四半期報告書-第151期第3四半期(平成26年10月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/02/10 10:29
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【項目】
31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間に於ける世界経済は、総じて緩やかな回復基調で推移いたしました。米国経済は堅調に推移した一方、欧州経済及び中国経済は、緩やかな回復が続きながらも、次第に減速感が強まりました。
わが国の経済は、消費税率引き上げ後の落ち込みから持ち直しつつあるものの、弱めの動きが続きました。
工作機械の需要動向につきましては、北米市場は堅調に推移し、幅広い分野で旺盛な需要が見られました。欧州市場は回復基調で進みましたが、設備投資に対して慎重な動きが続きました。中国市場では、高水準で推移していた電気・精密分野からの需要に一服感が見られた一方、自動車関連や一般機械に於ける需要は緩やかな回復が続きました。国内市場は、円高の修正により設備更新のマインドが高まる中、政府の投資促進策の後押し等もあり、工作機械市場は好調に推移いたしました。
この様な状況の下、当グループは引き続き「グローバル70」の指針を掲げ、グローバル販売戦略、プレミアム・プロダクト戦略、グローバル・コスト戦略を推進し、受注・売上、収益の拡大を図ってまいりました。
グローバル販売戦略に於きましては、「第12回中国国際工作機械・工具展(CIMES 2014)」、「第16回ソウル国際工作機械展覧会(SIMTOS 2014)」に出展するなど、新興国に於けるオークマブランドの浸透を図りました。また米国で開催された国際見本市「IMTS2014」、東京で開催された「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2014)」などに於いて、強みとする高付加価値マシン、独自の知能化技術を強力にアピールしてまいりました。
プレミアム・プロダクト戦略に於きましては、生産プロセスを効率化する豊富なアプリケーションを備え、また操作性も一段と高めた新型CNC装置「OSP suite」や、大型部品の高能率な加工性能と省スペースを両立した5軸制御マシニングセンタMU-8000Vなどを開発し、JIMTOF2014に出品いたしました。これまでの新商品、新技術の開発により、門形マシニングセンタMCR-Cが「第44回機械工業デザイン賞」(日刊工業新聞社主催)を受賞し、5軸制御マシニングセンタMU-6300Vがドイツに於いて「MM Award」(Maschinen Markt社)を受賞いたしました。また、加工能率と精度の向上をもたらす知能化技術の開発に対し、「平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(科学技術賞 開発部門)」を受賞いたしました。
グローバル・コスト戦略に於きましては、本社新工場(ドリームサイト1)に於ける、多品種少量での高効率生産とリードタイム短縮の取り組みを一段と強化して継続してまいりました。台湾の生産拠点(大同大隈股份有限公司)では、自動化対応工作機械の技術・生産の強化、生産機種の拡充を図ってまいりました。
このように「グローバル70」の戦略を確実に実行してまいりました結果、当第3四半期連結累計期間における連結受注高は1,288億47百万円(前年同四半期比18.0%増)、連結売上高は1,183億22百万円(前年同四半期比30.8%増)、営業利益は92億60百万円(前年同四半期比100.3%増)、経常利益は91億58百万円(前年同四半期比86.4%増)、四半期純利益は72億88百万円(前年同四半期比97.1%増)となりました。
次に、セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 日本
世界経済が緩やかな回復基調で推移する中、国内では、消費税率引き上げ後の景気の落ち込みから持ち直しつつも、弱めの動きが見られました。円高修正により設備投資マインドが高まる中、政府の投資促進策の後押しもあり、工作機械需要は、自動車関連を中心に好調に推移いたしました。
業績につきましては、売上高は951億35百万円(前年同四半期比26.7%増)、営業利益は56億85百万円(前年同四半期比120.9%増)となりました。
② 米州
景気が堅調に推移する中、自動車、資源・エネルギー、航空機関連など幅広い産業で、需要は堅調に推移しました。
業績につきましては、売上高は350億75百万円(前年同四半期比26.5%増)、営業利益は、10億99百万円(前年同四半期比6.7%増)となりました。
③ 欧州
景気は緩やかな回復が続きながらも次第に減速感が強まりました。自動車、一般機械を中心に、需要は緩やかな回復基調で推移いたしましたが、設備投資に対して慎重な動きが続きました。
業績につきましては、売上高は190億47百万円(前年同四半期比38.4%増)、営業利益は、9億16百万円(前年同四半期連結累計期間は営業損失1億19百万円)となりました。
④ アジア・パシフィック
景気は緩やかな回復が続きながらも次第に減速感が強まりました。中国の電気・精密分野での高水準の需要に一服感が見られましたが、自動車関連、一般機械からの需要は緩やかな回復基調で推移しました。
業績につきましては、売上高は143億65百万円(前年同四半期比2.8%増)、営業利益は、11億15百万円(前年同四半期比16.4%減)となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当グループの研究開発費の総額は、26億87百万円であります。