有価証券報告書-第136期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:29
【資料】
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【項目】
110項目

対処すべき課題

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社が判断したものであります。
(1)基本方針
当社グループは、事業を通じて社会に貢献することを目指し、企業として、市場の需要に対応すること、市場において競争力を持つこと、社会から信用されることを経営の基本理念として、事業の運営と発展に努め、株主の皆様をはじめとする社会の期待に応えて参ります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
平成28年度から平成30年度までの3ヵ年を対象とする第10次中期経営計画を策定し、当社グループが取り組むべき課題、目標、戦略を設定しました。
①経営課題
急速に変化し、益々競争が激化するグローバル市場において、安定した収益と成長が期待できる事業体制、経営体制の構築を目指します。
②経営目標
長期目標として、売上伸長率年5%、営業利益率5%、海外販売比率50%、ROE5%以上、自己資本比率50%以上維持の実現を目指し、基本戦略に取り組んで参ります。
③基本戦略
ⅰ)製造・販売・技術が一体となって営業活動を推進することで、シェアを拡大するとともに、新しい市場の
開拓を進めます。
ⅱ)新商品・新技術の開発によって市場競争力を高め、売上げの拡大を図ります。
ⅲ)海外生産拠点の整備と海外市場の開拓を進め、事業の拡大を図ります。
ⅳ)経営インフラを整備し、経営体制の強化を図ります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
国内では、景気は緩やかな回復基調にあります。また海外も、総じて景気は回復基調にありますが、テロ等の世情不安や、米国の貿易保護主義、英国のEU離脱問題、中国経済の動向といった世界経済における不安定要因も多く、先行きは不透明です。
こうした状況を踏まえ、当社グループといたしましては、第10次中期経営計画で目指す「安定した収益と成長の期待できる事業体制の構築」に向け全力で取り組んで参ります。
セグメントごとに取り組むべき課題と対策は以下のとおりであります。
(工業機材)
商品開発は、自動車、電子・半導体、ベアリング、医療等重点分野への新商品投入に注力します。販売は、国内では効率化を目指した営業体制の見直し、海外では営業力を強化して市場開拓を推進します。製造は、国内では一層のコスト低減に取り組むとともに、海外工場はタイや中国の稼働率向上による収支改善を図ります。
(セラミック・マテリアル)
電子ペーストは、インダクタなどの電極用の拡販に取り組みます。厚膜回路基板はLED等新規市場への拡販並びに生産体制の整備、触媒担体は増加する受注への体制整備と、次世代に向けた新商品の開発を推進します。共立マテリアルは、MLCC用微粒子原料、燃料電池用原料等の開発に取り組みます。
(エンジニアリング)
主力の乾燥炉や焼成炉は、電池材料分野で差別化製品の開発を進めるほか、自動車関連分野で、新商品開発を推進します。混合攪拌装置は新たな用途開発、濾過装置は新市場の開拓を図り、超硬丸鋸切断機は新商品の拡販に取り組みます。
(食器)
国内市場では、訪日外国人の増加や2020年の東京五輪の影響で拡大が予想されるホテル・レストラン市場をターゲットに、業務用食器の拡販を目指します。海外市場では、米国は新商品を投入して、売上げの回復を目指します。また成長が期待されるインドなどアジア市場では、営業体制を強化して、拡販に取り組みます。