高解像度化に対応した製品の開発と安定供給の体制を整備して、市場シェアを維持・拡大していきます。また、位相差フィルムなど、有機ELディスプレイ用の各種光学フィルムの開発にも努めていきます。
半導体製品用フォトマスクについては、製造時の描画時間を大幅に短縮するマルチ電子ビームマスク描画装置やナノインプリントなどの次世代微細加工技術の活用により、次世代製品の生産体制を強化して、微細化や低コスト化という半導体メーカーのニーズに応えていきます。また、中国での需要拡大に対応するため、平成30年に、米国のフォトマスクメーカーのフォトロニクス社と共同でフォトマスクの製造・販売を行う合弁会社を現地に設立するなど、グローバルな事業展開にも努めていきます。
[清涼飲料事業]
(清涼飲料部門)
清涼飲料業界でのシェア争いが激化すると予想されるなかで、「グローバルレベルでのブランド力を持つコカ・コーラビジネスを通して、道産子企業としての地域密着力で競合を圧倒し、常に新しい価値やサービスを提供することで地元北海道に貢献し、持続的成長可能な経営基盤を実現する」というビジョンに基づき、「シェアアップ」「競合を圧倒する」「グループ総コスト削減」の3つの戦略を遂行していきます。
<事業体制の強化>DNPグループは、「対話と協働」という行動指針を掲げ、部門間の連携を一層強化してグループとしての総合力を高めるとともに、企業や生活者との対話を深めて新しい価値の提供に努めていきます。事業拡大に向けては、今後も国内外を問わずさまざまな強みを持ったパートナーとの連携を強化していきます。
また、事業ビジョンを推進する拠点の整備を国内外で進めるなかで、東京・市谷地区の拠点の再開発に取り組んでいます。東京近郊に分散している各事業部門の企画や営業及び本社の機能をこの地区に集約し、有効に活用することで、新規事業開発を強力に推進していきます。
<事業継続のための体制構築>DNPグループは、東日本大震災の経験から事業継続計画(BCP)の重要性を再認識し、「災害発生時の人的安全対策を最優先すること」「会社の災害に対する対応力と復旧力を高めること」を基本に、日ごろから災害リスクを正しく認識して適切な予防対策を進めています。災害等、不測の事態に対しては、「DNPグループ災害対策基本規程」に基本方針や推進体制を定め、社員及び関係者の安全を確保し、さまざまなステークホルダーに安心していただけるよう防災対策を進めています。
<持続可能な社会の実現への貢献>気候変動や格差拡大などの社会課題の解決を目指し、平成27年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けた、企業の取り組みの強化が期待されています。DNPグループは、中長期での安定的な成長のために、SDGsが達成された持続可能な社会の実現を目指しています。
そのために、社会課題の解決に資する製品・サービスの提供と、社会に対する負の影響を低減して正のインパクトを増加させるバリューチェーンの構築に注力していきます。特に、喫緊の課題である気候変動への対応については、事業活動を通じた環境負荷の低減や、気候変動への対応に資する製品・サービスの提供を進めています。
株式会社の支配に関する基本方針
(1) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者のあり方は、最終的には株主全体の意思に基づいて決定されるべきであり、会社の支配権の移転をともなう買収提案に応じるか否かの判断についても、最終的には、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えます。
しかし、当社株式の大量買付行為の中には、大量買付者のみが他の株主の犠牲の上に利益を得るような大量買付行為、株主が買付けに応じるか否かの判断をするために合理的に必要な期間・情報を与えない大量買付行為、大量買付け後の経営の提案が不適切である大量買付行為、大量買付者の買付価格が不当に低い大量買付行為等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方として、当社の企業理念を理解し、当社の様々なステークホルダーとの信頼関係を築きながら、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることができる者でなければならないと考えています。したがいまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
(2) 会社の支配に関する基本方針の実現のための取り組み
