有価証券報告書-第71期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度(当期)における業績は、売上収益が501,248百万円(3,843,927千EUR)(前期比16.7%増)、営業利益が36,261百万円(278,077千EUR)(前期比23.4%増)、税引前当期利益が31,275百万円(239,840千EUR)(前期比26.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益が18,517百万円(142,002千EUR)(前期比21.3%増)となりました。
当社グループでは、事業戦略として製造現場での自動化・複合化の促進と5軸加工機の普及、統合的なデジタル化によるインダストリー4.0の実現に取り組んでおります。さらに、アディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)の発展やDMQP(DMG森精機認定周辺機器)パートナーとの連携を通じ、すべてのお客様に最適なソリューションを提供してまいります。創業70周年記念事業の一環として「DMG MORI 5軸加工研究会」を発足し、お客様や奈良県・三重県の教育機関等に5軸加工機を貸し出し、操作技能の習得支援と加工方法の共同開発を行っております。6月に東京デジタルイノベーションセンタを開所し、株式会社野村総合研究所と共同設立したテクニウム株式会社をはじめとするグループ会社・研究所を集結させ、各社の最先端技術が相乗効果を生み、製造業のデジタル化に貢献することを目指しております。10月にグループ会社の先駆的なデジタルソリューションを活用し、受注管理、サプライチェーン、お客様情報の管理に始まり工具管理、人員配置計画に至るまで、個別のITシステムを相互に接続し生産計画やモニタリングの自動化を実現したモデル工場として、ポーランドFAMOT工場をグランドオープンさせました。さらに、クーラントタンク内の微細なスラッジを回収するゼロスラッジクーラントタンクをはじめとする最先端の技術で、自動化やデジタル化の進んだ製造現場における高性能かつ低メンテナンスの機械への要求にお応えしてまいりました。当社グループは、あらゆるお客様の生産活動の課題解決を一手に引き受け、激しく変革する社会の中で重要な役割を果たし続けてまいります。
技術面では、MASTERシリーズ搭載による圧倒的な切削能力の複合加工機NTX 2000/2500/3000 2nd Generation、高い剛性と精度が求められる量産部品加工に最適な横形マシニングセンタNHX 4000/5000 3rd Generation、省スペースでありながら高い生産性と高い汎用性を実現したターニングセンタALXシリーズ、自社製主軸SpeedMASTER搭載により高速かつ高精度な加工を実現した大型5軸加工機DMU 200 Gantry及びDMU 340 Gantry、自動化システムの構成機器をモジュール化し、規格や制御プログラムを統一することで導入時のリードタイムの大幅な短縮や短期間でのレイアウト変更を可能にしたロボットシステム「MATRIS」等を開発し、販売を開始いたしました。引き続き、より高性能で信頼性が高く投資価値の高い製品を開発し、お客様のニーズにお応えしてまいります。
販売面におきましては、1月に独国フロンテン工場、5月に米国シカゴ、伊国ベルガモ工場と伊賀事業所、11月に独国ゼーバッハ工場、東京グローバルヘッドクォータにおいてオープンハウス、イノベーションデーといった展示会を行い、また、世界4大工作機械見本市である米国シカゴでのIMTS2018、東京でのJIMTOF2018をはじめ、世界各地で行われた展示会に出展いたしました。これらの展示会においては、最新鋭の機械やDMQPに認定された周辺機器を展示するとともに、自動化、アディティブ・マニュファクチャリング、金型・医療業界におけるテクノロジーエクセレンス等の主要テーマに加えて、デジタル化を最重要テーマと位置づけ、生産計画の立案や段取り、生産、監視、サービスまで徹底したデジタル化をご紹介いたしました。
当社では、「よく遊び、よく学び、よく働く」をモットーに、社員が安心して力を発揮できる健康的な環境の整備を進めております。メリハリをつけた働き方により有給休暇の完全取得を目指すことに加え、12月からは一日の勤務時間を12時間以内とした上で、退勤から次の出勤までを12時間以上空ける「12時間インターバル制」を導入いたしました。仕事と子育てを両立しながら安心して働き続けられる環境整備の一環として、4月から伊賀事業所、奈良事業所、名古屋本社、東京グローバルヘッドクォータに「DMG MORI保育園」を開園し、英語やサイエンス、芸術、食育を取り入れた日本で最高水準の教育を社員の子女に提供することを目指しております。また、当社は、「DMG MORI SAILING TEAM」を発足させ、日本における外洋ヨットレースの第一人者である海洋冒険家の白石康次郎氏を迎え入れて、単独・無寄港・無補給の世界一周レース「Vendée Globe2020」に挑戦いたします。長年トップクラスのモータースポーツにおいてテクニカルパートナーを務めてきた経験を活かし、あらゆる自然環境に耐えうる剛性、精度を追求した最先端の船舶の提供を通して、製造業の発展に貢献してまいります。
