有価証券報告書-第75期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)におけるわが国経済は、ウィズコロナの中で回復基調にある一方、急激な為替変動や長期化する不安定な国際情勢など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中で、当社グループは「ひとの命を守る。ひとの暮らしを守る。ひとを育む環境を守る。わたしたちは、世界中の人々がいつまでも安心して快適に暮らすことのできる社会づくりに貢献していきます。」という経営理念のもとで、それぞれの国に最適な高効力・高品質の商品を提供し、世界中のより多くの人々に安心を届けることを目指しています。
特に、この数年でグループ全体の事業領域と欧州展開をはじめとする地理的な拡大が進んだため、それらの経営基盤強化と事業展開のスピードアップを積極的に進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度における総資産額は、49億95百万円増加し、623億66百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が19億55百万円、売掛金が10億81百万円、商品及び製品が6億53百万円、原材料及び貯蔵品が5億70百万円、投資有価証券が3億74百万円、電子記録債権が3億11百万円増加した一方で、建設仮勘定が68百万円減少したこと等によるものであります。
負債につきましては、22億82百万円増加し、367億63百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が14億71百万円、電子記録債務が4億32百万円、返金負債が3億58百万円、長期借入金が1億25百万円、退職給付に係る負債が1億13百万円増加した一方で、短期借入金が9億70百万円減少したこと等によるものであります。
純資産につきましては、27億12百万円増加し256億2百万円となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が10億88百万円、利益剰余金が10億14百万円、その他有価証券評価差額金が2億96百万円、非支配株主持分が2億38百万円増加したこと等によるものであります。
以上から、前連結会計年度末から自己資本比率は1.1ポイント増加し、37.2%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は676億72百万円となりました。
利益面では、営業利益24億3百万円、経常利益27億98百万円、親会社株主に帰属する当期純利益13億77百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
なお、セグメント別の売上高は連結相殺後の数値を、セグメント利益又は損失は、連結相殺消去前の数値を記載しております。
(1)日本
売上高は、殺虫剤部門が、2024年殺虫剤シーズンのスタートとなる2024年3月に天候不順の影響を受け前年対比で減収となったものの、上期から第3四半期にかけては外出機会の増加に伴う殺虫剤市場の拡大や、残暑の影響による返品の減少もあったことから増収となりました。
家庭用品部門においては、主力のアルコール除菌剤の売上が前期を下回った結果、減収となりました。
園芸用品部門は、主力の除草剤が伸長した一方で、園芸用ハンドスプレー、園芸用不快害虫商品の売上が前期を下回った結果、増収となりました。
その結果、外部顧客に対する売上高は292億8百万円(前年同期は290億44百万円)、セグメント損失は6億14百万円(前年同期は4億78百万円のセグメント損失)となりました。
(2)東南アジア
売上高は、主力のインドネシアの売上が現地通貨ベースで前期を上回り、さらに円安の影響を受けたことから、外部顧客に対する売上高は269億8百万円(前年同期は241億27百万円)となりました。また、セグメント利益は22億93百万円(前年同期は17億70百万円のセグメント利益)となりました。
(3)欧州
事業活動が本格化した欧州は現地通貨ベースの売上も前期を上回り、外部顧客に対する売上高は97億10百万円(前年同期は72億31百万円)、またセグメント利益は2億94百万円(前年同期は3億18百万円のセグメント利益)となりました。
(4)その他
インドとメキシコを中心に販売し、外部顧客に対する売上高は18億44百万円(前年同期は13億10百万円)となりました。また、セグメント利益は2百万円(前年同期は20百万円のセグメント損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ19億56百万円増加し、81億72百万円となりました。
営業活動によって獲得した資金は43億27百万円(前年同期は66百万円の獲得)となりました。これは税金等調整前当期純利益が27億66百万円、減価償却費が14億64百万円、売上債権の増加額が14億7百万円、仕入債務の増加額が19億3百万円、法人税等の支払額が7億88百万円あったこと等によるものであります。
投資活動によって使用した資金は、12億19百万円(前年同期は11億68百万円の使用)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が11億53百万円あったこと等によるものであります。
