有価証券報告書-第84期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/23 15:01
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【項目】
149項目
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における、連結売上高は2,279億85百万円(前年同期比22.2%増)、営業利益174億92百万円(前年同期比54.8%増)、経常利益199億6百万円(前年同期比39.5%増)、純利益160億73百万円(前年同期比33.5%増)となりました。
当年度の連結受注は2,495億96百万円(前年同期比9.0%増)で前年度を上回り、過去最高となりました。前年度に比べ主として為替レートが円安で進行したことで、受注の円換算額が大幅に増加したことによるものです。
当年度の報告セグメント別の状況は以下のとおりです。(当社報告セグメントはグループの販売体制をもとに構成されております。詳細については、(4) [生産、受注及び販売の状況]を参照ください。)
セグメントⅠ (牧野フライス製作所及び国内連結子会社)
牧野フライス製作所の国内受注は前年度を上回りました。
半導体製造装置と自動車の部品加工向けを中心に受注が増加しました。第4四半期に半導体製造装置向けの受注が減少しましたが、一般機械や医療向けが増加したことで受注水準を維持しました。
セグメントⅡ (MAKINO ASIA PTE LTD)
アジアは前年度を上回りました。
中国では、上期に新エネルギー車など自動車向けや、コネクタなど電気電子部品の金型向け、様々な産業の油空圧部品向けで受注が集中しました。下期は景気減速の懸念から受注が減少に転じました。通期では前年度を上回る結果になりました。
インドは前年度並みとなりました。二輪やトラックなど自動車の部品加工向けのほか、航空機向けの受注がありました。
セグメントⅢ (MAKINO INC.)
アメリカは前年度を下回りました。第2四半期以降、景気減速の懸念により、自動車と半導体製造装置向けを中心にお客様が設備投資に慎重になりました。医療関連の部品加工向けは堅調を維持しました。航空機向けはまとまった受注のあった前年度に対し、下回りました。
セグメントⅣ ( MAKINO Europe GmbH )
ヨーロッパは前年度を上回りました。航空機向けが増加しました。半導体製造装置や自動車向けの受注は前年度並みを維持しました。
なお、報告セグメント別の当連結会計年度の外部顧客に対する売上高は次のとおりです。
セグメントⅠ:537億85百万円(前年同期比 0.1%減)
セグメントⅡ:927億4百万円(前年同期比24.9%増)
セグメントⅢ:638億23百万円(前年同期比39.4%増)
セグメントⅣ:176億71百万円(前年同期比38.7%増)
(2) 財政状態の分析
前連結会計年度
(2022年3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
(百万円)
増減金額
(百万円)
増減比率
(%)
資産325,579348,46122,881+7.0
負債146,801150,6743,872+2.6
(有利子負債)(48,450)(52,935)(4,485)(+9.3)
純資産178,778197,78719,009+10.6
自己資本比率54.6%56.6%2.0ポイント

① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は2,297億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ174億56百万円の増加となりました。これは主に、好調な受注に伴う生産増に対応するための棚卸資産の増加166億6百万円及び、前年度と比較して売上高が上回ったことによる営業債権の増加22億1百万円等によるものであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,187億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億24百万円の増加となりました。これは国内外での生産設備等拡充による有形固定資産の増加38億99百万円及び、期末時価評価の結果としての投資有価証券の増加12億72百万円等によるものであります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は906億98百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億3百万円の増加となりました。これは主に、仕入債務の減少45億30百万円及び、1年内返済予定の長期借入金の増加20億57百万円等によるものであります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は599億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ30億69百万円の増加となりました。これは主に、新規借り入れ等による長期借入金の増加24億28百万円及び、退職給付引当金の減少9億47百万円等によるものであります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は1,977億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ190億9百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加132億円及び、円安の進行に伴う為替換算調整勘定の増加45億11百万円等によるものであります。
なお、報告セグメント別の当連結会計年度のセグメント資産は次のとおりです。
セグメントⅠ:2,267億44百万円(前年同期比 3.6%増)
セグメントⅡ: 979億49百万円(前年同期比 8.4%増)
セグメントⅢ: 584億55百万円(前年同期比30.5%増)
セグメントⅣ: 223億66百万円(前年同期比33.0%増)
(3) キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)
増減金額増減比率
(百万円)(百万円)(百万円)(%)
営業活動による
キャッシュ・フロー
14,9432,948△11,995△80.3
投資活動による
キャッシュ・フロー
△9,517△8,793723
財務活動による
キャッシュ・フロー
△8,172△3407,831
現金及び現金同等物の
換算差額
3,813△59△3,872
現金及び現金同等物の
期首残高
74,64475,7121,067+1.4
現金及び現金同等物の
期末残高
75,71269,467△6,245△8.2

