有価証券報告書-第103期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/29 13:55
【資料】
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【項目】
156項目
(重要な会計上の見積り)
会計上の見積りにより当連結会計年度に係る連結財務諸表にその額を計上した項目であって、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある項目は次のとおりであります。
1 棚卸資産の評価
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度
連結貸借対照表評価損計上額連結貸借対照表評価損計上額
棚卸資産商品及び製品棚卸資産商品及び製品棚卸資産商品及び製品棚卸資産商品及び製品
シューズ事業3,7733,2812271524,4883,946153138
プラスチック事業7,0654,7141021009,2855,396163153
産業資材事業2,6531,27530213,0091,5691913
合計13,4929,27136027416,78310,913336305

当連結会計年度末における連結貸借対照表上、棚卸資産16,783百万円のうち「商品及び製品」10,913百万円の占める割合は約7割であります。
当連結会計年度において、連結損益計算書上、売上原価に計上している棚卸資産の収益性の低下による簿価切下げ額は336百万円であり、そのうち「商品及び製品」の簿価切下げ額は305百万円で約9割を占めております。
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループでは、棚卸資産の評価について、「注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項 (イ)重要な資産の評価基準及び評価方法 ③棚卸資産」に記載のとおり、総平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)によっており、期末における棚卸資産については、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、正味売却価額をもって貸借対照表価額とするとともに、当該差額を売上原価に計上しております。
また、一定の保有期間が経過した製品等(対象製品に係る原材料、仕掛品を含む)については、正味売却価額をもって貸借対照表価額とするとともに、当該差額を売上原価に計上しております。
シューズ事業における「商品及び製品」は最終消費財であり、「瞬足」ブランド等の子ども向けから「アキレス・ソルボ」ブランド等の紳士・婦人向けまで幅広く取り扱っており、ブランドごとに多様な品番、色、サイズを揃えていることから、他の事業の製品と比べても商品点数が多いことが特徴であります。また、市場環境、天候等の外部環境要因の影響を受けやすい状況にあることから、棚卸資産が滞留する傾向があり、棚卸資産における「商品及び製品」の評価に重要な影響を及ぼす場合があります。
他方、プラスチック事業における車輌内装用資材、フイルム、建装資材、防災対策商品及び産業資材事業におけるウレタン、断熱資材、工業資材における「商品及び製品」は、主として季節的な影響を受けにくい中間財であり、販売見込みに基づく生産調整が可能であること、また、得意先からの受託生産による製品も多く、廃番による生産中止までの期間は長く、滞留するリスクは低いことから、将来における市場環境や需要動向が見込みより悪化した場合でも、棚卸資産の評価に関する影響は限定的であります。
シューズ事業の「商品及び製品」は、大別して子ども向けと紳士・婦人向けがあり、子ども向けは、主に量販店、靴専門店に販売し、シーズン(季節)ごとに新製品(シーズン品)を投入しております。他方、紳士・婦人向けは、主に百貨店、靴専門店に販売しており、サンダル・ブーツなどのシーズン品もありますが、主として季節を問わず年間を通じて取り扱う年間品を投入しております。
シーズン品と年間品では商品のライフサイクルが異なりますが、棚卸資産の評価の検討に際しては、シーズン品と合わせて年間品もシーズン終了後、店頭での売れ行き状況、原価率の状況及び在庫回転月数の状況等を勘案の上、継続するか否かの判定を行い、その判定結果をもとに継続品と非継続品の正味売却価額を決定しております。当該正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、正味売却価額を貸借対照表価額としております。
継続品は、量販店や百貨店等に対して現在の販売価格で今後も継続販売可能と仮定した上で、正味売却価額を決定しております。
非継続品は、量販店や百貨店等において店頭販売価格が引き下げられることから、現在の販売価格で今後は販売できないと仮定した上で、量販店や百貨店等のクリアランスセールの価格を参考に、色・サイズバランス・品質等を勘案の上、正味売却価額を決定しております。
なお、期末時点の製品在庫は、上記の正味売却価額で全て販売可能であると仮定した上で評価替の検討をしております。
また、プラスチック事業、産業資材事業における「商品及び製品」の評価は、主に生産中止となった製品等について今後継続販売はしないことから、処分見込価額まで帳簿価額を切下げております。
(3) 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
当社グループが保有する棚卸資産のうち、シューズ事業における「商品及び製品」は、競合他社との競争激化や天候等による外部環境要因の影響を受けやすく、また、ファッションの流行によって顧客のニーズが変化することから、将来における実際の市場環境や需要動向が見込みより悪化した場合には、評価損の計上に伴い、利益が減少する可能性があります。
