有価証券報告書-第87期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における、連結売上高は2,611億84百万円(前年同期比11.5%増)、営業利益250億35百万円(前年同期比35.2%増)、経常利益272億99百万円(前年同期比35.9%増)、純利益209億92百万円(前年同期比45.6%増)となりました。
当年度の連結受注高は2,699億82百万円(前年同期比13.5%増)で前年度を上回り、連結売上高と共に過去最高となりました。アメリカによる関税政策や中東情勢など、各所で不安定な状況が続いていましたが、各地域やお客様のニーズに合わせた提案を続けることで、中国を中心としたアジア地域やアメリカにおいて堅調に受注を獲得することができました。
当年度の報告セグメント別の状況は以下のとおりです。(当社報告セグメントはグループの販売体制をもとに構成されております。詳細については、(4) [生産、受注及び販売の状況]を参照ください。)
セグメントⅠ (牧野フライス製作所及び国内連結子会社)
牧野フライス製作所の国内受注高は、前年度を下回りました。上期は自動車関連を中心に低調でしたが、下期は半導体製造装置関連を含む産業機械関連の部品加工向けを中心に増加しました。
セグメントⅡ (MAKINO ASIA PTE LTD)
アジアの受注高は前年度を上回りました。
中国は新エネルギー車関連、電気電子部品関連を中心とした金型向けが堅調に推移しました。
インドは自動車関連の部品加工向けが堅調に推移しました。
アセアンは半導体製造装置関連や自動車関連の受注が前年同期並みで継続しました。
セグメントⅢ (MAKINO INC.)
アメリカの受注高は前年度を上回りました。関税政策の影響が懸念されましたが、航空宇宙向けが高水準で推移したほか、自動車をはじめとした部品加工向けも底堅く推移しました。
セグメントⅣ ( MAKINO Europe GmbH )
ヨーロッパの受注高は前年度を上回りました。航空機関連が底堅く推移したほか、南欧及び東欧地域で産業機械関連の部品加工向けが堅調に推移しました。
なお、報告セグメント別の当連結会計年度の外部顧客に対する売上高は次のとおりです。
セグメントⅠ:466億68百万円(前年同期比8.7%減)
セグメントⅡ:1,214億26百万円(前年同期比28.0%増)
セグメントⅢ:751億23百万円(前年同期比8.1%増)
セグメントⅣ:179億66百万円(前年同期比4.1%減)
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は2,592億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ306億24百万円の増加となりました。これは主に、前年度と比較して売上高、受注及び受注残が上回ったことによる現金及び預金の増加110億82百万円、営業債権の増加49億44百万円及び、棚卸資産の増加107億90百万円等によるものであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,637億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ253億63百万円の増加となりました。これは国内外での生産設備等拡充による有形固定資産の増加165億82百万円、期末時価評価の結果としての投資有価証券の増加53億22百万円及び、退職給付に係る資産の増加32億60百万円等によるものであります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は1,306億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ329億90百万円の増加となりました。これは主に、契約負債増によるその他流動負債の増加147億88百万円、短期借入金の増加86億16百万円、仕入債務の増加67億56百万円及び、1年内返済予定の社債及び長期借入金の増加による25億円等によるものであります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は309億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ117億81百万円の減少となりました。これは主に、社債及び長期借入金の流動資産への組替による減少160億円及び、繰延税金負債32億4百万円の増加等によるものであります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は2,614億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ347億79百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加186億53百万円、為替換算調整勘定の増加106億45百万円及び、期末時価評価の結果としてのその他有価証券評価差額金の増加38億18百万円等によるものであります。
なお、報告セグメント別の当連結会計年度のセグメント資産は次のとおりです。
セグメントⅠ:2,500億24百万円(前年同期比 9.3%増)
セグメントⅡ:1,329億71百万円(前年同期比22.7%増)
セグメントⅢ: 749億46百万円(前年同期比19.5%増)
セグメントⅣ: 234億38百万円(前年同期比17.1%増)
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ110億84百万円減少し、751億51百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、332億27百万円の収入となりました(前連結会計年度は135億71百万円の収入)。主な資金の増加項目としては、税金等調整前当期純利益282億25百万円、その他流動負債の増加118億84百万円及び減価償却費82億56百万円であります。
一方、主な資金の減少項目としては、法人税等の支払額62億92百万円及び棚卸資産の増加40億57百万円であります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、161億52百万円の支出となりました(前連結会計年度は138億77百万円の支出)。主な資金の増加項目としては、投資有価証券の売却による収入22億62百万円及び有形固定資産の売却による収入10億55百万円であります。一方、主な資金の減少項目としては、主に国内における生産設備等拡充のための有形固定資産の取得による支出182億99百万円であります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、91億78百万円の支出となりました(前連結会計年度は67億26百万円の支出)。主な資金の増加項目としては、短期借入金の増加80億19百万円及び長期借入れによる収入30億円であります。一方、主な資金の減少項目としては、長期借入金の返済による支出115億円、社債の償還による支出50億円及び配当金の支払額23億37百万円であります。