この基本方針に基づき、当社株式の大量買付けが行われる場合の手続を定め、株主が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大量買付者との交渉の機会を確保することで、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するために、当社は、買収防衛策を導入しており、平成28年6月29日開催の当社第122期定時株主総会において継続の承認を得ました(以下、継続後のプランを「本プラン」)。本プランの概要は次のとおりです。
① 買付説明書及び必要情報の提出
株券等保有割合が20%以上となる当社株式の買付け等をする者(以下「買付者」)は、買付行為を開始する前に、本プランに従う旨の買付説明書、及び買付内容の検討に必要な、買付者の詳細、買付目的、買付方法その他の情報を、当社に提出するものとします。
② 独立委員会による情報提供の要請
下記(3)に記載された独立委員会(以下「独立委員会」)は、買付者より提出された情報が不十分であると判断した場合は、買付者に対して、回答期限(最長60日)を定めて、追加的に情報を提供するよう求めることがあります。また、当社取締役会に対して、回答期限(最長30日)を定めて、買付けに対する意見、代替案等の提示を求めることがあります。
③ 独立委員会の検討期間
独立委員会は、買付者及び当社取締役会から情報を受領した後60日間の評価期間をとり、受領した情報の検討を行います。なお、独立委員会は、買付者の買付け等の内容の検討、買付者との協議・交渉、代替案の作成等に必要とされる合理的な範囲内(最長30日)で期間延長の決議を行うことがあります。
④ 情報の開示
当社は、買付説明書が提出された事実及び買付者より提供された情報のうち独立委員会が適切と判断する事項等を、独立委員会が適切と判断する時点で株主に開示します。
⑤ 独立委員会による勧告
独立委員会は、買付者が本プランに従うことなく買付け等を開始したと認められる場合、又は独立委員会における検討の結果、買付者の買付け等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を害するおそれがあると判断した場合は、当社取締役会に対して、本プランの発動(新株予約権の無償割当て)を勧告します。なお、独立委員会は当該勧告にあたり、本プランの発動に関して事前に株主総会の承認を得るべき旨の留保を付すことがあります。
⑥ 当社取締役会による決議
当社取締役会は、独立委員会からの勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関して決議します。なお、当該決議を行った場合は、速やかに、当該決議の概要の情報開示を行います。
⑦ 大量買付行為の開始
買付者は、当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施を決議した後に、買付け等を開始するものとします。
(3) 独立委員会の設置
本プランを適正に運用し、取締役の恣意性を排するためのチェック機関として、独立委員会を設置します。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で客観的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役、又は社外の有識者の中から選任するものとし、当社社外取締役の塚田忠夫氏及び宮島司氏並びに当社社外監査役の松浦恂氏が就任しています。
(4) 本プランの合理性
本プランは、買収防衛策に関する指針等の要件を完全に充足していること、株主意思を重視するものとなっていること、経営陣から独立した独立委員会の判断が最大限尊重されること等の点で、合理性のあるプランとなっています。そのため、本プランは、当社の上記基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイトをご参照ください。
(http://www.dnp.co.jp/topic/__icsFiles/afieldfile/2016/06/29/info_1600629_1.pdf)
DNPグループは、経営の基本方針である「DNPグループビジョン2015」において、「DNPグループは、人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。」という企業理念を掲げ、積極的な事業活動を展開し、中長期にわたり事業を安定的に拡大していくよう努めていきます。
DNPグループの成長を持続的なものにしていくためには、コーポレート・ガバナンスの充実が重要であると考えています。的確で統合的な経営の意思決定と、それに基づく適正かつ迅速な業務執行、そしてそれらを監督・監査する体制を構築・運用するとともに、社員一人ひとりのコンプライアンス意識を高めるための研修や教育の徹底に努めていきます。
