有価証券報告書-第107期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 9:13
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177項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における事業環境は、各種政策による効果で雇用・所得環境が改善する中で緩やかな回復が進みました。一方、米国の通商政策や物価上昇、中国経済の停滞やレアアース問題、中東地域における情勢の緊迫化など不透明な状況が続いています。
このような状況の中、当社グループでは、「中期経営計画2025」に掲げる製品開発や顧客ニーズに応える生産体制整備、物価上昇による製品価格の見直し等を進めております。当社グループの取引業界別の経営成績としましては、電子・半導体業界では、注力するパワー半導体用の関連工具は世界的なEV販売の鈍化により停滞した一方、AIをはじめとした先端半導体加工用工具に加えメモリー需要の回復、電子部品用工具の拡販等が寄与し、売上高は前期に比べ増加しました。輸送機器業界では、航空機需要の増加が牽引して航空機向け関連工具の売上高は前期に比べ増加しました。一方、自動車向け工具需要は米国通商政策の影響で国内、海外共に自動車生産台数の減少が影響しました。機械業界では、軸受け業種向け製品の性能向上が評価され拡販が進みました。また、先端半導体に使用する電子部品基板加工用工具に関連する需要が大幅に増進、加えて半導体装置用セラミックス業種向け工具の販売が伸び、関連工具の売上高は前期に比べ増加しました。石材・建設業界では、海外での資源探査需要の停滞に加え、国内では大規模な工事需要が少なかったことで、関連工具の売上高は前期に比べ減少しました。
その結果、当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、79,203百万円と前期と比べ2,852百万円(3.7%)の増加となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、15,070百万円と前期と比べ2,298百万円(18.0%)の増加となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、64,133百万円と前期と比べ554百万円(0.9%)の増加となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度における売上高は、41,983百万円と前期と比べ977百万円(2.4%)の増収となりました。
当連結会計年度における営業利益は、2,403百万円と前期と比べ92百万円(4.0%)の増益となりました。
当連結会計年度における経常利益は、3,346百万円と前期と比べ276百万円(9.0%)の増益となりました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、2,009百万円と前期と比べ483百万円(19.4%)の減益となりました。
なお、業界別の経営成績は、次の通りであります。
(a) 電子・半導体業界
当業界向けの売上高は、16,978百万円と前期と比べ310百万円(1.9%)の増収となりました。
(b) 輸送機器業界
当業界向けの売上高は、9,632百万円と前期と比べ59百万円(0.6%)の減収となりました。
(c) 機械業界
当業界向けの売上高は、10,373百万円と前期と比べ943百万円(10.0%)の増収となりました。
(d) 石材・建設業界
当業界向けの売上高は、3,885百万円と前期と比べ90百万円(2.3%)の減収となりました。
(e) その他(大学、研究機関、窯業及び宝飾等)
その他の売上高は、1,113百万円と前期と比べ127百万円(10.3%)の減収となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、16,156百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,346百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、5,412百万円(前年同期は5,765百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が3,378百万円、減価償却費が3,475百万円、減損損失が1,920百万円、有形固定資産売却損益が△617百万円、売上債権の増減額が△578百万円、棚卸資産の増減額が△512百万円、投資有価証券売却損益が△1,304百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出された資金は、2,120百万円(前年同期は3,820百万円の支出)となりました。この主な内容は、有形固定資産の取得による支出が2,956百万円、投資有価証券の取得による支出が516百万円、投資有価証券の売却による収入が1,545百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出された資金は、1,883百万円(前年同期は212百万円の支出)となりました。この主な内容は、長期借入れによる収入が2,500百万円、自己株式の取得による支出が2,489百万円、配当金の支払額が1,511百万円あったことによります。
③ 生産実績及び受注状況
当社グループはダイヤモンド工具事業の単一セグメントでありますが、生産・販売品目は多種多様であり、同種の製品であってもその形状等は一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品もあり、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示す事はしておりません。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。なお、当社の経営者は、この連結財務諸表の作成にあたって、重要な判断と見積りや計画の策定に対し、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、これらは不確実性を伴うため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。
(棚卸資産)
当社グループは、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により、棚卸資産の帳簿価額を評価しており、主に一定の保有期間を超える棚卸資産について滞留もしくは陳腐化しているとみなして評価損を計上しております。今後、市場環境の悪化等により滞留もしくは陳腐化が生じた場合、追加の評価損の計上が必要となる可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは、売掛金、未収入金その他これらに準ずる債権を適正に評価するため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、債権の相手先の財務状況がさらに悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上や貸倒損失が発生する可能性があります。
(有価証券)
