有価証券報告書-第73期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/29 16:31
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及び キャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(当期)における業績は、売上収益が328,283百万円(2,695,269千EUR)(前期比32.4%減)、営業利益は10,674百万円(87,641千EUR)(前期比71.4%減)、税引前当期利益は5,106百万円(41,922千EUR)(83.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,745百万円(14,334千EUR)(前期比90.3%減)となりました。
当社は、機械加工のトータル・ソリューション・プロバイダとして、5軸・複合加工機等の工程集約機やアディティブマニュファクチャリング(積層造形技術)機・超音波加工機等の最先端機械を基盤とした自動化・デジタル化を推進しております。2020年9月には、デジタル化により製造現場の生産性向上を支援するアプリケーション作成ツール「TULIP」の国内販売強化を目的とし、「株式会社T Project」を設立いたしました。「TULIP」ではプログラミングの専門知識なしに作業手順書のデジタル化や機器のモニタリング等を行うことができ、現場主体の工程改善に貢献いたします。また、コロナ禍においても最適なサポートを実現できるようポータルサイト「my DMG MORI」の提供を推進しており、このサイトを通じてお客様は保有機の情報を一元管理し、遠隔での修理復旧サポートを依頼することができます。AI(人工知能)のチャットボットによるサポート実験も開始しており、今後も機能の拡充を図ってまいります。その他のサービスとして、オンライン会議システムを活用した「工作機械のデジタル立ち会い」やいつでも学習可能なeラーニング形式の「デジタルアカデミー」、社内外の専門家によるオンラインセミナーや記事の提供等も行っており、様々な面から製造現場における自動化・デジタル化を促進しております。
技術面につきましては、工作機械での加工中に発生する切屑をAIを用いて自動で効率的に除去することができる「AIチップリムーバル」の提供及び、IoTによるデータの蓄積や分析により生産の効率化を可能とする「IoT connector」のCELOS搭載機への標準搭載を開始しております。また、2019年11月より包括的な業務提携を行っている株式会社ニコンのレーザスキャナを使用した非接触機上計測システムを販売開始いたしました。株式会社ニコンが持つ計測技術のノウハウと当社の最新技術を融合させることで、従来以上に高速・高精度な計測が可能となっております。当社は、今後もより多くのお客様に最適な最先端技術を提案できるよう、様々な新製品を開発してまいります。
こうした最先端技術をわかりやすくお伝えするため、当社はデジタルとリアル双方でのマーケティング活動を強化しております。デジタル面では、2020年7月に公開した「デジタルツインショールーム」の機能を拡充し、機械の内外や周辺機器をより詳細に確認できるようになった他、新たなエリアとして「デジタルシステムソリューションセンタ」を増設し、16種類の自動化システムを閲覧することが可能となりました。また、11月にはオンライン展示会「JIMTOF2020 Online」に出展し、その開催に合わせて初のオンライン自社展示会「DMG MORIオンラインテクノロジーデイズ」を開催いたしました。リアルの面では、6月より少人数制での自社展示会「テクノロジーフライデー」を伊賀事業所・東京グローバルヘッドクォータで実施しており、今後は当イベントを全世界14ヵ所の工場へも展開してまいります。
当社では、「よく遊び、よく学び、よく働く」を経営理念に掲げ、従業員が自律的に自身の時間をマネジメントし、心身ともに充実した生活を送りながらスキルアップする企業文化を熟成しております。新型コロナウイルス感染防止の観点から在宅勤務を励行している他、有給休暇の完全取得や在社時間制限内での効率的な働き方を推進しております。2021年1月には、従業員の心身の健康が当社の持続的発展において重要であるとの認識を「DMG森精機 健康経営宣言」として明文化いたしました。管理管掌取締役を委員長とする「健康経営推進委員会」主導のもと、健康増進活動に取り組む従業員への支援と、組織的な健康増進施策を推進してまいります。また、地球環境保護の観点から、2020年5月に欧州を拠点とするDMG MORI AGでカーボンニュートラルを達成しております。2021年には、欧州のみならず日本を含む全世界において、自組織の事業活動に加えて部品の調達におけるCO₂排出量に対しても達成いたします。その他、当社の外洋セーリングチームDMG MORI SAILING TEAMによる海洋中のマイクロプラスチック調査への協力、人材育成助成事業への寄付等様々な活動を通して地域・社会へ貢献しております。今後も、グローバル企業としての社会的責任を果たし、継続的に企業価値を高めてまいります。
当社の2020年の連結受注額は2,797億円となり、前年度比では32%減となりました。2018年後半からの米中貿易摩擦による影響に加え、特に2020年3月頃からのCOVID-19のグローバル感染拡大による経済活動の停滞の影響を受け、世界的に工作機械需要が大きく減少いたしました。このような需要減少局面においても当社は、工程集約機、自動化、デジタル化等の付加価値提案により、1台当たりの受注平均単価は前年度並みを維持することができました。
地域別の機械受注金額は、日本が前年度比39%減、米州は同18%減、中国を含むアジアは同22%減となった他、当上半期に各国で厳しい移動制限が実施された欧州では、同48%減となりました。産業別では、半導体製造装置関連、金型、SMEsが引き続き堅調に推移し、2年程調整局面にあった自動車関連向けもようやく回復の動きが見られました。一方、民間航空機関連向けの需要は引き続き弱含みの展開となっております。
当期における四半期毎の受注は、第2四半期を底として緩やかな回復傾向にあります。中でも全社受注の25%を占める修理復旧サービス・補修パーツ事業は、第4四半期にほぼ前年並みまで回復し、お客様の生産活動が着実に正常化しつつあることを認識しております。また、第3四半期から前年同期比3%増とプラスに転じた中国での受注は、第4四半期には同42%増と勢いを増しております。その他の地域の受注も、概ね前四半期では横ばい圏の金額を確保しており、需要が回復局面にあることを裏付けております。短期的にはCOVID-19の感染再拡大により、引き合いから受注までのリードタイムが伸長しておりますが、お客様は中長期の成長、収益改善や省人化対策に向けて、工程集約化、自動化、デジタル化等の投資を検討しており、潜在需要は十分に見込まれます。また、グローバルでの脱炭素化に向けた動きも急速に拡大しており、当社の活躍の場が益々広がりつつあることを確信しております。当社の直販・直サービスの強みを活かし、デジタルとリアルでの顧客接点を最大限に活用し、着実に受注増に結び付けてまいります。
前連結会計年度当連結会計年度
売上収益(百万円)485,778328,283
営業利益(百万円)37,33910,674
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)17,9951,745
基本的1株当たり当期利益(円)138.643.40