当社グループの工作機械関連の当期の受注額は、前期比11%増の4,970億円となりました。ただ、上半期の受注は前期比23%増と好調に推移したものの、下半期の受注は高水準を確保するもほぼ前年並みに留まりました。CELOS、テクノロジーサイクル、周辺装置を含む自動化需要が伸長し受注総額に占める自動化案件の比率は24%(前年度17%)まで向上いたしました。また、5軸加工機、複合加工機の他、超音波及びアディティブ・マニュファクチャリング等の先端技術の受注も伸長しております。
地域別には、日本が前期比24%増と最も高い伸びとなり、次いで米州が13%増、欧州、中国がそれぞれ7%増、インドを含むアジアが4%増と各地域とも増加しております。日本、米州、欧州は、年度を通じて高水準の受注を確保することができましたが、中国市場については、業界がスマートフォンの筐体加工関連の需要減の影響を受ける中、当社グループはその関連事業が一切なく、第3四半期まではトラック、バス等の輸送機器、エネルギー関連、一般機械向けに受注増を享受できました。しかし、第4四半期に入り米中貿易摩擦の影響を避けられず、需要減に加え、お客様の外貨調達難から当社の受注計上要件となる前受金の受領が遅れる傾向が生じ、受注は大幅な減少が続いております。当期の地域別受注構成比率は、日本が18%、米州が18%、欧州が50%、中国が8%、インドを含むアジアが6%となりました。
日本工作機械工業会が2019年度受注を当期比約12%減と予想する等、高水準の中での調整局面を迎える見込みの環境下において、当社グループは今まで進めてきた5軸加工機、複合加工機等の工程集約型機械、自動化システムの需要増、超音波加工機、アディティブ・マニュファクチャリング等の先端加工技術の用途拡大に手応えを感じており、引き続き受注の拡大に尽力してまいります。
セグメントの動向及び業績は以下のとおりであります。なお、セグメント間の内部取引を含めております。
マシンツールセグメントでは、自動車、航空機、医療、機械関連向けの業績が好調に推移いたしました。その結果、売上収益は568,183百万円(前期比28.2%増)となり、セグメント利益は40,163百万円(前期比27.9%増)となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、パーツ販売、サービスの業績が堅調に推移いたしました。その結果、売上収益は145,844百万円(前期比7.1%増)となり、セグメント利益は12,938百万円(前期比42.4%増)となりました。
②資産、負債、及び資本合計の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として現金及び現金同等物が37,605百万円減少した一方で、営業債権及びその他の債権が8,700百万円増加したことにより、244,029百万円(前期比23,950百万円の減少)となりました。
非流動資産は、主として有形固定資産が5,296百万円、のれんが4,493百万円、その他の無形資産が3,916百万円減少したことにより、284,393百万円(前期比15,037百万円の減少)となりました。
この結果、資産合計は528,423百万円(前期比38,987百万円の減少)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主としてその他の金融負債が92,124百万円、契約負債が61,695百万円、社債及び借入金が32,072百万円それぞれ増加した一方で、前受金が45,696百万円減少したことにより、314,537百万円(前期比154,579百万円の増加)となりました。
非流動負債は、主としてその他の金融負債が101,749百万円、社債及び借入金が94,417百万円それぞれ減少したことにより、99,718百万円(前期比197,714百万円の減少)となりました。
この結果、負債合計は414,256百万円(前期比43,135百万円の減少)となりました。
(ⅲ)資本合計
資本合計は、主として利益剰余金が11,271百万円増加した一方で、その他の資本の構成要素が8,930百万円減少したことにより、114,166百万円(前期比4,147百万円の増加)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前期末に比べ37,605百万円減少し、当連結会計年度末は27,368百万円となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、49,398百万円の収入(前期は31,423百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税引前当期利益31,275百万円、減価償却費及び償却費18,499百万円、営業債務及びその他の債務の増加10,517百万円、契約負債の増加18,828百万円、引当金の増加5,873百万円であり、主な減少要因は、その他非資金損益3,751百万円、棚卸資産の増加12,958百万円、営業債権及びその他の債権の増加11,782百万円、利息の支払額5,002百万円、法人所得税の支払額7,269百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、19,020百万円の支出(前期は1,387百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出13,732百万円、無形資産の取得による支出5,545百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、65,433百万円の支出(前期は37,726百万円の支出)となりました。