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ62億45百万円減少し、694億67百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、29億48百万円の収入となりました(前連結会計年度は149億43百万円の収入)。主な資金の増加項目としては、税金等調整前当期純利益194億50百万円及び減価償却費79億3百万円であります。
一方、主な資金の減少項目としては、棚卸資産の増加121億7百万円、仕入債務の減少80億75百万円及び法人税等の支払額48億59百万円であります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、87億93百万円の支出となりました(前連結会計年度は95億17百万円の支出)。主な資金の増加項目としては、有形固定資産の売却2億37百万円であります。一方、主な資金の減少項目としては、主に国内およびアジア地域における生産設備等拡充のための有形固定資産の取得64億23百万円及び定期預金の増額14億9百万円であります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、3億40百万円の支出となりました(前連結会計年度は81億72百万円の支出)。主な資金の増加項目としては、長期借入れによる収入9億円であります。一方、主な資金の減少項目としては、長期借入金の返済による支出46億50百万円、配当金支払による支出29億61百万円及びファイナンス・リース債務返済による支出10億40百万円であります。
④ 契約債務
2023年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(百万円)
契約債務合計1年内1年超3年以内3年超5年以内5年超
社債20,0005,00010,0005,000
長期借入金32,9356,70717,2289,000
リース債務4,1439321,2646191,326

⑤ 財務政策
当社グループは、設備資金につきましては、内部資金または長期借入金による借入及び社債発行等により資金調達することとしております。2023年3月31日現在、長期借入金の残高は329億35百万円であります。
また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計100億円のコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高 なし、借入未実行残高100億円)。
株主還元につきましては、安定的かつ継続的な配当を図ることを基本に考えております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。
⑥ キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期2023年3月期
自己資本比率59.458.357.654.656.6
時価ベースの自己資本比率41.426.937.428.533.3
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率
2.35.23.03.218.0
インタレスト・カバレッジ・
レシオ
50.025.761.855.69.2

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標はいずれも連結ベースの財務諸表により算出しております。
※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債(リース債務を除く)を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループの主な事業は工作機械の製造販売であります。製造は日本、アジアで行っており、販売は海外の重要拠点に子会社を展開して、グローバルな販売活動を行っております。従いまして、当社グループは下記Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの販売体制を基礎とした各社の所在地別のセグメントから構成されております。
セグメントⅠ.は牧野フライス製作所および国内連結子会社が担当するセグメントであり、主たる地域は日本、韓国、中国、大洋州、ロシア、ノルウェイ、イギリス及びセグメントⅡ、Ⅲ、Ⅳに含まれないすべての地域です。
セグメントⅡ.はMAKINO ASIA PTE LTD(シンガポール)が担当するセグメントであり、主たる地域は中国、ASEAN諸国、インドです。
セグメントⅢ.は、MAKINO INC.(アメリカ)が担当しているセグメントで、南北アメリカのすべての国です。
セグメントⅣ.は、MAKINO Europe GmbH(ドイツ)が担当するセグメントであり、ヨーロッパ大陸(ノルウェイを除く)のすべての国です。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
97,239+21.6
40,418+27.0
合計137,658+23.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
55,180△15.828,646+5.1
108,037+30.835,177+77.3
64,884+2.631,318+3.5
21,494+22.114,543+35.7
合計249,596+9.0109,686+24.5

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
53,785△0.1
92,704+24.9
63,823+39.4
17,671+38.7
合計227,985+22.2

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度の相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産)
従業員退職給付費用、退職給付に係る資産及び負債は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要素が含まれております。将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの前提とした条件や仮定に見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付費用、退職給付に係る資産及び負債に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、生産能力および生産性向上のため製造設備などの設備投資を継続的に行っております。その結果、多くの固定資産を保有しており、2023年3月期末の連結貸借対照表における有形固定資産は79,215百万円であり、このうち当社の貸借対照表における有形固定資産は39,193百万円であります。当社においては資産の簿価が回収できない兆候が認められた場合に減損の認識の要否判定(減損テスト)を行っております。この兆候の有無を把握するに際して、当社は工作機械の製造販売業の単一セグメントであり、各事業所の資産全体が相互補完的にキャッシュ・フローを生み出していると考えられるため、有形固定資産全体(遊休資産を除く)を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位としております。また、減損の認識の要否判定は主要な資産(工場建物など)の経済的残存耐用年数を見積期間とした中長期の損益予測および将来時点における資産の正味売却可能額(主要な不動産については不動産鑑定士による鑑定評価に基づくものを含む)から見積もられた割引前将来キャッシュ・フローと有形固定資産の帳簿価額との比較によって回収可能性を判断しております。この損益予測等は、将来における景気循環や成長率を加味した売上高予測およびそれに対応する発生費用予測並びに設備の再投資予測などをもとに算出しております。かかる判定の結果、有形固定資産が十分な将来キャッシュ・フローを生み出すと判断し、減損損失を認識しておりません。

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