セグメントの動向及び業績は以下のとおりであります。なお、以下の売上収益及びセグメント損益には、セグメント間の内部取引を含めております。
マシンツールセグメントでは、電気・精密・半導体・金型向けの業績が堅調に推移した一方で、航空・宇宙向けは調整局面となりました。その結果、売上収益は378,445百万円(前期比27.9%減)となり、セグメント利益は16,944百万円(前期比50.7%減)となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、パーツ販売、修理復旧の業績が軟調に推移いたしました。その結果、売上収益は119,374百万円(前期比27.5%減)となり、セグメント利益は9,949百万円(前期比49.5%減)となりました。
②財政状態の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として現金及び現金同等物が6,058百万円増加した一方で、主として営業債権及びその他の債権が12,751百万円減少したことにより、209,557百万円(前期比8,852百万円の減少)となりました。
非流動資産は、主としてその他の無形資産が4,171百万円、その他の金融資産が3,764百万円それぞれ増加したことにより、316,969百万円(前期比10,772百万円の増加)となりました。
この結果、資産合計は526,526百万円(前期比1,920百万円の増加)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主としてその他の金融負債が40,420百万円、営業債務及びその他の債務が6,943百万円、未払法人所得税が3,936百万円それぞれ減少したことにより、217,674百万円(前期比54,878百万円の減少)となりました。
非流動負債は、主としてその他の金融負債が2,576百万円増加した一方で、主として社債及び借入金が8,126百万円減少したことにより、118,957百万円(前期比5,289百万円の減少)となりました。
この結果、負債合計は336,631百万円(前期比60,168百万円の減少)となりました。
(ⅲ)資本
資本は、主としてハイブリッド資本が69,229百万円増加した一方で、利益剰余金が5,947百万円、その他の資本の構成要素が4,453百万円それぞれ減少したことにより、189,895百万円(前期比62,088百万円の増加)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度当連結会計年度
営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)43,64713,647
投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△23,546△18,859
財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△19,01910,792
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)(百万円)3276,058
現金及び現金同等物の期末残高(百万円)27,69533,754

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前期末に比べ6,058百万円増加し、当連結会計年度末は33,754百万円となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、13,647百万円の収入(前期は43,647百万円の収入)となりました。主な増加要因は、減価償却費及び償却費24,118百万円、営業債権及びその他の債権の減少額12,498百万円、税引前当期利益5,106百万円であり、主な減少要因は、営業債務及びその他の債務の減少額10,106百万円、法人所得税の支払額8,408百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、18,859百万円の支出(前期は23,546百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出12,062百万円、無形資産の取得による支出8,080百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、10,792百万円の収入(前期は19,019百万円の支出)となりました。主な増加要因は、ハイブリッド資本の発行による収入69,229百万円、長期借入れによる収入37,801百万円であり、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出46,148百万円、外部株主への支払義務に対する支出42,289百万円、リース負債の返済による支出5,780百万円であります。
④生産、受注及び販売の状況
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
前年同期比(%)
マシンツール(百万円)288,687△28.0
インダストリアル・サービス(百万円)18,640△9.2
合計(百万円)307,328△27.1

(注)1.上記金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ⅱ)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注実績279,732△31.795,648△34.4

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
前年同期比(%)
マシンツール(百万円)228,201△33.3
インダストリアル・サービス(百万円)100,061△30.4
全社(百万円)210.4
合計(百万円)328,283△32.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
連結財務諸表作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載のとおりであります。
②経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
なお、2020年度の目標とした経営指標に対しては、全社受注2,797億円(目標4,200億円)、売上収益3,282億円(目標4,000億円)、営業利益107億円(目標200億円)、フリーキャッシュフロー△52億円(目標130億円)で未達、純有利子負債644億円(目標700億円以下)Net Dept/Equityレシオ(純有利子負債株主資本比率)0.35(目標0.5)で達成となりました。
③資本の財源及び資金の流動性
当社は、主に工作機械の製造及び販売事業を行うため、事業活動における資金需要に基づき、必要な資金の一部を新株発行、社債発行、銀行からの借入金及び売掛債権流動化により調達しております。なお、効率的な資金調達を行うため、主要取引金融機関と総額72,000百万円の貸出コミットメントライン契約を締結しております。当期末における当該借入残高は、22,000百万円であります。
当期末における当社グループの有利子負債の残高は、102,406百万円(前期末比6,290百万円の減少)となっております。

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