主な増加要因は、短期借入金の純増額12,240百万円、長期借入れによる収入4,885百万円であり、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出75,404百万円、配当金の支払額6,044百万円であります。
④生産、受注及び販売の状況
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ⅱ)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
連結財務諸表作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載のとおりであります。
②経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、主に工作機械の製造及び販売事業を行うため、事業活動における資金需要に基づき、必要な資金の一部を新株発行、社債発行、銀行からの借入金及び売掛債権流動化により調達しております。なお、効率的な資金調達を行うため、主要取引金融機関と総額32,000百万円の貸出コミットメントライン契約を締結しております。当期末における当該借入残高は、13,800百万円であります。
当期末における有利子負債の残高は、117,015百万円となっております。
(3) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
(ⅰ)のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の償却に関する事項
日本基準ではのれん及び耐用年数を確定できない無形資産を一定期間で償却しておりますが、IFRSでは定期償却を実施しておりません。この影響により、当連結会計年度におけるIFRSの税引前当期利益は、日本基準の税金等調整前当期純利益に比べて4,618百万円増加しております。
(ⅱ)開発費の資産化に関する事項
日本基準では社内開発費の全額を費用処理しておりますが、IFRSでは社内開発費のうち、一定の要件を満たした部分について資産計上しております。この影響により、当連結会計年度におけるIFRSの税引前当期利益は、日本基準の税金等調整前当期純利益に比べて568百万円減少しております。
(ⅲ)退職給付に係る調整累計額及び費用に関する事項
(a) 退職給付に係る調整累計額
日本基準では退職給付に係る負債の純額(数理計算上の差異)の増減による資本の増減影響はその他の包括利益累計額に表示しておりますが、IFRSではその他の資本の構成要素に認識した上で利益剰余金に振り替えております。この影響により、当連結会計年度末におけるIFRSのその他の資本の構成要素及び利益剰余金は、日本基準のその他の資本の構成要素及び利益剰余金に比べてそれぞれ426百万円減少し、同額増加しております。
(b) 退職給付に係る費用
日本基準では退職給付に係る負債の純額(数理計算上の差異)について一定期間で償却しておりますが、IFRSでは定期償却を実施しておりません。この影響により、当連結会計年度におけるIFRSの税引前当期利益は、日本基準の税金等調整前当期純利益に比べて25百万円増加しております。
①経営成績の状況
当連結会計年度(当期)における業績は、売上収益が501,248百万円(3,843,927千EUR)(前期比16.7%増)、営業利益が36,261百万円(278,077千EUR)(前期比23.4%増)、税引前当期利益が31,275百万円(239,840千EUR)(前期比26.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益が18,517百万円(142,002千EUR)(前期比21.3%増)となりました。
