有価証券報告書-第66期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/27 13:11
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化、物価上昇とインフレ抑制のための金融引締め、中国経済の成長鈍化などにより景気の減速感が強まりました。日本経済は、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類への移行に伴う制限緩和などにより個人消費などが持ち直し、緩やかな回復基調となりましたが、物価上昇や海外需要の生産・輸出への影響、金融資本市場の変動などから先行き不透明な状況となりました。
国内発泡プラスチック業界におきましては、物価上昇による影響があり、水産・農業分野向けなどでは需要の回復は足踏み状態となりましたが、自動車分野向けでは半導体などの部品供給不足の緩和もあり回復傾向となりました。
このような状況のもと当社グループは、最終年度となる中期経営計画「Change for Growth」の目標達成に向け、変革戦略を推進し、資本収益性や成長性の向上、環境対応型製品やプラスチック資源循環でのサステナビリティ経営など、企業価値向上に取り組みました。
当社グループの経営成績は、海外での販売増加や製品価格改定などにより売上高は前期を上回りました。営業利益は、売上の増加やコスト削減などから前期を上回りました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、135,051百万円(前期比2.5%増)となりました。利益面では、営業利益は7,563百万円(同155.9%増)、経常利益は8,127百万円(同141.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,391百万円(同152.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(押出事業)
食品容器用の発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」を中心とした生活資材製品は、食品トレー向け分野に加え、広告宣伝用ディスプレイ材「ミラボード」の販売も減少したことから売上は減少しました。
産業用包装材やフラットパネルディスプレイ向けの発泡ポリエチレンシート「ミラマット」を中心とした産業資材製品は、付加価値の高い製品の販売は回復傾向となったものの減少し、汎用製品も減少したことから売上は減少しました。
発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」を中心とした建築土木資材製品は、建築・住宅分野向けの販売は前期並みとなり、土木分野向けは減少しましたが、製品価格改定や付加価値の高い製品の販売が増加したことから売上は増加しました。
押出事業全体としては、製品価格改定は進めたものの販売が減少したことから売上は減少しました。利益面では、ユーティリティコスト高騰の影響はありましたが、付加価値の高い製品の販売増加やコスト削減により増益となりました。
これらの結果、押出事業の売上高は41,956百万円(前期比1.1%減)、営業利益は2,078百万円(同17.6%増)となりました。
(ビーズ事業)
世界各国で製造販売している発泡ポリプロピレン「ARPRO」を中心とした高機能材製品は、自動車分野・非自動車分野とも販売が底堅く推移したことなどにより売上は増加しました。
地域ごとの販売数量概況は、国内では、自動車分野は増加しましたがハイブリッド成形品「FOAMCORE」などは減少し前期並みでした。北米では、通い函や競技用グラウンド基礎緩衝材などが好調に推移し増加しました。南米では、自動車分野が増加しました。欧州では、HVAC向けなどが好調に推移し増加しました。中国では、自動車分野は回復傾向となりましたが包装材分野が好調であった前期からは減少しました。東南アジア及び台湾では、包装材分野が減少しました。
発泡性ポリスチレン「スチロダイア」を中心とした発泡性ビーズ製品は、水産・農業分野などでの需要の影響により販売が減少したことから売上は減少しました。
ビーズ事業全体としては、販売は減少しましたが高機能材製品の販売増加や製品価格改定により売上は増加しました。利益面では、ユーティリティコストや人件費高騰の影響はありましたが、売上の増加やコスト削減により増益となりました。
これらの結果、ビーズ事業の売上高は87,294百万円(前期比5.5%増)、営業利益は6,542百万円(同220.9%増)となりました。
(その他)
一般包材は、国内では、自動車部品輸送関連等の需要の影響により売上は減少しました。中国では、各種部品関連の需要が低調に推移したことにより売上は減少しました。
これらの結果、その他の売上高は5,800百万円(前期比10.9%減)、営業利益は82百万円(同50.6%減)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,077百万円増加し151,605百万円となりました。
流動資産は、4,333百万円増加し78,155百万円となりました。増加の主な要因は、現金及び預金が1,295百万円、電子記録債権が1,637百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、2,743百万円増加し73,449百万円となりました。増加の主な要因は、機械装置及び運搬具(純額)が1,054百万円増加したことなどによるものです。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ3,131百万円増加し51,536百万円となりました。
流動負債は、678百万円減少し35,765百万円となりました。減少の主な要因は、支払手形及び買掛金が1,035百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,191百万円増加したものの、短期借入金が4,378百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、3,809百万円増加し15,770百万円となりました。増加の主な要因は、長期借入金が3,044百万円増加したことなどによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末の純資産合計は100,069百万円、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.7ポイント減少し62.8%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、増加要因である税金等調整前当期純利益8,796百万円、減価償却費7,632百万円などに対し、減少要因である売上債権の増加額1,397百万円、法人税等の支払額1,380百万円などにより、差引き15,665百万円の収入(前期比6,940百万円増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出6,749百万円などにより、8,056百万円の支出(同1,577百万円増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に自己株式の取得資金調達に伴う長期借入れによる収入9,000百万円に対し、短期借入金の純減少額4,477百万円、主に営業活動によるキャッシュ・フローによる収入を充当した長期借入金の返済による支出4,842百万円、自己株式の取得による支出6,061百万円、配当金の支払額1,490百万円などにより、差引き8,449百万円の支出(前期は1,016百万円の収入)となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ43百万円減少し、14,653百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
押出事業38,916△4.1
ビーズ事業73,7677.8
報告セグメント計112,6843.4
その他873△30.4
合計113,5573.0