他方、プラスチック事業、産業資材事業における「商品及び製品」は、前述のとおり、棚卸資産の評価に関する影響は限定的であります。
2 繰延税金資産の回収可能性
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度に計上した繰延税金資産は1,757百万円であり、総資産に占める割合は2.0%であります。なお、当社の繰延税金資産計上額は1,638百万円であります。また、前連結会計年度に計上した繰延税金資産は1,290百万円であり、総資産に占める割合は1.6%であります。なお、当社の繰延税金資産計上額は1,147百万円であります。
繰延税金資産の主な内訳については、連結財務諸表の「注記事項 (税効果会計関係) 1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳」に記載しております。
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
① 繰延税金資産の回収可能性の検討方法
繰延税金資産は、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に定める要件に基づいて企業の分類を判断し、当該分類に応じて回収が見込まれる繰延税金資産の計上額を決定しております。
将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産の回収可能性については、将来の収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の見積額及び将来加算一時差異の解消見込額と相殺され、税金負担額を軽減できると認められる範囲内で計上しております。
② 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額の算出方法
当社は、当連結会計年度の売上高が価格改定等により前連結会計年度と比較して増加しているものの、原材料価格・エネルギーコストの上昇を吸収するまでに至らず損益が大きく悪化したこと等により、重要な税務上の欠損金が生じております。
以下の根拠により将来においておおむね5年程度は一時差異等加減算前課税所得が生じるため、当社は分類3に該当すると判断しております。
・下記③に記載のとおり、各事業における将来の販売価格については、市場動向や競合他社の状況、当社の価格改定状況等を踏まえて、顧客との価格改定の合意の有無を識別し、それぞれにおける実現可能性を考慮して将来の販売価格を計画しております。
・下記③に記載のとおり、各事業における将来の販売数量については、将来の市場環境、足元の受注状況、顧客からの内示状況等から実現可能性を考慮して将来の販売数量を計画しております。
・下記③に記載のとおり、コスト面ではシューズ事業における生産拠点、生産委託先の見直しによるコスト削減等を推進する計画であります。
上記の根拠及び将来の利益計画の実現可能性を総合的に勘案して、将来の合理的な見積可能期間を5年と判断しております。
この将来の合理的な見積可能期間以内の一時差異等加減算前課税所得の見積額及びタックスプランニングに基づいて、当該見積可能期間の一時差異等のスケジューリングの結果、回収可能であると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。
③ 一時差異等加減算前課税所得の見積り方法及び見積りに用いた仮定
繰延税金資産の回収可能性の判断にあたり、一時差異等加減算前課税所得の見積りに際しては、各事業における市場環境、競合他社の動向、当期の予算達成状況、将来の需要予測等を勘案して、取締役会にて承認された予算から一定のストレスを加味して見積っております。
車輌内装用資材、建装資材(床材)、ウレタン、断熱資材における仮定は「注記事項 (重要な会計上の見積り)3 固定資産の減損」に記載しております。
シューズ、フイルム、建装資材(壁材)、防災対策商品、工業資材における仮定は以下のとおりであります。
a 販売価格
当連結会計年度において価格改定した製品については、翌連結会計年度以降においても改定後の価格を織り込んでおります。
また、翌連結会計年度以降に価格改定を予定する製品のうち、シューズについては今後の改定予定の価格を織り込んでおります。
シューズ以外については、顧客と合意している場合は将来の改定後の価格、顧客と合意していない場合は顧客との交渉状況、競合他社の価格改定状況等を勘案して、達成可能と見込まれる将来の改定予定の価格を織り込んでおります。
b 販売数量等
各事業における市場環境に基づく当社事業への影響、当期の予算達成状況、足元の受注状況、価格改定の影響等を勘案して、以下のとおり各事業の将来の販売数量を見込んでおります。
・シューズは、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、行楽需要の活性化や外出機会の増加、在宅勤務から出社への回帰、マラソン・運動会などスポーツ機会の増加等により、販売足数が増加することが見込まれますが、価格改定の影響を勘案して当期並みに推移すると仮定しております。
また、生産拠点及び生産委託先の見直しによるコスト削減を見込んでおります。
・フイルムは、北米向け医療用フィルムの在庫調整の影響に伴い、内示情報に基づき販売数量の見直しを行っております。
・建装資材(壁材)は、新設住宅着工戸数、当社の出荷状況、業界シェア等を勘案して主要販売先への販売の回復を見込んで将来の販売数量を見積っております。
・防災対策商品は、当期の予算達成状況等を踏まえて、将来の受注見込みのうち受注確度の高い部分を織り込んでおります。
