有価証券報告書-第67期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/24 11:07
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141項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済情勢は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により、景気が急速に悪化しました。第2四半期以降、収束時期は見通せないものの、感染拡大の防止策と経済活動維持の政策により、徐々に回復基調となりました。
このような事業環境のもと当社事業においては、第1四半期において大幅減収となったものの、第2四半期以降は回復基調となり、特に半導体業界向け事業においては前期を上回る販売を達成しました。利益面においては、Web会議の活用による出張諸費用の削減など、販売減に対応した固定費の抑制に年間を通じて努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ97億8百万円増加し、1,765億8百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ7億13百万円減少し、840億67百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ104億21百万円増加し、924億41百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,305億13百万円(前期比8.2%減)、営業利益は58億2百万円(前期比0.5%増)、経常利益は84億47百万円(前期比24.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は40億10百万円(前期比37.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
当事業は、世界全体で自動車生産台数が落ち込み、主に中国市場において回復が見えたものの、自動車向け製品がその影響を広く受けたことにより、当セグメントの売上高は782億22百万円(前期比9.7%減)、営業利益は9億20百万円(前期比55.0%減)となりました。
[一般産業機械業界向け事業]
当事業は、インドのロックダウンやアジアパシフィック・日本での顧客の操業縮小・停止等の影響により販売が減少し、当セグメントの売上高は262億95百万円(前期比13.7%減)、営業利益は21億95百万円(前期比8.5%減)となりました。
[半導体業界向け事業]
当事業は、5G、データセンター向け投資などが好調であったことにより、当セグメントの売上高は91億18百万円(前期比28.7%増)、営業利益は2億49百万円(前期は営業損失6億36百万円)となりました。
[舶用業界向け事業]
当事業は、国内外における新造船需要の停滞により、当セグメントの売上高は105億45百万円(前期比3.3%減)となりました。営業利益は新造船向け販売の採算良化等により19億95百万円(前期比29.2%増)となりました。
[航空宇宙業界向け事業]
当事業は、航空機市場の低迷に加え、衛星向け輸入品の販売遅れにより、当セグメントの売上高は63億30百万円(前期比9.4%減)となりました。営業利益は4億36百万円(前期比9.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は315億45百万円となり、前連結会計年度末対比114億56百万円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は178億49百万円(前期比11.3%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益74億75百万円、減価償却費100億24百万円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は52億3百万円(前期比52.2%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得により55億61百万円支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は26億61百万円(前期比34.5%減)となりました。これは主に配当金の支払(非支配株主への支払を含む)により32億37百万円支出したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a.生産実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期増減率(%)
自動車・建設機械業界向け事業(百万円)71,61083.7
一般産業機械業界向け事業(百万円)25,37387.1
半導体業界向け事業(百万円)6,914133.0
舶用業界向け事業(百万円)10,38497.0
航空宇宙業界向け事業(百万円)5,02492.4
合計(百万円)119,30687.7

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
セグメントの名称受注高前年同期増減率(%)受注残高前年同期増減率(%)
自動車・建設機械業界向け事業(百万円)78,99692.74,735119.5
一般産業機械業界向け事業(百万円)25,91385.63,45090.0
半導体業界向け事業(百万円)9,982138.81,949179.7
舶用業界向け事業(百万円)10,57697.62,697101.2
航空宇宙業界向け事業(百万円)5,39171.35,79886.1
合計(百万円)130,86192.818,629101.9

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期増減率(%)
自動車・建設機械業界向け事業(百万円)78,22290.3
一般産業機械業界向け事業(百万円)26,29586.3
半導体業界向け事業(百万円)9,118128.7
舶用業界向け事業(百万円)10,54596.7
航空宇宙業界向け事業(百万円)6,33090.6
合計(百万円)130,51391.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
NOK株式会社金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
28,27019.923,15617.7