財務活動によって使用した資金は17億65百万円(前年同期は8億23百万円の獲得)となりました。これは短期借入金の純増減額の減少が9億98百万円、配当金の支払が3億62百万円あったこと等によるものです。なお、当連結会計年度末における借入金残高は、前期末に比べ9億8百万円減少して、149億84百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.上記金額は卸売価格によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記金額は仕入金額によっております。
c.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)の生産は、ほとんど見込生産であり受注によるものは例外であり、受注残高は僅少であります。また、期中の受注高と販売実績がほぼ対応するため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、その割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行う必要があります。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は423億87百万円となり、前連結会計年度末より41億93百万円増加しました。現金及び預金の増加(69億19百万円から88億74百万円へ19億55百万円の増加)、売掛金の増加(156億43百万円から167億24百万円へ10億81百万円の増加)、商品及び製品の増加(78億89百万円から85億42百万円へ6億53百万円増加)、原材料及び貯蔵品の増加(34億6百万円から39億76百万円へ5億70百万円増加)、電子記録債権の増加(1億74百万円から4億85百万円へ3億11百万円増加)が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は199億78百万円となり、前連結会計年度末より8億1百万円増加しました。投資有価証券の増加(48億67百万円から52億41百万円へ3億74百万円増加)、繰延税金資産の増加(3億47百万円から5億59百万円へ2億11百万円増加)、建物及び構築物(純額)の増加(54億12百万円から55億13百万円へ1億1百万円増加)が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は331億5百万円となり、前連結会計年度末より15億93百万円増加しました。支払手形及び買掛金の増加(62億99百万円から77億71百万円へ14億71百万円増加)、電子記録債務の増加(27億40百万円から31億72百万円へ4億32百万円増加)、返金負債の増加(20億76百万円から24億35百万円へ3億58百万円増加)、短期借入金の減少(151億62百万円から141億91百万円へ9億70百万円減少)が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は36億58百万円となり、前連結会計年度末より6億89百万円増加しました。繰延税金負債の増加(7億71百万円から11億25百万円へ3億54百万円増加)、長期借入金の増加(3億95百万円から5億21百万円へ1億25百万円増加)、退職給付に係る負債の増加(6億53百万円から7億67百万円へ1億13百万円増加)が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は256億2百万円となり、前連結会計年度末と比較して27億12百万円増加しました。為替換算調整勘定の増加(9億15百万円から20億3百万円へ10億88百万円増加)、利益剰余金の増加(94億42百万円から104億57百万円へ10億14百万円増加)、その他有価証券評価差額金の増加(18億20百万円から21億17百万円へ2億96百万円増加)、非支配株主持分の増加(21億86百万円から24億25百万円へ2億38百万円増加)が主な要因であります。
2)経営成績
当期の経営成績
(単位:百万円)
当期の国内・海外売上成績
(単位:百万円)
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の売上高は676億72百万円となりました。
国内売上は、主力の殺虫剤が2024年殺虫剤シーズンのスタートとなる2024年3月に天候不順の影響を受け前年対比で減収となったものの、上期から第3四半期にかけては外出機会の増加に伴う殺虫剤市場の拡大や、残暑の影響による返品の減少もあったことから前年同期比2.9%増の286億52百万円となりました。
一方、海外売上は、主力のインドネシアや事業活動が本格化したイタリアにおいて現地通貨ベースで前年を上回り、さらに円安の影響を受けた結果、前年同期比15.3%増の390億20百万円(為替変動の影響を除くと6.4%増)となりました。
売上原価は、前年同期比36億90百万円増加し476億61百万円、売上原価率は70.4%となり、前年同期より0.9ポイント減となりました。売上総利益は200億11百万円(前年同期比12.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、人件費、販促経費等が増加した結果、前年同期比11.1%増の176億7百万円となりました。