(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 金額は平均販売価格により算出しております。
b.受注実績
当社グループは原則として見込生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
押出事業41,956△1.1
ビーズ事業87,2945.5
報告セグメント計129,2513.2
その他5,800△10.9
合計135,0512.5

(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析・検討
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりであります。それを踏まえ、次のとおり事業全体及びセグメントごとの経営成績等に重要な影響を与えた要因や当該要因への対応について分析・検討を行っております。
(単位:百万円)
2023年3月期2024年3月期前期比(%)
売上高131,714135,051102.5
営業利益2,9567,563255.9
経常利益3,3638,127241.7
親会社株主に帰属する
当期純利益
2,5316,391252.5

前期と比較した、当連結会計年度の売上高及び利益の主な定性的増減要因は、「(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況」に記載したとおりであります。なお、営業利益における定量的な増減要因として、主な前期比増加要因は、前期からの原材料価格の上昇に対応した販売単価の見直し(7,370百万円)及び当期における原材料価格の下落や合理化効果による変動費単価の良化(2,510百万円)であります。一方減少要因は、国内において生活資材製品、産業資材製品、発泡性ビーズ製品の需要低調による販売数量の減少(△1,510百万円)、製造労務費や修繕消耗費の増加などによる悪化(△3,760百万円)などであり、4,607百万円の増益となりました。
今期は、国内においては、ベンゼン価格の上昇や円安の影響に伴う主原料であるスチレンモノマーやポリスチレンの価格上昇に加え、原料メーカーの労務費、生産設備維持費用、環境対応費用、物流コストの上昇による価格転嫁の圧力が高まっており、製品価格の改定を適正に行い、収益性を維持・改善を図ります。また、グループ全体としても、労務費や修繕消耗費の上昇が懸念されており、コスト削減や収益性の高い製品比率の向上に努めます。
中期的な課題への対応としては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「グループ全体の収益力強化」を基本コンセプトの第一に掲げ、市場環境の変化のみに頼らない主体的な持続的成長を目指すと同時に、資本効率を意識した経営を実施してまいります。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(押出事業)
(単位:百万円)
2023年3月期2024年3月期前期比(%)
売上高42,44341,95698.9
営業利益1,7672,078117.6

食品容器用の発泡ポリスチレンシート「スチレンペーパー」を中心とした生活資材製品は、環境対応型製品の上市により需要拡大を図ります。
発泡ポリエチレンシート「ミラマット」を中心とした産業資材製品は、液晶パネルの生産調整などにより需要が低調となり、その後の回復は緩やかですが、技術提案力を活かし、市場ニーズに対応した高付加価値製品の開発により拡販を目指します。
発泡ポリスチレン押出ボード「ミラフォーム」を中心とした建築土木資材製品については、建築・住宅分野向けの販売は前期並みとなり、土木分野向けは減少しました。土木資材製品は需要増加が期待されており、またミラフォームラムダやプレカット品などの高付加価値製品の拡販を図ります。
(ビーズ事業)
(単位:百万円)
2023年3月期2024年3月期前期比(%)
売上高82,76187,294105.5
営業利益2,0386,542320.9

「ARPRO」を中心とした高機能材製品は、グローバル対応力や開発・提案力といったブランド戦略を推進し、サステナビリティ経営に則し、省エネ・軽量化やリサイクルなど各地域の市場の要求に対応した次世代製品を投入し、マーケットシェアの維持拡大と顧客満足度の最大化を図ります。また、全世界の自動車生産台数の成長が不透明であるため、非自動車部品分野への拡販にも注力します。
「スチロダイア」を代表とする発泡性ビーズ製品については、水産・農業分野などでの需要の影響により販売が減少したことから売上は減少しました。利益については、製品価格改定を実施したこと、またコスト削減により前期並みとなりました。更なるコスト削減により収益性の改善を図ります。
(その他)
(単位:百万円)
2023年3月期2024年3月期前期比(%)
売上高6,5085,80089.1
営業利益1668249.4

一般包材は、国内では、自動車部品輸送関連等の需要の影響により売上は減少しました。中国では、各種部品関連の需要が低調に推移したことにより売上は減少しました。その他のセグメント区分は2025年3月期より人材と資産活用の観点から親和性の高い押出事業と統合しております。強みである設計企画力を活かし、包装設計段階からリサイクル・リデュース・リユース及びカーボンニュートラルを意識した製品販売を目指します。自動車・IT部品等の物流資材需要の取り込みによる売上増加により、国内及び中国にて利益向上に努めます。
b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び流動性に係る情報
当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②財政状態の状況及び③キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
当社グループの運転資金及び設備資金等の充当につきましては、自己資金及び金融機関からの短期及び長期の借入金を基本とし、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。
また、当社グループ内において、資金の有効活用を目的とした、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)及びタームローンを実施しております。
当連結会計年度末現在、借入金残高は、長期借入金10,964百万円、1年内返済予定の長期借入金5,751百万円、短期借入金6,300百万円となっております。
なお、2025年3月期の設備投資総額は10,000百万円を計画しており、ARPROの生産能力増強として、メキシコのラモス・アリスペ工場の新設、インドのプネ工場の新設、チェコのヘブ工場の生産能力増強などのほか、自動化、省力化、省エネ化など合理化効果の高い設備投資を積極的に行います。セグメントごとの設備投資計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状態を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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