有価証券報告書-第71期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/24 9:08
【資料】
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【項目】
110項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)基本方針・経営戦略等
当社は、「高エネルギー物質利用で広く社会に貢献し 従業員の物心両面の充実を追求する」を経営理念とし、経営の基軸としております。また、社訓に掲げる「多くの人のお役に立てるモノ作り」を全従業員挙げて全うし、当社に関わる全ての方が「誇り」を持てる企業を目指しております。
また、安全・信頼を第一とし良品を提供すると共に、新製品の開発と新たな市場開拓を積極的に推進いたします。そして当社のステークホルダー全てにその利益を還元できるよう目標を設定し、その達成に取り組んでまいります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標として、自己資本比率、総資産経常利益率(ROA)、株主資本利益率(ROE)を重視しております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社は、事業環境の変化に対応し持続的な成長を実現させるため、収益力の強化と経営基盤の安定化を目指しております。この実現に向けた事業展開において、次の事項を主要な課題としております。
① 研究・開発の強化
当社は、既存製品の開発及び製造で培った技術と経験を基に、基礎研究・応用研究共に充実させ、独自技術を用いた火工品開発を推進し、更なる防衛及び航空宇宙分野への展開を図ります。
また、火工品事業に次ぐ第二の柱として進めている化成品事業においても、これまで蓄積した独自の技術を基に、関連企業や研究機関と連携して研究・開発を進め、製品の量産化に向けた生産体制の確立を継続してまいります。
② 賃貸事業の強化
主力である火工品事業及び新規事業への投資を支えるため、新たな収益物件の購入も視野に入れながら、賃貸業務の効率的な運用を目指した関連施設の再整備を、中長期的視点をもって実施してまいります。
③ 自動化及び効率化の推進
本社のある菅生工場及び化成品事業の拠点となる草花工場の既存設備は、製造する製品の性質上更新が容易ではなく、老朽化や非効率化などの課題を有しておりました。しかしながら、安全な作業環境と生産効率の向上を両立させ、さらに製品の高付加価値化を目指すためには、自動化や省人化並びにシステム化などが必要不可欠であると考え、整備を進めてまいりました。今後も、高エネルギー物質に対する法令や規制を遵守し、新技術に対応した施設・設備の整備を継続すると共に、保安環境並びに労働衛生環境のさらなる向上のための設備投資についても注力してまいります。
④ 人的基盤の強化
企業の持続的な成長には、人材の確保と共に従業者がスキルや意識を高めるための環境づくりが重要であると考えております。大学や各関連団体からの情報を収集し、当社に必要な人材を計画的に確保すると共に、常に働く環境を改善し、個々の能力を最大限に引き出す仕組みを整え体系化していくことで、組織の活性化に努めてまいります。