これらの結果、営業利益は前年同期より5億9百万円増加し、24億3百万円(前年同期比26.9%増)となりました。
営業外損益につきましては、受取配当金や技術指導料の営業外収益が5億80百万円、支払利息等の営業外費用が1億85百万円となり、差し引き3億94百万円の利益(純額)となりました。
これらの結果、経常利益は前年同期より4億83百万円増加し、27億98百万円(前年同期比20.9%増)となりました。
以上から税金等調整前当期純利益は前年同期比61.2%増の27億66百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用や非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、前年同期比106.0%増の13億77百万円となりました。
(単位:百万円)
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の売上高の期間推移につきましては、国内海外合計では、ほぼ平均した売上となっております。
(部門別売上高)
(単位:百万円)
次に、部門別の概況は以下のとおりです。
殺虫剤部門
国内におきましては、2024年3月の気温が前年より低温に推移したことで市場が縮小し、2024年シーズンのスタートとなる第4四半期は前年対比で減収となりました。一方で、上期から第3四半期にかけては外出機会の増加に伴う殺虫剤市場の拡大と、残暑が長引き販売期間が伸びたことによる返品減により増収となったことから、最終的な結果は150億39百万円(前年同期比7億15百万円増、5.0%増)となりました。
海外におきましては、主力のインドネシア、事業活動が本格化したイタリアが現地通貨ベースで前期を上回り、さらに円安の影響を受けたことから、最終的な円貨ベースでは388億29百万円(前年同期比50億86百万円増、前年同期比15.1%増)となりました。
国内及び海外の殺虫剤合計の売上高は538億68百万円(前年同期比58億2百万円増、12.1%増)となりました。
家庭用品部門
家庭用品部門は、主力のアルコール除菌剤の売上が前期を下回った結果、家庭用品の売上高は20億36百万円(前年同期比2億43百万円減、10.7%減)となりました。
園芸用品部門
園芸用品部門は、主力の除草剤が伸長した一方で、園芸用ハンドスプレー、園芸用不快害虫商品の売上が前期を下回った結果、園芸用品合計の売上高は41億89百万円(前年同期比40百万円増、1.0%増)となりました。
防疫剤、その他の部門
防疫剤部門の売上高は、14億84百万円(前年同期比2億38百万円減、13.8%減)となりました。
その他の部門の売上高は、子会社のフマキラー・トータルシステム㈱のシロアリ施工工事が好調で、60億93百万円(前年同期比5億99百万円増、10.9%増)となりました。
3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、次の事項が挙げられます。
1)競争環境の激化
当社グループの主要製品は一般消費者向けの製品で、競合他社や新規参入会社との間で常に厳しい競合状況にあります。今後の競合環境次第ではこれらの要因が当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループといたしましては、他社と差別化された新製品の開発や需要喚起のためのマーケティング投資を行い、ブランドの強化と売上拡大につなげていきたいと考えております。
2)天候の影響、季節変動
当社グループの業績は、殺虫剤や花粉対策商品、園芸用品など季節商品の売上構成比が高いため、天候によって大きく影響を受けます。主力商品である殺虫剤については、国内の需要期である夏季に向けた製造・出荷が年前半に集中するため、第4四半期から第1四半期の売上高が高くなる一方、需要期を過ぎた第3四半期においては返品が発生する等、季節により売上高や営業損益が偏る季節変動要因があります。
当社グループといたしましては、ウイルス・細菌・アレルゲンなど暮らしの周りに潜む見えないリスクへの対策等消費者の生活シーンに安心安全を提供する製品の推進や海外子会社の売上拡大等により天候に左右されない強固な事業基盤の構築に取り組んでいきたいと考えております。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
1)資金需要の内容
当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、納税資金と設備投資・出資等の投資資金等であります。
運転資金の主な内容は、当社グループ製品の製造のための原材料の購入のほか、商品仕入、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。製造費の内訳は、人件費、外注費、動力費等であります。販売費及び一般管理費の内訳は、人件費、広告宣伝費、販売促進費、研究開発費、運送費等であります。設備投資の主な内容は、生産設備関連等の有形固定資産であります。
2)資金調達の方針
