有価証券報告書-第64期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済情勢は、米国では、堅調な個人消費を背景に拡大基調が続き、欧州においてもドイツを中心にほぼ全域で景気は上向いて推移しました。中国では、引き続き過剰設備削減をはじめ構造調整を要する状況にありますが、民間消費の増大により安定的な経済成長が持続し、東南アジア、インドにおいても緩やかな成長が維持されました。一方、年度後半になって、東アジアの地政学リスクや、米国での保護主義的政策への傾斜で金融市場が混乱するなど不透明感が増す状況も生まれました。
日本経済においては緩和的な金融政策を背景に企業業績が緩やかに上向き、実体経済にも徐々に回復の兆しが見える状況となりました。しかし、足元で東アジア情勢、保護主義への警戒から円高が進行し、今後の推移次第では企業業績への影響が想定される状況となりました。
このような経済環境のもと、当社事業においては、自動車・建設機械業界向け事業及び一般産業機械業界向け事業は堅調に推移し、舶用業界向け事業にも緩やかに市況の回復が見られました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ58億34百万円増加し、1,664億93百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ49億61百万円減少し、812億12百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ107億95百万円増加し、852億80百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,508億15百万円(前期比7.3%増)、営業利益は117億32百万円(前期比5.5%増)、経常利益は138億83百万円(前期比14.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は104億1百万円(前期比42.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
当事業は、自動車向け製品の販売が国内及び中国・欧州・米国市場もほぼ堅調に推移するとともに、建設機械市場も好調であり、当セグメントの売上高は991億69百万円(前期比9.7%増)となりました。営業利益は66億14百万円(前期比10.8%減)となりました。
[一般産業機械業界向け事業]
当事業は、原油価格の安定を受け、プラント向け製品の販売が国内・インド・東南アジア共に堅調に推移したことから、当セグメントの売上高は357億33百万円(前期比12.6%増)、営業利益は40億56百万円(前期比22.7%増)となりました。
[舶用業界向け事業]
当事業は、新造船需要は底打ちの気配がみられるものの低調に推移した一方、修繕需要が欧州、東南アジア地域で回復傾向にあり、当セグメントの売上高は104億54百万円(前期比1.3%減)となりました。営業利益は10億30百万円(前期比207.8%増)となりました。
[航空宇宙業界向け事業]
当事業は、前期に含めていた光工学業界向け事業の撤退に伴う販売減により、当セグメントの売上高は54億58百万円(前期比30.4%減)、営業利益は26百万円(前期比62.6%減)となりました。なお、当連結会計年度より報告セグメントの名称を「航空宇宙・光工学業界向け事業」から「航空宇宙業界向け事業」へ変更しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は204億22百万円となり、前連結会計年度末対比6億22百万円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は118億14百万円(前期比26.4%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益160億46百万円、減価償却費83億36百万円を計上した一方、仕入債務が48億73百万円減少したこと及び法人税等の支払により41億68百万円支出したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は85億66百万円(前期比23.8%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得により134億88百万円支出した一方、投資有価証券の売却により42億27百万円獲得したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は27億46百万円(前期比0.7%増)となりました。これは主に長期借入れにより120億12百万円獲得した一方、長期借入金の返済により119億35百万円、配当金の支払により30億86百万円支出したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a.生産実績
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は次の通りであります。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、3カ年計画(平成29年4月~平成32年3月)の初年度でありましたが、売上高、営業利益とも当初計画どおり進捗しました。前期から引き続き、新製品の研究開発・経営体質強化のためのERP導入・「永遠のゼロ」をスローガンとした品質改善活動など、中長期的な成長を見据え将来に向けた投資を重点的に実施したことに加え、事業環境において、舶用事業低迷や値引きの増加があり、収益を圧迫する要因となりました。次期以降は、これまで実施した投資と販売増により利益の拡大を見込んでおります。なお、当連結会計年度において、持分法適用関連会社の持分を売却し特別利益を22億4百万円計上しております。