当社グループでは、事業戦略として製造現場での自動化・複合化の促進と5軸加工機の普及、統合的なデジタル化によるインダストリー4.0の実現に取り組んでおります。さらに、アディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)の発展やDMQP(DMG森精機認定周辺機器)パートナーとの連携を通じ、すべてのお客様に最適なソリューションを提供してまいります。創業70周年記念事業の一環として「DMG MORI 5軸加工研究会」を発足し、お客様や奈良県・三重県の教育機関等に5軸加工機を貸し出し、操作技能の習得支援と加工方法の共同開発を行っております。6月に東京デジタルイノベーションセンタを開所し、株式会社野村総合研究所と共同設立したテクニウム株式会社をはじめとするグループ会社・研究所を集結させ、各社の最先端技術が相乗効果を生み、製造業のデジタル化に貢献することを目指しております。10月にグループ会社の先駆的なデジタルソリューションを活用し、受注管理、サプライチェーン、お客様情報の管理に始まり工具管理、人員配置計画に至るまで、個別のITシステムを相互に接続し生産計画やモニタリングの自動化を実現したモデル工場として、ポーランドFAMOT工場をグランドオープンさせました。さらに、クーラントタンク内の微細なスラッジを回収するゼロスラッジクーラントタンクをはじめとする最先端の技術で、自動化やデジタル化の進んだ製造現場における高性能かつ低メンテナンスの機械への要求にお応えしてまいりました。当社グループは、あらゆるお客様の生産活動の課題解決を一手に引き受け、激しく変革する社会の中で重要な役割を果たし続けてまいります。
技術面では、MASTERシリーズ搭載による圧倒的な切削能力の複合加工機NTX 2000/2500/3000 2nd Generation、高い剛性と精度が求められる量産部品加工に最適な横形マシニングセンタNHX 4000/5000 3rd Generation、省スペースでありながら高い生産性と高い汎用性を実現したターニングセンタALXシリーズ、自社製主軸SpeedMASTER搭載により高速かつ高精度な加工を実現した大型5軸加工機DMU 200 Gantry及びDMU 340 Gantry、自動化システムの構成機器をモジュール化し、規格や制御プログラムを統一することで導入時のリードタイムの大幅な短縮や短期間でのレイアウト変更を可能にしたロボットシステム「MATRIS」等を開発し、販売を開始いたしました。引き続き、より高性能で信頼性が高く投資価値の高い製品を開発し、お客様のニーズにお応えしてまいります。
販売面におきましては、1月に独国フロンテン工場、5月に米国シカゴ、伊国ベルガモ工場と伊賀事業所、11月に独国ゼーバッハ工場、東京グローバルヘッドクォータにおいてオープンハウス、イノベーションデーといった展示会を行い、また、世界4大工作機械見本市である米国シカゴでのIMTS2018、東京でのJIMTOF2018をはじめ、世界各地で行われた展示会に出展いたしました。これらの展示会においては、最新鋭の機械やDMQPに認定された周辺機器を展示するとともに、自動化、アディティブ・マニュファクチャリング、金型・医療業界におけるテクノロジーエクセレンス等の主要テーマに加えて、デジタル化を最重要テーマと位置づけ、生産計画の立案や段取り、生産、監視、サービスまで徹底したデジタル化をご紹介いたしました。
当社では、「よく遊び、よく学び、よく働く」をモットーに、社員が安心して力を発揮できる健康的な環境の整備を進めております。メリハリをつけた働き方により有給休暇の完全取得を目指すことに加え、12月からは一日の勤務時間を12時間以内とした上で、退勤から次の出勤までを12時間以上空ける「12時間インターバル制」を導入いたしました。仕事と子育てを両立しながら安心して働き続けられる環境整備の一環として、4月から伊賀事業所、奈良事業所、名古屋本社、東京グローバルヘッドクォータに「DMG MORI保育園」を開園し、英語やサイエンス、芸術、食育を取り入れた日本で最高水準の教育を社員の子女に提供することを目指しております。また、当社は、「DMG MORI SAILING TEAM」を発足させ、日本における外洋ヨットレースの第一人者である海洋冒険家の白石康次郎氏を迎え入れて、単独・無寄港・無補給の世界一周レース「Vendée Globe2020」に挑戦いたします。長年トップクラスのモータースポーツにおいてテクニカルパートナーを務めてきた経験を活かし、あらゆる自然環境に耐えうる剛性、精度を追求した最先端の船舶の提供を通して、製造業の発展に貢献してまいります。
当社グループの工作機械関連の当期の受注額は、前期比11%増の4,970億円となりました。ただ、上半期の受注は前期比23%増と好調に推移したものの、下半期の受注は高水準を確保するもほぼ前年並みに留まりました。CELOS、テクノロジーサイクル、周辺装置を含む自動化需要が伸長し受注総額に占める自動化案件の比率は24%(前年度17%)まで向上いたしました。また、5軸加工機、複合加工機の他、超音波及びアディティブ・マニュファクチャリング等の先端技術の受注も伸長しております。
地域別には、日本が前期比24%増と最も高い伸びとなり、次いで米州が13%増、欧州、中国がそれぞれ7%増、インドを含むアジアが4%増と各地域とも増加しております。日本、米州、欧州は、年度を通じて高水準の受注を確保することができましたが、中国市場については、業界がスマートフォンの筐体加工関連の需要減の影響を受ける中、当社グループはその関連事業が一切なく、第3四半期まではトラック、バス等の輸送機器、エネルギー関連、一般機械向けに受注増を享受できました。しかし、第4四半期に入り米中貿易摩擦の影響を避けられず、需要減に加え、お客様の外貨調達難から当社の受注計上要件となる前受金の受領が遅れる傾向が生じ、受注は大幅な減少が続いております。当期の地域別受注構成比率は、日本が18%、米州が18%、欧州が50%、中国が8%、インドを含むアジアが6%となりました。