資金調達につきましては、運転資金及び納税資金は営業キャッシュ・フロー、内部留保資金での充当を基本とし、必要に応じて金融機関からの短期借入による資金調達を実施しております。
設備投資・出資等につきましては、自己資金、金融機関からの長期借入等、金利コスト等を勘案し調達方法を検討し対応しております。
重要な設備の新設の予定及び資金調達につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)におけるわが国経済は、ウィズコロナの中で回復基調にある一方、急激な為替変動や長期化する不安定な国際情勢など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中で、当社グループは「ひとの命を守る。ひとの暮らしを守る。ひとを育む環境を守る。わたしたちは、世界中の人々がいつまでも安心して快適に暮らすことのできる社会づくりに貢献していきます。」という経営理念のもとで、それぞれの国に最適な高効力・高品質の商品を提供し、世界中のより多くの人々に安心を届けることを目指しています。
特に、この数年でグループ全体の事業領域と欧州展開をはじめとする地理的な拡大が進んだため、それらの経営基盤強化と事業展開のスピードアップを積極的に進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度における総資産額は、49億95百万円増加し、623億66百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が19億55百万円、売掛金が10億81百万円、商品及び製品が6億53百万円、原材料及び貯蔵品が5億70百万円、投資有価証券が3億74百万円、電子記録債権が3億11百万円増加した一方で、建設仮勘定が68百万円減少したこと等によるものであります。
負債につきましては、22億82百万円増加し、367億63百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が14億71百万円、電子記録債務が4億32百万円、返金負債が3億58百万円、長期借入金が1億25百万円、退職給付に係る負債が1億13百万円増加した一方で、短期借入金が9億70百万円減少したこと等によるものであります。
純資産につきましては、27億12百万円増加し256億2百万円となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が10億88百万円、利益剰余金が10億14百万円、その他有価証券評価差額金が2億96百万円、非支配株主持分が2億38百万円増加したこと等によるものであります。
以上から、前連結会計年度末から自己資本比率は1.1ポイント増加し、37.2%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は676億72百万円となりました。
利益面では、営業利益24億3百万円、経常利益27億98百万円、親会社株主に帰属する当期純利益13億77百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
なお、セグメント別の売上高は連結相殺後の数値を、セグメント利益又は損失は、連結相殺消去前の数値を記載しております。
(1)日本
売上高は、殺虫剤部門が、2024年殺虫剤シーズンのスタートとなる2024年3月に天候不順の影響を受け前年対比で減収となったものの、上期から第3四半期にかけては外出機会の増加に伴う殺虫剤市場の拡大や、残暑の影響による返品の減少もあったことから増収となりました。
家庭用品部門においては、主力のアルコール除菌剤の売上が前期を下回った結果、減収となりました。
園芸用品部門は、主力の除草剤が伸長した一方で、園芸用ハンドスプレー、園芸用不快害虫商品の売上が前期を下回った結果、増収となりました。
その結果、外部顧客に対する売上高は292億8百万円(前年同期は290億44百万円)、セグメント損失は6億14百万円(前年同期は4億78百万円のセグメント損失)となりました。
(2)東南アジア
売上高は、主力のインドネシアの売上が現地通貨ベースで前期を上回り、さらに円安の影響を受けたことから、外部顧客に対する売上高は269億8百万円(前年同期は241億27百万円)となりました。また、セグメント利益は22億93百万円(前年同期は17億70百万円のセグメント利益)となりました。
(3)欧州
事業活動が本格化した欧州は現地通貨ベースの売上も前期を上回り、外部顧客に対する売上高は97億10百万円(前年同期は72億31百万円)、またセグメント利益は2億94百万円(前年同期は3億18百万円のセグメント利益)となりました。
(4)その他
インドとメキシコを中心に販売し、外部顧客に対する売上高は18億44百万円(前年同期は13億10百万円)となりました。また、セグメント利益は2百万円(前年同期は20百万円のセグメント損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ19億56百万円増加し、81億72百万円となりました。
営業活動によって獲得した資金は43億27百万円(前年同期は66百万円の獲得)となりました。これは税金等調整前当期純利益が27億66百万円、減価償却費が14億64百万円、売上債権の増加額が14億7百万円、仕入債務の増加額が19億3百万円、法人税等の支払額が7億88百万円あったこと等によるものであります。