④ 契約債務
2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
⑤ 財務政策
当社グループは、設備資金につきましては、内部資金または長期借入金による借入及び社債発行等により資金調達することとしております。2026年3月31日現在、長期借入金の残高は160億円であります。
また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計100億円のコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高50億円、借入未実行残高50億円)。
株主還元につきましては、安定的かつ継続的な配当を図ることを基本に考えております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。
⑥ キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標はいずれも連結ベースの財務諸表により算出しております。
※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債(リース債務を除く)を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループの主な事業は工作機械の製造販売であります。製造は日本、アジアで行っており、販売は海外の重要拠点に子会社を展開して、グローバルな販売活動を行っております。従いまして、当社グループは下記Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの販売体制を基礎とした各社の所在地別のセグメントから構成されております。
セグメントⅠ.は牧野フライス製作所および国内連結子会社が担当するセグメントであり、主たる地域は日本、韓国、中国、大洋州、ノルウェイ、イギリス及びセグメントⅡ、Ⅲ、Ⅳに含まれないすべての地域です。
セグメントⅡ.はMAKINO ASIA PTE LTD(シンガポール)が担当するセグメントであり、主たる地域は中国、ASEAN諸国、インドです。
セグメントⅢ.は、MAKINO INC.(アメリカ)が担当しているセグメントで、南北アメリカのすべての国です。
セグメントⅣ.は、MAKINO Europe GmbH(ドイツ)が担当するセグメントであり、ヨーロッパ大陸(ノルウェイを除く)のすべての国です。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度の相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産)
従業員退職給付費用、退職給付に係る資産及び負債は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要素が含まれております。将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの前提とした条件や仮定に見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付費用、退職給付に係る資産及び負債に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、生産能力および生産性向上のため製造設備などの設備投資を継続的に行っております。その結果、多くの固定資産を保有しており、2026年3月期末の連結貸借対照表における有形固定資産は110,804百万円であり、このうち当社の貸借対照表における有形固定資産は61,907百万円であります。当社においては資産の簿価が回収できない兆候が認められた場合に減損の認識の要否判定(減損テスト)を行っております。この兆候の有無を把握するに際して、当社は工作機械の製造販売業の単一セグメントであり、各事業所の資産全体が相互補完的にキャッシュ・フローを生み出していると考えられるため、有形固定資産全体(遊休資産を除く)を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位としております。また、減損の認識の要否判定は主要な資産(工場建物など)の経済的残存耐用年数を見積期間とした中長期の損益予測および将来時点における資産の正味売却可能額(主要な不動産については不動産鑑定士による鑑定評価に基づくものを含む)から見積もられた割引前将来キャッシュ・フローと有形固定資産の帳簿価額との比較によって回収可能性を判断しております。この損益予測等は、将来における景気循環や成長率を加味した売上高予測およびそれに対応する発生費用予測並びに設備の再投資予測などをもとに算出しております。かかる判定の結果、有形固定資産が十分な将来キャッシュ・フローを生み出すと判断し、減損損失を認識しておりません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における、連結売上高は2,611億84百万円(前年同期比11.5%増)、営業利益250億35百万円(前年同期比35.2%増)、経常利益272億99百万円(前年同期比35.9%増)、純利益209億92百万円(前年同期比45.6%増)となりました。
当年度の連結受注高は2,699億82百万円(前年同期比13.5%増)で前年度を上回り、連結売上高と共に過去最高となりました。アメリカによる関税政策や中東情勢など、各所で不安定な状況が続いていましたが、各地域やお客様のニーズに合わせた提案を続けることで、中国を中心としたアジア地域やアメリカにおいて堅調に受注を獲得することができました。
当年度の報告セグメント別の状況は以下のとおりです。(当社報告セグメントはグループの販売体制をもとに構成されております。詳細については、(4) [生産、受注及び販売の状況]を参照ください。)
セグメントⅠ (牧野フライス製作所及び国内連結子会社)
牧野フライス製作所の国内受注高は、前年度を下回りました。上期は自動車関連を中心に低調でしたが、下期は半導体製造装置関連を含む産業機械関連の部品加工向けを中心に増加しました。
セグメントⅡ (MAKINO ASIA PTE LTD)
アジアの受注高は前年度を上回りました。
中国は新エネルギー車関連、電気電子部品関連を中心とした金型向けが堅調に推移しました。
インドは自動車関連の部品加工向けが堅調に推移しました。
アセアンは半導体製造装置関連や自動車関連の受注が前年同期並みで継続しました。
セグメントⅢ (MAKINO INC.)
