訂正有価証券報告書-第69期(2022/04/01-2023/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループを取り巻く経済環境は、新型コロナウイルス感染症再拡大による影響が見られたものの、経済活動の正常化が進んだことで緩やかな回復基調となりました。一方、半導体等産業用資材の不足によるサプライチェーンの混乱、ロシア・ウクライナ紛争の長期化に伴うエネルギー資源の高騰、欧米を中心としたインフレ圧力とそれに伴う金融引き締め政策などが景気の減退要因となり、先行き不透明な状況が継続しております。
このような事業環境のもと、当社事業においては部品調達難の影響を大きく受けた自動車・建設機械業界向け事業を除き堅調に推移し、増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ122億77百万円増加し、1,932億32百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ24億41百万円増加し、803億2百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ98億35百万円増加し、1,129億30百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,573億80百万円(前期比11.7%増)、営業利益は92億64百万円(前期比22.5%増)、経常利益は122億77百万円(前期比13.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は67億96百万円(前期比19.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
当事業は、世界的な半導体不足の影響を受ける一方、円安による押し上げ効果により、当セグメントの売上高は849億49百万円(前期比4.1%増)となりましたが、原材料価格の高騰、電力料の値上げなどにより収益性が悪化し、営業利益は3億79百万円(前期比81.3%減)となりました。
[一般産業機械業界向け事業]
当事業は、海外における顧客操業の回復により、当セグメントの売上高は337億61百万円(前期比16.7%増)、営業利益は36億19百万円(前期比47.7%増)となりました。
[半導体業界向け事業]
当事業は、メモリを中心に半導体業界減速による投資延期等の影響を受ける一方、新規拡販により、当セグメントの売上高は167億2百万円(前期比37.0%増)、営業利益は18億42百万円(前期比174.3%増)となりました。
[舶用業界向け事業]
当事業は、新造船市況の好調継続と欧州での修繕部品需要が増加したことにより、当セグメントの売上高は135億53百万円(前期比16.2%増)、営業利益は33億26百万円(前期比39.6%増)となりました。
[航空宇宙業界向け事業]
当事業は、主に航空機向けの販売増により、当セグメントの売上高は84億13百万円(前期比30.2%増)、営業利益は91百万円(前期比481.8%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は292億71百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億69百万円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は123億23百万円(前期比0.7%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益122億18百万円、減価償却費99億27百万円を計上した一方、棚卸資産が47億15百万円増加したことに加え、法人税等の支払いにより34億33百万円支出したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は80億54百万円(前期比17.7%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得により84億39百万円支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は31億68百万円(前期比72.6%減)となりました。これは主に長期借入れにより149億50百万円獲得した一方、長期借入金の返済により113億70百万円、配当金の支払(非支配株主への支払いを含む)により47億54百万円、自己株式の取得により18億87百万円支出したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a.生産実績
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、販売面では世界的な半導体不足の影響が想定以上に長引いた自動車・建設機械業界向け事業は当初計画に対して未達となりましたが、需要減退を予想していた舶用業界向け事業が前期を上回って推移するとともに、半導体業界向け事業も順調に伸長いたしました。これらに加えて、為替レートが計画より円安で推移したこともあり、全体では当初計画を達成いたしました。
利益面では、想定以上の原材料の値上がり、エネルギー資源高騰など収益を圧迫する要因があった中、コストダウンや生産性向上に努め、営業利益も当初計画を達成いたしました。