当社グループは、保有合理性検証の結果、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資すると判断した有価証券を保有しており、これらの有価証券には価格変動性が高い市場価格のある有価証券と、市場価格のない有価証券が含まれます。当社グループは、保有する有価証券の実質価額が著しく下落した場合には、回復可能性がある場合を除き減損処理を行っております。市場価格のある有価証券については、期末日における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、回復可能性がないものとして判断し、30%以上50%未満程度下落した場合には、回復可能性を判断して減損処理を行うこととしております。市場価格のない有価証券については、発行会社の1株当たり純資産額が取得価額に比べ50%程度以上下落した場合には、将来の展望などを総合的に勘案して、回復可能性があると判断したものを除き減損処理を行っております。なお、将来の市況悪化又は投資先の業績不振など、現在の帳簿価額に反映されていない損失又は帳簿価額の回収が不能となる状況が発生した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、中長期の損益見込みを基として将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を評価したうえで計上しております。既に計上した繰延税金資産については、その回収可能性について毎期検討し内容の見直しを行っております。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産の減損判定にあたり、管理会計の区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位でグルーピングを行っております。収益性が低下した資産グループについて、将来における回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額については、将来キャッシュ・フローや正味売却可能価額等の前提条件に基づき算出しているため、事業計画の変更や市場環境の悪化等により、その前提条件に変更が生じた場合には、減損損失を計上する可能性があります。
(退職給付)
当社グループは、従業員に対する退職給付債務及び退職給付費用について、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、長期期待運用収益率、及び直近の統計数値に基づいた死亡率等が含まれます。実際の計算結果が前提条件を基にした計算結果と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、数理計算上の差異に影響し、当社グループの退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。
(事業構造改善)
連結子会社である旭ダイヤモンドインダストリアルヨーロッパSASにおける収益構造の安定化を図るため事業構造改善を実施しており、製造拠点の統合により発生する費用等を見積り、事業構造改善引当金として計上しております。今後、市場環境の変化等に対応するため計画の変更が発生した場合は、追加の事業構造改善費用の計上が必要となる可能性があります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、79,203百万円と前期と比べ2,852百万円(3.7%)増加となりました。資産の増加の主な要因は、現金及び預金が1,324百万円増加、受取手形及び売掛金が718百万円増加、棚卸資産が607百万円増加、投資有価証券が2,473百万円増加した一方で、有形固定資産が2,402百万円減少したことによるものであります。(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は、15,070百万円と前期と比べ2,298百万円(18.0%)増加となりました。負債の増加の主な要因は、長期借入金が2,500百万円増加、未払法人税等が813百万円増加した一方で、退職給付に係る負債が1,015百万円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の額は、64,133百万円と前期と比べ554百万円(0.9%)増加となりました。純資産の増加の主な要因は、剰余金の配当により1,514百万円減少、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により2,009百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は78.5%となり、1株当たり純資産額は1,292円35銭となりました。
b. 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、41,983百万円と前期と比べ977百万円(2.4%)の増収となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、2,403百万円と前期と比べ92百万円(4.0%)の増益となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、3,346百万円と前期と比べ276百万円(9.0%)の増益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、2,009百万円と前期と比べ483百万円(19.4%)の減益となりました。
c. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りであります。
業界別の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。
電子・半導体業界
電子・半導体業界では、パワー半導体関連の需要は、世界的なEV販売の鈍化に伴い減速が続きましたが、AI用を始めとした先端半導体用工具需要の増加及び半導体用メモリーの生産回復で販売は増加しました。
輸送機器業界
航空機業種では、主力製品の品質評価が進み、航空機需要の回復と合わせ関連工具の販売は増加しましたが、自動車業種では、国内、海外共に自動車生産台数の減少が工具需要に影響し販売は減少しました。足元ではEV販売の鈍化があるものの、将来に向けてEV車で必要とされる工具の拡販に努めました。
機械業界
軸受、セラミックス業種では、電子・半導体業界の稼働率の改善により関連する部品需要が回復しました。一方、工具業種では自動車向け工具は停滞したものの、電子基板加工用工具に関連する需要増や、工作機械業種では半導体用工作機械に付属する工具の販売が増加しました。
石材・建設業界
国内の建設業種では、高速道路の補修工事をはじめ、都市部のインフラ需要も少なく、また大規模な民間工事や解体工事の需要も減少しました。石材業種では、墓石、建築材料等の需要低迷が止まらず販売減少が続きました。また、海外における資源探査需要の停滞も大きく影響し全体の販売は減少しました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、16,156百万円と前期と比べ1,346百万円(9.1%)の増加となりました。
キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
なお、日々の運転資金、設備投資資金については、そのほとんどを自己資金で賄う事が可能であります。

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