有価証券報告書-第99期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/27 9:39
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107項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、GDPが小幅な伸びであったもののプラスを維持し、緩やかながらも景気回復基調が続きました。個人消費は、雇用及び所得環境の改善が持続し、消費の押し上げが見られるなど明るさが見られました。世界経済では、米国や中国の経済が順調であり、その影響を受けて、欧州及び主要な新興国においても堅調な状況にありました。一方、金融緩和政策が将来の資産価値に大きな影響を与える懸念から、米国及び欧州では量的緩和の縮小方向に向かっており、金融の市場調整や新興国からの資金流出がリスクとなっています。
このような状況のなか、当社グループは積極的な販売活動と製品開発に注力してまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、746億78百万円と前期と比べ39億96百万円(5.7%)の増加となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、149億69百万円と前期と比べ15億75百万円(11.8%)の増加となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、597億8百万円と前期と比べ24億20百万円(4.2%)の増加となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の売上高は、454億58百万円と前期と比べ34億33百万円(8.2%)の増収となりました。
当連結会計年度の営業利益は、46億40百万円と前期と比べ19億95百万円(75.5%)の増益となりました。
当連結会計年度の経常利益は、50億74百万円と前期と比べ21億29百万円(72.3%)の増益となりました。
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、16億14百万円と前期と比べ8億72百万円(△35.1%)の減益となりました。
なお、業界別の経営成績は、次の通りであります。
(a) 電子・半導体業界
当業界向けの売上高は、192億57百万円と前期と比べ9億33百万円(5.1%)の増収となりました。
(b) 輸送機器業界
当業界向けの売上高は、93億円と前期と比べ8億18百万円(9.7%)の増収となりました。
(c) 機械業界
当業界向けの売上高は、98億84百万円と前期と比べ10億79百万円(12.3%)の増収となりました。
(d) 石材・建設業界
当業界向けの売上高は、53億53百万円と前期と比べ5億34百万円(11.1%)の増収となりました。
(e) その他(大学研究機関、窯業及び宝飾等)
その他の売上高は、16億62百万円と前期と比べ67百万円(4.2%)の増収となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、184億68百万円と前期と比べ31億92百万円(20.9%)の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が26億49百万円と前期と比べ5億91百万円(△18.3%)の減益、また売上債権が大きく増加したものの、非資金損益項目である減損損失の計上があった事から64億39百万円と前期と比べ収入が2億34百万円(3.8%)の増加となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却収入が減少した事、投資有価証券の償還収入がなくなった事により、△23億93百万円と前期と比べ支出が11億99百万円(100.4%)の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が減少した事、自己株式の取得による支出が減少した事により、△9億39百万円と前期と比べ支出が16億92百万円(64.3%)の減少となりました。
③ 生産実績及び受注状況
当社グループはダイヤモンド工具事業の単一セグメントでありますが、生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であってもその形状等は一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品もあり、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示す事はしておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社の経営者は、重要な判断と見積りや計画の策定に対し、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、これらは不確実性を伴うため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
(たな卸資産)
当社グループのたな卸資産の評価については、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価損を計上しております。今後、技術革新のスピード化による製造中止や、市場状況の悪化による陳腐化が生じた場合、たな卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加の引当金が必要となる可能性があります。
(有価証券の減損)
当社グループのその他有価証券については、期末日における時価又は実質価額が取得原価に比べ50%以上下落した場合に、原則としてすべて減損処理を行い、30~50%程度下落した場合に、回復可能性を判断して減損処理を行う事としております。時価のない有価証券については、当該有価証券の発行会社の1株当たり純資産額が、取得価額を50%程度以上下回った場合には回復可能性がないものとして判断し、30%~50%程度下落した場合には当該有価証券の発行会社の財務状況及び将来の展望などを総合的に勘案して回復可能性を判断しております。
