有価証券報告書-第67期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/27 13:13
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167項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や北米の通商政策動向、欧州や中国経済の影響などにより先行き不透明な状況となりました。日本経済は、雇用・所得環境が改善するなど、緩やかな回復基調となりましたが、一方で、物価上昇や金融資本市場の変動、海外景気の下振れリスクなども懸念されています。
国内発泡プラスチック業界におきましては、原材料価格高騰などの物価上昇による影響があり、水産・農業分野向けでは需要回復の足踏み状態が継続し、自動車分野向けでは一部メーカーの生産・出荷停止の影響もあったことから、非常に厳しい状況となりました。
このような状況のもと当社グループは、新中期経営計画「Change for Growth 2026」をスタートし、3つの基本コンセプトとして、「グループ全体の収益力強化」、「発泡樹脂製品による社会への貢献」、「経営基盤の強化」を掲げ、資本収益性の向上、成長分野への経営資源の集中、環境対応型製品やプラスチック資源循環でのサステナビリティ経営など、更なる企業価値向上に取り組みました。
当社グループの経営成績は、製品価格改定などにより売上高は前期を上回りました。営業利益は、一部の付加価値の高い製品の販売が減少したことや人件費高騰などにより前期を下回りました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、142,250百万円(前期比5.3%増)となりました。利益面では、営業利益は6,888百万円(同8.9%減)、経常利益は7,311百万円(同10.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,066百万円(同20.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度より、経営管理区分の変更に伴い、従来一般包材として「その他」に区分しておりました子会社について、「押出事業」の区分に変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報は、当該変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
(押出事業)
食品容器用の発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」を中心とした生活資材製品は、広告宣伝用ディスプレイ材「ミラボード」の販売は前期並みとなりましたが、食品トレー向け分野の販売は増加し、製品価格改定が進んだことから売上は増加しました。
産業用包装材やフラットパネルディスプレイ向けの発泡ポリエチレンシート「ミラマット」を中心とした産業資材製品は、製品価格改定を進めましたが、需要の影響により付加価値の高い製品の販売は減少し、汎用製品及び一般包材の販売も減少したことから売上は減少しました。
発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」を中心とした建築土木資材製品は、土木分野向けの販売は減少しましたが、建築・住宅分野向けのミラフォームラムダやプレカット品などの付加価値の高い製品が好調に推移したことから売上は増加しました。
押出事業全体としては、販売は前期並みとなりましたが、製品価格改定などもあり売上は増加しました。利益面では、産業資材製品及び土木分野向けの販売が減少したことにより減益となりました。
これらの結果、押出事業の売上高は49,385百万円(前期比3.4%増)、営業利益は1,645百万円(同24.0%減)となりました。
(ビーズ事業)
世界各国で製造販売している発泡ポリプロピレン「ARPRO」を中心とした高機能材製品は、非自動車分野は好調に推移しましたが、自動車分野での需要の影響により販売は前期並みとなりました。売上につきましては、製品価格改定などから増加しました。
地域ごとの販売数量概況は、国内では、非自動車分野は増加しましたが、自動車分野では一部メーカーの生産・出荷停止の影響により減少しました。北米では、通い函や競技用グラウンド基礎緩衝材などの非自動車分野が好調に推移しましたが、自動車分野では需要の影響により減少しました。南米では、自動車分野は増加しました。欧州では、HVAC向けは需要の影響により減少しました。中国及び台湾では、包装材分野は増加しました。一方、東南アジアでは、自動車分野及び包装材分野が減少しました。
発泡性ポリスチレン「スチロダイア」を中心とした発泡性ビーズ製品は、水産・農業・土木分野などでの需要の影響により販売は減少したことから売上は減少しました。
ビーズ事業全体としては、販売は前期並みとなりましたが、製品価格改定などから売上は増加しました。利益面では、固定費削減に努めたものの、人件費高騰の影響により減益となりました。
これらの結果、ビーズ事業の売上高は92,865百万円(前期比6.4%増)、営業利益は6,373百万円(同2.6%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,330百万円増加し153,936百万円となりました。
流動資産は、538百万円増加し78,694百万円となりました。増加の主な要因は、現金及び預金が1,906百万円減少したものの、原材料及び貯蔵品が2,361百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、1,791百万円増加し75,241百万円となりました。増加の主な要因は、建設仮勘定が1,812百万円増加したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ3,455百万円減少し48,080百万円となりました。
流動負債は、1,772百万円減少し33,993百万円となりました。減少の主な要因は、短期借入金が1,266百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が1,214百万円、電子記録債務が1,107百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、1,682百万円減少し14,087百万円となりました。減少の主な要因は、長期借入金が2,024百万円減少したことなどによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末の純資産合計は105,855百万円、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.8ポイント増加し65.6%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、増加要因である税金等調整前当期純利益7,213百万円、減価償却費7,843百万円、売上債権の減少額2,900百万円などに対し、減少要因である棚卸資産の増加額2,540百万円、仕入債務の減少額2,783百万円、法人税等の支払額2,095百万円などにより、差引き8,896百万円の収入(前期比6,768百万円減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出8,147百万円などにより、8,611百万円の支出(同555百万円増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入3,800百万円などに対し、主に営業活動によるキャッシュ・フローによる収入を充当した長期借入金の返済による支出6,055百万円、配当金の支払額2,096百万円などにより、差引き3,833百万円の支出(同4,616百万円減少)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2,725百万円減少し、11,927百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比増減率(%)
押出事業41,8665.2
ビーズ事業78,0785.8
合計119,9455.6