当連結会計年度末の資産合計は1,932億32百万円(前期比6.8%増)となりました。成長が見込まれる半導体業界向け事業の生産能力増強のため、当社つくば事業場に新工場棟を建設したこと及びサプライチェーンの混乱により棚卸資産が増加したことが主な要因であります。
負債合計は803億2百万円(前期比3.1%増)となりました。国債利回りが上昇し、退職給付債務算定のための主要な前提条件である割引率が上昇したことにより退職給付に係る負債が減少しました。一方、新工場棟の建設をはじめとした設備投資のため新規に借入を行ったこともあり、負債合計は増加いたしました。
純資産合計は1,129億30百万円(前期比9.5%増)となりました。中長期的な企業価値向上を目的として役員報酬BIP信託及び従業員持株ESOP信託を設定し、当該信託による自己株式の取得を行いました。一方、メキシコペソをはじめほぼ全ての通貨に対して円安となったことによる為替換算調整勘定の増加及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、純資産合計は増加いたしました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
2022年度は半導体の供給不足、コロナ感染再拡大による部品供給不足の長期化等が自動車生産に影響を及ぼしたことから、売上高は当初計画を達成できませんでした。
2023年度は、これらに加えロシアのウクライナ侵攻の長期化などによる天然資源価格や物価高騰の影響が懸念されますが、グローバル自動車生産台数は増加する見通しです。なかでもEV化の波は加速しておりますので、かねてより進めている次世代自動車向け製品の販売拡大を継続してまいります。
[一般産業機械業界向け事業]
当社グループの主要市場である日本・インド・アジアパシフィックは、鉄鋼、オイル&ガス、石化プラントの需要回復により、売上高は当初計画を達成しました。
2023年度は、インド・アジアパシフィック地域においても既存プラントの稼働活性化が見込まれます。なお、長期的には世界的なエネルギー需要増とカーボンニュートラルの流れに伴いSAF(「Sustainable Aviation Fuel」持続可能な航空燃料)やバイオエタノールなどの市場も成長する見通しですので、将来の収益確保に向けたビジネスモデルの構築を継続してまいります。
[半導体業界向け事業]
高水準で推移していた半導体業界は、年度後半よりDRAMを中心としたメモリの設備投資が落ち込みましたが、新規拡販により、売上高が当初計画を大きく上回りました。
2023年度は、設備投資減速により踊り場を迎えますが、5G、IoT、AI、データセンター、EV等各市場の拡大により、半導体の需要は拡大していくと見ており、既存製品の販売シェア拡大と新製品開発による半導体製造装置メーカーへの拡販を進めてまいります。
[舶用業界向け事業]
欧州での修繕部品需要が増加したことにより、売上高は当初計画を大きく上回りました。
2023年度は、中国・韓国向けコンテナ船・LNG船を中心に新造船市況の好調継続が見込まれますが、欧州向けを中心に修繕需要が減少する見通しです。中期的には海洋環境保全の強化により、環境配慮型船舶のニーズが見込まれますので、従来の油潤滑式シール装置に代わる水潤滑式シール装置・船尾管軸受の拡販に注力してまいります。
[航空宇宙業界向け事業]
主に航空機向け販売増により、売上高は当初計画を上回りました。
2023年度は、中・小型民間航空機の需要増などがある一方、衛星向け製品減により販売減となる見通しです。中期的には民間企業の宇宙開発産業も拡大しているので、各社開発状況を注視し、拡販を進めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金は金融機関からの短期借入金で、生産設備などの長期資金は金融機関からの長期借入金で調達しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は396億98百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は292億71百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループを取り巻く経済環境は、新型コロナウイルス感染症再拡大による影響が見られたものの、経済活動の正常化が進んだことで緩やかな回復基調となりました。一方、半導体等産業用資材の不足によるサプライチェーンの混乱、ロシア・ウクライナ紛争の長期化に伴うエネルギー資源の高騰、欧米を中心としたインフレ圧力とそれに伴う金融引き締め政策などが景気の減退要因となり、先行き不透明な状況が継続しております。
このような事業環境のもと、当社事業においては部品調達難の影響を大きく受けた自動車・建設機械業界向け事業を除き堅調に推移し、増収増益となりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ122億77百万円増加し、1,932億32百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ24億41百万円増加し、803億2百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ98億35百万円増加し、1,129億30百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,573億80百万円(前期比11.7%増)、営業利益は92億64百万円(前期比22.5%増)、経常利益は122億77百万円(前期比13.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は67億96百万円(前期比19.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