投資活動によって使用した資金は、12億19百万円(前年同期は11億68百万円の使用)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が11億53百万円あったこと等によるものであります。
財務活動によって使用した資金は17億65百万円(前年同期は8億23百万円の獲得)となりました。これは短期借入金の純増減額の減少が9億98百万円、配当金の支払が3億62百万円あったこと等によるものです。なお、当連結会計年度末における借入金残高は、前期末に比べ9億8百万円減少して、149億84百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 35,470 | 114.5 |
| 東南アジア(百万円) | 19,730 | 105.6 |
| 欧州(百万円) | 2,458 | 102.0 |
| 報告セグメント計(百万円) | 57,659 | 110.7 |
| その他(百万円) | - | - |
| 合計(百万円) | 57,659 | 110.7 |
(注) 1.生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
3.上記金額は卸売価格によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 9,352 | 114.6 |
| 東南アジア(百万円) | 529 | 138.5 |
| 欧州(百万円) | 2,679 | 117.6 |
| 報告セグメント計(百万円) | 12,560 | 116.1 |
| その他(百万円) | 132 | 124.4 |
| 合計(百万円) | 12,692 | 116.1 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記金額は仕入金額によっております。
c.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)の生産は、ほとんど見込生産であり受注によるものは例外であり、受注残高は僅少であります。また、期中の受注高と販売実績がほぼ対応するため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 日本(百万円) | 29,208 | 100.6 |
| 東南アジア(百万円) | 26,908 | 111.5 |
| 欧州(百万円) | 9,710 | 134.3 |
| 報告セグメント計(百万円) | 65,828 | 109.0 |
| その他(百万円) | 1,844 | 140.8 |
| 合計(百万円) | 67,672 | 109.7 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、その割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行う必要があります。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は423億87百万円となり、前連結会計年度末より41億93百万円増加しました。現金及び預金の増加(69億19百万円から88億74百万円へ19億55百万円の増加)、売掛金の増加(156億43百万円から167億24百万円へ10億81百万円の増加)、商品及び製品の増加(78億89百万円から85億42百万円へ6億53百万円増加)、原材料及び貯蔵品の増加(34億6百万円から39億76百万円へ5億70百万円増加)、電子記録債権の増加(1億74百万円から4億85百万円へ3億11百万円増加)が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は199億78百万円となり、前連結会計年度末より8億1百万円増加しました。投資有価証券の増加(48億67百万円から52億41百万円へ3億74百万円増加)、繰延税金資産の増加(3億47百万円から5億59百万円へ2億11百万円増加)、建物及び構築物(純額)の増加(54億12百万円から55億13百万円へ1億1百万円増加)が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は331億5百万円となり、前連結会計年度末より15億93百万円増加しました。支払手形及び買掛金の増加(62億99百万円から77億71百万円へ14億71百万円増加)、電子記録債務の増加(27億40百万円から31億72百万円へ4億32百万円増加)、返金負債の増加(20億76百万円から24億35百万円へ3億58百万円増加)、短期借入金の減少(151億62百万円から141億91百万円へ9億70百万円減少)が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は36億58百万円となり、前連結会計年度末より6億89百万円増加しました。繰延税金負債の増加(7億71百万円から11億25百万円へ3億54百万円増加)、長期借入金の増加(3億95百万円から5億21百万円へ1億25百万円増加)、退職給付に係る負債の増加(6億53百万円から7億67百万円へ1億13百万円増加)が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は256億2百万円となり、前連結会計年度末と比較して27億12百万円増加しました。為替換算調整勘定の増加(9億15百万円から20億3百万円へ10億88百万円増加)、利益剰余金の増加(94億42百万円から104億57百万円へ10億14百万円増加)、その他有価証券評価差額金の増加(18億20百万円から21億17百万円へ2億96百万円増加)、非支配株主持分の増加(21億86百万円から24億25百万円へ2億38百万円増加)が主な要因であります。
