有価証券報告書-第100期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期におけるわが国経済は、消費税増税後の景気低迷に加え、米中間の通商問題や中国及び欧州経済の減速懸念の台頭により、不透明な状況が続いております。更に、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う非常事態宣言の発令が出た際は、外出自粛や移動制限により、経済活動そのものに甚大な影響が懸念される他、雇用に対する不安が日増しに増えております。
化学工業におきましても、内需の力強さを欠きつつある中、景況感や市況低迷による企業収益の悪化に対し、予断を許さない状況にあります。一方、世界各国での供給体制の不安定さから、原料調達先が一時的かつ局所的に国内へ回帰する動きが見られます。こうした状況下、当社は社内外の環境変化に迅速かつ的確に対応しつつ、重要課題を克服・解決しながら更なる発展の礎を築いてまいりますとともに、当社の実現可能な社会貢献についても常に念頭に置き、様々な取り組みを行っているところであります。
当期の業績状況は、売上高は過去最高を記録し、前期比4.3%増の10,717百万円となり、売上高の増加及び利益率の高い製品の販売が伸びたことにより、営業利益は312百万円、経常利益は401百万円と前期と比べると大幅に増加いたしました。しかしながら、当期においては昨年10月に発生した水災被害に伴う補修費及び設備稼働損失等を特別損失に計上したことから、当期純損失として42百万円の計上となり、前期と比べると大幅に落ち込みました。
製品区分別の経営成績は、次のとおりであります。
(アミノ酸関係)
アミノ酸は一部用途での販売が減少したものの、全体としては、国内販売、輸出販売ともに、前期と比べて増加しました。しかし、ビタミン原料の国内販売および輸出販売が、好調であった前期と比べて減少したことから、売上高は3,485百万円と、前期に比べて61百万円(1.7%)の減収となりました。
(化成品関係)
一部の特殊触媒や船底塗料用原料の国内販売が好調であったものの、半導体表面処理剤、一部の特殊触媒や農薬原料の国内売上が減少したことにより、売上高は3,334百万円と、前期に比べて196百万円(5.6%)の減収となりました。
(医薬品関係)
国内を中心に既存薬、ジェネリック原薬、新薬中間体の販売が好調であったことから、売上高は3,897百万円と、前期と比べて703百万円(22.0%)の増収となりました。
輸出売上に関しましては全売上に対して37.6%を占め、4,029百万円と前年同期と比べ151百万円(3.9%)の増収となりました。
当期の資産合計は、20,227百万円と前事業年度末と比べ1,384百万円(△6.4%)減少となりました。これは主に、製品の増加と、売掛金、機械及び装置、投資有価証券の減少によるものであります。
当期の負債合計は、9,690百万円と前事業年度末と比べ1,028百万円(△9.6%)の減少となりました。これは主に、買掛金、短期借入金、長期借入金の減少によるものであります。
当期の純資産は、10,536百万円と前事業年度末と比べ355百万円(△3.3%)の減少となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金の減少によるものであります。
当期のROA(総資産営業利益率)は1.5%と、前年同期と比べ1.3%上昇しました。これは主に上記の理由による総資産の減少並びに売上高の増加及び利益率の高い製品の販売が伸びたことに伴い、営業利益が増益となったことによるものであります。
(参考) ROAの推移
(注) ROA=総資産営業利益率(総資産営業利益率=営業利益/総資産額)
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,444百万円となり前事業年度末に比べ112百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は1,420百万円(前期は656百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費940百万円、支払補償金256百万円、仕入債務305百万円等の減少と、売上債権の984百万円等の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は315百万円(前期は1,035百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出464百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は992百万円(前期は814百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額300百万円と、長期借入金の返済による支出595百万円等によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社は受注による生産は僅かであり、主として見込み生産によっておりますので、受注及び受注残について、特に記載すべき事項はありません。
c.販売実績
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主要な輸出、輸出販売高及び割合は、次のとおりであります。
( )は総販売実績に対する輸出高の割合であります。
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであ
ります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たって重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針を適用するにあたり、より重要な判断を要し財政状態及び経営成績に影響を与える項目は下記のとおりであります。
・退職給付費用及び退職給付債務
当社は、従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。