アメリカの受注高は前年度を上回りました。関税政策の影響が懸念されましたが、航空宇宙向けが高水準で推移したほか、自動車をはじめとした部品加工向けも底堅く推移しました。
セグメントⅣ ( MAKINO Europe GmbH )
ヨーロッパの受注高は前年度を上回りました。航空機関連が底堅く推移したほか、南欧及び東欧地域で産業機械関連の部品加工向けが堅調に推移しました。
なお、報告セグメント別の当連結会計年度の外部顧客に対する売上高は次のとおりです。
セグメントⅠ:466億68百万円(前年同期比8.7%減)
セグメントⅡ:1,214億26百万円(前年同期比28.0%増)
セグメントⅢ:751億23百万円(前年同期比8.1%増)
セグメントⅣ:179億66百万円(前年同期比4.1%減)
(2) 財政状態の分析
| 前連結会計年度 (2025年3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) (百万円) | 増減金額 (百万円) | 増減比率 (%) | |
| 資産 | 367,037 | 423,026 | 55,988 | +15.3 |
| 負債 | 140,387 | 161,596 | 21,208 | +15.1 |
| (有利子負債) | (52,643) | (47,759) | (△4,883) | (△9.3) |
| 純資産 | 226,650 | 261,429 | 34,779 | +15.3 |
| 自己資本比率 | 61.7% | 61.7% | +0.1ポイント | ― |
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は2,592億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ306億24百万円の増加となりました。これは主に、前年度と比較して売上高、受注及び受注残が上回ったことによる現金及び預金の増加110億82百万円、営業債権の増加49億44百万円及び、棚卸資産の増加107億90百万円等によるものであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,637億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ253億63百万円の増加となりました。これは国内外での生産設備等拡充による有形固定資産の増加165億82百万円、期末時価評価の結果としての投資有価証券の増加53億22百万円及び、退職給付に係る資産の増加32億60百万円等によるものであります。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は1,306億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ329億90百万円の増加となりました。これは主に、契約負債増によるその他流動負債の増加147億88百万円、短期借入金の増加86億16百万円、仕入債務の増加67億56百万円及び、1年内返済予定の社債及び長期借入金の増加による25億円等によるものであります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は309億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ117億81百万円の減少となりました。これは主に、社債及び長期借入金の流動資産への組替による減少160億円及び、繰延税金負債32億4百万円の増加等によるものであります。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は2,614億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ347億79百万円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加186億53百万円、為替換算調整勘定の増加106億45百万円及び、期末時価評価の結果としてのその他有価証券評価差額金の増加38億18百万円等によるものであります。
なお、報告セグメント別の当連結会計年度のセグメント資産は次のとおりです。
セグメントⅠ:2,500億24百万円(前年同期比 9.3%増)
セグメントⅡ:1,329億71百万円(前年同期比22.7%増)
セグメントⅢ: 749億46百万円(前年同期比19.5%増)
セグメントⅣ: 234億38百万円(前年同期比17.1%増)
(3) キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日至 2026年3月31日) | 増減金額 | 増減比率 | |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
| 営業活動による キャッシュ・フロー | 13,571 | 33,227 | 19,655 | +144.8 |
| 投資活動による キャッシュ・フロー | △13,877 | △16,152 | △2,275 | ― |
| 財務活動による キャッシュ・フロー | △6,726 | △9,178 | △2,452 | ― |
| 現金及び現金同等物の 換算差額 | △1,479 | 3,187 | 4,667 | ― |
| 現金及び現金同等物の 期首残高 | 72,578 | 64,067 | △8,511 | △11.7 |
| 現金及び現金同等物の 期末残高 | 64,067 | 75,151 | 11,084 | +17.3 |
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ110億84百万円減少し、751億51百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、332億27百万円の収入となりました(前連結会計年度は135億71百万円の収入)。主な資金の増加項目としては、税金等調整前当期純利益282億25百万円、その他流動負債の増加118億84百万円及び減価償却費82億56百万円であります。
一方、主な資金の減少項目としては、法人税等の支払額62億92百万円及び棚卸資産の増加40億57百万円であります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、161億52百万円の支出となりました(前連結会計年度は138億77百万円の支出)。主な資金の増加項目としては、投資有価証券の売却による収入22億62百万円及び有形固定資産の売却による収入10億55百万円であります。一方、主な資金の減少項目としては、主に国内における生産設備等拡充のための有形固定資産の取得による支出182億99百万円であります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、91億78百万円の支出となりました(前連結会計年度は67億26百万円の支出)。主な資金の増加項目としては、短期借入金の増加80億19百万円及び長期借入れによる収入30億円であります。一方、主な資金の減少項目としては、長期借入金の返済による支出115億円、社債の償還による支出50億円及び配当金の支払額23億37百万円であります。
④ 契約債務
2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 16,759 | 16,759 | ― | ― | ― |
