有価証券報告書-第63期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により急激に減速しました。制限されていた経済・社会活動の再開とともに、生産や個人消費などは回復基調となりましたが、感染再拡大により、先行き不透明な状況となりました。日本経済は、世界的な経済活動の制限や緊急事態宣言に伴う影響により急速に悪化しました。緊急事態宣言解除後は、輸出や生産が持ち直してきていますが、感染再拡大の影響などから、個人消費は足踏み状態となりました。
国内発泡プラスチック業界におきましては、食品分野などにおいて、一部巣ごもり需要がありましたが、水産、工業及び建材分野などでは、経済活動の制限などから需要が低下し、非常に厳しい状況となりました。
これらの状況のもと、当社グループは感染症対策を講じつつ、新規需要の掘り起こしや付加価値の高い製品の開発・販売及び既存製品の生産合理化に注力しました。
当社グループの経営成績は、世界的な経済活動の制限に伴う需要低下の影響から回復してきておりますが、売上高は前期を下回りました。営業利益は、付加価値の高い製品の販売増加や生産合理化に伴う固定費削減などにより前期を上回りました。特別損失は、主に電子線架橋発泡ポリエチレンシート事業からの撤退に伴う子会社整理損及び欧州連結子会社における送金詐欺損失によるものです。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、102,668百万円(前期比9.4%減)となりました。利益面では、営業利益は5,185百万円(同2.0%増)、経常利益は5,519百万円(同5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,017百万円(同17.1%減)となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(押出事業)
食品容器用の発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」を中心とした生活資材製品は、食品トレー向け分野の販売は増加しましたが、広告宣伝用ディスプレイ材「ミラボード」が低調に推移したことにより、売上は減少しました。
産業用包装材やフラットパネルディスプレイ向けの発泡ポリエチレンシート「ミラマット」を中心とした産業資材製品は、付加価値の高い製品の中国・韓国向け販売は大幅に増加しましたが、国内向け販売や汎用製品が減少したことにより、売上は前期並みでした。
発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」を中心とした建築土木資材製品は、土木分野向けは好調でしたが、建築分野向けが住宅着工件数減少に伴う需要への影響により低調に推移したことから、売上は減少しました。
押出事業全体としては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関連し、一部分野での販売増加はあったものの、需要減少の影響などにより売上は減少しました。利益面では、生産合理化による固定費の削減などにより増益となりました。
これらの結果、押出事業の売上高は37,595百万円(前期比5.5%減)、営業利益は2,576百万円(同12.3%増)となりました。
(ビーズ事業)
世界各国で製造販売している発泡ポリプロピレン「ピーブロック」は、バンパーコア材・シートコア材等の自動車部品、各種部品の通い函、緩衝包装材、住宅設備向け保温緩衝材、競技用グラウンド基礎緩衝材などに幅広く使用されております。「ピーブロック」を中心とした高機能材製品は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による都市封鎖や自動車メーカーにおける工場稼働停止の影響などにより、販売数量及び売上は減少しました。経済・社会活動の再開後は、自動車メーカーの生産再開に加え、種々の用途拡大もあり、販売は回復傾向となりました。地域ごとの販売数量概況は、国内では、自動車分野などが低調でした。海外では、北米での敷石下地材「Paver Base」や台湾での緩衝包装材は好調に推移し、欧州、中国での自動車分野などは期末にかけて増加傾向となりました。
発泡性ポリスチレン「スチロダイア」を中心とした発泡性ビーズ製品は、水産・農業分野での需要の減少などにより売上は減少しました。
ユニットバス天井材やフロートに使用されているハイブリッド成形品「FOAMCORE」(旧名スーパーブロー)は、需要の減少などにより売上は減少しました。
ビーズ事業全体としては、上半期における経済活動の制限に伴う自動車分野などでの需要減少の影響により売上は減少しました。利益面では、販売減少や生産活動の制限などにより減益となりました。
これらの結果、ビーズ事業の売上高は59,893百万円(前期比11.6%減)、営業利益は3,550百万円(同6.1%減)となりました。
(その他)
一般包材は、国内では、自動車部品輸送関連等の販売が減少したことなどから売上は減少しました。中国では、各種部品関連の需要が低調に推移したことにより売上は減少しました。
これらの結果、その他の売上高は5,179百万円(前期比10.8%減)、営業利益は96百万円(同6.4%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ608百万円増加し129,053百万円となりました。
流動資産は、1,880百万円増加し62,456百万円となりました。増加の主な要因は、商品及び製品が564百万円、原材料及び貯蔵品が662百万円減少したものの、現金及び預金が3,933百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、1,272百万円減少し66,597百万円となりました。減少の主な要因は、機械装置及び運搬具(純額)が1,344百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ306百万円減少し43,492百万円となりました。