日本工作機械工業会が2019年度受注を当期比約12%減と予想する等、高水準の中での調整局面を迎える見込みの環境下において、当社グループは今まで進めてきた5軸加工機、複合加工機等の工程集約型機械、自動化システムの需要増、超音波加工機、アディティブ・マニュファクチャリング等の先端加工技術の用途拡大に手応えを感じており、引き続き受注の拡大に尽力してまいります。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 売上収益 | (百万円) | 429,664 | 501,248 |
| 営業利益 | (百万円) | 29,391 | 36,261 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | (百万円) | 15,263 | 18,517 |
| 基本的1株当たり当期利益 | (円) | 116.44 | 144.09 |
セグメントの動向及び業績は以下のとおりであります。なお、セグメント間の内部取引を含めております。
マシンツールセグメントでは、自動車、航空機、医療、機械関連向けの業績が好調に推移いたしました。その結果、売上収益は568,183百万円(前期比28.2%増)となり、セグメント利益は40,163百万円(前期比27.9%増)となりました。
インダストリアル・サービスセグメントでは、パーツ販売、サービスの業績が堅調に推移いたしました。その結果、売上収益は145,844百万円(前期比7.1%増)となり、セグメント利益は12,938百万円(前期比42.4%増)となりました。
②資産、負債、及び資本合計の状況
(ⅰ)資産
流動資産は、主として現金及び現金同等物が37,605百万円減少した一方で、営業債権及びその他の債権が8,700百万円増加したことにより、244,029百万円(前期比23,950百万円の減少)となりました。
非流動資産は、主として有形固定資産が5,296百万円、のれんが4,493百万円、その他の無形資産が3,916百万円減少したことにより、284,393百万円(前期比15,037百万円の減少)となりました。
この結果、資産合計は528,423百万円(前期比38,987百万円の減少)となりました。
(ⅱ)負債
流動負債は、主としてその他の金融負債が92,124百万円、契約負債が61,695百万円、社債及び借入金が32,072百万円それぞれ増加した一方で、前受金が45,696百万円減少したことにより、314,537百万円(前期比154,579百万円の増加)となりました。
非流動負債は、主としてその他の金融負債が101,749百万円、社債及び借入金が94,417百万円それぞれ減少したことにより、99,718百万円(前期比197,714百万円の減少)となりました。
この結果、負債合計は414,256百万円(前期比43,135百万円の減少)となりました。
(ⅲ)資本合計
資本合計は、主として利益剰余金が11,271百万円増加した一方で、その他の資本の構成要素が8,930百万円減少したことにより、114,166百万円(前期比4,147百万円の増加)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | 31,423 | 49,398 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | △1,387 | △19,020 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | (百万円) | △37,726 | △65,433 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | (百万円) | △2,777 | △37,605 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | (百万円) | 64,973 | 27,368 |
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前期末に比べ37,605百万円減少し、当連結会計年度末は27,368百万円となりました。
(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、49,398百万円の収入(前期は31,423百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税引前当期利益31,275百万円、減価償却費及び償却費18,499百万円、営業債務及びその他の債務の増加10,517百万円、契約負債の増加18,828百万円、引当金の増加5,873百万円であり、主な減少要因は、その他非資金損益3,751百万円、棚卸資産の増加12,958百万円、営業債権及びその他の債権の増加11,782百万円、利息の支払額5,002百万円、法人所得税の支払額7,269百万円であります。