退職給付費用は、割引率、昇給率及び長期期待運用収益率等のさまざまな仮定によって算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動等を含む現状の市場動向等を、また昇給率は実績及び直近の見通しを考慮して決定しております。
当社は退職給付債務に関する会計上の見積りも重要な会計上の見積りとしております。それは仮定の変化が当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるからです。当社は現在使用している仮定は妥当であると考えておりますが、仮定の変更により退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
・繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産の回収可能性があると考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するに当たっては、将来の課税所得見込み及び税務計画を検討しておりますが、繰延税金資産の取崩しが必要となる可能性があります。
・投資有価証券の評価
その他有価証券で時価のあるものについては、期末日の時価が取得価額に比べて著しく下落したものを減損の対象としております。将来、株式市況や投資先の業績が悪化した場合には、追加的な減損損失の認識が必要となる可能性があります。
・固定資産の減損損失
当社は、固定資産の減損の兆候を判定するにあたっては、グルーピングされた資産について、固定資産税評価額等に基づく正味売却価額により算定した回収可能価額及び会計基準に基づくその他判定基準により実施しております。減損の兆候が発生した場合には、将来キャッシュ・フロー等を見積り回収見込額を測定して減損損失を計上する可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期の業績状況は、売上高は過去最高を記録し、前期比4.3%増の10,717百万円となり、売上高の増加及び利益率の高い製品の販売が伸びたことにより、営業利益は312百万円、経常利益は401百万円と前期と比べると大幅に増加いたしました。しかしながら、昨年10月に発生した水災被害に伴う補修費及び設備稼働損失等を特別損失に計上したことから、当期純損失は42百万円となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、売上高に占める大口取引先上位10社の売上高比率は、当事業年度において64.8%(前事業年度65.5%)となっており、これらの企業との取引条件の急激な変更や契約解除等は当社の経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
製品区分別の売上高につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
当社は安定的な経営基盤を維持するため、現行製品の用途開発、生産技術の強化向上等によりこれらの企業との引き続き良好な関係を維持するとともに、新規取引先の確保や新製品の研究開発、現有設備を使った新規事業への参入を積極的に行っております。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、効率的な資金調達を行うため、取引銀行5行と貸出コミットメントライン契約を締結しております。(貸出コミットメントライン契約の総額1,500百万円、当事業年度末の未実行残高は800百万円。)また、当事業年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,444百万円となり、前事業年度末に比べ112百万円増加いたしました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、以下のとおりであります。
・営業活動により増加した資金は1,420百万円(前年同期は656百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費940百万円、支払補償金256百万円、仕入債務305百万円等の減少と、売上債権の984百万円等の減少によるものであります。
・投資活動の結果減少した資金は315百万円(前年同期は1,035百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出464百万円等によるものであります。
・財務活動により減少した資金は992百万円(前年同期は814百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額300百万円と、長期借入金の返済による支出595百万円等によるものであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期におけるわが国経済は、消費税増税後の景気低迷に加え、米中間の通商問題や中国及び欧州経済の減速懸念の台頭により、不透明な状況が続いております。更に、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う非常事態宣言の発令が出た際は、外出自粛や移動制限により、経済活動そのものに甚大な影響が懸念される他、雇用に対する不安が日増しに増えております。
化学工業におきましても、内需の力強さを欠きつつある中、景況感や市況低迷による企業収益の悪化に対し、予断を許さない状況にあります。一方、世界各国での供給体制の不安定さから、原料調達先が一時的かつ局所的に国内へ回帰する動きが見られます。こうした状況下、当社は社内外の環境変化に迅速かつ的確に対応しつつ、重要課題を克服・解決しながら更なる発展の礎を築いてまいりますとともに、当社の実現可能な社会貢献についても常に念頭に置き、様々な取り組みを行っているところであります。
当期の業績状況は、売上高は過去最高を記録し、前期比4.3%増の10,717百万円となり、売上高の増加及び利益率の高い製品の販売が伸びたことにより、営業利益は312百万円、経常利益は401百万円と前期と比べると大幅に増加いたしました。しかしながら、当期においては昨年10月に発生した水災被害に伴う補修費及び設備稼働損失等を特別損失に計上したことから、当期純損失として42百万円の計上となり、前期と比べると大幅に落ち込みました。
