有価証券報告書-第126期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 11:21
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【項目】
166項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかに回復しておりましたが、米中貿易摩擦の長期化などによる世界経済の減速を背景に輸出や生産を中心に経済環境は次第に悪化しました。加えて新型コロナウイルス感染症の世界的な流行の影響もあり、先行きの見通せない極めて不透明な状況となりました。
当社グループの主力事業である鉄鋼業界におきましても建設向けや自動車・産業機械などの主力需要分野における鋼材需要は国内外で需要減速が鮮明となりました。
このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画(2019~2021年度)の方針に沿って、当社グループの協働施策やコスト削減に取り組んでまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,362億45百万円(前期比174億80百万円減)、営業利益45億24百万円(前期比12億9百万円の減益)、経常利益44億39百万円(前期比7億51百万円の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益29億13百万円(前期比5億50百万円の減益)となりました。
当連結会計年度における各セグメントの業績は、次のとおりであります。
鉄鋼につきましては、前期に比べて輸出環境の悪化、国内の荷動きの低調による鋼材販売数量の大幅な減少に加え、鋼材販売価格の下落も重なり、売上高は減収となりました。収益面では、主原料であるスクラップ価格の下落により鋼材スプレッドは大幅に改善しましたが、鋼材販売数量の減少に加え、資材費や輸送費などの諸コストの増加、在庫評価差などで減益となりました。これらの結果、売上高は1,337億40百万円(前期比175億20百万円減)、経常利益は44億10百万円(前期比7億57百万円の減益)となりました。
エンジニアリングにつきましては、前期に比べて、海洋部門・鋳機部門の受注が減少したことなどにより減収となり、売上高は16億74百万円(前期比1億23百万円減)、経常利益は28百万円(前期比0百万円の減益)となりました。
不動産につきましては、2018年11月より開始した当社船町工場内の倉庫賃貸収入が増加しましたが、不動産取得税などの固定費が増加したことなどにより、売上高は8億29百万円(前期比1億63百万円増)、経常利益は4億95百万円(前期比7百万円の減益)となりました。
当連結会計年度末の総資産は1,194億45百万円となり、前連結会計年度末と比べ51億60百万円減少しました。これは主として、受取手形及び売掛金並びにたな卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が減少したことによるものであります。
負債については376億95百万円となり、前連結会計年度末と比べ70億46百万円減少しました。これは主として、繰延税金負債が増加しましたが、支払手形及び買掛金、有利子負債(短期借入金、長期借入金、社債)、未払費用並びに解体撤去引当金が減少したことによるものであります。
純資産については817億50百万円となり、前連結会計年度末と比べ18億86百万円増加しました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと、剰余金の配当の支払い並びにその他有価証券評価差額金の減少によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、185億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億7百万円増加(+1.7%)しました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、50億82百万円(前期20億90百万円の収入)となりました。これは、主として、仕入債務の減少額57億49百万円がありましたが、税金等調整前当期純利益45億55百万円、減価償却費20億67百万円、売上債権の減少額21億72百万円、たな卸資産の減少額25億18百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、30億98百万円(前期52億86百万円の支出)となりました。これは、主として有形固定資産の取得による支出28億30百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、16億76百万円(前期17億42百万円の支出)となりました。これは、主として長期借入れによる収入1億円、長期借入金の返済による支出10億74百万円、配当金の支払額4億32百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
セグメントの名称品名当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
生産高(千トン)前期比(%)
鉄鋼粗鋼5425.2
圧延鋼材1,140△12.5
加工鋼材321△12.2

(注) 上記以外については、役務の提供や重要性のないものであるため記載を省略しております。
b.受注実績
セグメントの名称品名当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
鉄鋼鋼材60,930△21.99,330△35.9
エンジニア
リング
魚礁等1,86016.61,07620.9

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、鉄鋼の受注高及び受注残高が著しく減少しました。これは、輸出環境の悪化や国内の建築向けや産業機械などの製造業向けの荷動きが低調であったことに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響などによるものであります。
c.販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)前期比(%)
鉄鋼133,740△11.6
エンジニアリング1,674△6.9
不動産82924.5
合計136,245△11.4