また、企業としての社会的責任を常に認識し、あらゆるステークホルダーに新しい価値を提供していきます。その実現のために、「価値の創造」「誠実な行動」「高い透明性(説明責任)」の3つを企業が果たすべき責任と捉え、その実践に努めています。これらの責任を果たすため、「DNPグループ行動規範」に基づいた活動を徹底するとともに、内部統制システムを整備して業務の適正性を確保し、株主の皆様や顧客企業、生活者、社員など、さまざまなステークホルダーから高い信頼を得られるよう、誠実な企業活動に努めていきます。
今後の見通しについては、国内経済は、雇用・所得環境の改善傾向も見られ、緩やかな景気回復が続くものと期待されています。しかし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響、為替や原油価格の動向など、先行きには不透明感があります。印刷業界では、紙媒体の需要減少や競争激化による受注単価の下落などが見込まれ、引き続き厳しい状況が予想されます。
このような状況のなかで、DNPグループは、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」という4つの成長領域を軸として、印刷(Printing)と情報(Information)の技術やノウハウ、営業や企画、製造や生産管理、知的財産やブランディングなど、さまざまな強みを柔軟に組み合わせた「P&Iイノベーション」により、社会課題を解決する新しい価値の創造に注力しています。
「知とコミュニケーション」では、活発なコミュニケーションによって暮らしを支え、豊かな文化を育んでいきます。高度な情報セキュリティ技術を強みとし、安全・安心なコミュニケーションの仕組みづくりなども推進します。
「食とヘルスケア」では、質の高い生活を支え、生涯にわたる健康維持をサポートする事業の開発を推進します。人の健康と食を支える安全で衛生的な食品・飲料・医薬品向けのパッケージに加え、再生医療などのライフサイエンスや農業などの分野にも高機能な製品・サービスを提供していきます。
「住まいとモビリティ」では、住宅や商業施設、オフィスや医療施設、自動車や鉄道車両など、住宅/非住宅のさまざまな空間で、高い快適性と、安全・安心な暮らしを実現する製品・サービスを提供していきます。
「環境とエネルギー」では、経済的発展と環境保全を両立させる持続可能な社会の実現に取り組みます。省資源、省エネルギー、生物多様性の保全などにつがなる環境配慮製品やサービスの開発に努めていきます。
これらの成長領域を中心に、社会課題を解決する新しい価値を創出し、生活者の暮らしや企業の業務プロセスに欠かせない「未来のあたりまえ」となる製品・サービスをつくり出していきます。
<各事業部門における取り組み>[印刷事業]
(情報コミュニケーション部門)
当部門では、高度な画像処理技術や情報セキュリティ技術などにより、情報の最適な表現と多様なメディアへの展開に取り組み、安全で安心な生活者と企業のさまざまなコミュニケーションを実現していきます。
例えば、出版社との連携をさらに深め、各種出版物の企画・制作、流通・販売、コンテンツの著作権処理や海外展開などを推進し、出版市場の活性化に貢献していきます。
またDNPグループは、IoTの有効活用には情報の安全性が欠かせないという認識に立ち、IoTにセキュアを加えた「IoST(Internet of Secure Things®)」というコンセプトを掲げ、ICカードの開発などで培ってきた強みを活かしたプラットフォーム開発などを進めています。
DNP柏データセンターや国内13箇所のBPOセンターなど、高度な情報セキュリティ環境を備えたインフラを活用し、ブランドプリペイド・デビットの決済サービスや、企業の業務プロセスを総合的に受託するBPOサービスなど、付加価値の高い多様なサービスを提供していきます。
(生活・産業部門)
当部門では、地球環境への配慮やユニバーサルデザインへの対応などを進め、企業や生活者の多様なニーズに的確に応える製品・サービスを国内外に提供していきます。
例えば、水蒸気や酸素などの透過を防ぐ「DNP透明蒸着フィルム IB-Film」シリーズや、植物由来の原料を使用した「DNP植物由来包材 バイオマテック」シリーズなどの高機能製品の販売を強化していきます。海外では、東南アジア市場におけるシェア拡大を目指し、インドネシアやベトナムの生産体制の整備を進めており、これを基盤として周辺国への販売強化に注力していきます。
また、住宅や商業施設に加えて、自動車や鉄道車両等も含めた生活空間に向けて、EBコーティング技術等を活かした高付加価値製品のほか、感性工学等を活用した心地よい空間の設計や評価測定、より施工しやすい工法の開発などを行っていきます。欧米や新興国に対しても、意匠性に優れた金属パネルなどで、グローバルな販売網を活かしてシェア拡大を図っていきます。