製品区分別の経営成績は、次のとおりであります。
(アミノ酸関係)
アミノ酸は一部用途での販売が減少したものの、全体としては、国内販売、輸出販売ともに、前期と比べて増加しました。しかし、ビタミン原料の国内販売および輸出販売が、好調であった前期と比べて減少したことから、売上高は3,485百万円と、前期に比べて61百万円(1.7%)の減収となりました。
(化成品関係)
一部の特殊触媒や船底塗料用原料の国内販売が好調であったものの、半導体表面処理剤、一部の特殊触媒や農薬原料の国内売上が減少したことにより、売上高は3,334百万円と、前期に比べて196百万円(5.6%)の減収となりました。
(医薬品関係)
国内を中心に既存薬、ジェネリック原薬、新薬中間体の販売が好調であったことから、売上高は3,897百万円と、前期と比べて703百万円(22.0%)の増収となりました。
輸出売上に関しましては全売上に対して37.6%を占め、4,029百万円と前年同期と比べ151百万円(3.9%)の増収となりました。
当期の資産合計は、20,227百万円と前事業年度末と比べ1,384百万円(△6.4%)減少となりました。これは主に、製品の増加と、売掛金、機械及び装置、投資有価証券の減少によるものであります。
当期の負債合計は、9,690百万円と前事業年度末と比べ1,028百万円(△9.6%)の減少となりました。これは主に、買掛金、短期借入金、長期借入金の減少によるものであります。
当期の純資産は、10,536百万円と前事業年度末と比べ355百万円(△3.3%)の減少となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金の減少によるものであります。
当期のROA(総資産営業利益率)は1.5%と、前年同期と比べ1.3%上昇しました。これは主に上記の理由による総資産の減少並びに売上高の増加及び利益率の高い製品の販売が伸びたことに伴い、営業利益が増益となったことによるものであります。
(参考) ROAの推移
| 第96期 | 第97期 | 第98期 | 第99期 | 第100期 | |
| ROA(%) | 2.6 | 2.3 | 1.0 | 0.2 | 1.5 |
(注) ROA=総資産営業利益率(総資産営業利益率=営業利益/総資産額)
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,444百万円となり前事業年度末に比べ112百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は1,420百万円(前期は656百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費940百万円、支払補償金256百万円、仕入債務305百万円等の減少と、売上債権の984百万円等の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は315百万円(前期は1,035百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出464百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は992百万円(前期は814百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額300百万円と、長期借入金の返済による支出595百万円等によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率 | 59.2% | 56.1% | 51.8% | 50.4% | 52.1% |
| 時価ベースの自己資本比率 | 30.2% | 34.3% | 30.8% | 21.0% | 27.0% |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | 4.5 | 8.3 | 7.8 | 9.7 | 3.8 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | 12.0 | 11.4 | 15.0 | 12.1 | 28.8 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
| セグメントの名称 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| ファインケミカル事業 | 10,871 | 10,777 |
| 合計 | 10,871 | 10,777 |
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社は受注による生産は僅かであり、主として見込み生産によっておりますので、受注及び受注残について、特に記載すべき事項はありません。
c.販売実績
| 製品区分 | 前事業年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | |
| アミノ酸関係 | 3,546 | 3,485 |
| 化成品関係 | 3,531 | 3,334 |
| 医薬品関係 | 3,193 | 3,897 |
| 合計 | 10,272 | 10,717 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主要な輸出、輸出販売高及び割合は、次のとおりであります。
( )は総販売実績に対する輸出高の割合であります。
| 輸出先 | 第99期 | 第100期 | ||
| 販売金額(百万円) | 割合(%) | 販売金額(百万円) | 割合(%) | |
| 北アメリカ | 1,573 | 40.6 | 1,703 | 42.2 |
| ヨーロッパ | 1,323 | 34.1 | 1,477 | 36.7 |