流動負債は、335百万円減少し31,275百万円となりました。減少の主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が490百万円増加したものの、短期借入金が993百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、29百万円増加し12,216百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の純資産は85,561百万円、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.5ポイント増加して63.9%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、増加要因である税金等調整前当期純利益4,197百万円、減価償却費6,608百万円、たな卸資産の減少1,111百万円などに対し、減少要因である仕入債務の減少549百万円、法人税等の支払額1,136百万円などにより、差引き12,211百万円の収入(前期比727百万円増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出5,668百万円などにより、5,174百万円の支出(同7,231百万円減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入4,500百万円に対し、主に営業活動によるキャッシュ・フローによる収入を充当した長期借入金の返済による支出3,969百万円、配当金の支払額1,490百万円などにより、差引き2,266百万円の支出(同1,907百万円増加)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ4,693百万円増加し、12,278百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は平均販売価格により算出しております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは原則として見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析・検討
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりであります。それを踏まえ、次のとおり事業全体及びセグメントごとの経営成績等に重要な影響を与えた要因や当該要因への対応について分析・検討を行っております。
(単位:百万円)
前期と比較した、当連結会計年度の売上高及び利益の主な定性的増減要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載したとおりであります。なお、営業利益における定量的な増減要因として、主な前期比増加要因は、原材料価格の下落による変動費単価の良化(4,500百万円)、新型コロナウイルス感染症の拡大による世界的な経済活動の制限により活動費が低減したことや人件費の削減などによる良化(1,600百万円)であります。一方減少要因は、経済活動の制限に伴う需要の低下や一部分野の需要低迷による販売数量の減少(△2,640百万円)、原材料価格の下落に対応した販売単価の見直し(△3,300百万円)などであり、102百万円の増益となりました。販売数量が減少した主な要因は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、自動車メーカーの一時的な生産停止や住宅着工件数の減少などでありますが、国内では食品トレー、北米では敷石下地材「Paver Base」などの巣ごもり需要が増加しており、これらの販売に注力しました。また、固定費に関しては、活動費・人件費を削減するとともに、生産合理化によるコスト削減も実施しました。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(押出事業)
(単位:百万円)
主に国内で事業を展開している押出事業は、コロナ禍の影響により広告宣伝用ディスプレイ材「ミラボード」、発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」の需要が低調に推移しました。一方、食品トレー向け分野における発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」は、巣ごもり需要により販売は増加し、発泡ポリエチレンシート「ミラマット」を中心とした産業資材製品は、付加価値の高い製品の中国・韓国向け販売は大幅に増加しました。引き続き、付加価値の高い製品の開発や販売に注力いたします。また、「ミラフォーム」については一時的に需要が低下しましたが、新築住宅に対し新省エネ基準適合の義務化の機運が高まっており、需要の取り込みを強化していきます。「スチレンペーパー」については、脱プラスチックやリサイクルなどの動きがありますが、省資源化や環境対応型製品の市場投入を目指しています。
(ビーズ事業)
(単位:百万円)
自動車部品や各種部品の通い函用途を中心とした、発泡ポリプロピレン「ピーブロック」(英名ARPRО)は今後も大きな成長を目指す中核事業であり、その技術力とグローバルネットワークの優位性を活かし、また省エネやリサイクルなどの要求に対応した次世代製品を市場に投入し、マーケットシェアの維持拡大と顧客満足の最大化を図ってまいります。2021年3月期は、世界的に自動車生産台数が低調となり、前期に比べ減収減益となりましたが、電気自動車関連や自動車部品以外の用途開拓を行い、同時により効率的な生産・販売体制構築を実施し、成長を安定的に維持するための基盤強化も行ってまいります。