当事業は、世界的な半導体不足の影響を受ける一方、円安による押し上げ効果により、当セグメントの売上高は849億49百万円(前期比4.1%増)となりましたが、原材料価格の高騰、電力料の値上げなどにより収益性が悪化し、営業利益は3億79百万円(前期比81.3%減)となりました。
[一般産業機械業界向け事業]
当事業は、海外における顧客操業の回復により、当セグメントの売上高は337億61百万円(前期比16.7%増)、営業利益は36億19百万円(前期比47.7%増)となりました。
[半導体業界向け事業]
当事業は、メモリを中心に半導体業界減速による投資延期等の影響を受ける一方、新規拡販により、当セグメントの売上高は167億2百万円(前期比37.0%増)、営業利益は18億42百万円(前期比174.3%増)となりました。
[舶用業界向け事業]
当事業は、新造船市況の好調継続と欧州での修繕部品需要が増加したことにより、当セグメントの売上高は135億53百万円(前期比16.2%増)、営業利益は33億26百万円(前期比39.6%増)となりました。
[航空宇宙業界向け事業]
当事業は、主に航空機向けの販売増により、当セグメントの売上高は84億13百万円(前期比30.2%増)、営業利益は91百万円(前期比481.8%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は292億71百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億69百万円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は123億23百万円(前期比0.7%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益122億18百万円、減価償却費99億27百万円を計上した一方、棚卸資産が47億15百万円増加したことに加え、法人税等の支払いにより34億33百万円支出したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は80億54百万円(前期比17.7%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得により84億39百万円支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は31億68百万円(前期比72.6%減)となりました。これは主に長期借入れにより149億50百万円獲得した一方、長期借入金の返済により113億70百万円、配当金の支払(非支配株主への支払いを含む)により47億54百万円、自己株式の取得により18億87百万円支出したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a.生産実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期増減率(%) |
| 自動車・建設機械業界向け事業(百万円) | 84,174 | 103.1 |
| 一般産業機械業界向け事業(百万円) | 33,127 | 118.2 |
| 半導体業界向け事業(百万円) | 12,574 | 132.4 |
| 舶用業界向け事業(百万円) | 13,170 | 114.0 |
| 航空宇宙業界向け事業(百万円) | 6,099 | 126.6 |
| 合計(百万円) | 149,146 | 110.0 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
| セグメントの名称 | 受注高 | 前年同期増減率(%) | 受注残高 | 前年同期増減率(%) |
| 自動車・建設機械業界向け事業(百万円) | 85,584 | 105.0 | 5,315 | 113.5 |
| 一般産業機械業界向け事業(百万円) | 35,451 | 118.9 | 6,030 | 138.9 |
| 半導体業界向け事業(百万円) | 20,430 | 136.6 | 8,444 | 179.1 |
| 舶用業界向け事業(百万円) | 15,206 | 117.3 | 5,645 | 141.4 |
| 航空宇宙業界向け事業(百万円) | 9,352 | 140.0 | 6,956 | 115.6 |
| 合計(百万円) | 166,025 | 113.7 | 32,390 | 136.4 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 前年同期増減率(%) |
| 自動車・建設機械業界向け事業(百万円) | 84,949 | 104.1 |
| 一般産業機械業界向け事業(百万円) | 33,761 | 116.7 |
| 半導体業界向け事業(百万円) | 16,702 | 137.0 |
| 舶用業界向け事業(百万円) | 13,553 | 116.2 |
