有価証券報告書-第127期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 11:10
【資料】
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【項目】
155項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業収益は急激に悪化するなかで、様々な政策の効果により一部には持ち直しの動きがみられるものの、年明けに再び緊急事態宣言が発出されるなど収束が見通せない状況が継続しており、経営環境は依然として予断を許さない状況で推移しました。
当社グループの主力事業である鉄鋼業界におきましても、同感染症拡大の影響などから、国内鉄鋼需要は建築向けの低迷に加え、製造業向けについても下期では一部で回復しましたが、上期の落ち込みが大きく、前年度に比べ大きく減少しました。また、主原料であるスクラップ価格が国際市況に連動し大幅に高騰するなど、経営環境は厳しい状況が続きました。
こうした経営環境のもとで、当社グループは中期経営計画(2019年度~2021年度)の方針に沿って、当社グループの協働施策を推進するとともに、電気炉合理化投資を計画どおり完了させ、生産能力の向上を図りました。また、先行きが見通し難い状況下で製販が一体となってマーケットの変化に柔軟に対応してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,132億75百万円(前期比229億70百万円減)、営業利益23億55百万円(前期比21億68百万円の減益)、経常利益26億65百万円(前期比17億74百万円の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益23億59百万円(前期比5億54百万円の減益)となりました。
当連結会計年度における各セグメントの業績は、次のとおりであります。
鉄鋼につきましては、鋼材販売数量の減少や鋼材販売価格の下落により、売上高は1,108億68百万円(前期比228億71百万円減)となりました。収益面では、操業努力によるコスト削減に努めましたが、特に下期において主原料価格の高騰により鋼材スプレッドが大幅に悪化したため、経常利益は22億27百万円(前期比21億82百万円の減益)となりました。
エンジニアリングにつきましては、前期に比べて、鋳機部門においてロール受注が増加したものの、建設部門の受注減が大きく、売上高は15億68百万円(前期比1億5百万円減)、経常損失は29百万円(前期比57百万円の減益)となりました。
不動産につきましては、賃貸収入を中心に安定した収益を確保し、売上高は8億37百万円(前期比7百万円増)、経常利益は5億60百万円(前期比65百万円の増益)となりました。
当連結会計年度末の総資産は1,229億39百万円となり、前連結会計年度末と比べ34億94百万円増加しました。これは主として、たな卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が減少しましたが、受取手形及び売掛金、電子記録債権並びに投資有価証券が増加したことによるものであります。
負債については385億79百万円となり、前連結会計年度末と比べ8億84百万円増加しました。これは主として、有利子負債(短期借入金、長期借入金、社債)及び未払金が減少しましたが、支払手形及び買掛金、並びに電子記録債務が増加したことによるものであります。
純資産については843億60百万円となり、前連結会計年度末と比べ26億10百万円増加しました。これは主として、剰余金の配当の支払いにより減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと並びにその他有価証券評価差額金の増加によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、183億8百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億6百万円減少(△1.1%)しました。当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、41億24百万円(前期50億82百万円の収入)となりました。これは、主として、売上債権の増加額30億71百万円がありましたが、税金等調整前当期純利益28億33百万円、減価償却費21億75百万円、仕入債務の増加額35億79百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、26億52百万円(前期30億98百万円の支出)となりました。これは、主として有形固定資産の売却による収入8億55百万円がありましたが、有形固定資産の取得による支出33億45百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、16億79百万円(前期16億76百万円の支出)となりました。これは、主として長期借入金の返済による支出10億69百万円、配当金の支払額4億86百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
セグメントの名称品名当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
生産高(千トン)前期比(%)
鉄鋼粗鋼497△8.3
圧延鋼材967△15.2
加工鋼材314△2.2

(注) 上記以外については、役務の提供や重要性のないものであるため記載を省略しております。
b.受注実績
セグメントの名称品名当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
鉄鋼鋼材55,184△9.412,51434.1
エンジニア
リング
魚礁等1,483△20.3991△7.9

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度において、鉄鋼の受注残高は著しく増加しました。これは、製造業向けの需要回復や期末にかけての販売価格の上昇などによるものであります。
c.販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)前期比(%)
鉄鋼110,868△17.1
エンジニアリング1,568△6.3
不動産8370.9
合計113,275△16.9