「スチロダイア」を代表とする発泡性ビーズ製品については、2021年3月期は、コロナ禍においてインバウンド需要が減少したことなど国内の経済活動が低調であったため、水産・農業分野で需要が減少しました。また、原材料価格の変動の影響を受けにくい事業への転換が必要であると認識しており、「クリアポール」「エレンポールNEO」「ヒートポールGR」等の機能性製品を含む高付加価値グレードの開発や市場投入により、顧客ニーズの追求に基づく建材・土木、自動車及び新規分野への需要拡大に注力しています。
(その他)
(単位:百万円)
一般包材は、強みである設計企画力を活かし、自動車・IT部品等の物流資材需要の取り込みによる売上増加と、付加価値のある包装資材提供により、国内及び中国にて利益向上に努めます。
b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び流動性に係る情報
当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②財政状態の状況及び③キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
当社グループの運転資金及び設備資金等の充当につきましては、自己資金及び金融機関からの短期及び長期の借入金を基本とし、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。
また、当社グループ内において、資金の有効活用を目的とした、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)及びタームローンを実施しております。
当連結会計年度末現在、借入金残高は、長期借入金8,680百万円、1年内返済予定の長期借入金4,172百万円、短期借入金7,500百万円となっております。
なお、2022年3月期の設備投資総額は8,200百万円を計画しており、自動化、省力化、省エネ化など合理化効果の高い設備投資を積極的に行います。セグメントごとの設備投資計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載しております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により急激に減速しました。制限されていた経済・社会活動の再開とともに、生産や個人消費などは回復基調となりましたが、感染再拡大により、先行き不透明な状況となりました。日本経済は、世界的な経済活動の制限や緊急事態宣言に伴う影響により急速に悪化しました。緊急事態宣言解除後は、輸出や生産が持ち直してきていますが、感染再拡大の影響などから、個人消費は足踏み状態となりました。
国内発泡プラスチック業界におきましては、食品分野などにおいて、一部巣ごもり需要がありましたが、水産、工業及び建材分野などでは、経済活動の制限などから需要が低下し、非常に厳しい状況となりました。
これらの状況のもと、当社グループは感染症対策を講じつつ、新規需要の掘り起こしや付加価値の高い製品の開発・販売及び既存製品の生産合理化に注力しました。
当社グループの経営成績は、世界的な経済活動の制限に伴う需要低下の影響から回復してきておりますが、売上高は前期を下回りました。営業利益は、付加価値の高い製品の販売増加や生産合理化に伴う固定費削減などにより前期を上回りました。特別損失は、主に電子線架橋発泡ポリエチレンシート事業からの撤退に伴う子会社整理損及び欧州連結子会社における送金詐欺損失によるものです。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、102,668百万円(前期比9.4%減)となりました。利益面では、営業利益は5,185百万円(同2.0%増)、経常利益は5,519百万円(同5.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,017百万円(同17.1%減)となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(押出事業)
食品容器用の発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」を中心とした生活資材製品は、食品トレー向け分野の販売は増加しましたが、広告宣伝用ディスプレイ材「ミラボード」が低調に推移したことにより、売上は減少しました。
産業用包装材やフラットパネルディスプレイ向けの発泡ポリエチレンシート「ミラマット」を中心とした産業資材製品は、付加価値の高い製品の中国・韓国向け販売は大幅に増加しましたが、国内向け販売や汎用製品が減少したことにより、売上は前期並みでした。
発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」を中心とした建築土木資材製品は、土木分野向けは好調でしたが、建築分野向けが住宅着工件数減少に伴う需要への影響により低調に推移したことから、売上は減少しました。
押出事業全体としては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関連し、一部分野での販売増加はあったものの、需要減少の影響などにより売上は減少しました。利益面では、生産合理化による固定費の削減などにより増益となりました。
これらの結果、押出事業の売上高は37,595百万円(前期比5.5%減)、営業利益は2,576百万円(同12.3%増)となりました。
(ビーズ事業)
世界各国で製造販売している発泡ポリプロピレン「ピーブロック」は、バンパーコア材・シートコア材等の自動車部品、各種部品の通い函、緩衝包装材、住宅設備向け保温緩衝材、競技用グラウンド基礎緩衝材などに幅広く使用されております。「ピーブロック」を中心とした高機能材製品は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による都市封鎖や自動車メーカーにおける工場稼働停止の影響などにより、販売数量及び売上は減少しました。経済・社会活動の再開後は、自動車メーカーの生産再開に加え、種々の用途拡大もあり、販売は回復傾向となりました。地域ごとの販売数量概況は、国内では、自動車分野などが低調でした。海外では、北米での敷石下地材「Paver Base」や台湾での緩衝包装材は好調に推移し、欧州、中国での自動車分野などは期末にかけて増加傾向となりました。