なお、DNPグループでは生活空間関連事業の製品である壁紙の一部に生じた不具合の補修対策を実施しています。平成28年7月には、補修対象範囲の把握と補修対策を早期に実施するための体制をより強化しており、引き続きこの件に対応していきます。
(エレクトロニクス部門)
当部門では、保有技術の高度化と融合、新たなコア技術の開発などを進め、変化する企業や生活者のニーズを先取りする製品やサービス、システムを提供していきます。また、国内外の市場の変化を見極めて、製造設備の最適化や生産・開発体制の見直しなど、構造改革を引き続き推進していきます。
例えば、需要の急速な拡大が進む有機ELディスプレイ市場に対して、その製造に使用するメタルマスクの生産能力を増強し、ディスプレイの高解像度化に対応した製品の開発と安定供給の体制を整備して、市場シェアを維持・拡大していきます。また、位相差フィルムなど、有機ELディスプレイ用の各種光学フィルムの開発にも努めていきます。
半導体製品用フォトマスクについては、製造時の描画時間を大幅に短縮するマルチ電子ビームマスク描画装置やナノインプリントなどの次世代微細加工技術の活用により、次世代製品の生産体制を強化して、微細化や低コスト化という半導体メーカーのニーズに応えていきます。また、中国での需要拡大に対応するため、平成30年に、米国のフォトマスクメーカーのフォトロニクス社と共同でフォトマスクの製造・販売を行う合弁会社を現地に設立するなど、グローバルな事業展開にも努めていきます。
[清涼飲料事業]
(清涼飲料部門)
清涼飲料業界でのシェア争いが激化すると予想されるなかで、「グローバルレベルでのブランド力を持つコカ・コーラビジネスを通して、道産子企業としての地域密着力で競合を圧倒し、常に新しい価値やサービスを提供することで地元北海道に貢献し、持続的成長可能な経営基盤を実現する」というビジョンに基づき、「シェアアップ」「競合を圧倒する」「グループ総コスト削減」の3つの戦略を遂行していきます。
<事業体制の強化>DNPグループは、「対話と協働」という行動指針を掲げ、部門間の連携を一層強化してグループとしての総合力を高めるとともに、企業や生活者との対話を深めて新しい価値の提供に努めていきます。事業拡大に向けては、今後も国内外を問わずさまざまな強みを持ったパートナーとの連携を強化していきます。
また、事業ビジョンを推進する拠点の整備を国内外で進めるなかで、東京・市谷地区の拠点の再開発に取り組んでいます。東京近郊に分散している各事業部門の企画や営業及び本社の機能をこの地区に集約し、有効に活用することで、新規事業開発を強力に推進していきます。
<事業継続のための体制構築>DNPグループは、東日本大震災の経験から事業継続計画(BCP)の重要性を再認識し、「災害発生時の人的安全対策を最優先すること」「会社の災害に対する対応力と復旧力を高めること」を基本に、日ごろから災害リスクを正しく認識して適切な予防対策を進めています。災害等、不測の事態に対しては、「DNPグループ災害対策基本規程」に基本方針や推進体制を定め、社員及び関係者の安全を確保し、さまざまなステークホルダーに安心していただけるよう防災対策を進めています。
<持続可能な社会の実現への貢献>気候変動や格差拡大などの社会課題の解決を目指し、平成27年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けた、企業の取り組みの強化が期待されています。DNPグループは、中長期での安定的な成長のために、SDGsが達成された持続可能な社会の実現を目指しています。
そのために、社会課題の解決に資する製品・サービスの提供と、社会に対する負の影響を低減して正のインパクトを増加させるバリューチェーンの構築に注力していきます。特に、喫緊の課題である気候変動への対応については、事業活動を通じた環境負荷の低減や、気候変動への対応に資する製品・サービスの提供を進めています。
株式会社の支配に関する基本方針
(1) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、株式を上場して市場での自由な取引に委ねているため、会社を支配する者のあり方は、最終的には株主全体の意思に基づいて決定されるべきであり、会社の支配権の移転をともなう買収提案に応じるか否かの判断についても、最終的には、株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えます。