3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による各事業の市場需要の減少や、グローバル各拠点の事業活動に制限が生じたことにより、売上高は当初計画に対して大幅に未達となりました。利益面では、コストダウンや販売減に対応した固定費抑制等に努めるとともに、キャッシュ・フロー確保の観点からも設備投資の延期・絞り込み等を行ったこと、また計画為替レートが想定以上に円安に振れたこともあり、営業利益は当初計画を達成いたしました。
当連結会計年度末の資産合計は1,765億8百万円(前期比5.8%増)となりました。有形固定資産が、設備投資額を減価償却費以下に抑えたこと等により減少いたしましたが、営業活動の結果獲得した資金が前期対比増加した中で設備投資の延期・絞り込みを徹底したことにより、現金及び預金が増加したことが主な要因であります。
負債合計は840億67百万円(前期比0.8%減)となりました。借入金、買掛金が増加いたしましたが、長期国債利回りが上昇したことにより退職給付債務が減少したこと及び年金資産の運用実績が期待値を超えたことにより、退職給付に係る負債が減少したことが主な要因であります。
純資産合計は924億41百万円(前期比12.7%増)となりました。ユーロをはじめほぼ全ての通貨に対して円安となったことにより為替換算調整勘定が増加したこと及び退職給付に係る数理計算上の差異が発生したことが主な要因であります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
世界全体で自動車生産台数が減少したことから、売上高及び営業利益ともに当初計画から大幅に落ち込みました。
2021年度は、新型コロナウイルスは収束の様相を呈するには至っていないものの、中国をはじめ米国、日本での自動車販売は好調であります。生産台数も回復の兆しを見せており、顧客の需要回復に応えられるよう、各拠点において生産対応を推進してまいります。なお、かねてより進めている電気自動車をはじめとした次世代自動車向け製品の開発は、一部量産化も実現しており、将来の収益確保に留意しつつも、更に積極的に取り組んでまいります。
[一般産業機械業界向け事業]
当社グループの主要市場である日本・インド・アジアパシフィックは、新型コロナウイルスの感染拡大により、インドのロックダウン、日本、アジアパシフィックにおける顧客の操業短縮等、需要が減少し売上高は当初計画よりも落ち込みました。
2021年度は、国内外で石油化学関係など需要の回復や、当期抑制された補修部品の回復が見込まれるものの、プロジェクト案件は一段落し、また引き続き新型コロナウイルスの影響が懸念されることから、市場動向には一層の注視を要し、需要を見極めたうえでの生産販売を継続してまいります。なお、長期的には世界的なエネルギー需要増加に伴い、当社製品・サービスの販売拡大が見込まれますので、市場シェアの確保と将来の収益確保を見通したビジネスモデルの構築を今後も進めてまいります。
[半導体業界向け事業]
5Gやデータセンターへの需要の高まりから、半導体業界全体において投資意欲が旺盛だったことにより、当初計画と比較し売上高が増加いたしました。
2021年度は、社会全体でDX(デジタルトランスフォーメーション)が更に進展すると思われ、半導体業界においてはこれまで以上の需要の拡大が見込まれます。以上の認識のもと、国内及び海外の生産拠点を有効に活用した生産を進め、既存製品の販売シェア拡大と新製品開発提案による主要半導体製造装置メーカーへの拡販を進めてまいります。
[舶用業界向け事業]
コロナ禍以前からの各種環境規制を見据えた発注見合わせや船腹過剰状態の継続、輸送需要の減退により、海運・造船市場において新造船建造隻数は停滞し、販売は当初計画から減少いたしました。一方でアフターサービス・修繕需要においては年度後半に回復したものの、全体としては、当初計画と比較して売上高が減少いたしました。
2021年度は、新造船建造隻数が引き続き不透明な状況にあることに加え、定期的な修繕需要が減退することが予想されます。長期的には海洋環境保全の強化により、環境配慮型船舶のニーズが見込まれますので、従来の油潤滑式シール装置に代わる水潤滑式シール装置・船尾管軸受の開発・拡販に注力してまいります。また、新規市場として海洋・潮流発電市場への製品拡販も進めてまいります。
[航空宇宙業界向け事業]
民間航空機市場の低迷に加え、衛星向け製品の遅れにより当初計画と比較して売上高が減少いたしました。
2021年度は、中・小型民間航空機の回復が期待されるものの、民間航空機市場全体の見通しは不透明です。一方で国内宇宙開発プロジェクト向け製品及び発電用大型ガスタービン向け製品は販売増が見込まれ、着実なコスト削減を行いつつ拡販を進めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金は金融機関からの短期借入金で、生産設備などの長期資金は金融機関からの長期借入金で調達しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は432億74百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は315億45百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績や将来の事業計画等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
また、新型コロナウイルス感染症による影響については、感染再拡大による経済環境の悪化、下振れリスクが懸念され先行き不透明な状況は続くものの、翌連結会計年度では、世界の経済活動は前連結会計年度のレベルには回復しないものの、緩やかに回復に向かうものと仮定しております。
連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目は以下のとおりであります。
a.繰延税金資産の回収可能性
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)1.繰延税金資産の回収可能性」に記載のとおりであります。
b.退職給付債務
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)2.退職給付債務」に記載のとおりであります。
c.固定資産の減損
「固定資産の減損に係る会計基準」が適用される固定資産のうち、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなったものについてその帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該差額を減損損失として計上しております。
回収可能価額は、経営陣により承認された中期経営計画を基礎とする使用価値に基づき算定しております。これを超える期間におけるキャッシュ・フローについては、成長率をゼロと仮定しております。
なお、当連結会計年度における減損損失計上額は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)7.減損損失」に記載のとおりであります。

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