2)経営成績
当期の経営成績
(単位:百万円)
| 指標等 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率(%) |
| 売上高 | 61,712 | 67,672 | 5,960 | 9.7 |
| 売上原価 | 43,971 | 47,661 | 3,690 | 8.4 |
| 売上総利益 | 17,741 | 20,011 | 2,269 | 12.8 |
| 販売費及び一般管理費 | 15,847 | 17,607 | 1,759 | 11.1 |
| 営業利益 | 1,894 | 2,403 | 509 | 26.9 |
| 営業外損益 | 420 | 394 | △25 | △6.2 |
| 経常利益 | 2,315 | 2,798 | 483 | 20.9 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 668 | 1,377 | 708 | 106.0 |
| 1株当たり当期純利益 | 40円58銭 | 83円58銭 |
当期の国内・海外売上成績
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率(%) | |
| 国内 | 27,856 | 28,652 | 796 | 2.9 |
| 海外 | 33,856 | 39,020 | 5,163 | 15.3 |
| 合計 | 61,712 | 67,672 | 5,960 | 9.7 |
| 海外売上構成比 | 54.9% | 57.7% |
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の売上高は676億72百万円となりました。
国内売上は、主力の殺虫剤が2024年殺虫剤シーズンのスタートとなる2024年3月に天候不順の影響を受け前年対比で減収となったものの、上期から第3四半期にかけては外出機会の増加に伴う殺虫剤市場の拡大や、残暑の影響による返品の減少もあったことから前年同期比2.9%増の286億52百万円となりました。
一方、海外売上は、主力のインドネシアや事業活動が本格化したイタリアにおいて現地通貨ベースで前年を上回り、さらに円安の影響を受けた結果、前年同期比15.3%増の390億20百万円(為替変動の影響を除くと6.4%増)となりました。
売上原価は、前年同期比36億90百万円増加し476億61百万円、売上原価率は70.4%となり、前年同期より0.9ポイント減となりました。売上総利益は200億11百万円(前年同期比12.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、人件費、販促経費等が増加した結果、前年同期比11.1%増の176億7百万円となりました。
これらの結果、営業利益は前年同期より5億9百万円増加し、24億3百万円(前年同期比26.9%増)となりました。
営業外損益につきましては、受取配当金や技術指導料の営業外収益が5億80百万円、支払利息等の営業外費用が1億85百万円となり、差し引き3億94百万円の利益(純額)となりました。
これらの結果、経常利益は前年同期より4億83百万円増加し、27億98百万円(前年同期比20.9%増)となりました。
以上から税金等調整前当期純利益は前年同期比61.2%増の27億66百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用や非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、前年同期比106.0%増の13億77百万円となりました。
(単位:百万円)
| 上半期 | 下半期 | 合計 | ||||
| 売上高 | 構成比(%) | 売上高 | 構成比(%) | 売上高 | 構成比(%) | |
| 国内 | 15,905 | 55.5 | 12,746 | 44.5 | 28,652 | 100.0 |
| 海外 | 21,184 | 54.3 | 17,835 | 45.7 | 39,020 | 100.0 |
| 合計 | 37,090 | 54.8 | 30,582 | 45.2 | 67,672 | 100.0 |
当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の売上高の期間推移につきましては、国内海外合計では、ほぼ平均した売上となっております。
(部門別売上高)
(単位:百万円)
| 上半期 | 下半期 | 合計 | ||||