しかし、当社株式の大量買付行為の中には、大量買付者のみが他の株主の犠牲の上に利益を得るような大量買付行為、株主が買付けに応じるか否かの判断をするために合理的に必要な期間・情報を与えない大量買付行為、大量買付け後の経営の提案が不適切である大量買付行為、大量買付者の買付価格が不当に低い大量買付行為等、株主共同の利益を毀損するものもあり得ます。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方として、当社の企業理念を理解し、当社の様々なステークホルダーとの信頼関係を築きながら、企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることができる者でなければならないと考えています。したがいまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
(2) 会社の支配に関する基本方針の実現のための取り組み
この基本方針に基づき、当社株式の大量買付けが行われる場合の手続を定め、株主が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大量買付者との交渉の機会を確保することで、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するために、当社は、買収防衛策を導入しており、平成28年6月29日開催の当社第122期定時株主総会において継続の承認を得ました(以下、継続後のプランを「本プラン」)。本プランの概要は次のとおりです。
① 買付説明書及び必要情報の提出
株券等保有割合が20%以上となる当社株式の買付け等をする者(以下「買付者」)は、買付行為を開始する前に、本プランに従う旨の買付説明書、及び買付内容の検討に必要な、買付者の詳細、買付目的、買付方法その他の情報を、当社に提出するものとします。
② 独立委員会による情報提供の要請
下記(3)に記載された独立委員会(以下「独立委員会」)は、買付者より提出された情報が不十分であると判断した場合は、買付者に対して、回答期限(最長60日)を定めて、追加的に情報を提供するよう求めることがあります。また、当社取締役会に対して、回答期限(最長30日)を定めて、買付けに対する意見、代替案等の提示を求めることがあります。
③ 独立委員会の検討期間
独立委員会は、買付者及び当社取締役会から情報を受領した後60日間の評価期間をとり、受領した情報の検討を行います。なお、独立委員会は、買付者の買付け等の内容の検討、買付者との協議・交渉、代替案の作成等に必要とされる合理的な範囲内(最長30日)で期間延長の決議を行うことがあります。
④ 情報の開示
当社は、買付説明書が提出された事実及び買付者より提供された情報のうち独立委員会が適切と判断する事項等を、独立委員会が適切と判断する時点で株主に開示します。
⑤ 独立委員会による勧告
独立委員会は、買付者が本プランに従うことなく買付け等を開始したと認められる場合、又は独立委員会における検討の結果、買付者の買付け等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を害するおそれがあると判断した場合は、当社取締役会に対して、本プランの発動(新株予約権の無償割当て)を勧告します。なお、独立委員会は当該勧告にあたり、本プランの発動に関して事前に株主総会の承認を得るべき旨の留保を付すことがあります。
⑥ 当社取締役会による決議
当社取締役会は、独立委員会からの勧告を最大限尊重して、新株予約権の無償割当ての実施又は不実施に関して決議します。なお、当該決議を行った場合は、速やかに、当該決議の概要の情報開示を行います。
⑦ 大量買付行為の開始
買付者は、当社取締役会が新株予約権の無償割当ての不実施を決議した後に、買付け等を開始するものとします。
(3) 独立委員会の設置
本プランを適正に運用し、取締役の恣意性を排するためのチェック機関として、独立委員会を設置します。独立委員会の委員は3名以上とし、公正で客観的な判断を可能とするため、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外取締役、当社社外監査役、又は社外の有識者の中から選任するものとし、当社社外取締役の塚田忠夫氏及び宮島司氏並びに当社社外監査役の松浦恂氏が就任しています。
(4) 本プランの合理性
本プランは、買収防衛策に関する指針等の要件を完全に充足していること、株主意思を重視するものとなっていること、経営陣から独立した独立委員会の判断が最大限尊重されること等の点で、合理性のあるプランとなっています。そのため、本プランは、当社の上記基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しています。
なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイトをご参照ください。
(http://www.dnp.co.jp/topic/__icsFiles/afieldfile/2016/06/29/info_1600629_1.pdf)