当連結会計年度末の資産合計は1,664億93百万円(前期比3.6%増)となりました。これは主に設備投資により有形固定資産が増加したことによるものであります。負債合計は812億12百万円(前期比5.8%減)となりました。これは主に支払条件の変更に伴い電子記録債務が減少したことによるものであります。純資産合計は852億80百万円(前期比14.5%増)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び為替換算調整勘定の増加によるものであります。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については金融機関からの短期借入金で、生産設備などの長期資金は、金融機関からの長期借入金で調達しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は389億67百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は204億22百万円となっております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
当事業は、自動車・建機ともに販売は増加しましたが、販売価格の低下や固定費の増加等により減益となりました。海外市場を中心とした既存品のシェアアップによる販売増及びコストダウン生産性向上に注力し収益を確保してまいります。また、「グローバル生産体制の構築」を目標に掲げ、顧客の動向に合わせた世界各地での適地生産検討を続けるとともに、BCM対策の面からも、各拠点間で連携し生産分散化も検討してまいります。
次世代自動車への取り組みとして、将来の主要市場と想定される欧州・中国において、顧客や技術動向把握のため、平成31年度初旬にドイツ(ヘッペンハイム)・中国(無錫)にそれぞれR&Dセンターの開設を予定しております。また、新規開発製品についてもメカニカルシールや水素制御弁等の開発を行っております。
[一般産業機械業界向け事業]
当事業は、原油価格の上昇もあり、国内・インド・東南アジアともに販売が堅調に推移し増収増益となりました。今後もインド・東南アジアを中心にこれまで投資したプロジェクト案件のアフター回収による利益増を見込んでおります。引き続き投資回収期間にかかわらず、現在価値計算を踏まえて総合的に投資効果が見込まれるプロジェクト案件は積極的に受注し、アフターサービスの回収に注力してまいります。
[舶用業界向け事業]
当事業は、新造船向け製品の需要は底打ちの気配がみられるものの低調に推移しました。一方で修繕需要が欧州、東南アジア地域で回復傾向となり増益となりました。平成28年1月の米国バラスト水規制発効前に急増した駆け込み需要の反動から、アフターサービスも減少し、収益も低迷しておりましたが徐々に回復してまいりました。また、この駆け込み需要から5年後に船舶の定期点検が再度行われることから、アフターサービス・部品販売は平成31年度以降に需要の増加を見込んでおります。新造船向けの販売もここ数年は低迷しておりましたが、当期に底を打ち今後は緩やかに回復していく見込みです。
[航空宇宙業界向け事業]
当事業は、前期に含めていた光工学向け製品の撤退により減収減益となりました。今後は民間航空機用エンジンシールの拡販による販売と利益増を見込んでおります。
当社グループの航空宇宙関連製品は、航空機・ロケットのエンジンのほか人工衛星などの宇宙機器にも使用されております。平成29年12月、平成30年2月に打上げが行われたH-2Aロケットにはエンジンにシール部品、また固体燃料を使用するイプシロンロケット、人工衛星にはバルブ・フィルターなどの機器製品を納入しています。なお、開発中の新型基幹ロケットH-3に搭載予定のLE-9エンジンの開発試験にも継続して参画しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済情勢は、米国では、堅調な個人消費を背景に拡大基調が続き、欧州においてもドイツを中心にほぼ全域で景気は上向いて推移しました。中国では、引き続き過剰設備削減をはじめ構造調整を要する状況にありますが、民間消費の増大により安定的な経済成長が持続し、東南アジア、インドにおいても緩やかな成長が維持されました。一方、年度後半になって、東アジアの地政学リスクや、米国での保護主義的政策への傾斜で金融市場が混乱するなど不透明感が増す状況も生まれました。
日本経済においては緩和的な金融政策を背景に企業業績が緩やかに上向き、実体経済にも徐々に回復の兆しが見える状況となりました。しかし、足元で東アジア情勢、保護主義への警戒から円高が進行し、今後の推移次第では企業業績への影響が想定される状況となりました。