| 航空宇宙業界向け事業(百万円) | 8,413 | 130.2 |
| 合計(百万円) | 157,380 | 111.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
| NOK株式会社 | 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) |
| 23,386 | 16.6 | 21,748 | 13.8 | |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、販売面では世界的な半導体不足の影響が想定以上に長引いた自動車・建設機械業界向け事業は当初計画に対して未達となりましたが、需要減退を予想していた舶用業界向け事業が前期を上回って推移するとともに、半導体業界向け事業も順調に伸長いたしました。これらに加えて、為替レートが計画より円安で推移したこともあり、全体では当初計画を達成いたしました。
利益面では、想定以上の原材料の値上がり、エネルギー資源高騰など収益を圧迫する要因があった中、コストダウンや生産性向上に努め、営業利益も当初計画を達成いたしました。
当連結会計年度末の資産合計は1,932億32百万円(前期比6.8%増)となりました。成長が見込まれる半導体業界向け事業の生産能力増強のため、当社つくば事業場に新工場棟を建設したこと及びサプライチェーンの混乱により棚卸資産が増加したことが主な要因であります。
負債合計は803億2百万円(前期比3.1%増)となりました。国債利回りが上昇し、退職給付債務算定のための主要な前提条件である割引率が上昇したことにより退職給付に係る負債が減少しました。一方、新工場棟の建設をはじめとした設備投資のため新規に借入を行ったこともあり、負債合計は増加いたしました。
純資産合計は1,129億30百万円(前期比9.5%増)となりました。中長期的な企業価値向上を目的として役員報酬BIP信託及び従業員持株ESOP信託を設定し、当該信託による自己株式の取得を行いました。一方、メキシコペソをはじめほぼ全ての通貨に対して円安となったことによる為替換算調整勘定の増加及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、純資産合計は増加いたしました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
2022年度は半導体の供給不足、コロナ感染再拡大による部品供給不足の長期化等が自動車生産に影響を及ぼしたことから、売上高は当初計画を達成できませんでした。
2023年度は、これらに加えロシアのウクライナ侵攻の長期化などによる天然資源価格や物価高騰の影響が懸念されますが、グローバル自動車生産台数は増加する見通しです。なかでもEV化の波は加速しておりますので、かねてより進めている次世代自動車向け製品の販売拡大を継続してまいります。
[一般産業機械業界向け事業]
当社グループの主要市場である日本・インド・アジアパシフィックは、鉄鋼、オイル&ガス、石化プラントの需要回復により、売上高は当初計画を達成しました。
2023年度は、インド・アジアパシフィック地域においても既存プラントの稼働活性化が見込まれます。なお、長期的には世界的なエネルギー需要増とカーボンニュートラルの流れに伴いSAF(「Sustainable Aviation Fuel」持続可能な航空燃料)やバイオエタノールなどの市場も成長する見通しですので、将来の収益確保に向けたビジネスモデルの構築を継続してまいります。
[半導体業界向け事業]
高水準で推移していた半導体業界は、年度後半よりDRAMを中心としたメモリの設備投資が落ち込みましたが、新規拡販により、売上高が当初計画を大きく上回りました。
2023年度は、設備投資減速により踊り場を迎えますが、5G、IoT、AI、データセンター、EV等各市場の拡大により、半導体の需要は拡大していくと見ており、既存製品の販売シェア拡大と新製品開発による半導体製造装置メーカーへの拡販を進めてまいります。
[舶用業界向け事業]
欧州での修繕部品需要が増加したことにより、売上高は当初計画を大きく上回りました。
2023年度は、中国・韓国向けコンテナ船・LNG船を中心に新造船市況の好調継続が見込まれますが、欧州向けを中心に修繕需要が減少する見通しです。中期的には海洋環境保全の強化により、環境配慮型船舶のニーズが見込まれますので、従来の油潤滑式シール装置に代わる水潤滑式シール装置・船尾管軸受の拡販に注力してまいります。
[航空宇宙業界向け事業]
主に航空機向け販売増により、売上高は当初計画を上回りました。
2023年度は、中・小型民間航空機の需要増などがある一方、衛星向け製品減により販売減となる見通しです。中期的には民間企業の宇宙開発産業も拡大しているので、各社開発状況を注視し、拡販を進めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金は金融機関からの短期借入金で、生産設備などの長期資金は金融機関からの長期借入金で調達しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は396億98百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は292億71百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。