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は平均販売価格により算出しております。
3 当連結会計年度より、報告セグメントの区分の変更を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
4 前期比増減率(%)は、前年同期の数値をセグメント変更後に組み替えて算出しております。
b.受注実績
当社グループは原則として見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比増減率(%)
押出事業49,3853.4
ビーズ事業92,8656.4
合計142,2505.3

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 当連結会計年度より、報告セグメントの区分の変更を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
3 前期比増減率(%)は、前年同期の数値をセグメント変更後に組み替えて算出しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析・検討
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりであります。それを踏まえ、次のとおり事業全体及びセグメントごとの経営成績等に重要な影響を与えた要因や当該要因への対応について分析・検討を行っております。
(単位:百万円)
2024年3月期2025年3月期前期比(%)
売上高135,051142,250105.3
営業利益7,5636,88891.1
経常利益8,1277,31190.0
親会社株主に帰属する
当期純利益
6,3915,06679.3

前期と比較した、当連結会計年度の売上高及び利益の主な定性的増減要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載したとおりであります。なお、営業利益における定量的な増減要因として、主な前期比増加要因は、前期からの原材料価格の上昇に対応した販売単価の見直し(4,240百万円)及び対米ドルを中心とした円安基調の影響による海外子会社の円換算利益(360百万円)によるものであります。一方減少要因は、原材料価格の上昇による変動費単価の悪化(△3,180百万円)、国内において産業資材製品、発泡性ビーズ製品、海外においては欧州、北米の需要低調による販売数量の減少(△580百万円)、製造労務費や修繕消耗費の増加などによる悪化(△1,520百万円)などであり、675百万円の減益となりました。
今期におきましては、国内市場においてベンゼン価格やナフサ価格の軟化に加え、円高の影響により原材料価格の低下が見込まれる一方で、グループ全体として労務費や修繕消耗費などの固定費の上昇が見込まれております。こうした経営環境のもと、当社グループは、成長市場である北米および中国向けの販売拡大を図るとともに、コスト削減の推進および高付加価値製品の販売比率向上による収益力の強化に努めてまいります。
中期的な課題への対応としては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「グループ全体の収益力強化」を基本コンセプトの第一に掲げ、市場環境の変化のみに頼らない主体的な持続的成長を目指すと同時に、資本効率を意識した経営を実施してまいります。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度より、報告セグメントの区分の変更を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
なお、前連結会計年度の数値はセグメント変更後に組み替えて算出しております。
(押出事業)
(単位:百万円)
2024年3月期2025年3月期前期比(%)
売上高47,75649,385103.4
営業利益2,1631,64576.0

食品容器用の発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」を中心とした生活資材製品は、環境対応型製品の上市により需要拡大を図ります。
発泡ポリエチレンシート「ミラマット」を中心とした産業資材製品は、国内の一般包材や液晶パネルの生産調整などにより需要が低調となりました。その後の回復は緩やかですが、技術提案力を活かし、市場ニーズに対応した高付加価値製品の開発による拡販と新規顧客の開拓を目指します。
発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」を中心とした建築土木資材製品は、国内の住宅着工件数が減少する中で売上は増加しました。今期は、土木資材製品は需要増加が期待されており、またミラフォームラムダやプレカット品などの高付加価値製品の拡販を図ります。
(ビーズ事業)
(単位:百万円)
2024年3月期2025年3月期前期比(%)
売上高87,29492,865106.4
営業利益6,5426,37397.4

「ARPRO」を中心とした高機能材製品は、世界的な自動車生産台数の成長が鈍化している中で、販売は前期並みとなりました。当社グループのグローバル対応力や開発・提案力といったブランド戦略を推進し、サステナビリティ経営に則し、省エネ・軽量化やリサイクルなど各地域の市場の要求に対応した次世代製品を投入し、マーケットシェアの拡大と顧客満足度の最大化を図ります。また、成長が見込まれる非自動車部品分野において、既存領域の深耕と新規分野への展開を通じて拡販を図ってまいります。
「スチロダイア」を代表とする発泡性ビーズ製品は、水産・農業分野などでの需要の影響により販売が減少したことから売上は減少しました。一方で、収益性の改善を図るため、コスト削減施策および製品価格改定を実施しております。また、リサイクル材を含有したEPS「エコロダイア」の販売を通じて資源循環社会に貢献しながら収益性の向上に努めてまいります。
b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び流動性に係る情報
当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況及び③ キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
当社グループの運転資金及び設備資金等の充当につきましては、自己資金及び金融機関からの短期及び長期の借入金を基本とし、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。
また、当社グループ内において、資金の有効活用を目的とした、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)及びタームローンを実施しております。
当連結会計年度末現在、借入金残高は、長期借入金8,940百万円、1年内返済予定の長期借入金5,522百万円、短期借入金7,566百万円となっております。
なお、2026年3月期の設備投資総額は10,000百万円を計画しており、ARPROの需要増への対応や生産拠点の最適化を目的として、米国のタラホーマ第2工場、バトラー工場等の能力増強、メキシコのラモス・アリスペ工場の新設などを計画しており、押出事業については自動化など合理化効果の高い設備投資を積極的に行います。
セグメントごとの設備投資計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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