・工業資材は、当事業の市場予測がメモリー半導体の世界的な需要減速に伴う在庫調整局面にあるものの、電気自動車等に利用される半導体は需要が拡大すると見込まれます。但し、当該市場環境の不確実性が高いことから、販売数量の増加は織り込まず、ストレスを加味して販売数量を見積っております。
(3) 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
翌連結会計年度の予算は、各事業の損益を一定の仮定に基づいて策定しているため、各事業を取り巻く事業環境の急激な変化等が生じた場合には各事業の損益が悪化する可能性があります。
また、原油価格やエネルギーコストの予測しえない、さらなる上昇に伴い損益が悪化する可能性があります。
これらの複合的な要因により、翌連結会計年度以降の損益が悪化し課税所得が大きく減少した場合、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に基づく企業の分類の見直し及びそれによる将来の合理的な見積可能期間の短縮等が生じる可能性があり、その場合には繰延税金資産の計上額に重要な影響を与える可能性があります。
3 固定資産の減損
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
当連結会計年度において減損の兆候のある資産グループに係る固定資産において減損損失1,312百万円を計上した結果、当該資産グループに係る固定資産の連結貸借対照表計上額は5,067百万円であります。
なお、前連結会計年度において連結貸借対照表に計上した国内の車輌内装用資材及び断熱資材の資産グループに係る固定資産2,781百万円については、減損の兆候があると判断しましたが、減損損失の計上はしておりません。
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当社グループは、管理会計上の事業区分をもとにグルーピングした事業用資産、賃貸用資産、売却予定資産及び遊休資産に分けて減損の検討を行っております。
当連結会計年度において、国内の車輌内装用資材及びウレタンにおける資産グループについて減損の兆候があると判断しましたが、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を上回ることから、減損損失は計上しておりません。
また、国内の建装資材(床材)及び断熱資材における資産グループについて減損の兆候があると判断し、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ったことから、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上しております。
なお、国内の建装資材(床材)及び断熱資材における減損損失については、「注記事項 (連結損益計算書関係)6. 減損損失」に記載しております。
① 概要
・車輌内装用資材
新型コロナウイルス感染症による影響や半導体不足等による自動車メーカーの減産による受注減少に伴い収益性が低下し、減損の兆候があると判断しました。
・建装資材(床材)、ウレタン、断熱資材
原材料価格・エネルギーコストの上昇や市場環境等の影響により収益性が低下し、減損の兆候があると判断しました。
② 将来キャッシュ・フローの算定方法
将来キャッシュ・フローは、取締役会にて承認された予算をもとに見積っております。
③ 将来キャッシュ・フローの見積りの算出に用いた主要な仮定
・車輌内装用資材
販売価格については、現状と概ね同水準の価格で将来キャッシュ・フローを見積もっております。
販売数量については、自動車メーカーからの内示情報と過去の販売実績をもとに受注確度を考慮して販売数量を見積もっております。半導体不足による自動車メーカーの減産による影響を受けており、2024年3月期は当該影響を受けている内示情報等に基づき販売数量を見積もり、2025年3月期にはその減産の影響は概ね解消すると仮定しております。
・建装資材(床材)
販売価格については、原材料価格・エネルギーコストの上昇などを受けて将来の価格改定を織り込んでおります。顧客との交渉状況や競合他社の価格改定状況を勘案し、顧客と合意している将来の価格改定についてのみ将来キャッシュ・フローに反映しております。
販売数量については、現状と概ね同水準の販売数量で見積っております。
・ウレタン
販売価格については、原材料価格・エネルギーコストの上昇などを受けて将来の価格改定を織り込んでおります。顧客と合意している将来の価格改定については改定後の価格を将来キャッシュ・フローに反映し、顧客と合意していない将来の価格改定については、顧客との交渉状況や競合他社の価格改定状況を勘案し、達成可能と見込まれる改定予定の価格を将来キャッシュ・フローに反映しております。
販売数量については、寝具及び車輌用途における拡販を見込んで販売数量を見積っております。
・断熱資材
販売価格については、原材料価格・エネルギーコストの上昇などを受けて将来の価格改定を織り込んでおります。顧客と合意している将来の価格改定については改定後の価格を将来キャッシュ・フローに反映し、顧客と合意していない将来の価格改定については、過去の実績を勘案して一定のストレスを加味し、将来キャッシュ・フローを算定しております。
販売数量については、環境対応への関心の高まりを受けて、より高品質な断熱資材の需要が高まると想定されるものの、将来の不確実性を踏まえ、一定のストレスを加味しております。
(3) 翌連結会計年度の連結財務諸表に与える影響
主要な仮定である販売価格、販売数量の見積りは、将来の不確実な経済情勢の変動によって影響を受けるため、見積りに用いた仮定の見直しが必要になった場合には、翌連結会計年度において減損損失を計上する可能性があります。

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