将来、投資先の株価の著しい下落もしくは業績の著しい低迷があった場合には、投資有価証券の評価損を計上する可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループの繰延税金資産については、中長期の損益見込みに基づいて将来の課税所得を検討し、回収可能性を考慮して計上しております。現時点において計上されている繰延税金資産は十分回収できると判断しておりますが、予測し得なかった損失の発生が見込まれた場合、当該繰延税金資産が法人税等調整額として費用化される可能性があります。
(退職給付)
当社グループの従業員に対する退職給付債務及び退職給付費用については、割引率、昇給率、退職率及び長期期待運用収益率などの前提条件に基づいた基礎率により計算しております。これらの計算結果が前提条件と異なる場合や、これらの基礎率が大きく変更される場合には、数理計算上の差異に大きく影響する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、746億78百万円と前期と比べ39億96百万円(5.7%)増加となりました。資産の増加の主な要因は、現金及び預金が32億86百万円増加、受取手形及び売掛金が19億36百万円増加、投資有価証券が16億66百万円増加した一方で、有形固定資産が32億13百万円減少した事によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は、149億69百万円と前期と比べ15億75百万円(11.8%)増加となりました。負債の増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が2億33百万円増加、未払法人税等が8億79百万円増加、賞与引当金が1億51百万円増加した事によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の額は、597億8百万円と前期と比べ24億20百万円(4.2%)増加となりました。純資産の増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益16億14百万円の計上、その他有価証券評価差額金8億27百万円増加の一方で、剰余金の配当により7億79百万円減少した事によるものであります。
この結果、自己資本比率は78.2%となり、1株当たり純資産額は1,048円95銭となりました。
b. 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、電子・半導体業界、輸送機器業界、機械業界、石材・建設業界のほとんどの業界においても、前期と比べると売上は堅調に推移し、454億58百万円となり、34億33百万円(8.2%)増加いたしました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、販売費及び一般管理費において貸倒引当金繰入額を2億12百万円計上したものの、46億40百万円となり、前期と比べ19億95百万円(75.5%)の増益となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、為替差損益がプラスに転じた事により、50億74百万円となり、前期と比べ21億29百万円(72.3%)の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、電着ダイヤモンドワイヤ製造設備に係る減損損失24億51百万円の特別損失を計上した事により、16億14百万円となり、前期と比べ8億72百万円(△35.1%)減少いたしました。
c. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、当社を取り巻く環境は常に変化し柔軟かつ迅速な対応を迫られております。特に、太陽電池シリコンウエーハ加工用の電着ダイヤモンドワイヤの販売は、今後さらなる市場価格の下落が予想されております。
d. 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、184億68百万円と前期と比べ31億92百万円(20.9%)の増加となりました。
キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。なお、日々の運転資金、設備投資資金については、ほぼ全額を自己資金で賄う事が可能であります。
業界別の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。
電子・半導体業界
電子・半導体業界は、太陽電池シリコンウエーハ加工用向けに電着ダイヤモンドワイヤの販売数量を大きく伸ばしましたが、販売は前期と同水準となりました。これは、ウエーハ価格の低下の影響を受けて販売単価が下落したものの、販売単価の高い細線の販売割合を増やした事によります。
また、半導体関連工具や液晶関連工具の販売も増加しました。この背景には、半導体市場におけるメモリや各種センサーの生産増、液晶関連においてもFPD市場やタッチパネルの生産が好調であった事があります。
輸送機器業界
輸送機器業界は、自動車関連工具の販売が大きく増加しました。この背景には、米国での自動車生産台数が減少した一方、日本国内、中国やインドなどで前期を上回る自動車生産台数の増加により、世界全体で増加した事があります。当社グループは、特に、高精度歯車加工用工具の開発に注力し、バリエーションを増やすなど、幅広く適用できるようにいたしました。
機械業界
機械業界は、軸受関連工具の販売が新規拡販を進めるなど販売強化に努めた事もあり大きく増加しました。この背景には、軸受業界の自動車や二輪車向けの生産が好調であり、産業機械向けの生産も増加した事があります。
また、超硬工具向け関連工具の販売が、製品のリニューアルを行うなど市場要望に合致した製品をリリースした事で大きく増加しました。この背景には、超硬工具業界における、自動車等の輸送機器向けの生産が堅調に推移し、工作機械業界でも内外需ともに生産が増加した事があります。
石材・建設業界
石材・建設業界は、海外向けポータブルカッタの販売が新製品の市場投入効果で増加しました。国内の建設業界では公共・民間ともに工事量の減少が続いております。

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