| アジア | 670 | 17.3 | 591 | 14.7 |
| その他 | 310 | 8.0 | 256 | 6.4 |
| 計 | 3,877 (37.7%) | 100.0 | 4,029 (37.6%) | 100.0 |
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであ
ります。
| 相手先 | 第99期 | 第100期 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 株式会社山口薬品商会 | 1,551 | 15.4 | 1,742 | 16.3 |
| 住友化学株式会社 | 1,421 | 14.1 | 1,253 | 11.7 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たって重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針を適用するにあたり、より重要な判断を要し財政状態及び経営成績に影響を与える項目は下記のとおりであります。
・退職給付費用及び退職給付債務
当社は、従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。
退職給付費用は、割引率、昇給率及び長期期待運用収益率等のさまざまな仮定によって算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動等を含む現状の市場動向等を、また昇給率は実績及び直近の見通しを考慮して決定しております。
当社は退職給付債務に関する会計上の見積りも重要な会計上の見積りとしております。それは仮定の変化が当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があるからです。当社は現在使用している仮定は妥当であると考えておりますが、仮定の変更により退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。
・繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産の回収可能性があると考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するに当たっては、将来の課税所得見込み及び税務計画を検討しておりますが、繰延税金資産の取崩しが必要となる可能性があります。
・投資有価証券の評価
その他有価証券で時価のあるものについては、期末日の時価が取得価額に比べて著しく下落したものを減損の対象としております。将来、株式市況や投資先の業績が悪化した場合には、追加的な減損損失の認識が必要となる可能性があります。
・固定資産の減損損失
当社は、固定資産の減損の兆候を判定するにあたっては、グルーピングされた資産について、固定資産税評価額等に基づく正味売却価額により算定した回収可能価額及び会計基準に基づくその他判定基準により実施しております。減損の兆候が発生した場合には、将来キャッシュ・フロー等を見積り回収見込額を測定して減損損失を計上する可能性があります。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当期の業績状況は、売上高は過去最高を記録し、前期比4.3%増の10,717百万円となり、売上高の増加及び利益率の高い製品の販売が伸びたことにより、営業利益は312百万円、経常利益は401百万円と前期と比べると大幅に増加いたしました。しかしながら、昨年10月に発生した水災被害に伴う補修費及び設備稼働損失等を特別損失に計上したことから、当期純損失は42百万円となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、売上高に占める大口取引先上位10社の売上高比率は、当事業年度において64.8%(前事業年度65.5%)となっており、これらの企業との取引条件の急激な変更や契約解除等は当社の経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
製品区分別の売上高につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
当社は安定的な経営基盤を維持するため、現行製品の用途開発、生産技術の強化向上等によりこれらの企業との引き続き良好な関係を維持するとともに、新規取引先の確保や新製品の研究開発、現有設備を使った新規事業への参入を積極的に行っております。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、効率的な資金調達を行うため、取引銀行5行と貸出コミットメントライン契約を締結しております。(貸出コミットメントライン契約の総額1,500百万円、当事業年度末の未実行残高は800百万円。)また、当事業年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,444百万円となり、前事業年度末に比べ112百万円増加いたしました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、以下のとおりであります。
・営業活動により増加した資金は1,420百万円(前年同期は656百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費940百万円、支払補償金256百万円、仕入債務305百万円等の減少と、売上債権の984百万円等の減少によるものであります。
・投資活動の結果減少した資金は315百万円(前年同期は1,035百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出464百万円等によるものであります。
・財務活動により減少した資金は992百万円(前年同期は814百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額300百万円と、長期借入金の返済による支出595百万円等によるものであります。