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
阪和興業㈱20,78415.318,18216.1

3 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ229億70百万円減少し、1,132億75百万円(前年度比16.9%減)となりました。これは、主に鋼材販売数量の減少及び鋼材販売価格の下落によるものであります。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、鉄鋼が97.9%、エンジニアリングが1.4%、不動産が0.7%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ21億68百万円減少し、23億55百万円(前年度比47.9%減)となりました。これは、前連結会計年度に比べ固定費を削減したものの、鋼材販売数量の減少に加え、鋼材販売価格の下落及び特に下期における主原料価格の高騰により鋼材スプレッドが大幅に悪化したことなどによるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、発電協力金の計上や受取保険金の増加などにより、前連結会計年度に比べ2億16百万円増加し、8億26百万円(前年度比35.6%増)となりました。
営業外費用は、支払利息の減少などにより、前連結会計年度に比べ1億77百万円減少し、5億16百万円(前年度比25.5%減)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ17億74百万円減少し、26億65百万円(前年度比40.0%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、前連結会計年度は、固定資産売却益2億86百万円、スクラップ売却益2億16百万円などの計上に対し、当連結会計年度は、固定資産売却益2億5百万円、災害損失引当金戻入額95百万円、スクラップ売却益85百万円、補助金収入70百万円などの計上により、前連結会計年度に比べ26百万円増加し、5億94百万円(前年度比4.6%増)となりました。
特別損失は、前連結会計年度は、固定資産除却損1億49百万円や減損損失1億円などを計上しました。一方、当連結会計年度は、固定資産除却損1億83百万円、解約違約金1億38百万円や固定資産圧縮損70百万円などを計上しましたので、前連結会計年度に比べ25百万円減少し、4億26百万円(前年度比5.7%減)となりました。
税金費用は、課税所得の減少などにより法人税、住民税及び事業税は前連結会計年度に比べ82百万円減少し、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討し見直したことなどにより法人税等調整額は前連結会計年度に比べ10億85百万円減少し、法人税等合計では前連結会計年度に比べ11億68百万円減少し、4億73百万円(前年度比71.2%減)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ5億54百万円減少し、23億59百万円(前年度比19.0%減)となりました。
財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、751億17百万円(前連結会計年度末730億80百万円)となり、20億36百万円増加しました。その主な要因は、現金及び預金が減少(185億34百万円から183億28百万円へ2億6百万円の減少)、および連結会計年度末にかけて鋼材出荷量が増加したことによりたな卸資産(商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品)が減少(220億26百万円から206億87百万円へ13億39百万円の減少)しましたが、鋼材販売数量の増加や鋼材販売価格の上昇などに伴い受取手形及び売掛金が増加(265億21百万円から287億46百万円へ22億24百万円の増加)したこと、並びに電子記録債権が増加(39億7百万円から47億54百万円へ8億47百万円の増加)したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、478億22百万円(前連結会計年度末463億64百万円)となり、14億57百万円増加しました。その主な要因は、設備投資(32億51百万円)による増加、減価償却(21億75百万円)及び固定資産売却(6億51百万円)による減少、市場価格の上昇などにより投資有価証券が増加したこと(18億90百万円から25億92百万円へ7億2百万円の増加)、並びに退職給付に係る資産が増加したこと(6億円から11億34百万円へ5億34百万円の増加)によるものであります。
(流動負債及び固定負債)
当連結会計年度末における負債合計(流動負債及び固定負債)の残高は、385億79百万円(前連結会計年度末376億95百万円)となり、8億84百万円増加しました。その主な要因は、有利子負債(短期借入金、社債(1年内償還予定を含む)、長期借入金)の減少(77億63百万円から67億51百万円へ10億11百万円の減少)や未払金の減少(22億81百万円から16億50百万円へ6億31百万円の減少)がありましたが、原材料の購入数量の増加や購入価格の高騰などに伴い支払手形及び買掛金が増加(141億1百万円から173億91百万円へ32億90百万円の増加)したことや、電子記録債務が増加(4億91百万円から8億15百万円へ3億23百万円の増加)したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、843億60百万円(前連結会計年度末817億50百万円)となり、26億10百万円増加し、自己資本比率は68.6%となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと(23億59百万円の増加)、剰余金の配当を支払ったこと(4億87百万円の減少)並びに株式市場の上昇に伴いその他有価証券評価差額金が増加(5億63百万円から9億81百万円へ4億17百万円の増加)したことによるものであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の概況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び貯蔵品の仕入や製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入などによる調達を基本としており、設備投資につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的としてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、グループ内の資金管理の一元化を行い、グループ全体の資金効率化を進めております。
なお、当連結会計年度末における借入金及び社債を含む有利子負債の残高は67億51百万円、現金及び現金同等物の残高は183億8百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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