(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、19,020百万円の支出(前期は1,387百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出13,732百万円、無形資産の取得による支出5,545百万円であります。
(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、65,433百万円の支出(前期は37,726百万円の支出)となりました。主な増加要因は、短期借入金の純増額12,240百万円、長期借入れによる収入4,885百万円であり、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出75,404百万円、配当金の支払額6,044百万円であります。
④生産、受注及び販売の状況
(ⅰ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 前年同期比(%) |
| マシンツール(百万円) | 457,811 | 23.5 |
| インダストリアル・サービス(百万円) | 15,145 | 19.6 |
| 合計(百万円) | 472,956 | 23.4 |
(注)1.上記金額は販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ⅱ)受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
| 受注高 (百万円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比 (%) | |
| 受注実績 | 496,947 | 10.8 | 221,461 | 19.4 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ⅲ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 前年同期比(%) |
| マシンツール(百万円) | 373,348 | 19.6 |
| インダストリアル・サービス(百万円) | 127,875 | 8.8 |
| 全社(百万円) | 24 | △26.9 |
| 合計(百万円) | 501,248 | 16.7 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
連結財務諸表作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載のとおりであります。
②経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
③資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、主に工作機械の製造及び販売事業を行うため、事業活動における資金需要に基づき、必要な資金の一部を新株発行、社債発行、銀行からの借入金及び売掛債権流動化により調達しております。なお、効率的な資金調達を行うため、主要取引金融機関と総額32,000百万円の貸出コミットメントライン契約を締結しております。当期末における当該借入残高は、13,800百万円であります。
当期末における有利子負債の残高は、117,015百万円となっております。
(3) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
(ⅰ)のれん及び耐用年数を確定できない無形資産の償却に関する事項
日本基準ではのれん及び耐用年数を確定できない無形資産を一定期間で償却しておりますが、IFRSでは定期償却を実施しておりません。この影響により、当連結会計年度におけるIFRSの税引前当期利益は、日本基準の税金等調整前当期純利益に比べて4,618百万円増加しております。
(ⅱ)開発費の資産化に関する事項
日本基準では社内開発費の全額を費用処理しておりますが、IFRSでは社内開発費のうち、一定の要件を満たした部分について資産計上しております。この影響により、当連結会計年度におけるIFRSの税引前当期利益は、日本基準の税金等調整前当期純利益に比べて568百万円減少しております。
(ⅲ)退職給付に係る調整累計額及び費用に関する事項
(a) 退職給付に係る調整累計額
日本基準では退職給付に係る負債の純額(数理計算上の差異)の増減による資本の増減影響はその他の包括利益累計額に表示しておりますが、IFRSではその他の資本の構成要素に認識した上で利益剰余金に振り替えております。この影響により、当連結会計年度末におけるIFRSのその他の資本の構成要素及び利益剰余金は、日本基準のその他の資本の構成要素及び利益剰余金に比べてそれぞれ426百万円減少し、同額増加しております。
(b) 退職給付に係る費用
日本基準では退職給付に係る負債の純額(数理計算上の差異)について一定期間で償却しておりますが、IFRSでは定期償却を実施しておりません。この影響により、当連結会計年度におけるIFRSの税引前当期利益は、日本基準の税金等調整前当期純利益に比べて25百万円増加しております。