発泡性ポリスチレン「スチロダイア」を中心とした発泡性ビーズ製品は、水産・農業分野での需要の減少などにより売上は減少しました。
ユニットバス天井材やフロートに使用されているハイブリッド成形品「FOAMCORE」(旧名スーパーブロー)は、需要の減少などにより売上は減少しました。
ビーズ事業全体としては、上半期における経済活動の制限に伴う自動車分野などでの需要減少の影響により売上は減少しました。利益面では、販売減少や生産活動の制限などにより減益となりました。
これらの結果、ビーズ事業の売上高は59,893百万円(前期比11.6%減)、営業利益は3,550百万円(同6.1%減)となりました。
(その他)
一般包材は、国内では、自動車部品輸送関連等の販売が減少したことなどから売上は減少しました。中国では、各種部品関連の需要が低調に推移したことにより売上は減少しました。
これらの結果、その他の売上高は5,179百万円(前期比10.8%減)、営業利益は96百万円(同6.4%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ608百万円増加し129,053百万円となりました。
流動資産は、1,880百万円増加し62,456百万円となりました。増加の主な要因は、商品及び製品が564百万円、原材料及び貯蔵品が662百万円減少したものの、現金及び預金が3,933百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、1,272百万円減少し66,597百万円となりました。減少の主な要因は、機械装置及び運搬具(純額)が1,344百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ306百万円減少し43,492百万円となりました。
流動負債は、335百万円減少し31,275百万円となりました。減少の主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が490百万円増加したものの、短期借入金が993百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、29百万円増加し12,216百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末の純資産は85,561百万円、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.5ポイント増加して63.9%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、増加要因である税金等調整前当期純利益4,197百万円、減価償却費6,608百万円、たな卸資産の減少1,111百万円などに対し、減少要因である仕入債務の減少549百万円、法人税等の支払額1,136百万円などにより、差引き12,211百万円の収入(前期比727百万円増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出5,668百万円などにより、5,174百万円の支出(同7,231百万円減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入4,500百万円に対し、主に営業活動によるキャッシュ・フローによる収入を充当した長期借入金の返済による支出3,969百万円、配当金の支払額1,490百万円などにより、差引き2,266百万円の支出(同1,907百万円増加)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ4,693百万円増加し、12,278百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) |
| 押出事業 | 31,854 | △5.5 |
| ビーズ事業 | 47,631 | △16.6 |
| 報告セグメント計 | 79,485 | △12.5 |
| その他 | 980 | △17.6 |
| 合計 | 80,466 | △12.6 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は平均販売価格により算出しております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは原則として見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| 押出事業 | 37,595 | △5.5 |
| ビーズ事業 | 59,893 | △11.6 |
| 報告セグメント計 | 97,489 | △9.4 |
| その他 | 5,179 | △10.8 |
| 合計 | 102,668 | △9.4 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析・検討
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりであります。それを踏まえ、次のとおり事業全体及びセグメントごとの経営成績等に重要な影響を与えた要因や当該要因への対応について分析・検討を行っております。
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 113,375 | 102,668 | 90.6 |
| 営業利益 | 5,083 | 5,185 | 102.0 |
| 経常利益 | 5,210 | 5,519 | 105.9 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 3,638 | 3,017 | 82.9 |