| 社債 | 15,000 | 10,000 | ― | 5,000 | ― |
| 長期借入金 | 16,000 | 9,000 | 4,000 | 3,000 | ― |
| リース債務 | 5,599 | 1,469 | 1,911 | 792 | 1,426 |
⑤ 財務政策
当社グループは、設備資金につきましては、内部資金または長期借入金による借入及び社債発行等により資金調達することとしております。2026年3月31日現在、長期借入金の残高は160億円であります。
また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計100億円のコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高50億円、借入未実行残高50億円)。
株主還元につきましては、安定的かつ継続的な配当を図ることを基本に考えております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。
⑥ キャッシュ・フロー関連指標の推移は、以下のとおりであります。
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率 | 54.6 | 56.6 | 61.0 | 61.7 | 61.7 |
| 時価ベースの自己資本比率 | 28.5 | 33.3 | 41.0 | 74.4 | 63.4 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率 | 3.2 | 18.0 | 4.1 | 3.9 | 1.4 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 55.6 | 9.2 | 43.3 | 23.5 | 52.0 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標はいずれも連結ベースの財務諸表により算出しております。
※ 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
※ 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債(リース債務を除く)を対象としております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(4) 生産、受注及び販売の状況
当社グループの主な事業は工作機械の製造販売であります。製造は日本、アジアで行っており、販売は海外の重要拠点に子会社を展開して、グローバルな販売活動を行っております。従いまして、当社グループは下記Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの販売体制を基礎とした各社の所在地別のセグメントから構成されております。
セグメントⅠ.は牧野フライス製作所および国内連結子会社が担当するセグメントであり、主たる地域は日本、韓国、中国、大洋州、ノルウェイ、イギリス及びセグメントⅡ、Ⅲ、Ⅳに含まれないすべての地域です。
セグメントⅡ.はMAKINO ASIA PTE LTD(シンガポール)が担当するセグメントであり、主たる地域は中国、ASEAN諸国、インドです。
セグメントⅢ.は、MAKINO INC.(アメリカ)が担当しているセグメントで、南北アメリカのすべての国です。
セグメントⅣ.は、MAKINO Europe GmbH(ドイツ)が担当するセグメントであり、ヨーロッパ大陸(ノルウェイを除く)のすべての国です。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| Ⅰ | 102,308 | +5.2 |
| Ⅱ | 60,080 | +48.8 |
| Ⅲ | ― | ― |
| Ⅳ | ― | ― |
| 合計 | 162,388 | +18.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、販売価格によっております。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| Ⅰ | 49,652 | +4.7 | 21,934 | +15.7 |
| Ⅱ | 117,501 | +19.3 | 29,373 | △11.8 |
| Ⅲ | 78,789 | +6.8 | 44,660 | +8.9 |
| Ⅳ | 24,039 | +31.8 | 14,268 | +74.1 |
| 合計 | 269,982 | +13.5 | 110,238 | +8.7 |
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| Ⅰ | 46,668 | △8.7 |
| Ⅱ | 121,426 | +28.0 |
| Ⅲ | 75,123 | +8.1 |
| Ⅳ | 17,966 | △4.1 |
| 合計 | 261,184 | +11.5 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度の相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産)
従業員退職給付費用、退職給付に係る資産及び負債は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要素が含まれております。将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの前提とした条件や仮定に見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付費用、退職給付に係る資産及び負債に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、生産能力および生産性向上のため製造設備などの設備投資を継続的に行っております。その結果、多くの固定資産を保有しており、2026年3月期末の連結貸借対照表における有形固定資産は110,804百万円であり、このうち当社の貸借対照表における有形固定資産は61,907百万円であります。当社においては資産の簿価が回収できない兆候が認められた場合に減損の認識の要否判定(減損テスト)を行っております。この兆候の有無を把握するに際して、当社は工作機械の製造販売業の単一セグメントであり、各事業所の資産全体が相互補完的にキャッシュ・フローを生み出していると考えられるため、有形固定資産全体(遊休資産を除く)を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位としております。また、減損の認識の要否判定は主要な資産(工場建物など)の経済的残存耐用年数を見積期間とした中長期の損益予測および将来時点における資産の正味売却可能額(主要な不動産については不動産鑑定士による鑑定評価に基づくものを含む)から見積もられた割引前将来キャッシュ・フローと有形固定資産の帳簿価額との比較によって回収可能性を判断しております。この損益予測等は、将来における景気循環や成長率を加味した売上高予測およびそれに対応する発生費用予測並びに設備の再投資予測などをもとに算出しております。かかる判定の結果、有形固定資産が十分な将来キャッシュ・フローを生み出すと判断し、減損損失を認識しておりません。