| 金額 | 構成比 (%) | 金額 | 構成比 (%) | 金額 | 構成比 (%) | |
| 殺虫剤部門 | 29,664 | 55.1 | 24,204 | 44.9 | 53,868 | 100.0 |
| 家庭用品部門 | 926 | 45.5 | 1,110 | 54.5 | 2,036 | 100.0 |
| 園芸用品部門 | 2,448 | 58.4 | 1,741 | 41.6 | 4,189 | 100.0 |
| 防疫剤部門 | 983 | 66.2 | 501 | 33.8 | 1,484 | 100.0 |
| その他の部門 | 3,068 | 50.4 | 3,025 | 49.6 | 6,093 | 100.0 |
| 合計 | 37,090 | 54.8 | 30,582 | 45.2 | 67,672 | 100.0 |
次に、部門別の概況は以下のとおりです。
殺虫剤部門
国内におきましては、2024年3月の気温が前年より低温に推移したことで市場が縮小し、2024年シーズンのスタートとなる第4四半期は前年対比で減収となりました。一方で、上期から第3四半期にかけては外出機会の増加に伴う殺虫剤市場の拡大と、残暑が長引き販売期間が伸びたことによる返品減により増収となったことから、最終的な結果は150億39百万円(前年同期比7億15百万円増、5.0%増)となりました。
海外におきましては、主力のインドネシア、事業活動が本格化したイタリアが現地通貨ベースで前期を上回り、さらに円安の影響を受けたことから、最終的な円貨ベースでは388億29百万円(前年同期比50億86百万円増、前年同期比15.1%増)となりました。
国内及び海外の殺虫剤合計の売上高は538億68百万円(前年同期比58億2百万円増、12.1%増)となりました。
家庭用品部門
家庭用品部門は、主力のアルコール除菌剤の売上が前期を下回った結果、家庭用品の売上高は20億36百万円(前年同期比2億43百万円減、10.7%減)となりました。
園芸用品部門
園芸用品部門は、主力の除草剤が伸長した一方で、園芸用ハンドスプレー、園芸用不快害虫商品の売上が前期を下回った結果、園芸用品合計の売上高は41億89百万円(前年同期比40百万円増、1.0%増)となりました。
防疫剤、その他の部門
防疫剤部門の売上高は、14億84百万円(前年同期比2億38百万円減、13.8%減)となりました。
その他の部門の売上高は、子会社のフマキラー・トータルシステム㈱のシロアリ施工工事が好調で、60億93百万円(前年同期比5億99百万円増、10.9%増)となりました。
3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、次の事項が挙げられます。
1)競争環境の激化
当社グループの主要製品は一般消費者向けの製品で、競合他社や新規参入会社との間で常に厳しい競合状況にあります。今後の競合環境次第ではこれらの要因が当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループといたしましては、他社と差別化された新製品の開発や需要喚起のためのマーケティング投資を行い、ブランドの強化と売上拡大につなげていきたいと考えております。
2)天候の影響、季節変動
当社グループの業績は、殺虫剤や花粉対策商品、園芸用品など季節商品の売上構成比が高いため、天候によって大きく影響を受けます。主力商品である殺虫剤については、国内の需要期である夏季に向けた製造・出荷が年前半に集中するため、第4四半期から第1四半期の売上高が高くなる一方、需要期を過ぎた第3四半期においては返品が発生する等、季節により売上高や営業損益が偏る季節変動要因があります。
当社グループといたしましては、ウイルス・細菌・アレルゲンなど暮らしの周りに潜む見えないリスクへの対策等消費者の生活シーンに安心安全を提供する製品の推進や海外子会社の売上拡大等により天候に左右されない強固な事業基盤の構築に取り組んでいきたいと考えております。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
1)資金需要の内容
当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、納税資金と設備投資・出資等の投資資金等であります。
運転資金の主な内容は、当社グループ製品の製造のための原材料の購入のほか、商品仕入、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。製造費の内訳は、人件費、外注費、動力費等であります。販売費及び一般管理費の内訳は、人件費、広告宣伝費、販売促進費、研究開発費、運送費等であります。設備投資の主な内容は、生産設備関連等の有形固定資産であります。
2)資金調達の方針
資金調達につきましては、運転資金及び納税資金は営業キャッシュ・フロー、内部留保資金での充当を基本とし、必要に応じて金融機関からの短期借入による資金調達を実施しております。
設備投資・出資等につきましては、自己資金、金融機関からの長期借入等、金利コスト等を勘案し調達方法を検討し対応しております。
重要な設備の新設の予定及び資金調達につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。