前期と比較した、当連結会計年度の売上高及び利益の主な定性的増減要因は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載したとおりであります。なお、営業利益における定量的な増減要因として、主な前期比増加要因は、原材料価格の下落による変動費単価の良化(4,500百万円)、新型コロナウイルス感染症の拡大による世界的な経済活動の制限により活動費が低減したことや人件費の削減などによる良化(1,600百万円)であります。一方減少要因は、経済活動の制限に伴う需要の低下や一部分野の需要低迷による販売数量の減少(△2,640百万円)、原材料価格の下落に対応した販売単価の見直し(△3,300百万円)などであり、102百万円の増益となりました。販売数量が減少した主な要因は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、自動車メーカーの一時的な生産停止や住宅着工件数の減少などでありますが、国内では食品トレー、北米では敷石下地材「Paver Base」などの巣ごもり需要が増加しており、これらの販売に注力しました。また、固定費に関しては、活動費・人件費を削減するとともに、生産合理化によるコスト削減も実施しました。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(押出事業)
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 39,795 | 37,595 | 94.5 |
| 営業利益 | 2,293 | 2,576 | 112.3 |
主に国内で事業を展開している押出事業は、コロナ禍の影響により広告宣伝用ディスプレイ材「ミラボード」、発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」の需要が低調に推移しました。一方、食品トレー向け分野における発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」は、巣ごもり需要により販売は増加し、発泡ポリエチレンシート「ミラマット」を中心とした産業資材製品は、付加価値の高い製品の中国・韓国向け販売は大幅に増加しました。引き続き、付加価値の高い製品の開発や販売に注力いたします。また、「ミラフォーム」については一時的に需要が低下しましたが、新築住宅に対し新省エネ基準適合の義務化の機運が高まっており、需要の取り込みを強化していきます。「スチレンペーパー」については、脱プラスチックやリサイクルなどの動きがありますが、省資源化や環境対応型製品の市場投入を目指しています。
(ビーズ事業)
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 67,771 | 59,893 | 88.4 |
| 営業利益 | 3,783 | 3,550 | 93.9 |
自動車部品や各種部品の通い函用途を中心とした、発泡ポリプロピレン「ピーブロック」(英名ARPRО)は今後も大きな成長を目指す中核事業であり、その技術力とグローバルネットワークの優位性を活かし、また省エネやリサイクルなどの要求に対応した次世代製品を市場に投入し、マーケットシェアの維持拡大と顧客満足の最大化を図ってまいります。2021年3月期は、世界的に自動車生産台数が低調となり、前期に比べ減収減益となりましたが、電気自動車関連や自動車部品以外の用途開拓を行い、同時により効率的な生産・販売体制構築を実施し、成長を安定的に維持するための基盤強化も行ってまいります。
「スチロダイア」を代表とする発泡性ビーズ製品については、2021年3月期は、コロナ禍においてインバウンド需要が減少したことなど国内の経済活動が低調であったため、水産・農業分野で需要が減少しました。また、原材料価格の変動の影響を受けにくい事業への転換が必要であると認識しており、「クリアポール」「エレンポールNEO」「ヒートポールGR」等の機能性製品を含む高付加価値グレードの開発や市場投入により、顧客ニーズの追求に基づく建材・土木、自動車及び新規分野への需要拡大に注力しています。
(その他)
(単位:百万円)
| 2020年3月期 | 2021年3月期 | 前期比(%) | |
| 売上高 | 5,808 | 5,179 | 89.2 |
| 営業利益 | 103 | 96 | 93.6 |
一般包材は、強みである設計企画力を活かし、自動車・IT部品等の物流資材需要の取り込みによる売上増加と、付加価値のある包装資材提供により、国内及び中国にて利益向上に努めます。
b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び流動性に係る情報
当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②財政状態の状況及び③キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
当社グループの運転資金及び設備資金等の充当につきましては、自己資金及び金融機関からの短期及び長期の借入金を基本とし、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。
また、当社グループ内において、資金の有効活用を目的とした、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)及びタームローンを実施しております。
当連結会計年度末現在、借入金残高は、長期借入金8,680百万円、1年内返済予定の長期借入金4,172百万円、短期借入金7,500百万円となっております。
なお、2022年3月期の設備投資総額は8,200百万円を計画しており、自動化、省力化、省エネ化など合理化効果の高い設備投資を積極的に行います。セグメントごとの設備投資計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載しております。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。