このような経済環境のもと、当社事業においては、自動車・建設機械業界向け事業及び一般産業機械業界向け事業は堅調に推移し、舶用業界向け事業にも緩やかに市況の回復が見られました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ58億34百万円増加し、1,664億93百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ49億61百万円減少し、812億12百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ107億95百万円増加し、852億80百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,508億15百万円(前期比7.3%増)、営業利益は117億32百万円(前期比5.5%増)、経常利益は138億83百万円(前期比14.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は104億1百万円(前期比42.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
当事業は、自動車向け製品の販売が国内及び中国・欧州・米国市場もほぼ堅調に推移するとともに、建設機械市場も好調であり、当セグメントの売上高は991億69百万円(前期比9.7%増)となりました。営業利益は66億14百万円(前期比10.8%減)となりました。
[一般産業機械業界向け事業]
当事業は、原油価格の安定を受け、プラント向け製品の販売が国内・インド・東南アジア共に堅調に推移したことから、当セグメントの売上高は357億33百万円(前期比12.6%増)、営業利益は40億56百万円(前期比22.7%増)となりました。
[舶用業界向け事業]
当事業は、新造船需要は底打ちの気配がみられるものの低調に推移した一方、修繕需要が欧州、東南アジア地域で回復傾向にあり、当セグメントの売上高は104億54百万円(前期比1.3%減)となりました。営業利益は10億30百万円(前期比207.8%増)となりました。
[航空宇宙業界向け事業]
当事業は、前期に含めていた光工学業界向け事業の撤退に伴う販売減により、当セグメントの売上高は54億58百万円(前期比30.4%減)、営業利益は26百万円(前期比62.6%減)となりました。なお、当連結会計年度より報告セグメントの名称を「航空宇宙・光工学業界向け事業」から「航空宇宙業界向け事業」へ変更しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は204億22百万円となり、前連結会計年度末対比6億22百万円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は118億14百万円(前期比26.4%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益160億46百万円、減価償却費83億36百万円を計上した一方、仕入債務が48億73百万円減少したこと及び法人税等の支払により41億68百万円支出したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は85億66百万円(前期比23.8%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得により134億88百万円支出した一方、投資有価証券の売却により42億27百万円獲得したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は27億46百万円(前期比0.7%増)となりました。これは主に長期借入れにより120億12百万円獲得した一方、長期借入金の返済により119億35百万円、配当金の支払により30億86百万円支出したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
a.生産実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期増減率(%) |
| 自動車・建設機械業界向け事業(百万円) | 98,135 | 109.8 |
| 一般産業機械業界向け事業(百万円) | 33,374 | 112.5 |
| 舶用業界向け事業(百万円) | 10,454 | 98.6 |
| 航空宇宙業界向け事業(百万円) | 4,666 | 103.1 |
| 合計(百万円) | 146,631 | 109.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
| セグメントの名称 | 受注高 | 前年同期増減率(%) | 受注残高 | 前年同期増減率(%) |
| 自動車・建設機械業界向け事業(百万円) | 100,368 | 111.0 | 8,084 | 117.4 |
| 一般産業機械業界向け事業(百万円) | 36,669 | 115.1 | 4,555 | 125.9 |
| 舶用業界向け事業(百万円) | 9,511 | 102.6 | 2,027 | 68.3 |
| 航空宇宙業界向け事業(百万円) | 6,173 | 72.3 | 5,314 | 115.6 |
| 合計(百万円) | 152,724 | 109.0 | 19,980 | 110.6 |
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期増減率(%) |
| 自動車・建設機械業界向け事業(百万円) | 99,169 | 109.7 |
| 一般産業機械業界向け事業(百万円) | 35,733 | 112.6 |