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
阪和興業㈱23,03015.020,78415.3

3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ174億80百万円減少し、1,362億45百万円(前年度比11.4%減)となりました。これは、主に鋼材販売数量の減少及び鋼材販売価格の下落によるものであります。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、鉄鋼が98.2%、エンジニアリングが1.2%、不動産が0.6%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ12億9百万円減少し、45億24百万円(前年度比21.1%減)となりました。これは、鋼材販売価格が下落したものの、スクラップ価格が下落し鋼材スプレッドは大幅に改善しましたが、一方で、鋼材販売数量が大幅に減少したことや、資材費や輸送費などの諸コストの増加に加え固定費の増加も重なったことなどによるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、持分法による投資利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ1億52百万円増加し、6億9百万円(前年度比33.4%増)となりました。
営業外費用は、持分法による投資損失の減少などにより、前連結会計年度に比べ3億4百万円減少し、6億93百万円(前年度比30.5%減)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ7億51百万円減少し、44億39百万円(前年度比14.5%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、前連結会計年度は、災害による保険金収入4億85百万円、解体撤去引当金戻入益1億42百万円の計上に対し、当連結会計年度は、固定資産売却益2億86百万円、スクラップ売却益2億16百万円などの計上により、前連結会計年度に比べ75百万円減少し、5億68百万円(前年度比11.7%減)となりました。
特別損失は、前連結会計年度は、台風災害等に伴う災害による損失9億66百万円や関係会社事業損失引当金繰入額1億65百万円、関係会社株式評価損1億55百万円などを計上しました。一方、当連結会計年度は、固定資産除却損1億49百万円や減損損失1億円などを計上しましたので、前連結会計年度に比べ10億74百万円減少し、4億52百万円(前年度比70.4%減)となりました。
税金費用は、課税所得の減少などにより法人税、住民税及び事業税は前連結会計年度に比べ1億30百万円減少しましたが、繰越欠損金など将来減算一時差異の減少や将来のコロナウイルス感染症の影響による収益悪化リスクを織り込んだことによる繰延税金資産の回収可能性の悪化などにより法人税等調整額は前連結会計年度に比べ9億28百万円増加し、法人税等合計では前連結会計年度に比べ7億97百万円増加し、16億41百万円(前年度比94.6%増)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ5億50百万円減少し、29億13百万円(前年度比15.9%減)となりました。
財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、730億80百万円(前連結会計年度末778億44百万円)となり、47億64百万円減少しました。その主な要因は、現金及び預金が増加(182億27百万円から185億34百万円へ3億7百万円の増加)、および電子記録債権が増加(36億43百万円から39億7百万円へ2億63百万円の増加)しましたが、鋼材販売数量の減少や鋼材販売価格の下落などに伴い受取手形及び売掛金が減少(289億58百万円から265億21百万円へ24億36百万円の減少)したこと、並びに鋼材販売数量の減少に伴い在庫数量を減少させたことやスクラップなどの購入価格の下落などによりたな卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が減少(245億44百万円から220億26百万円へ25億18百万円の減少)したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、463億64百万円(前連結会計年度末467億60百万円)となり、3億96百万円減少しました。その主な要因は、設備投資(29億26百万円)による増加、減価償却(20億67百万円)及び固定資産売却(3億29百万円)による減少、市場価格の下落などにより投資有価証券が減少したこと(23億63百万円から18億90百万円へ4億73百万円の減少)、並びに退職給付に係る資産が減少したこと(8億58百万円から6億円へ2億58百万円の減少)によるものであります。
(流動負債及び固定負債)
当連結会計年度末における負債合計(流動負債及び固定負債)の残高は、376億95百万円(前連結会計年度末447億41百万円)となり、70億46百万円減少しました。その主な要因は、繰延税金負債が増加(21億28百万円から28億62百万円へ7億34百万円の増加)しましたが、原材料の購入数量の減少や購入価格の下落などに伴い支払手形及び買掛金が減少(195億55百万円から141億1百万円へ54億54百万円の減少)したこと、並びに有利子負債(短期借入金、社債(1年内償還予定を含む)、長期借入金)が減少(87億80百万円から77億63百万円へ10億16百万円の減少)したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、817億50百万円(前連結会計年度末798億63百万円)となり、18億86百万円増加し、自己資本比率は68.4%となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと(29億13百万円の増加)及び剰余金の配当を支払ったこと(4億33百万円の減少)によるものであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の概況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び貯蔵品の仕入や製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入などによる調達を基本としており、設備投資につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的としてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、グループ内の資金管理の一元化を行い、グループ全体の資金効率化を進めております。
なお、当連結会計年度末における借入金及び社債を含む有利子負債の残高は77億63百万円、現金及び現金同等物の残高は185億14百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、本報告書「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたり、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項につきましては、経営者の会計上の判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込み数値に反映させることが困難な要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基にした仮定を織り込んでおります。
(繰延税金資産)
当社グループは、新型コロナウイルス感染症の影響が翌連結会計年度(2021年3月期)において継続し、翌々連結会計年度(2022年3月期)から収束に向かうという一定の仮定に基づいて算出した将来の課税所得により、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。従って、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存することになるため、その見積りの前提となる条件や仮定に変更が生じ見積額が減少した場合、繰延税金資産を取り崩し法人税等調整額が計上される可能性があります。

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