| 舶用業界向け事業(百万円) | 10,454 | 98.7 |
| 航空宇宙業界向け事業(百万円) | 5,458 | 69.6 |
| 合計(百万円) | 150,815 | 107.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績は次の通りであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| NOK株式会社 | 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) |
| 36,920 | 26.3 | 34,441 | 22.8 | |
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、3カ年計画(平成29年4月~平成32年3月)の初年度でありましたが、売上高、営業利益とも当初計画どおり進捗しました。前期から引き続き、新製品の研究開発・経営体質強化のためのERP導入・「永遠のゼロ」をスローガンとした品質改善活動など、中長期的な成長を見据え将来に向けた投資を重点的に実施したことに加え、事業環境において、舶用事業低迷や値引きの増加があり、収益を圧迫する要因となりました。次期以降は、これまで実施した投資と販売増により利益の拡大を見込んでおります。なお、当連結会計年度において、持分法適用関連会社の持分を売却し特別利益を22億4百万円計上しております。
当連結会計年度末の資産合計は1,664億93百万円(前期比3.6%増)となりました。これは主に設備投資により有形固定資産が増加したことによるものであります。負債合計は812億12百万円(前期比5.8%減)となりました。これは主に支払条件の変更に伴い電子記録債務が減少したことによるものであります。純資産合計は852億80百万円(前期比14.5%増)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び為替換算調整勘定の増加によるものであります。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金需要のうち主なものは原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については金融機関からの短期借入金で、生産設備などの長期資金は、金融機関からの長期借入金で調達しております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は389億67百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は204億22百万円となっております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
[自動車・建設機械業界向け事業]
当事業は、自動車・建機ともに販売は増加しましたが、販売価格の低下や固定費の増加等により減益となりました。海外市場を中心とした既存品のシェアアップによる販売増及びコストダウン生産性向上に注力し収益を確保してまいります。また、「グローバル生産体制の構築」を目標に掲げ、顧客の動向に合わせた世界各地での適地生産検討を続けるとともに、BCM対策の面からも、各拠点間で連携し生産分散化も検討してまいります。
次世代自動車への取り組みとして、将来の主要市場と想定される欧州・中国において、顧客や技術動向把握のため、平成31年度初旬にドイツ(ヘッペンハイム)・中国(無錫)にそれぞれR&Dセンターの開設を予定しております。また、新規開発製品についてもメカニカルシールや水素制御弁等の開発を行っております。
[一般産業機械業界向け事業]
当事業は、原油価格の上昇もあり、国内・インド・東南アジアともに販売が堅調に推移し増収増益となりました。今後もインド・東南アジアを中心にこれまで投資したプロジェクト案件のアフター回収による利益増を見込んでおります。引き続き投資回収期間にかかわらず、現在価値計算を踏まえて総合的に投資効果が見込まれるプロジェクト案件は積極的に受注し、アフターサービスの回収に注力してまいります。
[舶用業界向け事業]
当事業は、新造船向け製品の需要は底打ちの気配がみられるものの低調に推移しました。一方で修繕需要が欧州、東南アジア地域で回復傾向となり増益となりました。平成28年1月の米国バラスト水規制発効前に急増した駆け込み需要の反動から、アフターサービスも減少し、収益も低迷しておりましたが徐々に回復してまいりました。また、この駆け込み需要から5年後に船舶の定期点検が再度行われることから、アフターサービス・部品販売は平成31年度以降に需要の増加を見込んでおります。新造船向けの販売もここ数年は低迷しておりましたが、当期に底を打ち今後は緩やかに回復していく見込みです。
[航空宇宙業界向け事業]
当事業は、前期に含めていた光工学向け製品の撤退により減収減益となりました。今後は民間航空機用エンジンシールの拡販による販売と利益増を見込んでおります。
当社グループの航空宇宙関連製品は、航空機・ロケットのエンジンのほか人工衛星などの宇宙機器にも使用されております。平成29年12月、平成30年2月に打上げが行われたH-2Aロケットにはエンジンにシール部品、また固体燃料を使用するイプシロンロケット、人工衛星にはバルブ・フィルターなどの機器製品を納入しています。なお、開発中の新型基幹ロケットH-3に搭載予定のLE-9エンジンの開発試験にも継続して参画しております。